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分岐・相良仁
前世にて(side相良)中
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「え、なんで」
「やっほー」
彼女が驚く顔をして、俺はちょっと笑ってしまう。
彼女と、彼女の元カレのアルバイト先、そこに俺は応募して普通に受かった。飲食のバイトなんて常に人手不足だから、常に募集が出てるんだ。
初日は彼女とも元カレ君ともシフト被ってなくて、2日目に遭遇した。
「ここバイト代他より100円高いの知ってた?」
「え、あ、そーなんだ?」
きょとんと俺を見上げて納得しちゃう彼女を見て「あーそんなんだからすぐ騙されちゃうんじゃないの」とか思うけど口には出さない。代わりに笑って「いろいろ教えてね、センパイ」と言うと「任せて!」なんて笑うから、少しどきっとする。
ほんとに俺どうしちゃったんだろ。
わざわざ同じアルバイト先に潜り込んで、俺は元カレくんに何する気なんだろうね?
「でね、これの清掃はお店終わる時にするんだけど、」
彼女にビールサーバーの洗い方を教えてもらっているときに、背後から「よう」と軽薄な声がした。
振り向くと、写真で見たことのあるやつ、彼女の元カレ。
「あ、おはよう……ございます」
このバイト先では挨拶は昼夜問わず「おはようございます」だ。
「なにそれ、他人行儀じゃね?」
「あは、はぁ……」
目を伏せる彼女。馴れ馴れしい元カレ。
(ふうん)
俺は目を細めた。なるほどね。元カノ(しかも浮気相手)でも、なんか少し親しそうな男がいると気になるもんなのか。
腹立つな。
「……昨日から入りました、よろしくお願いします」
「……そう」
一応挨拶した俺を、元カレは軽く睨んで厨房に消えていった。
「ごめん、なんかあの人愛想ないね」
「お前が謝ることじゃなくね?」
「え、……あ、そっか」
「引きずんなよ」
あんなやつ、という一言は飲み込んだ。
俺の感情に彼女を巻き込むべきじゃない。すこし冷静になるべきだ、俺は。
こんなとこまで来て何を言ってるんだとは思うけど。
新人、という手書きの札を苗字の書かれた名札の上につけて俺は働く。俺は今日は厨房を教えてもらっていて、と言っても大したことはしない。今日はひたすらドリンク係。ビールサーバーで生ビールを作りまくる。
近くで元カレ君が友達と話しながら焼き鳥を焼いていた。いい匂いでちょっとお腹なんか空いてしまう。
「お前地元の銀行決まったんだって? おめでと」
「おうサンキュー。卒業しても遊ぼうな、ってまだまだ先だけどさ」
会話の内容的に四年生か。
(地元の地銀、ね)
「サヤカちゃんどーすんの?」
「しばらく遠恋かなぁ。けど結婚するつもりはあるよ」
「まーじかよ、ラブラブだな相変わらず」
「だろ? お互い学生最後の夏だしな、どっか旅行行こうと思って春くらいから金貯めてんだよな」
「いいな、どこ予定してんの」
「沖縄かグアム?」
「あーいーな」
「せっかくだからそれなりの旅行にしたいじゃん? ちょっとでも金浮かすために"トモダチ"のところに居候してたんだよ、食費とか光熱費とかさ」
「マジかよひでーな、っておい新人、ビール溢れてる」
「あ、さーせん」
俺はおざなりに謝ってビールを注ぎ直す。
(トモダチって、あいつのことじゃねーだろうな)
「でさ」
元カレくんは話を続ける。
「結局サヤカのために金貯めてんのバレて、キレて追い出された」
「あはは、バカでー。当たり前じゃん」
「でもさぁ、俺もそれなりに貢献してたのよ、そいつのために」
「は? 掃除とか?」
「や、キモチ良くしてやったりとか」
「え、……、女?」
「うん」
「ダメだろ、バッカじゃねーの浮気じゃん」
「サヤカにはバレてねーからセーフ」
「そーいうもんかねぇ、って新人! またビールこぼれてんぞ」
「あ、さーせん」
俺はわざとらしくビールを流しに捨てた。ジョッキを叩きつけてやろうかと思った。なんとか耐える。
(わざわざ女だって仄めかしたのは、俺に対する当てつけだ)
アイツと親しげにしてたのが気にくわないみたいだったからな、と思う。
(浮気相手のセカンド扱いのくせに、いざ持ってかれそうになるともったいなくなるんか)
理解できないが、……なんでアイツこんなんに引っかかったんだろう。バカなんだろうか?
俺は結構本気で怒っている。何に? この元カレ君にだろうか? なぜ? アイツのために怒ってやる義理なんかないはずなのに。
「つか大丈夫なんか、バレてなくてもバラされるとかないの、その浮気相手から」
「えー? ないない」
元カレくんは焼き鳥をひっくり返しながら笑った。
「あいつ、すっげーイイコちゃんだもん」
「イイコちゃん~?」
「そ、ムカつくくらい。だってオレに本命いるの分かった瞬間の第一声が"カノジョに申し訳ないと思わないの!?"だぜ」
「うわぁいい子じゃん普通に、お前よくそんな子騙せたな」
「んー、そ? なんかそこそこ可愛かったし、サッパリしてそうで後腐れなさそうだったから声かけたらさ、案外チョロくて」
「オイ」
俺は気がついたら元カレくんの胸ぐらを掴み上げていた。
「それ以上アイツを侮辱してみろ、タダじゃ済まさねーぞ」
「はぁ?」
元カレくんは睨み返す。
「どーするつもりだよ、え? あ、分かった」
元カレ君は挑発するように笑う。
「お前アイツのこと好きなんだろ、ハイハイハイ、オレのお下がりでよければどーぞー? 結構イイよ? あいつのカラダ」
「……どーするって」
俺は笑って、親切にも答えてやる。実演付きで。
「こおすんだよ」
俺は右手で思いっきり元カレ君の頬を殴った。
(あーやっちゃった)
好きでもなんでもない(はず)のただの友達のために、人を殴ってしまった。警察沙汰だろうか。まぁいいや。
(……なんだ、まぁいいやって)
でもなんか、まぁいいやって思っちゃったんだ。思っちゃったものは仕方ない。
補足させてもらうならば、生まれ変わった後の俺なら数秒もかからずこの元カレくんを行動不能にできる。一応元軍人だからね。けど、この時の俺はただの大学生で、なんならこんな風に人殴ったのなんか初めてで、拳も思った以上に痛くって、……だから殴り返されるのは当たり前だった。
俺に殴られてシンクで頭打って厨房の油ギトギトの床に座り込んだ元カレくんは、「てめぇ何ヒト殴ってんだよ」という実に正論をかざしながら同じように殴りかかってきた。
ただの大学生の俺は当然避けられないし、殴られて近くの壁に頭をぶつけて同じように油ギトギトの床に座り込む。
唯一違ったのは、騒ぎを聞きつけた他のバイト連中が集まってきてて、その中に彼女がいたことだ。そして彼女は元カレ君に猛烈な勢いでビンタをかました。
「私の友達に何してくれてんのよ!!!!!!」
「うるせえ!!」
元カレ君は彼女を殴ろうとする。きっと殴られて興奮状態になっちゃってた。アドレナリンとかでてる。俺もそうなってる。ドバドバ出てる。だから、俺は絶対に言っちゃいけないことを言ってしまう。思ってもないことを言ってしまう。
「てめぇには関係ねーぞ、引っ込んでろブス!」
俺はこの言葉を死ぬまで、比喩ではなく死ぬまで後悔していた。
誰に対しても容姿を揶揄する言葉は言ってはいけないと思うし、なんならそれは好きな子相手だったんだぞと思うけれど、口から出た言葉は回収できないし、そもそも俺はこの時まだ自分の気持ちに気付いていなかったのだ。バカだから。
でも唯一本気のところがあって、それは「てめーには関係ねーぞ」ってとこ。これは俺が勝手にムカついて個人的に腹たってやっちゃったことで、その感情の原因が例え彼女であったとしても、俺の行動に彼女が責任とか、そういうものを感じて欲しくない。それだけ言いたかったのに、なぜブスをつけた俺は。
とにかく俺は最低最悪な言葉を言いつつも、なんとか彼女を庇ってもう一発殴られて、でも思ってもない感じになったからか、手が痛かったからか、一発目みたいな衝撃はない。
すかさず俺は殴り返す。手は痛いけれど殴りきってやる! って気持ちで殴りつけて、元カレ君がまたシンクで頭をぶつける。ごうん、と音がする。「てめえ!!」って元カレ君は立ち上がるけど、そこで俺も元カレ君も数人のバイト連中に羽交い締めにされてもう動けない。
「……どういうことか説明してもらえる?」
マジギレしてる店長に見下ろされながら、俺はふうとため息をついた。とりあえずバイト2日目でクビは確定っぽかったから。俺ってこんなに堪え性がない人間だったかなぁ。
「やっほー」
彼女が驚く顔をして、俺はちょっと笑ってしまう。
彼女と、彼女の元カレのアルバイト先、そこに俺は応募して普通に受かった。飲食のバイトなんて常に人手不足だから、常に募集が出てるんだ。
初日は彼女とも元カレ君ともシフト被ってなくて、2日目に遭遇した。
「ここバイト代他より100円高いの知ってた?」
「え、あ、そーなんだ?」
きょとんと俺を見上げて納得しちゃう彼女を見て「あーそんなんだからすぐ騙されちゃうんじゃないの」とか思うけど口には出さない。代わりに笑って「いろいろ教えてね、センパイ」と言うと「任せて!」なんて笑うから、少しどきっとする。
ほんとに俺どうしちゃったんだろ。
わざわざ同じアルバイト先に潜り込んで、俺は元カレくんに何する気なんだろうね?
「でね、これの清掃はお店終わる時にするんだけど、」
彼女にビールサーバーの洗い方を教えてもらっているときに、背後から「よう」と軽薄な声がした。
振り向くと、写真で見たことのあるやつ、彼女の元カレ。
「あ、おはよう……ございます」
このバイト先では挨拶は昼夜問わず「おはようございます」だ。
「なにそれ、他人行儀じゃね?」
「あは、はぁ……」
目を伏せる彼女。馴れ馴れしい元カレ。
(ふうん)
俺は目を細めた。なるほどね。元カノ(しかも浮気相手)でも、なんか少し親しそうな男がいると気になるもんなのか。
腹立つな。
「……昨日から入りました、よろしくお願いします」
「……そう」
一応挨拶した俺を、元カレは軽く睨んで厨房に消えていった。
「ごめん、なんかあの人愛想ないね」
「お前が謝ることじゃなくね?」
「え、……あ、そっか」
「引きずんなよ」
あんなやつ、という一言は飲み込んだ。
俺の感情に彼女を巻き込むべきじゃない。すこし冷静になるべきだ、俺は。
こんなとこまで来て何を言ってるんだとは思うけど。
新人、という手書きの札を苗字の書かれた名札の上につけて俺は働く。俺は今日は厨房を教えてもらっていて、と言っても大したことはしない。今日はひたすらドリンク係。ビールサーバーで生ビールを作りまくる。
近くで元カレ君が友達と話しながら焼き鳥を焼いていた。いい匂いでちょっとお腹なんか空いてしまう。
「お前地元の銀行決まったんだって? おめでと」
「おうサンキュー。卒業しても遊ぼうな、ってまだまだ先だけどさ」
会話の内容的に四年生か。
(地元の地銀、ね)
「サヤカちゃんどーすんの?」
「しばらく遠恋かなぁ。けど結婚するつもりはあるよ」
「まーじかよ、ラブラブだな相変わらず」
「だろ? お互い学生最後の夏だしな、どっか旅行行こうと思って春くらいから金貯めてんだよな」
「いいな、どこ予定してんの」
「沖縄かグアム?」
「あーいーな」
「せっかくだからそれなりの旅行にしたいじゃん? ちょっとでも金浮かすために"トモダチ"のところに居候してたんだよ、食費とか光熱費とかさ」
「マジかよひでーな、っておい新人、ビール溢れてる」
「あ、さーせん」
俺はおざなりに謝ってビールを注ぎ直す。
(トモダチって、あいつのことじゃねーだろうな)
「でさ」
元カレくんは話を続ける。
「結局サヤカのために金貯めてんのバレて、キレて追い出された」
「あはは、バカでー。当たり前じゃん」
「でもさぁ、俺もそれなりに貢献してたのよ、そいつのために」
「は? 掃除とか?」
「や、キモチ良くしてやったりとか」
「え、……、女?」
「うん」
「ダメだろ、バッカじゃねーの浮気じゃん」
「サヤカにはバレてねーからセーフ」
「そーいうもんかねぇ、って新人! またビールこぼれてんぞ」
「あ、さーせん」
俺はわざとらしくビールを流しに捨てた。ジョッキを叩きつけてやろうかと思った。なんとか耐える。
(わざわざ女だって仄めかしたのは、俺に対する当てつけだ)
アイツと親しげにしてたのが気にくわないみたいだったからな、と思う。
(浮気相手のセカンド扱いのくせに、いざ持ってかれそうになるともったいなくなるんか)
理解できないが、……なんでアイツこんなんに引っかかったんだろう。バカなんだろうか?
俺は結構本気で怒っている。何に? この元カレ君にだろうか? なぜ? アイツのために怒ってやる義理なんかないはずなのに。
「つか大丈夫なんか、バレてなくてもバラされるとかないの、その浮気相手から」
「えー? ないない」
元カレくんは焼き鳥をひっくり返しながら笑った。
「あいつ、すっげーイイコちゃんだもん」
「イイコちゃん~?」
「そ、ムカつくくらい。だってオレに本命いるの分かった瞬間の第一声が"カノジョに申し訳ないと思わないの!?"だぜ」
「うわぁいい子じゃん普通に、お前よくそんな子騙せたな」
「んー、そ? なんかそこそこ可愛かったし、サッパリしてそうで後腐れなさそうだったから声かけたらさ、案外チョロくて」
「オイ」
俺は気がついたら元カレくんの胸ぐらを掴み上げていた。
「それ以上アイツを侮辱してみろ、タダじゃ済まさねーぞ」
「はぁ?」
元カレくんは睨み返す。
「どーするつもりだよ、え? あ、分かった」
元カレ君は挑発するように笑う。
「お前アイツのこと好きなんだろ、ハイハイハイ、オレのお下がりでよければどーぞー? 結構イイよ? あいつのカラダ」
「……どーするって」
俺は笑って、親切にも答えてやる。実演付きで。
「こおすんだよ」
俺は右手で思いっきり元カレ君の頬を殴った。
(あーやっちゃった)
好きでもなんでもない(はず)のただの友達のために、人を殴ってしまった。警察沙汰だろうか。まぁいいや。
(……なんだ、まぁいいやって)
でもなんか、まぁいいやって思っちゃったんだ。思っちゃったものは仕方ない。
補足させてもらうならば、生まれ変わった後の俺なら数秒もかからずこの元カレくんを行動不能にできる。一応元軍人だからね。けど、この時の俺はただの大学生で、なんならこんな風に人殴ったのなんか初めてで、拳も思った以上に痛くって、……だから殴り返されるのは当たり前だった。
俺に殴られてシンクで頭打って厨房の油ギトギトの床に座り込んだ元カレくんは、「てめぇ何ヒト殴ってんだよ」という実に正論をかざしながら同じように殴りかかってきた。
ただの大学生の俺は当然避けられないし、殴られて近くの壁に頭をぶつけて同じように油ギトギトの床に座り込む。
唯一違ったのは、騒ぎを聞きつけた他のバイト連中が集まってきてて、その中に彼女がいたことだ。そして彼女は元カレ君に猛烈な勢いでビンタをかました。
「私の友達に何してくれてんのよ!!!!!!」
「うるせえ!!」
元カレ君は彼女を殴ろうとする。きっと殴られて興奮状態になっちゃってた。アドレナリンとかでてる。俺もそうなってる。ドバドバ出てる。だから、俺は絶対に言っちゃいけないことを言ってしまう。思ってもないことを言ってしまう。
「てめぇには関係ねーぞ、引っ込んでろブス!」
俺はこの言葉を死ぬまで、比喩ではなく死ぬまで後悔していた。
誰に対しても容姿を揶揄する言葉は言ってはいけないと思うし、なんならそれは好きな子相手だったんだぞと思うけれど、口から出た言葉は回収できないし、そもそも俺はこの時まだ自分の気持ちに気付いていなかったのだ。バカだから。
でも唯一本気のところがあって、それは「てめーには関係ねーぞ」ってとこ。これは俺が勝手にムカついて個人的に腹たってやっちゃったことで、その感情の原因が例え彼女であったとしても、俺の行動に彼女が責任とか、そういうものを感じて欲しくない。それだけ言いたかったのに、なぜブスをつけた俺は。
とにかく俺は最低最悪な言葉を言いつつも、なんとか彼女を庇ってもう一発殴られて、でも思ってもない感じになったからか、手が痛かったからか、一発目みたいな衝撃はない。
すかさず俺は殴り返す。手は痛いけれど殴りきってやる! って気持ちで殴りつけて、元カレ君がまたシンクで頭をぶつける。ごうん、と音がする。「てめえ!!」って元カレ君は立ち上がるけど、そこで俺も元カレ君も数人のバイト連中に羽交い締めにされてもう動けない。
「……どういうことか説明してもらえる?」
マジギレしてる店長に見下ろされながら、俺はふうとため息をついた。とりあえずバイト2日目でクビは確定っぽかったから。俺ってこんなに堪え性がない人間だったかなぁ。
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