お見合い相手は無愛想な警察官僚でした 誤解まみれの溺愛婚

にしのムラサキ

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番外編

【番外編SS】コスプレ(中)(修平視点)

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 でも、とすこし迷うそぶりの美保も、やはり制服には思い入れがあったらしい。

「じゃあ、せっかくなので……」

 照れながら「着てみようかな?」と首を傾げる美保に、実に真面目な顔で頷いて見せた。煩悩は果たして、顔に出ていたのだろうか。

「あっち向いててください」

 裸なんか何度もみているのに、美保はその辺りで酷く照れ屋だ。
 曰く「着替えるところはなんだかちょっと違います!」……隠されると見たくなるが……ぐっと我慢した。
 しゅるり、さらり、と衣擦れの音。
 ……なんども脱がせたのに、着るところは見たことがない。
 ぼんやりと、そんな煩悩まみれのことを考えていると「わー、案外と着れました」とすこしはしゃいだ声。
 振り向く。
 しばし、フリーズした。
 ……可憐で、可愛らしくて。

(俺にはそんな趣味があったのか……?)

 制服に欲情するような?
 自問自答して、すぐにNOだと答えを出した。

(美保だからだ)

 美保だから──何をしても、可愛い。
 平素と違うことをされると、ギャップでまた可愛い。
 要は何をしても美保は可愛い。

「わ、わ。やっぱり無理ありますよね!?」

 美保は照れたようにそう短くないスカートの裾を引っ張った。
 美保が着ているのは、長袖のセーラー服。冬服では珍しい白のそれは、清純さを際立たせて。

「いや」

 立ち上がり、近づいて美保の頬を撫でる。血の色が透けるように赤くなった美保の頬は、可憐さを際立たせる。

「よく似合う」
「ほんとですかー?」

 美保はすこし、いたずらっぽく笑う。

「卒業して、もう……うわ、10年くらいかぁ」
「高校生のきみも、……見てみたかった」

 美保はきょとん、としたあとすこし笑う。

「私も、高校生な修平さん、会ってみたかったです……あ、でもそうしたら私、まだ中学生ですね」

 でも制服はあんまり変わらないですよ、と美保が首を傾げた。
 高校三年生の俺と、中学三年生の美保。

「……まぁ、見てみたかったのは本当だが」

 さらりと髪を撫でる。
 くすぐったそうにする美保が、本当に可愛らしい。

「出会っていなくて、良かったとも思う」
「……?」

 不思議そうな美保の唇に、キスを落とす。

「こんな不埒なことは、中学生にはとてもできない」
「へっ」

 目をほんの少し見開いた美保を、とすりとベッドへ押し倒す。

「わ、修平さん」
「可愛いきみが悪い」
「そ、そんなことっ、ぁ……!」

 ほんの少しごわり、とした制服の生地越しに美保の胸を包む。

「やっ、あっ、あ……!」

 ほんの少しの刺激だけで、びくびく感じる美保が愛おしい。何度もキスを重ねながら、執拗なほどに乳房を揉みしだく。

「ふ、ぅ……っ、んんっ」

 美保がもどかしげに唇を開く。開いては、迷うようにまた閉じて──。

「どうした? 美保」
「……っ、あの、なんでも……っ」
「言ってくれなければ分からない」

 こつん、と額を合わせる。
 至近距離から綺麗な瞳を見つめて。

「どうして欲しい? 美保」
「……」

 美保は、ほんの少しの間だけ迷って──それから小さく告げた。

「ちょ、くせつ……触って、欲しい……」
「どこを?」
「む、胸」
「胸の?」

 乳首の周りを、つう、と指で円を描くように触れる。

「……っ、ふぁ、ぁっ、意地悪……っ」

 唇に片手を当てて、涙目で俺を見上げる美保が、あまりに可愛らしいものだから……俺は譲ることにする。

「きみはいちいち俺を煽る」
「あ、煽ってなんか……ぁあッ!」

 ぐ、と上衣を胸の上まで下着ごとずり上げる。
 欲しがって、ツン、と勃った乳首。
 じ、と見下ろす。
 乱れたセーラー服。唇に片手を当て、艶かしく俺を見つめる最愛のひと。

「修平さん……」

 甘い甘い声が、美保の唇からまろび出て。
 本当に……良かった、と俺は思う。
 中学三年生の美保と出会っていたら……こんな関係になれる年齢まで待つために、俺はどれだけの精神修養をせねばならないところだったか。
 舌をのばし、乳首に触れる。
 びくり、と美保が淫らに息を吐きながら腰をそらせた。
 くちゅ、と乳首を口に含む。
 口の中で、舐めて、つついて、押しつぶして、甘噛みをして──その間に、俺は手をスカートに伸ばす。

「ふ……」

 美保の、高く甘い鼻にかかった声に痛いほど興奮している自分を誤魔化しつつ、つう、とスカート越しに太ももを撫であげる。

「ん、ふぁ……っ」

 美保が身体をくねらせて、無意識だろう、ほんの少し足を開く。
 すかさずこじ開けて、内腿を撫で下ろしながら付け根へ手を伸ばす。

「ぁあンっ!」

 可愛らしい嬌声が、耳朶に届く。
 同時に、俺が触れたソコの、くちゅり、というイヤらしい水音も──。

「美保」

 胸から口を離し、そっと顔を見やる。
 はぁはぁと荒い息で俺を見つめる美保は、なんというか、たまらなく……「えろい」。
 ごまかすように、スカートをたくし上げた。

「……」

 えろさが増しただけだった。
 こてん、と美保が首をかしげる。

「修平さん……?」
「美保」

 実に真剣に、俺は妻の名前を呼ぶ。

「はい」

 美保は丁寧に、返事をして俺を見つめる。

「済まん、……なんというか」
「は、はい?」

 ぱちぱち、と目を瞬く美保にせめて丁寧に口付けて。

「可愛すぎて死にそうなので──もう挿れていいだろうか」

 美保はやっぱりきょとん、として……そのあと頬を真っ赤に染めて、こくりと小さく頷いた。
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