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【高校編】分岐・山ノ内瑛
ご挨拶(第三者目線)
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もうすでに少し暗くなっている部活終わり、山ノ内瑛は、少し早足で歩いていた。目的の人物が帰宅する前に、挨拶をしておきたかった。
ほどなく、高等部のサッカー部の練習グラウンドが見つかる。煌々とライトに照らされたグラウンド。そのフェンス越しに"そいつ"を探したーー最も、探す必要はあまりなかった。"そいつ"はやたらと目立っていたから。
「腹立つわー、相変わらずイケメンや」
背ぇ高いしほんま、と瑛はぽつりと呟いて、カシャンとフェンスに寄りかかった。スマホをいじる。
自分の恋人と撮った写真。いずれも、どこかの室内だ。
彼らの交際は秘密裏に続いており、もし彼女の保護者に見つかれば、恐らく彼女はまた遠くへやられてしまうから。
「ま、すぐや、すぐ」
恋人を連れて外国へ逃げるのは、彼にとってもはや決定項だった。自分には、彼女とバスケがあればいい。
その時、背後に誰かが立って、瑛は振り向く。
「山ノ内か」
「……何で知ってんの、樹"チャン"」
その質問に、その少年、鹿王院樹は少し眉をひそめた。
「"ちゃん"?」
「ま、気にせんといて」
「何の用だ」
「挨拶もナシかい」
瑛は樹に向き直る。数センチ上にある、不機嫌そうな瞳。
「まあ、なんつーか、挨拶や」
「何のために」
不思議そうに樹は聞く。
「華、連れて駆け落ちする気なんや俺は」
樹はほんの少し、眉毛を上げた。
「……なぜ、それを俺に?」
「いや、多分俺と華のこと、華のばーさんに情報行かんようにしてくれてんの、アンタやろ」
「……」
樹は難しい顔をして言う。
「華が」
「おう」
「お前と会えなくなる、となった時の、華が」
樹は、中学時代のことを回想する。
「あまりに、壊れてしまいそうで」
「……」
瑛も眉を寄せた。あの寒い夏の日、ぼろぼろと泣きじゃくる華。
「それで、味方してくれとるん?」
「味方などしていない」
樹は瑛を見下ろした。
「華を守っているだけだ」
「結果同じやねんけど」
「ふ、」
樹は少し笑う。
「駆け落ちなどさせんさ。華が」
樹はフェンスを掴む。
「俺を愛せばそれでいいのだから」
「自信ありげやけど、そんなん絶対無理やと思うで?」
瑛は樹を睨み上げた。口だけは、笑いの形を描いて。
「やってみなければ、わからんさ」
樹はフェンスを離し、余裕ありげに微笑む。
「中学生。せいぜい背伸びをしていろ」
「は、すーぐ追い抜いたるわ」
べー、と舌を出した瑛に、樹は笑った。
「お前とは、別の場面で会いたかった」
「はー? 俺はどんな場面でも会いたなかったわ」
「じゃあなぜ来た」
「やから挨拶やって」
樹は吹き出す。
「律儀なやつだ」
「いちいち褒めてくるんはなんでや」
「褒めてはいないのだがな」
ふう、と樹はフェンスにもたれた。
「なかなかキツいものだ、好きな女性の恋人と話すというのは」
「そのままの勢いで諦めてくれへん?」
「そういう訳にもいかんさ」
樹は苦笑した。
「俺はな、諦めが悪くて有名なんだ」
「お、偶然やな。俺もやで」
笑う瑛に、樹はやはり、別の場面で会えていたら、と少し思った。友人になれていたかもしれないのに。
"挨拶"の後、瑛はバックパックを抱えて、電車に乗った。定期なので途中下車して、駅近くのスーパーへ向かう。この時間、タイムセールをしている。
瑛が住んでいるあたりは、少し物価が高い。駅にも、スーパーが入った商業ビルにも直結している高層マンションに住んでいるものの、そのスーパーが高級スーパーで、買い物するのにいちいち躊躇してしまうのだ。
「あ、山ノ内くん、来た来た」
この辺の主婦数名が、瑛を呼ぶ。
「いるかな、って確保しておいたよ! 小松菜58円!」
「うわ、ほんまに!? 助かるわ~」
拝むようにその高い背で小首を傾げる少年に、主婦たちはカラカラと笑う。
「いいのよいいのよ、お父さんの単身赴任についてくる子なんて、滅多にいないわよ」
「その上家事までして、ほんとエライ! うちの子に爪の垢煎じて飲ませたい」
「そしたらイケメンもうつるかもよ~」
「え、ウチも飲ませたいわ、旦那に」
どっと笑いが起きる。瑛も「俺のアカなんていいことないっすわ」と応じて笑った。
ほかに、牛乳、トマト、油揚げ等々を安く仕入れた瑛は、それらをバックパックに詰め込んで、ほくほくした表情で再び電車に乗る。
電車を降りたら、すぐそこだ。駅から連絡通路を渡ったら、そこがもう自宅マンション。自宅、というか親戚の家だが。
「あ、山ノ内くん」
綺麗な声に振り向くと、同じクラスの女子。瑛は少し表情を硬くした。
瑛は、自分がどうやら、女子を惹きつける外面をしているのを自覚している。そのせいで色々な苦労や嫌な思いをしてきたから。
ならばせめて、少しでも相手に勘違いなどされないような態度をしなくては、と考えていた。
自分には、何より大事な恋人がいて、その人に嫌な思いはさせたくなかった。体育館で、キャーキャー黄色い声援を浴びて、それに微笑み返す、なんてもうしたくない。彼女たちは自分のバスケを応援してるわけではないのだ、と瑛は常々思う。見てほしいのは、外見ではなく、プレーなのに。
とはいえ、「見てもらう」ために髪を染めたのだから、妙なもんやなと瑛は思う。もっとも、見てほしい対象はバスケ関係者と、最愛の恋人のみ、なのだが。
「帰り?」
「……せやね」
エントランスで並んでエレベーターを待つが、会話がない。
瑛は何も言わずスマホをいじった。恋人の写真。彼女は携帯もスマホも持っていないから、会えない間は写真と動画を見るしか、彼女を感じることができない。
「あの、山ノ内くん」
返事はせず、ただ目線だけをやる。
「き、気にしないほうがいいよ」
「……何を?」
返事があったことが嬉しいのか、女子は少し頬を染めて続けた。
「あの風紀委員のひと」
ぴくり、と瑛の眉が動いた。
「あのひと、すっごい冷たくて怖くて性格悪くて有名なんだから、山ノ内くんにも色々言ってくるけど、無視したらい、」
最後まで言い切らなかった。
瑛に強い目で睨まれたから。
「……あの先輩のこと、悪く言わんといてくれるか、少なくとも、俺の前で」
「え、え、でも」
「悪いの俺やん」
「でも、校則には」
「いや、そんなんカンケーないわ」
瑛は女子に向き直り、冷たく見下ろす。
「あのひとんこと、何も知らんくせに外野からヤイヤイ言うなや」
「……えっと、その」
言い淀む女子は、半分涙目で、瑛は慌ててポケットからハンカチを取り出した。取り出しながら「あかんわ癖で」と小さく言う。
3人の姉からの、徹底した教育。"女の子には優しくね、あきら?"
「……ごめん」
しぶしぶ、瑛はハンカチを渡す。
「あ、ありがと、その」
女子はなにを勘違いしたか、涙を拭いて、嬉しそうにハンカチを握りしめる。瑛は無表情で手を差し出した。
「え、え?」
更に勘違いした女子はそこに手を重ねようとする。瑛は低く言う。
「ハンカチ」
「え」
「返してや、洗うから」
「……」
女子は目を見開く。
「そ、んな汚いものみたいに」
「……アンタが汚かったら貸さへん、けど持っとかれるんが嫌なんや」
「……」
女子は白けたような顔をして「はい」とハンカチを返した。
「そういうさ、ハスに構えるの、カッコイイと思ってるかもだけど、全然そんなことないよ」
「せやろな」
淡々と瑛は答えた。
「好きな女以外から、カッコイイなんて思われたくないわ」
ちん、とエレベーターホールに到着の音が響く。
「……、好きなひといるの?」
腹立たしくはあるが、この校内でも有名なイケメンのコイバナを聞きたくて、女子は一緒にエレベーターへ乗り込んだ。瑛は黙って30のボタンを押し、女子は38を押した。
しばらく無言が続く。気まずいな、と女子が思った頃に、瑛はぽつりと呟いた。
「おるよ」
「え」
女子は顔を上げる。
「どんな子?」
「年上」
淡々と言われたその言葉に、女子の中にあった、ほんの少しの期待が一気にしぼんだ。
「ふーん」
「ほな」
30階で降りながら、振り向きもせず言われた「ほな」という言葉と同時に、女子はスマホアプリのグループトークを開いた。好きな人がだれなのか、皆んなでちょっと噂するくらいはいいだろう、そう思いながら。
ほどなく、高等部のサッカー部の練習グラウンドが見つかる。煌々とライトに照らされたグラウンド。そのフェンス越しに"そいつ"を探したーー最も、探す必要はあまりなかった。"そいつ"はやたらと目立っていたから。
「腹立つわー、相変わらずイケメンや」
背ぇ高いしほんま、と瑛はぽつりと呟いて、カシャンとフェンスに寄りかかった。スマホをいじる。
自分の恋人と撮った写真。いずれも、どこかの室内だ。
彼らの交際は秘密裏に続いており、もし彼女の保護者に見つかれば、恐らく彼女はまた遠くへやられてしまうから。
「ま、すぐや、すぐ」
恋人を連れて外国へ逃げるのは、彼にとってもはや決定項だった。自分には、彼女とバスケがあればいい。
その時、背後に誰かが立って、瑛は振り向く。
「山ノ内か」
「……何で知ってんの、樹"チャン"」
その質問に、その少年、鹿王院樹は少し眉をひそめた。
「"ちゃん"?」
「ま、気にせんといて」
「何の用だ」
「挨拶もナシかい」
瑛は樹に向き直る。数センチ上にある、不機嫌そうな瞳。
「まあ、なんつーか、挨拶や」
「何のために」
不思議そうに樹は聞く。
「華、連れて駆け落ちする気なんや俺は」
樹はほんの少し、眉毛を上げた。
「……なぜ、それを俺に?」
「いや、多分俺と華のこと、華のばーさんに情報行かんようにしてくれてんの、アンタやろ」
「……」
樹は難しい顔をして言う。
「華が」
「おう」
「お前と会えなくなる、となった時の、華が」
樹は、中学時代のことを回想する。
「あまりに、壊れてしまいそうで」
「……」
瑛も眉を寄せた。あの寒い夏の日、ぼろぼろと泣きじゃくる華。
「それで、味方してくれとるん?」
「味方などしていない」
樹は瑛を見下ろした。
「華を守っているだけだ」
「結果同じやねんけど」
「ふ、」
樹は少し笑う。
「駆け落ちなどさせんさ。華が」
樹はフェンスを掴む。
「俺を愛せばそれでいいのだから」
「自信ありげやけど、そんなん絶対無理やと思うで?」
瑛は樹を睨み上げた。口だけは、笑いの形を描いて。
「やってみなければ、わからんさ」
樹はフェンスを離し、余裕ありげに微笑む。
「中学生。せいぜい背伸びをしていろ」
「は、すーぐ追い抜いたるわ」
べー、と舌を出した瑛に、樹は笑った。
「お前とは、別の場面で会いたかった」
「はー? 俺はどんな場面でも会いたなかったわ」
「じゃあなぜ来た」
「やから挨拶やって」
樹は吹き出す。
「律儀なやつだ」
「いちいち褒めてくるんはなんでや」
「褒めてはいないのだがな」
ふう、と樹はフェンスにもたれた。
「なかなかキツいものだ、好きな女性の恋人と話すというのは」
「そのままの勢いで諦めてくれへん?」
「そういう訳にもいかんさ」
樹は苦笑した。
「俺はな、諦めが悪くて有名なんだ」
「お、偶然やな。俺もやで」
笑う瑛に、樹はやはり、別の場面で会えていたら、と少し思った。友人になれていたかもしれないのに。
"挨拶"の後、瑛はバックパックを抱えて、電車に乗った。定期なので途中下車して、駅近くのスーパーへ向かう。この時間、タイムセールをしている。
瑛が住んでいるあたりは、少し物価が高い。駅にも、スーパーが入った商業ビルにも直結している高層マンションに住んでいるものの、そのスーパーが高級スーパーで、買い物するのにいちいち躊躇してしまうのだ。
「あ、山ノ内くん、来た来た」
この辺の主婦数名が、瑛を呼ぶ。
「いるかな、って確保しておいたよ! 小松菜58円!」
「うわ、ほんまに!? 助かるわ~」
拝むようにその高い背で小首を傾げる少年に、主婦たちはカラカラと笑う。
「いいのよいいのよ、お父さんの単身赴任についてくる子なんて、滅多にいないわよ」
「その上家事までして、ほんとエライ! うちの子に爪の垢煎じて飲ませたい」
「そしたらイケメンもうつるかもよ~」
「え、ウチも飲ませたいわ、旦那に」
どっと笑いが起きる。瑛も「俺のアカなんていいことないっすわ」と応じて笑った。
ほかに、牛乳、トマト、油揚げ等々を安く仕入れた瑛は、それらをバックパックに詰め込んで、ほくほくした表情で再び電車に乗る。
電車を降りたら、すぐそこだ。駅から連絡通路を渡ったら、そこがもう自宅マンション。自宅、というか親戚の家だが。
「あ、山ノ内くん」
綺麗な声に振り向くと、同じクラスの女子。瑛は少し表情を硬くした。
瑛は、自分がどうやら、女子を惹きつける外面をしているのを自覚している。そのせいで色々な苦労や嫌な思いをしてきたから。
ならばせめて、少しでも相手に勘違いなどされないような態度をしなくては、と考えていた。
自分には、何より大事な恋人がいて、その人に嫌な思いはさせたくなかった。体育館で、キャーキャー黄色い声援を浴びて、それに微笑み返す、なんてもうしたくない。彼女たちは自分のバスケを応援してるわけではないのだ、と瑛は常々思う。見てほしいのは、外見ではなく、プレーなのに。
とはいえ、「見てもらう」ために髪を染めたのだから、妙なもんやなと瑛は思う。もっとも、見てほしい対象はバスケ関係者と、最愛の恋人のみ、なのだが。
「帰り?」
「……せやね」
エントランスで並んでエレベーターを待つが、会話がない。
瑛は何も言わずスマホをいじった。恋人の写真。彼女は携帯もスマホも持っていないから、会えない間は写真と動画を見るしか、彼女を感じることができない。
「あの、山ノ内くん」
返事はせず、ただ目線だけをやる。
「き、気にしないほうがいいよ」
「……何を?」
返事があったことが嬉しいのか、女子は少し頬を染めて続けた。
「あの風紀委員のひと」
ぴくり、と瑛の眉が動いた。
「あのひと、すっごい冷たくて怖くて性格悪くて有名なんだから、山ノ内くんにも色々言ってくるけど、無視したらい、」
最後まで言い切らなかった。
瑛に強い目で睨まれたから。
「……あの先輩のこと、悪く言わんといてくれるか、少なくとも、俺の前で」
「え、え、でも」
「悪いの俺やん」
「でも、校則には」
「いや、そんなんカンケーないわ」
瑛は女子に向き直り、冷たく見下ろす。
「あのひとんこと、何も知らんくせに外野からヤイヤイ言うなや」
「……えっと、その」
言い淀む女子は、半分涙目で、瑛は慌ててポケットからハンカチを取り出した。取り出しながら「あかんわ癖で」と小さく言う。
3人の姉からの、徹底した教育。"女の子には優しくね、あきら?"
「……ごめん」
しぶしぶ、瑛はハンカチを渡す。
「あ、ありがと、その」
女子はなにを勘違いしたか、涙を拭いて、嬉しそうにハンカチを握りしめる。瑛は無表情で手を差し出した。
「え、え?」
更に勘違いした女子はそこに手を重ねようとする。瑛は低く言う。
「ハンカチ」
「え」
「返してや、洗うから」
「……」
女子は目を見開く。
「そ、んな汚いものみたいに」
「……アンタが汚かったら貸さへん、けど持っとかれるんが嫌なんや」
「……」
女子は白けたような顔をして「はい」とハンカチを返した。
「そういうさ、ハスに構えるの、カッコイイと思ってるかもだけど、全然そんなことないよ」
「せやろな」
淡々と瑛は答えた。
「好きな女以外から、カッコイイなんて思われたくないわ」
ちん、とエレベーターホールに到着の音が響く。
「……、好きなひといるの?」
腹立たしくはあるが、この校内でも有名なイケメンのコイバナを聞きたくて、女子は一緒にエレベーターへ乗り込んだ。瑛は黙って30のボタンを押し、女子は38を押した。
しばらく無言が続く。気まずいな、と女子が思った頃に、瑛はぽつりと呟いた。
「おるよ」
「え」
女子は顔を上げる。
「どんな子?」
「年上」
淡々と言われたその言葉に、女子の中にあった、ほんの少しの期待が一気にしぼんだ。
「ふーん」
「ほな」
30階で降りながら、振り向きもせず言われた「ほな」という言葉と同時に、女子はスマホアプリのグループトークを開いた。好きな人がだれなのか、皆んなでちょっと噂するくらいはいいだろう、そう思いながら。
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