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分岐・黒田健
空手少年は生姜焼きが得意
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「健、お客さんか?」
ガチャリとリビングのドアが開いて、私たちは一気にものすごい距離をとった。
(ななななななににしようとしてた私!?)
中学生にときめいて、ちゅーしようとしてました!
おまわりさんこっちです! 私です!
「おじゃましてます。自首します」
私は黒田くんのお父さんに頭を下げた。確か黒田くんのお父さんは警察官なのだ。
「自首って何だよ! あー、おかえり」
黒田くんは頭をかきながら立ち上がる。ほんのり頬が赤い。
「……む? いかがわしいことはしてないだろうね?」
「してねぇよ!」
「せめてお付き合いしてからにしなさい」
「……チッ、設楽!」
「あっ、はい!」
唐突に呼ばれて、背筋をのばす。
「今年は優勝するから」
「うん」
「話あるから」
「……うん」
「応援きてくれ」
真剣な瞳。
「はい」
私も真剣にうなずく。
「あのね、親の前でそういう甘酸っぱいこと、しないでくれる? これだから思春期は」
冷静な黒田くんのお父さんの声に、私は唐突な羞恥心に襲われて、挨拶もそこそこに、また体操座りで顔を埋めた。その間に、後ろで黒田くんが事情を説明してくれているのが聞こえた。
(うう、どーしよ、はっきり気づいてしまった)
さすがに、あんな声で呼ばれて、あんな目で見られて……ききき、キスまでしそうになって、応援来てくれって言われて、「いやそうじゃないかも」とは思えない。
(しかも)
私はとてもそれが、嬉しいんだ。
(てか、話ってそれだったの!?)
小学校の時からの約束。
(好きな人って、私!?)
自分が大人として接してた(つもり)だから、自分が恋愛対象に入ってるという感覚がすぽんと抜けていた。
「華さん」
話しかけられて、びくりと顔を上げると、黒田くんのお父さんが笑ってローテーブルで手招きしていた。
「まぁとりあえずアルバムでも」
「テメーなに見せようとしてんだクソオヤジ!」
キッチンから黒田くんが叫ぶ。いい匂い。じゅーじゅーと何かを焼く音。ぐうとなるお腹。
「アルバム」
「アルバムです」
え、めっちゃ見たい。ちび黒田くんすごい見たい。
「黒田くんアルバム見ていい?」
立ち上がって、キッチンを振り向いて首を傾げた。黒田くんは「……いいけどよ」と口を尖らせる。ちょっと顔が赤い。
さっそくローテーブルの横、お父さんの向かいに座って、アルバムを開かせてもらう。
「これは産まれた時。3085グラム50センチ」
「ちっちゃー! 可愛い!」
お母さんに抱っこされて、写真に写る黒田くんは小さくて可愛い。産まれたてでしおしおだけど。
「本当はタケル、って別の漢字を当てる予定だったんだけど」
「はい」
お父さんがぽつり、と口を開く。
「難産でね。ダメかもと言われて、帝王切開になって。なんとか、生きて産まれてくれたから。とにかく健康でいて欲しいと思って、健康の健にしたんだ」
「……へぇ」
黒田くんは気恥ずかしいのか、黙々と調理に励んでいる。
「こんなデカく育ってくれるなんて、女の子家に連れ込むなんてパパ感無量」
「人聞きの悪ぃこと言うなボケオヤジ、誰がパパだ」
無表情で冗談(?)を飛ばすお父さんと、キッチンから突っ込む黒田くん。
「ふふ」
仲良しでいいな、と笑ってしまう。
「これ、ひよりちゃん。健が6ヶ月でひよりちゃんは7ヶ月くらいかな」
「可愛いっ」
ふくふくに育ちつつある2人の赤ちゃんが、ころんと寝かされてツーショット。
「こっちは海」
別のアルバムを広げてくれる。
「あは、楽しそう」
3歳くらい? 砂浜で、カニを片手に自慢そうな黒田くんと、無視してバケツに砂を入れ続けている(っぽい)ひよりちゃん。
「こっちはスキー。ひよりちゃんとこと毎年行ってて」
「あ、言ってましたね」
恒例行事らしい。雪の中、仲良くお手手をつないでツーショット。
「これ入学式だね」
「ランドセルでかっ」
思わず笑ってしまう。もう小さくなったランドセルを背負ってた黒田くんしか知らないので、違和感がすごい。
ひよりちゃんと手を繋いで、校門の前。
(……あれ?)
なんだか胸がもやっとした。
(ちょっとまって。私、やきもち)
それも小さい頃のひよりちゃんにだ!
(ダメダメでしょ! 意味わかんない)
アルバムを見ながら自分の感情に混乱していると、「健、あとは俺がやろう」とお父さんが立ち上がる。
「あ? いーよ、あと盛り付けだけだもん」
「まぁまぁ、写真でも見て話しに花をさかせなさい」
「イミわかんね」
ぶつぶつ言いつつ、黒田くんは私の向かいにとすんと座る。
目が合って、そして私から出た言葉が「ひよりちゃんと仲良ーね」だ。
(可愛くない!!!)
私は心の中で頭を抱える。
(可愛くないぞいまのは!)
わかってるわかってるって中学生どころか小学生にヤキモチやいてるのは!
「あ? これは親に手ぇつなげって言われて」
黒田くんは写真と私を交互に見て、黙った。
(呆れたかな。でも)
あくまで"ゲーム"の話だけど、黒田くんは、ひよりちゃんが好きだったんだもん……。
恐る恐る目をやると、黒田くんは真っ赤になって口を押さえていた。
「あのな」
「……うん」
「その」
「うん」
「……ヤキモチ?」
「……うん」
小さくうなずくと、黒田くんはよく分からない顔をして、何か言おうとして「メシできたぞ」というお父さんの声に遮られた。
「……クソオヤジ、作ったのは俺だぞ」
「はいはい。華さん、どうぞ。肉ばっかのご飯ですけど」
私たちは立ち上がり、テーブルに向かう。
「そこどうぞ」
お父さんに言われて、黒田くんの正面にすわる。お父さんは黒田くんの横。
「うっわ、美味しそ」
ごはん、生姜焼き、キャベツの千切り、ミニトマト。根菜たっぷりの豚汁、冷奴。
「豚の生姜焼きと豚汁を合わせることないとおもいませんか」
「うるせぇな、文句あるなら食うな」
「え、千切りめっちゃ上手」
「スライサー。根菜もスーパーで売ってるパックに入ったやつ」
「ああ」
便利だよね、カット野菜。私も前世ではよく買ってた。
「……、美味しい」
「そうかよ」
生姜焼き、めちゃくちゃ美味しい。黒田くんは片頬を上げて少し得意そうに笑った。
「コイツは家庭料理が上手なんです」
お父さんが、豚汁をぱくぱく食べながら言う。
「なんだよ家庭料理って」
「毎日作れるごはん。気合の入ってないごはん」
「悪かったな気合入ってなくて」
黒田くんはめんどくさそうに答えるけど。
「それが一番大事なんじゃない? 毎日毎日作るのってほんと大変だと思うもん」
前世、一人暮らしでも大変だった。これで家族の分、好き嫌いや栄養バランス考えて、ってほんとにすごいと思う。
今はたまに、だからご飯作り楽しいけど、毎日だったらきっと気が滅入る。
「まぁ俺も毎日じゃねぇけど」
「週に2日くらいはコイツですよ、俺が作る日もあるけど」
「へぇー!」
私は感心した。
「だから結婚相手としては最適ですよ、掃除も洗濯もするし。まぁ口は少々悪いが」
「……、くそおやじ、後で覚えとけよ」
「ほら口悪い」
真っ赤になって豚汁を静かにすする私、と真っ赤になってお父さんを睨みつける黒田くん、と。
(私、好きなのかな)
中学生を?
(なんだっけ、この嬉しくて悲しくて、楽しくて切なくて、どきどきしてすごく恥ずかしい気持ちって)
久しぶりすぎて、なんか、なんか。
(顔があげられません……)
結局その日、敦子さんが迎えに来てくれるまで、ほとんど目が合わせられなかった。恥ずかしいんだん!
ガチャリとリビングのドアが開いて、私たちは一気にものすごい距離をとった。
(ななななななににしようとしてた私!?)
中学生にときめいて、ちゅーしようとしてました!
おまわりさんこっちです! 私です!
「おじゃましてます。自首します」
私は黒田くんのお父さんに頭を下げた。確か黒田くんのお父さんは警察官なのだ。
「自首って何だよ! あー、おかえり」
黒田くんは頭をかきながら立ち上がる。ほんのり頬が赤い。
「……む? いかがわしいことはしてないだろうね?」
「してねぇよ!」
「せめてお付き合いしてからにしなさい」
「……チッ、設楽!」
「あっ、はい!」
唐突に呼ばれて、背筋をのばす。
「今年は優勝するから」
「うん」
「話あるから」
「……うん」
「応援きてくれ」
真剣な瞳。
「はい」
私も真剣にうなずく。
「あのね、親の前でそういう甘酸っぱいこと、しないでくれる? これだから思春期は」
冷静な黒田くんのお父さんの声に、私は唐突な羞恥心に襲われて、挨拶もそこそこに、また体操座りで顔を埋めた。その間に、後ろで黒田くんが事情を説明してくれているのが聞こえた。
(うう、どーしよ、はっきり気づいてしまった)
さすがに、あんな声で呼ばれて、あんな目で見られて……ききき、キスまでしそうになって、応援来てくれって言われて、「いやそうじゃないかも」とは思えない。
(しかも)
私はとてもそれが、嬉しいんだ。
(てか、話ってそれだったの!?)
小学校の時からの約束。
(好きな人って、私!?)
自分が大人として接してた(つもり)だから、自分が恋愛対象に入ってるという感覚がすぽんと抜けていた。
「華さん」
話しかけられて、びくりと顔を上げると、黒田くんのお父さんが笑ってローテーブルで手招きしていた。
「まぁとりあえずアルバムでも」
「テメーなに見せようとしてんだクソオヤジ!」
キッチンから黒田くんが叫ぶ。いい匂い。じゅーじゅーと何かを焼く音。ぐうとなるお腹。
「アルバム」
「アルバムです」
え、めっちゃ見たい。ちび黒田くんすごい見たい。
「黒田くんアルバム見ていい?」
立ち上がって、キッチンを振り向いて首を傾げた。黒田くんは「……いいけどよ」と口を尖らせる。ちょっと顔が赤い。
さっそくローテーブルの横、お父さんの向かいに座って、アルバムを開かせてもらう。
「これは産まれた時。3085グラム50センチ」
「ちっちゃー! 可愛い!」
お母さんに抱っこされて、写真に写る黒田くんは小さくて可愛い。産まれたてでしおしおだけど。
「本当はタケル、って別の漢字を当てる予定だったんだけど」
「はい」
お父さんがぽつり、と口を開く。
「難産でね。ダメかもと言われて、帝王切開になって。なんとか、生きて産まれてくれたから。とにかく健康でいて欲しいと思って、健康の健にしたんだ」
「……へぇ」
黒田くんは気恥ずかしいのか、黙々と調理に励んでいる。
「こんなデカく育ってくれるなんて、女の子家に連れ込むなんてパパ感無量」
「人聞きの悪ぃこと言うなボケオヤジ、誰がパパだ」
無表情で冗談(?)を飛ばすお父さんと、キッチンから突っ込む黒田くん。
「ふふ」
仲良しでいいな、と笑ってしまう。
「これ、ひよりちゃん。健が6ヶ月でひよりちゃんは7ヶ月くらいかな」
「可愛いっ」
ふくふくに育ちつつある2人の赤ちゃんが、ころんと寝かされてツーショット。
「こっちは海」
別のアルバムを広げてくれる。
「あは、楽しそう」
3歳くらい? 砂浜で、カニを片手に自慢そうな黒田くんと、無視してバケツに砂を入れ続けている(っぽい)ひよりちゃん。
「こっちはスキー。ひよりちゃんとこと毎年行ってて」
「あ、言ってましたね」
恒例行事らしい。雪の中、仲良くお手手をつないでツーショット。
「これ入学式だね」
「ランドセルでかっ」
思わず笑ってしまう。もう小さくなったランドセルを背負ってた黒田くんしか知らないので、違和感がすごい。
ひよりちゃんと手を繋いで、校門の前。
(……あれ?)
なんだか胸がもやっとした。
(ちょっとまって。私、やきもち)
それも小さい頃のひよりちゃんにだ!
(ダメダメでしょ! 意味わかんない)
アルバムを見ながら自分の感情に混乱していると、「健、あとは俺がやろう」とお父さんが立ち上がる。
「あ? いーよ、あと盛り付けだけだもん」
「まぁまぁ、写真でも見て話しに花をさかせなさい」
「イミわかんね」
ぶつぶつ言いつつ、黒田くんは私の向かいにとすんと座る。
目が合って、そして私から出た言葉が「ひよりちゃんと仲良ーね」だ。
(可愛くない!!!)
私は心の中で頭を抱える。
(可愛くないぞいまのは!)
わかってるわかってるって中学生どころか小学生にヤキモチやいてるのは!
「あ? これは親に手ぇつなげって言われて」
黒田くんは写真と私を交互に見て、黙った。
(呆れたかな。でも)
あくまで"ゲーム"の話だけど、黒田くんは、ひよりちゃんが好きだったんだもん……。
恐る恐る目をやると、黒田くんは真っ赤になって口を押さえていた。
「あのな」
「……うん」
「その」
「うん」
「……ヤキモチ?」
「……うん」
小さくうなずくと、黒田くんはよく分からない顔をして、何か言おうとして「メシできたぞ」というお父さんの声に遮られた。
「……クソオヤジ、作ったのは俺だぞ」
「はいはい。華さん、どうぞ。肉ばっかのご飯ですけど」
私たちは立ち上がり、テーブルに向かう。
「そこどうぞ」
お父さんに言われて、黒田くんの正面にすわる。お父さんは黒田くんの横。
「うっわ、美味しそ」
ごはん、生姜焼き、キャベツの千切り、ミニトマト。根菜たっぷりの豚汁、冷奴。
「豚の生姜焼きと豚汁を合わせることないとおもいませんか」
「うるせぇな、文句あるなら食うな」
「え、千切りめっちゃ上手」
「スライサー。根菜もスーパーで売ってるパックに入ったやつ」
「ああ」
便利だよね、カット野菜。私も前世ではよく買ってた。
「……、美味しい」
「そうかよ」
生姜焼き、めちゃくちゃ美味しい。黒田くんは片頬を上げて少し得意そうに笑った。
「コイツは家庭料理が上手なんです」
お父さんが、豚汁をぱくぱく食べながら言う。
「なんだよ家庭料理って」
「毎日作れるごはん。気合の入ってないごはん」
「悪かったな気合入ってなくて」
黒田くんはめんどくさそうに答えるけど。
「それが一番大事なんじゃない? 毎日毎日作るのってほんと大変だと思うもん」
前世、一人暮らしでも大変だった。これで家族の分、好き嫌いや栄養バランス考えて、ってほんとにすごいと思う。
今はたまに、だからご飯作り楽しいけど、毎日だったらきっと気が滅入る。
「まぁ俺も毎日じゃねぇけど」
「週に2日くらいはコイツですよ、俺が作る日もあるけど」
「へぇー!」
私は感心した。
「だから結婚相手としては最適ですよ、掃除も洗濯もするし。まぁ口は少々悪いが」
「……、くそおやじ、後で覚えとけよ」
「ほら口悪い」
真っ赤になって豚汁を静かにすする私、と真っ赤になってお父さんを睨みつける黒田くん、と。
(私、好きなのかな)
中学生を?
(なんだっけ、この嬉しくて悲しくて、楽しくて切なくて、どきどきしてすごく恥ずかしい気持ちって)
久しぶりすぎて、なんか、なんか。
(顔があげられません……)
結局その日、敦子さんが迎えに来てくれるまで、ほとんど目が合わせられなかった。恥ずかしいんだん!
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