536 / 702
【高校編】分岐・相良仁
修学旅行
しおりを挟む
修学旅行、華になってから初めての海外旅行。スロベニア~クロアチアの旅14日間! 美しいアドリア海と古い町並みを訪ねる感動の2週間!
だっていうのに。
「なぜこんな目に」
「さー、日頃の行いが悪いんじゃねーの」
仁にむぎゅうと抱きしめられる。
「いいから顔上げんな」
たらららららら、っていうリズム良くでも鼓膜が破けそうな音に、私は耳を抑えて仁の胸に顔を埋めた。
「チ、ウージーかよ」
うーじーが何だか分からないけど、なんかでっかい銃、的なのは知ってる。見たから。
(こっちの銀行強盗って手荒ぁ)
そんな風に思うけど、なぜだか恐怖は全くない。
(だって仁がいるもん)
根拠はない。仁のこと、知らないこと多すぎるしーーでも、なんでだろ。
(ほんとに、全然怖くない)
私は首を傾げた。
はてさて、事の起こりは数十分前にさかのぼる。修学旅行、4日目の出来事。
「あ」
クロアチアの古い町並みを観光中、私はぽかんと口を開いた。
「両替忘れた」
「あれ、そうなの?」
同じ班の大村さんが言う。
「さすがに市場でカードは使えないんじゃないかな」
「だよねぇ……」
私はその広場に並ぶ、沢山の出店を眺める。出店って言っていいのか分かんないけど、とにかく色々売ってるのだ。
(特に気になるのがアレっ)
さくらんぼ! 木箱にたっぷり入った、日本のさくらんぼとはまた違う色味と大きさの、つやっつやのさくらんぼだ。
「お金、貸そうか?」
「ううん、両替、どっか……」
私はキョロキョロした。銀行か、両替できるところ……。
(失敗したなー)
最初に訪れたスロベニアはユーロ通貨。ここ、クロアチアは自国通貨なのだ。すっかり頭から抜けてしまっていた。
「設楽さん」
先生モードな仁が呆れ声で話しかけてくる。
「両替ですか」
「盗み聞きですかセンセー」
「……、いいえ?」
仁は肩をすくめた。
私のこの突っかかったような言い方には理由がある。
(いやー、ほんとバカらしいヤキモチなのは分かってるんだけどっ)
あ、き、ら、か、に! 仁に好意がある感じのスタッフさんがいたのだ。
流石は超セレブ高校の修学旅行ってことで、班に1人ずつ専属のガイドさん、カメラマンさんがついての旅行なんだけれど。
ウチの班はガイドさんは40代くらいの女性で、かなり美人な(結婚指輪してる、ここ重要)日本人のガイドさん。カメラマンさんは20代半ばくらいかな、男性で結構男前だから大村さんは騒いでた。タイプらしい。
(ウチの班はいいんだっ)
別の班のガイドさん……。20代半ばくらいのキレーな人。
(なんでいちいちボディタッチするのっ)
わざとらしい上目遣い、甘えた声、なぜか横に座りに行くアグレッシブさ!
仁の方も仕事だから無碍にできないって感じで、ちょっと引いてるけど完全に拒否はできてないみたい。
(それがなー、押したらいけるみたいに思われてそうでヤダ)
私の仁に近づかないでほしい。
ほんとにマジで。
そう思うけれど、口には出せなくて、ついこんなつっけんどんな態度になってしまったのだ。
(仁は悪くない)
こっそり「心配すんなよ」って言ってくれてるし、心配なんかしてない。単にヤキモチなだけで。
仁は苦笑いした。
「そこ、銀行ありますから。一緒に行きましょうか」
「……はい」
「大村さんたちは、先に教会まで行っていてください。両替したら、設楽さんつれて行きますから」
「はーい」
今日の見学のメインは、青百合にある教会のモデルになったとかいう教会なのだ。
大村さんたちに手を振って、私は仁と近くの銀行へ向かう。石造りの大きな銀行。
「両替所よりこっちのがレートが良かった」
「おお、よく見てるね」
ちょっと感心。私、適当にしちゃうから。
「まー、このガッコの生徒、だいたいテキトーだけどな。金持ちだしだいたいカードだし」
「そだよね」
うちのクラスは特進科ってことで、普通のご家庭の子が多いので、そうでもないけれど。
そんな話をしながら銀行に入って、きょろきょろと行内を見渡したとき、仁が私の腕をひいた。
「ん、仁!?」
「ちょっとこっち来い」
言うが早いか、私を抱えて銀行のカウンターを飛び越えた仁。
(きゃぁぁあ!?)
な、なに考えてんの!?
窓口の眼鏡をかけた、初老の女性の驚いた顔ーーって、仁はついでにその人の頭も下げさせて、カウンターの下に潜り込んだ。
次の瞬間には、たらららららら、って音とともに、カウンターにあった機械とかが粉々になっていた。仁がついでに屈ませた女の人が、悲鳴をあげて丸まった。
銃声が止む。
なにかを男が叫んだ。
(なんて言ってるんだろ)
きっと銀行強盗さんだろうから、金を出せー! とかかなとは思うけど。
ちらりと仁を見ると、厳しい顔をしてる。けど、私と目が会うと、にやりと笑った。
「心配すんな」
「心配はしてないけど」
「へえ?」
不思議そうな仁に、私は笑ってみせる。
「だって、仁といるもん」
怖くないよ、と言うと髪をぐしゃぐしゃにかき回される。
「お前ってやつはさ、ほんとに」
「もー、やめてよ何やってるの」
「あー。そうだな」
仁は、ちらりと周りを見渡す。
「目ぇ瞑って、耳塞いで、15秒数えとけ」
「へ?」
「いいから」
「……仁は」
私は仁をじっと見た。
「仁は、危ないことはない?」
「ないない。こんなとこで死ねるか」
大丈夫だよあいつシロウトだから、と仁は耳元で言う。
私は急に不安になる。何かする気だ。
「やめて。警察来るの待とう」
きっと来るはずだ。
「誰か人質でも取られてからじゃ、遅い」
また男が何か叫んだ。たららら、と響く音、ウルサイ!
仁を見上げると、そっと瞼にキスされた。反射的に目を閉じると、耳元で小さく言われた。
「今から15秒。いい子だからゆっくり数えるんだぞ」
手を取られ、耳に持っていかれた。塞げってことだろう。
暗闇になった視界のまま、私は頷く。15秒。長い。長い。身体が震えた。
「いち、に」
小さく声を出しながら、数えていく。さん、し、ご、ろく、……。
(いい子、だなんて)
急に子供扱い!
「きゅう、じゅう」
(本当になんともない? 大丈夫?)
相手は銃を持ってるのに!
思わず眼を開いてしまう。そしてそっとカウンターから顔を出した。
辺り一面、白い粉……消火器? ごろりと転がっていたのは消火器だから、白い粉は消火器の中身だろう。
仁は、倒れてる男の胸に足を置いて、そして額に銃(ウージーだかなんだか)を突きつけていた。ほとんど表情はない。低い、早口の言葉で(何語だろう?)男に何かを問いかけている。
仁と目が合う。仁はにへらと笑った。
「まだ12秒だったぞー」
私の身体から力が抜けた。
「……それはすみませんでしたね」
そう返した瞬間、一斉に拍手と歓声が沸き起こった。周りのお客さんや職員の人たちだ。
駆けつけてきた職員の男の人たち数人で、銀行強盗さんはロープで縛り上げられていた。
仁は私の方まで来て、カウンターにそのウージーとやらを置いて、カウンターに軽く体を預けて私を見る。そして笑ってこう言った。
「まだ両替できると思う?」
だっていうのに。
「なぜこんな目に」
「さー、日頃の行いが悪いんじゃねーの」
仁にむぎゅうと抱きしめられる。
「いいから顔上げんな」
たらららららら、っていうリズム良くでも鼓膜が破けそうな音に、私は耳を抑えて仁の胸に顔を埋めた。
「チ、ウージーかよ」
うーじーが何だか分からないけど、なんかでっかい銃、的なのは知ってる。見たから。
(こっちの銀行強盗って手荒ぁ)
そんな風に思うけど、なぜだか恐怖は全くない。
(だって仁がいるもん)
根拠はない。仁のこと、知らないこと多すぎるしーーでも、なんでだろ。
(ほんとに、全然怖くない)
私は首を傾げた。
はてさて、事の起こりは数十分前にさかのぼる。修学旅行、4日目の出来事。
「あ」
クロアチアの古い町並みを観光中、私はぽかんと口を開いた。
「両替忘れた」
「あれ、そうなの?」
同じ班の大村さんが言う。
「さすがに市場でカードは使えないんじゃないかな」
「だよねぇ……」
私はその広場に並ぶ、沢山の出店を眺める。出店って言っていいのか分かんないけど、とにかく色々売ってるのだ。
(特に気になるのがアレっ)
さくらんぼ! 木箱にたっぷり入った、日本のさくらんぼとはまた違う色味と大きさの、つやっつやのさくらんぼだ。
「お金、貸そうか?」
「ううん、両替、どっか……」
私はキョロキョロした。銀行か、両替できるところ……。
(失敗したなー)
最初に訪れたスロベニアはユーロ通貨。ここ、クロアチアは自国通貨なのだ。すっかり頭から抜けてしまっていた。
「設楽さん」
先生モードな仁が呆れ声で話しかけてくる。
「両替ですか」
「盗み聞きですかセンセー」
「……、いいえ?」
仁は肩をすくめた。
私のこの突っかかったような言い方には理由がある。
(いやー、ほんとバカらしいヤキモチなのは分かってるんだけどっ)
あ、き、ら、か、に! 仁に好意がある感じのスタッフさんがいたのだ。
流石は超セレブ高校の修学旅行ってことで、班に1人ずつ専属のガイドさん、カメラマンさんがついての旅行なんだけれど。
ウチの班はガイドさんは40代くらいの女性で、かなり美人な(結婚指輪してる、ここ重要)日本人のガイドさん。カメラマンさんは20代半ばくらいかな、男性で結構男前だから大村さんは騒いでた。タイプらしい。
(ウチの班はいいんだっ)
別の班のガイドさん……。20代半ばくらいのキレーな人。
(なんでいちいちボディタッチするのっ)
わざとらしい上目遣い、甘えた声、なぜか横に座りに行くアグレッシブさ!
仁の方も仕事だから無碍にできないって感じで、ちょっと引いてるけど完全に拒否はできてないみたい。
(それがなー、押したらいけるみたいに思われてそうでヤダ)
私の仁に近づかないでほしい。
ほんとにマジで。
そう思うけれど、口には出せなくて、ついこんなつっけんどんな態度になってしまったのだ。
(仁は悪くない)
こっそり「心配すんなよ」って言ってくれてるし、心配なんかしてない。単にヤキモチなだけで。
仁は苦笑いした。
「そこ、銀行ありますから。一緒に行きましょうか」
「……はい」
「大村さんたちは、先に教会まで行っていてください。両替したら、設楽さんつれて行きますから」
「はーい」
今日の見学のメインは、青百合にある教会のモデルになったとかいう教会なのだ。
大村さんたちに手を振って、私は仁と近くの銀行へ向かう。石造りの大きな銀行。
「両替所よりこっちのがレートが良かった」
「おお、よく見てるね」
ちょっと感心。私、適当にしちゃうから。
「まー、このガッコの生徒、だいたいテキトーだけどな。金持ちだしだいたいカードだし」
「そだよね」
うちのクラスは特進科ってことで、普通のご家庭の子が多いので、そうでもないけれど。
そんな話をしながら銀行に入って、きょろきょろと行内を見渡したとき、仁が私の腕をひいた。
「ん、仁!?」
「ちょっとこっち来い」
言うが早いか、私を抱えて銀行のカウンターを飛び越えた仁。
(きゃぁぁあ!?)
な、なに考えてんの!?
窓口の眼鏡をかけた、初老の女性の驚いた顔ーーって、仁はついでにその人の頭も下げさせて、カウンターの下に潜り込んだ。
次の瞬間には、たらららららら、って音とともに、カウンターにあった機械とかが粉々になっていた。仁がついでに屈ませた女の人が、悲鳴をあげて丸まった。
銃声が止む。
なにかを男が叫んだ。
(なんて言ってるんだろ)
きっと銀行強盗さんだろうから、金を出せー! とかかなとは思うけど。
ちらりと仁を見ると、厳しい顔をしてる。けど、私と目が会うと、にやりと笑った。
「心配すんな」
「心配はしてないけど」
「へえ?」
不思議そうな仁に、私は笑ってみせる。
「だって、仁といるもん」
怖くないよ、と言うと髪をぐしゃぐしゃにかき回される。
「お前ってやつはさ、ほんとに」
「もー、やめてよ何やってるの」
「あー。そうだな」
仁は、ちらりと周りを見渡す。
「目ぇ瞑って、耳塞いで、15秒数えとけ」
「へ?」
「いいから」
「……仁は」
私は仁をじっと見た。
「仁は、危ないことはない?」
「ないない。こんなとこで死ねるか」
大丈夫だよあいつシロウトだから、と仁は耳元で言う。
私は急に不安になる。何かする気だ。
「やめて。警察来るの待とう」
きっと来るはずだ。
「誰か人質でも取られてからじゃ、遅い」
また男が何か叫んだ。たららら、と響く音、ウルサイ!
仁を見上げると、そっと瞼にキスされた。反射的に目を閉じると、耳元で小さく言われた。
「今から15秒。いい子だからゆっくり数えるんだぞ」
手を取られ、耳に持っていかれた。塞げってことだろう。
暗闇になった視界のまま、私は頷く。15秒。長い。長い。身体が震えた。
「いち、に」
小さく声を出しながら、数えていく。さん、し、ご、ろく、……。
(いい子、だなんて)
急に子供扱い!
「きゅう、じゅう」
(本当になんともない? 大丈夫?)
相手は銃を持ってるのに!
思わず眼を開いてしまう。そしてそっとカウンターから顔を出した。
辺り一面、白い粉……消火器? ごろりと転がっていたのは消火器だから、白い粉は消火器の中身だろう。
仁は、倒れてる男の胸に足を置いて、そして額に銃(ウージーだかなんだか)を突きつけていた。ほとんど表情はない。低い、早口の言葉で(何語だろう?)男に何かを問いかけている。
仁と目が合う。仁はにへらと笑った。
「まだ12秒だったぞー」
私の身体から力が抜けた。
「……それはすみませんでしたね」
そう返した瞬間、一斉に拍手と歓声が沸き起こった。周りのお客さんや職員の人たちだ。
駆けつけてきた職員の男の人たち数人で、銀行強盗さんはロープで縛り上げられていた。
仁は私の方まで来て、カウンターにそのウージーとやらを置いて、カウンターに軽く体を預けて私を見る。そして笑ってこう言った。
「まだ両替できると思う?」
20
お気に入りに追加
3,085
あなたにおすすめの小説
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
英国紳士の熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです
坂合奏
恋愛
「I love much more than you think(君が思っているよりは、愛しているよ)」
祖母の策略によって、冷徹上司であるイギリス人のジャン・ブラウンと婚約することになってしまった、二十八歳の清水萌衣。
こんな男と結婚してしまったら、この先人生お先真っ暗だと思いきや、意外にもジャンは恋人に甘々の男で……。
あまりの熱い抱擁に、今にも腰が砕けそうです。
※物語の都合で軽い性描写が2~3ページほどあります。
【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~
胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。
時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。
王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。
処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。
これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。
「殿下、人違いです」どうぞヒロインのところへ行って下さい
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームを元にした人気のライトノベルの世界でした。
しかも、定番の悪役令嬢。
いえ、別にざまあされるヒロインにはなりたくないですし、婚約者のいる相手にすり寄るビッチなヒロインにもなりたくないです。
ですから婚約者の王子様。
私はいつでも婚約破棄を受け入れますので、どうぞヒロインのところに行って下さい。
気配消し令嬢の失敗
かな
恋愛
ユリアは公爵家の次女として生まれ、獣人国に攫われた長女エーリアの代わりに第1王子の婚約者候補の筆頭にされてしまう。王妃なんて面倒臭いと思ったユリアは、自分自身に認識阻害と気配消しの魔法を掛け、居るかいないかわからないと言われるほどの地味な令嬢を装った。
15才になり学園に入学すると、編入してきた男爵令嬢が第1王子と有力貴族令息を複数侍らかせることとなり、ユリア以外の婚約者候補と男爵令嬢の揉める事が日常茶飯事に。ユリアは遠くからボーッとそれを眺めながら〘 いつになったら婚約者候補から外してくれるのかな? 〙と思っていた。そんなユリアが失敗する話。
※王子は曾祖母コンです。
※ユリアは悪役令嬢ではありません。
※タグを少し修正しました。
初めての投稿なのでゆる〜く読んでください。ご都合主義はご愛嬌ということで見逃してください( *・ω・)*_ _))ペコリン
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
【完結】悪役令嬢は婚約者を差し上げたい
三谷朱花
恋愛
アリス・デッセ侯爵令嬢と婚約者であるハース・マーヴィン侯爵令息の出会いは最悪だった。
そして、学園の食堂で、アリスは、「ハース様を解放して欲しい」というメルル・アーディン侯爵令嬢の言葉に、頷こうとした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる