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(桔平視点)
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テンションが上がってる亜沙姫さんが可愛くて死にそう。
(……旅行、好きなのか)
鼻歌でも歌い出しそうな雰囲気で、寝室で荷造りしている亜沙姫さんを観察する。
観察しながら、こっそり自分の鞄に「それ」を突っ込んだ。
(亜沙姫さんとしては、もしかしたら──どうでもいいのかもしれないけれど)
それでも、ちょっとでも──なんというか、記念、……じゃないけれど。
「桔平くん?」
亜沙姫さんの声に、顔を上げて「なんですか?」と答える。できるだけ淡々と聞こえるように。
「疲れてる? ぼーっとしてるから」
亜沙姫さんが近づいてきて、俺の短い髪をさらりと撫でた。猫にするみたいに。
「いえ」
俺はその手に擦り寄る。猫の愛情表現のように。
伝わればいいのに──ちり、と胸の奥で熾火が揺れて、俺はそれを仕舞い込む。
彼女に「好きだ」と伝えたあの男が、羨ましい。
俺は彼女を手に入れた代償に、それを伝える権利を失ったから。
(でも──)
優しく俺を撫でる手をとって、口付ける。
亜沙姫さんが柔らかく笑う。
(もしかして、)
そんな風に思う。期待している。
少しずつ、亜沙姫さんが変わってきている気がする。
それが「絆された」という形であろうと構わない。
俺は彼女の手を引いて、自分の腕の中に閉じ込めてしまう。
俺を見上げて、亜沙姫さんが目を細める。その眼鏡の奥の瞳に感情を読み取ろうとして、でもできなくて、そうっと口付けた。
「こら」
亜沙姫さんが俺の手を取る。服をたくし上げて、亜沙姫さんの脇腹に触れていた、俺の手。
「まだ荷造り終わってないのに」
「そうですね」
彼女の首筋に唇を落とす。
柔らかくて、温かくて。強く吸うと、亜沙姫さんの肩が揺れる。
さすがに気がついていると思うのだけれど。いつも彼女の身体のどこかに、俺が痕をつけていることに。
甘噛みすると、くすぐるように亜沙姫さんが笑う。
「こら」
まるで愛猫を怒るように彼女は怒るから、それで少し俺は嬉しくなってしまう。
そんなことで嬉しくなるなんて、さすがにちょっと自分でもオカシイような気がしないでもないのだけれど。
ああ、食べてしまいたい。
「……っ、」
噛んだところをぺろりと舐める。そうして胡座をかいた膝の上に、亜沙姫さんを後ろ向きに座り直させた。
「……流されてない? 私」
「そういうところ、可愛いですよ」
亜沙姫さんの髪の毛をかき上げて、頸にキスを落とす。
お風呂上がりの彼女からは、シャンプーのかおり。
俺と同じシャンプーのかおり。
服の中で手を滑らせて、やわやわと胸に触れた。ブラジャーはしてなくて、触り心地が幸せで思わずため息が漏れた。
「……っ、桔平くん、おっぱい好きだよね?」
「亜沙姫さんの、が好きです」
多分、小さくても最高の触り心地だったに違いない。
手のひらに主張してくる、胸の頂。
つん、と摘めば亜沙姫さんの身体が分かりやすく跳ねた。
「やぁっ、……も、う」
亜沙姫さんの耳朶が赤い。可愛すぎて噛んだ。
「あっ、もう、噛み癖ぇっ」
亜沙姫さんの、怒ってるようで全然怒ってない、甘い非難の声。唇と、ほんの少しだけ歯を使って噛みながら、ああやっぱり食べたいなぁと思う。もう俺はダメかもしれない。
「亜沙姫さん、痛くしないので全身舐めて噛んでいいですか?」
「な、なに!?」
「いえですから、俺は亜沙姫さん食べたくて仕方ないんですけど、それはできないのでせめて舐めたいなと」
「ダメだよ、なに言ってるのもう!」
振り向いた亜沙姫さんの唇を奪う。
舌をねじ込ませて、誘い出した彼女の可愛らしい舌を噛んだ。
亜沙姫さんが少しだけ怯む。本気で食べると思われているのかもしれない。
唇を離して微かに笑うと、亜沙姫さんの指が俺の頬をつまむ。
「もう、からかったの!?」
「──半分本気ですけどね」
亜沙姫さんを抱き上げて、ベッドに横たえた。
「ここは舐めていいですか?」
「──っ、だめ、なんか、恥ずかし」
パジャマ越しに足の付け根を指で撫でた。多分、もう濡れてる。ぴくり、と亜沙姫さんの足が揺れる。
するりと脱がせるけれど、特に抵抗はない。真っ赤になってて可愛い。
「……そのままで」
眼鏡を外そう、とした亜沙姫さんにそう告げた。不思議そうな彼女の頬に、キスをする。
見ていて欲しかった。ちゃんと──誰に、抱かれているのか。
下着は、彼女から溢れた柔らかな液体ですっかり濡れていた。
「……下着、替えないと」
「うぅ……」
亜沙姫さんが、真っ赤な顔を両手で覆う。
濡れそぼってトロトロのソコに、顔を寄せる。
舌を伸ばせば、亜沙姫さんが逃げようと腰を動かす。
がっちり腰を掴んで、逃げられないようにしながら食べてしまうように、そこを貪った。
「ぁ、ぁあっ、やぁぁっ、あっ、あ、あ!」
嬌声を上げながら、亜沙姫さんの腰が震える。
その少し上の、真っ赤になった肉芽を舌で潰し、甘く噛んだ。
「ぁあっ、桔平く、だめっ、だめ……っ、イ、っちゃう……っ」
ぴんと伸びた足。爪先がきゅっと丸まった。
「イくの早くなりましたね」
「……っ」
声をかけると、亜沙姫さんは目を閉じた。
「亜沙姫さん」
声をかけながら、ほんの少し彼女の上半身を抱き起こす。背中の下に、枕をふたつ重ねて、上半身を預けさせた。
亜沙姫さんは薄目を開けて、俺を見つめる。
「なぁに……?」
「なにされてるのか、ちゃんと見ててください」
「えっ、やだっ、無理……っ!」
亜沙姫さんの膝を立てて、その間にまた潜り込んだ
とろり、とした亜沙姫さんのナカに舌を尖らせて挿れる。熱い肉襞を舐めると、亜沙姫さんが俺の髪をゆるりと掴む。
「ふぁ、っ……んっ、桔平くんっ、ナカ、舐めちゃ、だめぇ……」
弱々しい力で、俺を引き離そうとしてでも全然できていない。
快楽から逃れようとしたのだろうけれど、かえってそんなの煽るだけだ。
唇を離して、亜沙姫さんの顔を見る。眼鏡のレンズの向こうには、涙に潤んだ目。
最高にゾクゾクした。
(……旅行、好きなのか)
鼻歌でも歌い出しそうな雰囲気で、寝室で荷造りしている亜沙姫さんを観察する。
観察しながら、こっそり自分の鞄に「それ」を突っ込んだ。
(亜沙姫さんとしては、もしかしたら──どうでもいいのかもしれないけれど)
それでも、ちょっとでも──なんというか、記念、……じゃないけれど。
「桔平くん?」
亜沙姫さんの声に、顔を上げて「なんですか?」と答える。できるだけ淡々と聞こえるように。
「疲れてる? ぼーっとしてるから」
亜沙姫さんが近づいてきて、俺の短い髪をさらりと撫でた。猫にするみたいに。
「いえ」
俺はその手に擦り寄る。猫の愛情表現のように。
伝わればいいのに──ちり、と胸の奥で熾火が揺れて、俺はそれを仕舞い込む。
彼女に「好きだ」と伝えたあの男が、羨ましい。
俺は彼女を手に入れた代償に、それを伝える権利を失ったから。
(でも──)
優しく俺を撫でる手をとって、口付ける。
亜沙姫さんが柔らかく笑う。
(もしかして、)
そんな風に思う。期待している。
少しずつ、亜沙姫さんが変わってきている気がする。
それが「絆された」という形であろうと構わない。
俺は彼女の手を引いて、自分の腕の中に閉じ込めてしまう。
俺を見上げて、亜沙姫さんが目を細める。その眼鏡の奥の瞳に感情を読み取ろうとして、でもできなくて、そうっと口付けた。
「こら」
亜沙姫さんが俺の手を取る。服をたくし上げて、亜沙姫さんの脇腹に触れていた、俺の手。
「まだ荷造り終わってないのに」
「そうですね」
彼女の首筋に唇を落とす。
柔らかくて、温かくて。強く吸うと、亜沙姫さんの肩が揺れる。
さすがに気がついていると思うのだけれど。いつも彼女の身体のどこかに、俺が痕をつけていることに。
甘噛みすると、くすぐるように亜沙姫さんが笑う。
「こら」
まるで愛猫を怒るように彼女は怒るから、それで少し俺は嬉しくなってしまう。
そんなことで嬉しくなるなんて、さすがにちょっと自分でもオカシイような気がしないでもないのだけれど。
ああ、食べてしまいたい。
「……っ、」
噛んだところをぺろりと舐める。そうして胡座をかいた膝の上に、亜沙姫さんを後ろ向きに座り直させた。
「……流されてない? 私」
「そういうところ、可愛いですよ」
亜沙姫さんの髪の毛をかき上げて、頸にキスを落とす。
お風呂上がりの彼女からは、シャンプーのかおり。
俺と同じシャンプーのかおり。
服の中で手を滑らせて、やわやわと胸に触れた。ブラジャーはしてなくて、触り心地が幸せで思わずため息が漏れた。
「……っ、桔平くん、おっぱい好きだよね?」
「亜沙姫さんの、が好きです」
多分、小さくても最高の触り心地だったに違いない。
手のひらに主張してくる、胸の頂。
つん、と摘めば亜沙姫さんの身体が分かりやすく跳ねた。
「やぁっ、……も、う」
亜沙姫さんの耳朶が赤い。可愛すぎて噛んだ。
「あっ、もう、噛み癖ぇっ」
亜沙姫さんの、怒ってるようで全然怒ってない、甘い非難の声。唇と、ほんの少しだけ歯を使って噛みながら、ああやっぱり食べたいなぁと思う。もう俺はダメかもしれない。
「亜沙姫さん、痛くしないので全身舐めて噛んでいいですか?」
「な、なに!?」
「いえですから、俺は亜沙姫さん食べたくて仕方ないんですけど、それはできないのでせめて舐めたいなと」
「ダメだよ、なに言ってるのもう!」
振り向いた亜沙姫さんの唇を奪う。
舌をねじ込ませて、誘い出した彼女の可愛らしい舌を噛んだ。
亜沙姫さんが少しだけ怯む。本気で食べると思われているのかもしれない。
唇を離して微かに笑うと、亜沙姫さんの指が俺の頬をつまむ。
「もう、からかったの!?」
「──半分本気ですけどね」
亜沙姫さんを抱き上げて、ベッドに横たえた。
「ここは舐めていいですか?」
「──っ、だめ、なんか、恥ずかし」
パジャマ越しに足の付け根を指で撫でた。多分、もう濡れてる。ぴくり、と亜沙姫さんの足が揺れる。
するりと脱がせるけれど、特に抵抗はない。真っ赤になってて可愛い。
「……そのままで」
眼鏡を外そう、とした亜沙姫さんにそう告げた。不思議そうな彼女の頬に、キスをする。
見ていて欲しかった。ちゃんと──誰に、抱かれているのか。
下着は、彼女から溢れた柔らかな液体ですっかり濡れていた。
「……下着、替えないと」
「うぅ……」
亜沙姫さんが、真っ赤な顔を両手で覆う。
濡れそぼってトロトロのソコに、顔を寄せる。
舌を伸ばせば、亜沙姫さんが逃げようと腰を動かす。
がっちり腰を掴んで、逃げられないようにしながら食べてしまうように、そこを貪った。
「ぁ、ぁあっ、やぁぁっ、あっ、あ、あ!」
嬌声を上げながら、亜沙姫さんの腰が震える。
その少し上の、真っ赤になった肉芽を舌で潰し、甘く噛んだ。
「ぁあっ、桔平く、だめっ、だめ……っ、イ、っちゃう……っ」
ぴんと伸びた足。爪先がきゅっと丸まった。
「イくの早くなりましたね」
「……っ」
声をかけると、亜沙姫さんは目を閉じた。
「亜沙姫さん」
声をかけながら、ほんの少し彼女の上半身を抱き起こす。背中の下に、枕をふたつ重ねて、上半身を預けさせた。
亜沙姫さんは薄目を開けて、俺を見つめる。
「なぁに……?」
「なにされてるのか、ちゃんと見ててください」
「えっ、やだっ、無理……っ!」
亜沙姫さんの膝を立てて、その間にまた潜り込んだ
とろり、とした亜沙姫さんのナカに舌を尖らせて挿れる。熱い肉襞を舐めると、亜沙姫さんが俺の髪をゆるりと掴む。
「ふぁ、っ……んっ、桔平くんっ、ナカ、舐めちゃ、だめぇ……」
弱々しい力で、俺を引き離そうとしてでも全然できていない。
快楽から逃れようとしたのだろうけれど、かえってそんなの煽るだけだ。
唇を離して、亜沙姫さんの顔を見る。眼鏡のレンズの向こうには、涙に潤んだ目。
最高にゾクゾクした。
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