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 鮫川くんの顔が、足の間へ降りていく。

「……っ、鮫川く、ん、汚い、よ」

 私の言葉は完全に無視されて、下着のクロッチ越しに彼はソコをべろりと舐めた。

「んっ、……ぁ!」

 ぐちゅぐちゅと卑猥な音をさせながら、まるで、むしゃぶりつくみたいに。

「っ、ぁ、あっ、ダメ、……っ」
「一日中、こんなヤらしい下着つけてたんですか?」
「ぁ、やっ、だってぇっ」

 べ、別に誰に見せるわけでもないかもだけど、着てみたかったんだもん!

「だって?」

 鮫川くんはクロッチ部分をずらす。

「ぁ……」

 ほう、と声が漏れる。ひんやりとした空気が、鮫川くんの唾液と私から溢れた粘液でぐしゅぐしゅに濡れたそこに触れる。
 そうして鮫川くんは、ムズムズと刺激を欲しがっていた陰核に舌を押しつけた。

「ぁあっ!」
「飲み会だから、ですか?」
「……ぇ? なんで、そ、なるの」

 私の言葉に、鮫川くんは一瞬だけ動きを止める。それから小さく「忘れてください」と呟いた。
 そのまま、陰核を甘く、甘く噛む。
 びりびりと電気が走るような感覚。

「ぁあ……っ!」

 思わず上がる腰を、鮫川くんは大きな手で押さえ込む。そして陰核をちゅう、と吸った。

「ぁ、やっ、だっめぇっ、イってる……っ」

 イっているのに、鮫川くんは全然やめてくれない。それどころか、ぐちょぐちょに濡れているナカに、指を入れて、きて……!

「鮫川、く、……っ」

 苦しくて、気持ち良くて、頭がおかしくなりそうで、顔を両手で覆った。

「アサヒさん」

 鮫川くんが、どこか落ち着いた声で言う。落ち着いてるのに、確かな情欲を感じる、そんな声。
 私のナカが、それを聞いて蠢く。
 蠢くナカを、鮫川くんの指が擦る。いつのまにか増えた指は、バラバラに、けれど的確に肉襞を擦って攪拌してキモチイイところを刺激していく。

「ぁ、あっ、あっ」
「桔平、です」

 鮫川くんは指を蠢かせながら言った。

「名前──」
「ふぁ、っ、えっ、と、しってる、よおっ!?」

 覆ったはずの手が、さに耐えきれなくて杉板へ落ちる。
 ひんやりしたその感覚は、けれど体の奥から湧き上がる熱を冷やしてはくれない。

「呼んで、ください」

 焦燥を含んだ声に、蕩けそうな頭に疑問符を浮かべる。
 名前を、呼ぶ?

「な、んでっ?」
「アサヒさんも"鮫川"なんでしょう?」
「そ、だけどぉっ、ぁんっ!」

 鮫川くんの指が抽送する。ゆるゆるとした動きが、余計に情動を煽る。

「は、ぁ……っ、ぁっ」
「アサヒ」

 鮫川くんが低い声で言う。
 まるで命令しているようで、けれど懇願されているような、そんな声音。

「っ、ぁ……っ、桔平、桔平くんっ」

 鼓膜まで濡れて蕩けちゃいそうな声に、私は言う通りにしてしまう。
 鮫川くん、……桔平くんは、満足そうに指を抜いて、私の膝裏を持ち上げた。
 スラックスを脱ぎもせず、前だけ寛がせた桔平くんは蕩けてる私の入り口に、もはや獰猛といっても良いような気さえする屹立したソレを当てがった。

「挿れて、いいですか」
「……ん」

 薄暗がりのなかで、桔平くんの先端からヌルヌルと先走りが溢れているのが分かる。
 ぼやけた視界でも、そこがテラテラと、ぬるぬると薄暗がりを反射して。
 欲しくて、ナカがきゅうんと痙攣した。
 桔平くんの手が、ゆるゆると頬を撫でる。そうしてキスが降ってきた。おでこに、まぶたに。

「アサヒ」

 優しい声で言われて、私はうなずく。
 そうして、ズブズブ、とナカに入ってくる硬くて大きな、熱。

「っ、ぁあ……っ」

 思わず顎をそらせた。
 気持ち、いい。
 桔平くんが「はぁ、」と息を吐いた。

「ナカ、すごいグジュグジュになってます」
「い、言わないで」
「なんでですか?」

 ゆっくりと腰を動かし始めながら、桔平くんは言う。

「いつからこんな風になってたんです?」
「き、」

 私は欲しかったモノがナカで抽送するのが本当に気持ち良くて、頭の芯まで蕩けそうで
つい素直に答えた。

「ぁ、桔平くんに、っ、キス、された、ときっ」
「……いつ? ここで?」
「ん、んんっ、外でっ」

 はぁ、はぁ、と自分の呼吸が荒くなる。
 ナカが熱い。桔平くんのに絡みついて、ぐちゅぐちゅに蕩けてる。

「外で、ちゅう、されたときっ……」

 思考がほとんど働いていない。

「ちゅうされて、溶けちゃったよぅ」

 私は何を口走っている、んだろう。

(でも、ほんとう……)

 キスされて、あの目線に解けてしまって──。
 桔平くんのがゆっくりと奥に押しつけられた。
 その押しつけられたところから溶けていきそう。

「アサヒ」

 桔平くんの声が、少し掠れて。
 ぐい、と膝裏を押し上げられた。

「ぁあ……っ!?」
「……悪い、っ」

 膝が顔の手前まで来て、押しつぶされるみたいな姿勢。

「ぁ、あっ、あっ」

 ぐぐ、と桔平くんのが更に奥に入ってきて、私は目を見開いた。
 そうしてそのまま、桔平くんは激しく抽送を始める。
 目の前の陰影で、自分のナカに桔平くんのが出入りしているのがはっきりと分かる。

「ゃ、ぁっ、桔平、く、……っ、ら、めっ」

 壊れちゃう。
 こんなの、壊れちゃう。
 じゅぽじゅぽ、と信じられないような水音が、聞こえ続けている雨音と混じってひどく淫らだった。

「ぁ、ぁあっ、しんじゃ、うっ」

 奥にゴツっと当たっては、抜ける寸前まで引いて、ぐちゅぐちゅと卑猥な粘膜の音を立てながらまた奥にゴツっと当ててくる。

「死んじゃう、死んじゃう、だめ、っ、ダメぇっ、ぁ、あ……!」

 激しすぎて、もう頭がぐちゃぐちゃだ。
 完全に奥が蕩けてる。もう、全部蕩けて死んじゃう。

「ぁあっ、あっ、ぁ、あ……!」

 言葉が出なくなって、ただ桔平くんの動きに合わせて喘ぐしかできなくて、宙を彷徨っていた手が、桔平くんの腕に触れた。
 ぎゅっと捕まる。

「ぁ、あ、だめっ」

 涙がぽろ、と溢れた。
 なに、これ。
 ナカが蕩けそうにわずかに痙攣してる。
 腰が甘い電気を流されているかのようにびくびくとし始める。
 桔平くんは打ち付けるように、抽送を続ける。荒い息が、さあさあと降る雨音に溶ける。

「っ、ほんと、に、だめっ、桔平くんっ、そこっ、だめ、だめ、だめ──ッ!」

 ほとんど叫ぶような、そんな声と共に、私は今まで感じたことがなかったような、そんな快感に全身を包まれる。
 びくんと力が入って、爪先が、きゅうと丸まった。
 気持ち良すぎて、苦しくて、痛いくらい。
 自分のナカが、きゅううっと締まって、いて──。

「ぁ、あ……」

 そうしてがくん、と力が抜けた。

(な、に……?)

 浅い息を繰り返しながら、頭を撫でてくれる桔平くんの指の優しさを感じていた。
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