カタブツ検事のセフレになったと思ったら、溺愛されておりまして

にしのムラサキ

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番外編

【番外編SS】ダイエット、ダイエット、ダイエット!(上)

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 やばい?
 お風呂場で私は鏡に自分を映して、むにりとお腹のお肉を摘んだ。
 結婚式まであと1ヶ月、な三月初め。コルセットでぎゅうぎゅうに締められる未来を想像しながら、これはどうにかしないと……とひとり青くなる。
 多分、そ、そこまでは太ってない。
 だから、コルセットぎゅーぎゅーにしたらドレス、いける。

(けど、けどっ!)

 あのコルセット、きっついんだ!
 プランナーさんは涼しい顔で「お痩せになったらそこまで苦しくないですよ」と言い放ってくれた。ど、どえすー!

「なに百面相してるんだ」
「わ、わわっ、恭介くん! 乙女の浴室に入ってこないでよっ!」
「乙女」

 ぷすぷすと笑われた。
 し、失礼なっ。
 唇をとがらせる私を見て、恭介くんはよしよしと濡れ髪を撫でる。

「莉子は乙女だよ、俺のお姫様」
「もうっ、からかって!」

 シャワーをかけてやろう、と手に取ると、恭介くんはまた笑いながら半透明の折戸を閉めていった。……もー!

「……なにはともあれ」

 コルセットぎゅーぎゅーの刑から逃れるためには、ダイエット……しか、ないようです。

「……というわけで、ダイエットするから!」

 お風呂上がり、麦茶を飲みながらそう宣言すると、恭介くんは頷く。

「付き合う」
「……いいよ」

 なんで私より食べてる恭介くんは、まったく太らないんだろう?
 むう、と見上げると、恭介くんは薄く笑った。……いやな予感のする、笑顔だった。

「な、なに?」
「いや……、知りたい? 俺が太らない理由」
「え、うん。あるの? 知りたい!」

 てっきり体質なのかと思ってた!
 ワクワクして見上げると、恭介くんは私の唇に、指を押しつけてくる。
 そのまま、すうっと唇を撫でて……。

「?」
「莉子の上で、たくさん動いてるから」
「……ばか!」

 軽くにらむ。まったくもう、期待した私がバカだったよう!
 けれど恭介くんは飄々としたものだった。

「マジだぞ、莉子。だいたい110キロカロリーは消費してるらしい」
「……男の人で?」

 そう、と恭介くんは頷く。
 男の人のほうが、動くから……。

「まぁ俺はもっとしてる気がする」
「……」
「20分ランニングするのと同じくらいだぞ?」

 恭介くんは私の頬をわざとらしく撫でる。

「莉子、走るの得意だったか?」
「……んんん」

 得意ではない。
 ランニング、毎日するか……って、多分、しない……。

「物は試し」

 恭介くんの言葉に、疑いつつも乗せられて──。
 気がついたら、恭介くんの上でただ、喘いでいた。

「っ、ふぁっ、やぁっ」
「こら莉子、止まってる」

 いわゆる騎乗位、ってやつで……ああそんなのはどうでもいいんだけど、恭介くんの変態さん度合いが上がってる気がするよう!

「ぁ、っ、……んっ」

 恭介くんのが、私の自重もあって奥までぐうっとはいりこんでて、動くたびに奥をグジュグジュと擦るから、なんていうか、うん、すぐに……イっちゃって。

「……莉子、ナカ、ビクビクしっぱなし」
「……ん」

 くてん、と恭介くんに体を預けようとすると、胸の先端をきゅっと摘まれて怒られる。

「こら莉子、動かないと。痩せないぞ」
「……キツすぎるう!」
「手伝うから」

 恭介くんは私の腰を持って、前後にぐちゅぐちゅと動かす。繋がってるところが、卑猥な水音を出しながらぬらぬらと光る。

「……っ、あ、っ、だ、めっ」

 私はお腹の奥からびくびく上がってくる快感に抗えずに、自分からまた腰を動かし出す。
 ぐちゅぐちゅという水音。

「あ、あ、あっ、やっ、恭介、っ、きもちぃ、っ、きもちぃ……っ!」

 恭介くんは私の手を握って、少し満足そうに私を見てる……うう、この変態さん……っ。
 でも、止まれなくて。
 イきたくて、仕方なくて。

「ぁあっ、あっ、イくっ、あっ、……──ッ!」

 思わず仰反る私の腰を、恭介くんが支える。
 さすがにくてん、となって恭介くんの身体に崩れ落ちた。
 さらり、さらり、と撫でてくれる心地よい指先。

「いまの、莉子」
「……ん」
「すごく、綺麗だった」

 恭介くんの、思ってもみなかった言葉にひとり、頬が熱くなる。

「っ、え!? き、きれい?」
「うん」

 ちゅ、とこめかみに降ってくるキス。

「きれいすぎて、ヤバかった」
「え、ええと」
「愛してる、莉子」

 その言葉とともに、くるりと体の位置が回転。恭介くんに組み敷かれて、浅く、浅く抽送された。

「っ、ぁあ、っ、やっ!?」

 ほんの少ししか動かれてないのに、めちゃくちゃ感じてしまって慌てる。

「……っ、莉子、可愛い」

 恭介くんの少し掠れた声。

「莉子、頑張ったから……多分、ランニングくらいは消費してるよ」
「っ、かなぁっ、やぁっ!?」

 ぱちゅん、と奥まで挿れられて、また浅く引かれる。

「……すっご。うねうねしてるけど、そんなに感じてる?」
「やぁっ、も、報告しないで……っ」

 自分でも、わかる。ナカがひどくうねって、恭介くんのにきゅんきゅん吸い付いてる、の……。
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