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鮫川くんが私を抱きしめて、ぎゅうぎゅうと抱きしめて──そうしながら、ナカでイってるのを知覚したときに、私はふと気がついた。
あ、好き。
自然に、すとん、と納得するみたいに。
頭にキスされる。ふう、と鮫川くんが息を吐く。そうしてまた、私を抱きしめる。
彼がそうする理由は分からない。
胸が痛くて、切ない。
(好き)
きゅうんと胸が痛んだ。
これが、恋。
(え、なんで? セックスしたから?)
混乱しながら思う。
けれど、──違うな、と思う。
(私、私は……)
最初から、鮫川くんと、鮫川くんだけと「こう」なりたくて、彼にあんな話をしたんだ。
なんて──なんてこと!
(ごめん、ごめんね、鮫川くん)
彼の広い背中を抱きしめ返しながら、心の中で謝る。
きっと、一度抱いて貰えば、それで昇華できたはずの感情なんだ。
なのに、私は──鮫川くんの事情につけ込んで、結婚まで、してしまって……。
(好きな人が「いた」って、言ってた)
ずっと好きな人、が。
きっとその人と鮫川くんは、どうしたって結ばれない関係だったんだろう。
だから、結婚相手は誰でも良くって。
(せめて──せめて、大事にしよう)
このひとを。このひととの、関係を。
そんなことを考えながら、私はまどろむ。考えることは多いのに、どうにもひどく疲れていた。下腹部に違和感がある。
(……セックスって、疲れるんだ)
泥に沈むように眠りに落ちながら、私は鮫川くんの心音だけを聞いていた。
翌日──研究室で、私はすっかり忘れていた報告を、若松教授にする。古びた窓ガラスの外では、相変わらずセミが頑張っていた。
「は? 結婚?」
「しました」
「誰と?」
「鮫川くんです。よくここに使いっ走りにくる、あの鮫川くんです」
「使いっ走り……一応彼、あれでも……」
「はい?」
「まぁいいや。良かったなぁ」
……拍子抜けした。
「え、それだけですか」
「まぁ、いつかはねぇ」
いつかは……ってどういうことだろう?
教授って、おんなだから結婚しないと、みたいな古い価値観の人だった?
すこし違和感を覚えつつ、私は反論する。
「おんなだから結婚するですとか、いつかは家に入るですとか、そういった考えは前世紀のものだと」
「ん? ああ、違う違う。そうじゃなくて、きみが鮫川くんと」
教授が何か言いかけたとき、コンコン、と研究室のドアがノックされた。
「あ。そうだ、今日からだった」
教授が呟いて、「どうぞ!」と声を張り上げる。
「失礼します、今日からお世話になります三島です」
ドアが開き、入ってきた人物に、私はひどい既視感を覚えた。
"地味メガネザル"
ぐわんぐわんと頭の中で、変声を迎えてすぐの幼い「彼」の声が響いた。
その彼が、目の前の男性とオーバーラップする。
彼も、また──驚いていた。
あの頃より、背が伸びた。肩幅ががっしりして、声も低くなった。当たり前か。私よりひとつ上だから、もう30手前なんだ。
「……え、棚倉?」
すう、と息を吸った。
もう私の人生に、何の関係もないはずのひと、……だったのに。
なんでこう、顔がそのままなんだろう。素直に年を重ねて、面影がそのまま。
「ご無沙汰してます、……三島先輩」
「あれ、知り合い?」
若松教授が、不思議そうに言いながら立ち上がる。
「あ。はい。中学の後輩で」
な、と三島先輩は人懐こく笑う。変わらないその微笑み方。中学の頃は普通に騙された。
委員会が同じで、ひとつ先輩のこのひとと、私は親しく(もっとも、私が一方的に)なって──。
(あのままだったら、きっと恋をしてしまっていた)
危ない危ない。
中学二年生のころ──。
ある日の放課後、三島先輩と先輩の友達の会話を、たまたま聞いてしまった。
夕日が差し込む、リノリウムの廊下。
「お前、最近、棚倉と仲良いよな。2年の」
「は?」
「そーそー。よく見かける」
揶揄うような声に、三島先輩は返した。
「いや、かわいそうだから仲良くしてやってるんだよ。あんな地味メガネザル」
がつん、と頭を殴られたような衝撃。
心臓を犬に食いちぎられたような気分。
足元の上履きを見つめる。
「ほんとかぁ?」
「ほんとだって」
ゲラゲラという笑い声。
「地味でもさ、胸はデカいよな」
はっ、と私は胸部をおさえた。
中学生にしては、大きく育ち始めた、それ。
頬に熱が集まる。
「あの胸は触りたい」
「触りたいってか、揉みたい」
「わかる。ていうか、挟まれてー!」
「なにをだよ!」
笑い声が、どんどん下卑たものになる。
「三島さ、あいつと付き合って、ヤらせてもらえば? ついでにオレたちにもちょっと」
「バカ、さすがに問題だろ。あ、でも三島、ハメ撮りくらいならいいか?」
私は踵を返す。これ以上、そんな最悪な話を聞いていたくなんか、なかった。
(気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い──!)
呆然としたまま、翌朝学校をサボって、私は動物園に向かった。
確かめたいと思った。
メガネザルが、どんな生き物なのか。
たどり着いたその暗い展示室のなかで(夜行性だからだ)彼らはちょこちょこと動き回っていた。
暗いなかで良く周りをみるために発達した、大きな目。ちょこまかと動き回る、小さなからだ。
「……可愛いじゃん」
思わずつぶやいて、そのままズルズルと座り込む。
「可愛いじゃん、ねえ?」
メガネザル、可愛いじゃんか。
見つめながら、私は泣いた。
小さなその生き物が、するすると木を降りてきて、ガラス越しにじっと私を見つめていた。
「きみたちのことが、もっと知りたい」
私は呟く。
私はきみたちのこと、好きになっちゃったみたい。
そうして、動物を研究することを将来の夢にして、いまその道半ばといったところだろうか。
「棚倉?」
不思議そうな、……もう、大人になった三島先輩の声に、我に帰る。
「っ、委員会が同じでした。それだけです」
「……ふうん?」
硬質的な声に、若松教授はそれだけを返して、彼が今日から助教としてここで働くことを告げる。
「そうですか」
すう、ともう一度息を吸う。
思ったよりは、自分は落ち着いているようだった。
「懐かしいな」
お弁当を食べていると、三島先輩が近づいてくる。
「今もおにぎり好きなんだな」
「……ええ」
よくそんなこと覚えているな、と腹が立った。だいいち、一つ上のくせにいきなり助教なのもちょっとムカつく。助手をして、助教になって、准教授になって、教授──助教だから、つまるところ、授業も担当するのか。
夏休みあけ、後期授業からだろうな。
「知らなかった。棚倉が野生動物を研究していたなんて」
なんの悪意にも染まらず生きてきたような顔で、三島さんは笑う。
「今はなにを?」
「……メガネザルです」
端的に答える。どう反応するかな、とちらりと見上げた。三島さんの笑顔は変わらない。
「そうか、可愛いよな、メガネザル」
気が抜けた。
と、いうか……くっそう、覚えてないよな、そりゃ! 地味メガネザル発言のことなんかー!
ギリギリと歯を噛み締める。
この爽やかフェイス野郎……!
「ええ、そうなんです。可愛いんです、メガネザル」
言い切ったついでに、はたと気がついて私はメガネに触りながら続ける。
「そういえば──私、棚倉じゃないです」
「……え?」
「結婚したので。苗字は夫に合わせました。鮫川です。鮫川。さーめーかーわー、です。改めて、よろしくお願いします」
三島先輩は、半ば呆然としていた。
……地味メガネザルが結婚してて、ちょっとビックリしたのかな?
ふふん、と私はこっそり笑った。ちょっとだけ、溜飲が下がった気がする。……契約結婚、だけれどね。
あ、好き。
自然に、すとん、と納得するみたいに。
頭にキスされる。ふう、と鮫川くんが息を吐く。そうしてまた、私を抱きしめる。
彼がそうする理由は分からない。
胸が痛くて、切ない。
(好き)
きゅうんと胸が痛んだ。
これが、恋。
(え、なんで? セックスしたから?)
混乱しながら思う。
けれど、──違うな、と思う。
(私、私は……)
最初から、鮫川くんと、鮫川くんだけと「こう」なりたくて、彼にあんな話をしたんだ。
なんて──なんてこと!
(ごめん、ごめんね、鮫川くん)
彼の広い背中を抱きしめ返しながら、心の中で謝る。
きっと、一度抱いて貰えば、それで昇華できたはずの感情なんだ。
なのに、私は──鮫川くんの事情につけ込んで、結婚まで、してしまって……。
(好きな人が「いた」って、言ってた)
ずっと好きな人、が。
きっとその人と鮫川くんは、どうしたって結ばれない関係だったんだろう。
だから、結婚相手は誰でも良くって。
(せめて──せめて、大事にしよう)
このひとを。このひととの、関係を。
そんなことを考えながら、私はまどろむ。考えることは多いのに、どうにもひどく疲れていた。下腹部に違和感がある。
(……セックスって、疲れるんだ)
泥に沈むように眠りに落ちながら、私は鮫川くんの心音だけを聞いていた。
翌日──研究室で、私はすっかり忘れていた報告を、若松教授にする。古びた窓ガラスの外では、相変わらずセミが頑張っていた。
「は? 結婚?」
「しました」
「誰と?」
「鮫川くんです。よくここに使いっ走りにくる、あの鮫川くんです」
「使いっ走り……一応彼、あれでも……」
「はい?」
「まぁいいや。良かったなぁ」
……拍子抜けした。
「え、それだけですか」
「まぁ、いつかはねぇ」
いつかは……ってどういうことだろう?
教授って、おんなだから結婚しないと、みたいな古い価値観の人だった?
すこし違和感を覚えつつ、私は反論する。
「おんなだから結婚するですとか、いつかは家に入るですとか、そういった考えは前世紀のものだと」
「ん? ああ、違う違う。そうじゃなくて、きみが鮫川くんと」
教授が何か言いかけたとき、コンコン、と研究室のドアがノックされた。
「あ。そうだ、今日からだった」
教授が呟いて、「どうぞ!」と声を張り上げる。
「失礼します、今日からお世話になります三島です」
ドアが開き、入ってきた人物に、私はひどい既視感を覚えた。
"地味メガネザル"
ぐわんぐわんと頭の中で、変声を迎えてすぐの幼い「彼」の声が響いた。
その彼が、目の前の男性とオーバーラップする。
彼も、また──驚いていた。
あの頃より、背が伸びた。肩幅ががっしりして、声も低くなった。当たり前か。私よりひとつ上だから、もう30手前なんだ。
「……え、棚倉?」
すう、と息を吸った。
もう私の人生に、何の関係もないはずのひと、……だったのに。
なんでこう、顔がそのままなんだろう。素直に年を重ねて、面影がそのまま。
「ご無沙汰してます、……三島先輩」
「あれ、知り合い?」
若松教授が、不思議そうに言いながら立ち上がる。
「あ。はい。中学の後輩で」
な、と三島先輩は人懐こく笑う。変わらないその微笑み方。中学の頃は普通に騙された。
委員会が同じで、ひとつ先輩のこのひとと、私は親しく(もっとも、私が一方的に)なって──。
(あのままだったら、きっと恋をしてしまっていた)
危ない危ない。
中学二年生のころ──。
ある日の放課後、三島先輩と先輩の友達の会話を、たまたま聞いてしまった。
夕日が差し込む、リノリウムの廊下。
「お前、最近、棚倉と仲良いよな。2年の」
「は?」
「そーそー。よく見かける」
揶揄うような声に、三島先輩は返した。
「いや、かわいそうだから仲良くしてやってるんだよ。あんな地味メガネザル」
がつん、と頭を殴られたような衝撃。
心臓を犬に食いちぎられたような気分。
足元の上履きを見つめる。
「ほんとかぁ?」
「ほんとだって」
ゲラゲラという笑い声。
「地味でもさ、胸はデカいよな」
はっ、と私は胸部をおさえた。
中学生にしては、大きく育ち始めた、それ。
頬に熱が集まる。
「あの胸は触りたい」
「触りたいってか、揉みたい」
「わかる。ていうか、挟まれてー!」
「なにをだよ!」
笑い声が、どんどん下卑たものになる。
「三島さ、あいつと付き合って、ヤらせてもらえば? ついでにオレたちにもちょっと」
「バカ、さすがに問題だろ。あ、でも三島、ハメ撮りくらいならいいか?」
私は踵を返す。これ以上、そんな最悪な話を聞いていたくなんか、なかった。
(気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い──!)
呆然としたまま、翌朝学校をサボって、私は動物園に向かった。
確かめたいと思った。
メガネザルが、どんな生き物なのか。
たどり着いたその暗い展示室のなかで(夜行性だからだ)彼らはちょこちょこと動き回っていた。
暗いなかで良く周りをみるために発達した、大きな目。ちょこまかと動き回る、小さなからだ。
「……可愛いじゃん」
思わずつぶやいて、そのままズルズルと座り込む。
「可愛いじゃん、ねえ?」
メガネザル、可愛いじゃんか。
見つめながら、私は泣いた。
小さなその生き物が、するすると木を降りてきて、ガラス越しにじっと私を見つめていた。
「きみたちのことが、もっと知りたい」
私は呟く。
私はきみたちのこと、好きになっちゃったみたい。
そうして、動物を研究することを将来の夢にして、いまその道半ばといったところだろうか。
「棚倉?」
不思議そうな、……もう、大人になった三島先輩の声に、我に帰る。
「っ、委員会が同じでした。それだけです」
「……ふうん?」
硬質的な声に、若松教授はそれだけを返して、彼が今日から助教としてここで働くことを告げる。
「そうですか」
すう、ともう一度息を吸う。
思ったよりは、自分は落ち着いているようだった。
「懐かしいな」
お弁当を食べていると、三島先輩が近づいてくる。
「今もおにぎり好きなんだな」
「……ええ」
よくそんなこと覚えているな、と腹が立った。だいいち、一つ上のくせにいきなり助教なのもちょっとムカつく。助手をして、助教になって、准教授になって、教授──助教だから、つまるところ、授業も担当するのか。
夏休みあけ、後期授業からだろうな。
「知らなかった。棚倉が野生動物を研究していたなんて」
なんの悪意にも染まらず生きてきたような顔で、三島さんは笑う。
「今はなにを?」
「……メガネザルです」
端的に答える。どう反応するかな、とちらりと見上げた。三島さんの笑顔は変わらない。
「そうか、可愛いよな、メガネザル」
気が抜けた。
と、いうか……くっそう、覚えてないよな、そりゃ! 地味メガネザル発言のことなんかー!
ギリギリと歯を噛み締める。
この爽やかフェイス野郎……!
「ええ、そうなんです。可愛いんです、メガネザル」
言い切ったついでに、はたと気がついて私はメガネに触りながら続ける。
「そういえば──私、棚倉じゃないです」
「……え?」
「結婚したので。苗字は夫に合わせました。鮫川です。鮫川。さーめーかーわー、です。改めて、よろしくお願いします」
三島先輩は、半ば呆然としていた。
……地味メガネザルが結婚してて、ちょっとビックリしたのかな?
ふふん、と私はこっそり笑った。ちょっとだけ、溜飲が下がった気がする。……契約結婚、だけれどね。
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