69 / 702
5
悪役令嬢、首の運動をする
しおりを挟む
「あんまり京都感ない」
観光バスに乗るために八条口へ降り立った私たちだったけど、最初の感想はこのひよりちゃんの一言に集約されると思う。
(まぁ京都タワー反対側だしね)
八条口側は、ホテルと某ショッピングセンターが並んでる感じだし。
『それでは皆様。こんにちは』
バスガイドさんの一言に、こんにちは、と全員で返す。
バスガイドさんはにっこりほほえんで、自分と運転手さんの自己紹介をしてくれた。
『では、今からこのバスは奈良へと向かいます』
今日のスケジュールは、今から奈良へ向かい、三輪そうめんを食べ、お寺だのをみて回ったあとまた京都へ戻ってくる、というスケジュールだ。
(三輪そうめん……)
名前は聞いたことはあるが、食べるのははじめましてだ。
私はしおりの他に個人で持参しているガイドブックを開く。
(他にも葛なんかが有名なのね。茶粥もいただきたいけど、そんな余裕はないかもな)
真剣な顔をして検討していると、隣の席のひよりちゃんが「ねぇ華ちゃん」と声をかけてきた。
「なぁに?」
「華ちゃんのお友達? のほら、樹くん」
「うん」
「私立の初等部の子なんでしょ?」
「そうだよ」
「修学旅行、イタリアってほんと?」
「あ、うん」
私は苦笑する。
「イタリアぐるっと周るらしいよ」
しかも2週間近くかけて。
それでも樹くんは「かなり早足のスケジュールだな、何もみられないではないか」と言っていた。なんじゃそりゃ。
とりあえず、ガイドブック見ながらサラミとチョコとパスタソースをお土産に希望してみた。楽しみです。
「うえ、いいなぁ」
ひよりちゃんは羨ましそうに言う。
「ちょうど行ってるはずだよ」
「イタリアかぁ」
ひよりちゃんは少しうっとりした後、それからにやりと笑って「それは樹くんからもらったやつ?」と私の腕についているブレスレットを指差した。
銀色の、ちょっと太めのシンプルなもの。
「あ、うん。なぜか修学旅行中は付けとけって」
「ほえーん。俺のものアピール?」
「? なにが?」
首をかしげると、ひよりちゃんは「ま、いーけど」とまたにやりと笑って「我がいとこ殿も頑張んなきゃね」と呟いた。
「いとこ? 黒田くん?」
「ふふ、そーそー…….って痛い! なにすんのよタケルっ」
ひよりちゃんの脳天に、お菓子の箱を突き刺さんばかりにぐりぐりしているのは後ろに座っていた黒田くんだ。
「ひより、黙って聞いてりゃテメェは」
「いたたたた、ごめん、ごめんって」
涙目になって頭を抱えるひよりちゃん。
(仲良いよなぁ)
私は微笑む。
(やっぱり、好きな人ってひよりちゃんじゃないのかなぁ)
"ゲーム"ではそうなっていた、訳だし。と、なんだかほんの少しだけ、不思議な気持ち。
(なんだろ?)
首をかしげる。
(???)
もう一度、反対に首をかしげる。
(あ、そっか。ゲーム通りに行くと、ひよりちゃんケガしちゃうし、いじめられるしなんだ)
絶対阻止。千晶ちゃんと約束したんだ!
首を元に戻して納得していると、ひよりちゃんに「首の運動?」と不思議そうに聞かれた。
やがてバスは奈良に入り、少し古めのホテルに入る。このレストランで昼食らしい。しおりには「三輪そうめん」とだけ書かれていたが。
「茶粥も葛餅もあります」
「すごい、華ちゃんすごい、今日一番の笑顔だよっ」
さすがホテルの昼食で、もちろん修学旅行向けのメニューだとは思う(揚げ物多目)が、きちんと食べたい奈良の名産が揃っていた。
まずは茶粥をぱくり。
(ああ、胃に優しいお味)
ほうじ茶で炊かれたそれは、ふんわりお茶の香りで、バニラアイスに冷やされた胃にジワリとしみこむ。
「お前ってほんと幸せそうにモノ食うよな」
黒田くんは少し嬉しげに言う。
「うんうん、分かる。すごい幸せそう」
ひよりちゃんにも同意された。
(……?)
私は首をかしげる。
「え、逆に聞くけどご飯食べてる時が一番幸せじゃない?」
他の人は違うのだろうか。結構な驚きだ。
「わたしは寝てる時かなぁ」
ひよりちゃんは笑う。
「お前昔から寝てばっかだもんな」
「えーもーほんとうるさい、タケルの前でそんなに寝てない」
「いや寝てる」
ぷうと頰を膨らませ唇を尖らせるひよりちゃんと、楽しげにからかう黒田くん。
やっぱりちょっと、アヤシイかもなんて、ちょぴりだけど、思ってしまった。
昼食後到着した奈良公園には、鹿がいた。いやむしろ、鹿しかいない。鹿だ。オンリー鹿。あと丸っこいフン。
「お寺の見学、待機組は鹿せんべいをあげてもいいよー。ただし、怪我しないように、鹿に意地悪しないようにね。看板の注意書きをよく読んで!」
相良先生のお達しで、皆喜んで鹿せんべいを買う。もちろん私も。気になるし。いや味じゃないですけど。美味しいのかなとは思うけど。
「あっ可愛い、おじぎする!」
ひよりちゃんが喜んではしゃぐ。
「え、あ、ほんと」
なんと鹿たちは、鹿せんべいを持っている人を目ざとく見つけては、ペコリと可愛らしくお辞儀をして、せんべいをねだっていたのだ。
(えっ、ちょーーかわいい)
私は喜んで、集まってきた鹿たちに鹿せんべいを配る。
(ツノが少し怖いけど)
つぶらな瞳、もぐもぐと動かす口、かわいいかわいいと見ていたが。
「も、もう持ってないよう」
全てあげ終わったのに、まだあるでしょ、チョーダイチョーダイとばかりに鹿たちはぐいぐいと寄ってくる。
そのうちの小柄な一頭が、私の胸に前脚をかけるように立ち上がった。
「ひえええ」
変な声が出る。
「コラ鹿野郎こっちだ」
黒田くんが妙な呼び方で、鹿せんべいと共に鹿を呼ぶ。
黒田くんは数枚を直接あげたあと、残りをバッと地面に撒いた。鹿たちはすぐさま地面に落ちたせんべいに夢中になる。
「あ、ありがと…….てか、うまいね?」
「こうやれって看板にあったぞ」
黒田くんが指差す方をみると、たしかに「最後の数枚は地面に落としてあげてください」と書いてあった。イラスト付き。
「あ」
完全なる私の見落としだ。
しゅん、と肩を落とす。
(アラサー何してるのよ……)
大人なのになぁ。
「大丈夫か?」
「え、あ、うん。そんな汚れてないし」
デニムのシャツワンピースだから、汚れも目立たない。白い服とかじゃなくて良かった。
「怪我は」
「え、な、ない」
「ならいーよ。けど気をつけろよ、骨折れたりするらしいぜ、さっきの設楽みたいになって倒れ込んだら」
「ええ」
(あ、危なかった)
たまたま小柄な鹿さんが集まっていたから良かったものの、大柄な鹿だったら確実に怪我をしていた。
(野生動物だもんね……)
人馴れしてるとはいえ。
またまたシュンとしていると、ぽそりと黒田くんは呟いた。
「しかし、鹿にまでヤキモチ焼くとは思わなかった」
「? 焼き餅? 名物?」
(お土産やさんとかで売ってるのかな)
「鹿の焼き餅? 有名? 美味しいかな」
小首を傾げていると、近くでせんべいをあげていた秋月くんが「タケちゃんよく心折れないよね」と苦笑いして言った。
「もう慣れたわ」
黒田くんは肩をすくめた。
(……鹿に?)
確かに慣れた態度でせんべいをあげていた。
「あのさ、はっきり言わないと」
ひよりちゃんが謎のアドバイスをして黒田くんに睨まれている間に、私達の班番号が呼ばれた。
「あ、呼ばれたよ! 鼻の穴くぐらなきゃ!」
「え、なにそれ」
きょとん顔のひよりちゃん。
「このお寺、柱に穴があいてて、その大きさが仏像の鼻の穴と同じなんだって! で、それくぐるとお願いがかなうの!」
「え、ほんと!?」
そういう系が好きなひよりちゃんは、すぐに乗ってきた。
「くぐらなきゃじゃん!」
「くぐろう!」
私たちはさっきまでの鹿騒動などすっかり忘れ、手に手を取ってバスガイドさんの旗へ向かって一気に走るのだった。
観光バスに乗るために八条口へ降り立った私たちだったけど、最初の感想はこのひよりちゃんの一言に集約されると思う。
(まぁ京都タワー反対側だしね)
八条口側は、ホテルと某ショッピングセンターが並んでる感じだし。
『それでは皆様。こんにちは』
バスガイドさんの一言に、こんにちは、と全員で返す。
バスガイドさんはにっこりほほえんで、自分と運転手さんの自己紹介をしてくれた。
『では、今からこのバスは奈良へと向かいます』
今日のスケジュールは、今から奈良へ向かい、三輪そうめんを食べ、お寺だのをみて回ったあとまた京都へ戻ってくる、というスケジュールだ。
(三輪そうめん……)
名前は聞いたことはあるが、食べるのははじめましてだ。
私はしおりの他に個人で持参しているガイドブックを開く。
(他にも葛なんかが有名なのね。茶粥もいただきたいけど、そんな余裕はないかもな)
真剣な顔をして検討していると、隣の席のひよりちゃんが「ねぇ華ちゃん」と声をかけてきた。
「なぁに?」
「華ちゃんのお友達? のほら、樹くん」
「うん」
「私立の初等部の子なんでしょ?」
「そうだよ」
「修学旅行、イタリアってほんと?」
「あ、うん」
私は苦笑する。
「イタリアぐるっと周るらしいよ」
しかも2週間近くかけて。
それでも樹くんは「かなり早足のスケジュールだな、何もみられないではないか」と言っていた。なんじゃそりゃ。
とりあえず、ガイドブック見ながらサラミとチョコとパスタソースをお土産に希望してみた。楽しみです。
「うえ、いいなぁ」
ひよりちゃんは羨ましそうに言う。
「ちょうど行ってるはずだよ」
「イタリアかぁ」
ひよりちゃんは少しうっとりした後、それからにやりと笑って「それは樹くんからもらったやつ?」と私の腕についているブレスレットを指差した。
銀色の、ちょっと太めのシンプルなもの。
「あ、うん。なぜか修学旅行中は付けとけって」
「ほえーん。俺のものアピール?」
「? なにが?」
首をかしげると、ひよりちゃんは「ま、いーけど」とまたにやりと笑って「我がいとこ殿も頑張んなきゃね」と呟いた。
「いとこ? 黒田くん?」
「ふふ、そーそー…….って痛い! なにすんのよタケルっ」
ひよりちゃんの脳天に、お菓子の箱を突き刺さんばかりにぐりぐりしているのは後ろに座っていた黒田くんだ。
「ひより、黙って聞いてりゃテメェは」
「いたたたた、ごめん、ごめんって」
涙目になって頭を抱えるひよりちゃん。
(仲良いよなぁ)
私は微笑む。
(やっぱり、好きな人ってひよりちゃんじゃないのかなぁ)
"ゲーム"ではそうなっていた、訳だし。と、なんだかほんの少しだけ、不思議な気持ち。
(なんだろ?)
首をかしげる。
(???)
もう一度、反対に首をかしげる。
(あ、そっか。ゲーム通りに行くと、ひよりちゃんケガしちゃうし、いじめられるしなんだ)
絶対阻止。千晶ちゃんと約束したんだ!
首を元に戻して納得していると、ひよりちゃんに「首の運動?」と不思議そうに聞かれた。
やがてバスは奈良に入り、少し古めのホテルに入る。このレストランで昼食らしい。しおりには「三輪そうめん」とだけ書かれていたが。
「茶粥も葛餅もあります」
「すごい、華ちゃんすごい、今日一番の笑顔だよっ」
さすがホテルの昼食で、もちろん修学旅行向けのメニューだとは思う(揚げ物多目)が、きちんと食べたい奈良の名産が揃っていた。
まずは茶粥をぱくり。
(ああ、胃に優しいお味)
ほうじ茶で炊かれたそれは、ふんわりお茶の香りで、バニラアイスに冷やされた胃にジワリとしみこむ。
「お前ってほんと幸せそうにモノ食うよな」
黒田くんは少し嬉しげに言う。
「うんうん、分かる。すごい幸せそう」
ひよりちゃんにも同意された。
(……?)
私は首をかしげる。
「え、逆に聞くけどご飯食べてる時が一番幸せじゃない?」
他の人は違うのだろうか。結構な驚きだ。
「わたしは寝てる時かなぁ」
ひよりちゃんは笑う。
「お前昔から寝てばっかだもんな」
「えーもーほんとうるさい、タケルの前でそんなに寝てない」
「いや寝てる」
ぷうと頰を膨らませ唇を尖らせるひよりちゃんと、楽しげにからかう黒田くん。
やっぱりちょっと、アヤシイかもなんて、ちょぴりだけど、思ってしまった。
昼食後到着した奈良公園には、鹿がいた。いやむしろ、鹿しかいない。鹿だ。オンリー鹿。あと丸っこいフン。
「お寺の見学、待機組は鹿せんべいをあげてもいいよー。ただし、怪我しないように、鹿に意地悪しないようにね。看板の注意書きをよく読んで!」
相良先生のお達しで、皆喜んで鹿せんべいを買う。もちろん私も。気になるし。いや味じゃないですけど。美味しいのかなとは思うけど。
「あっ可愛い、おじぎする!」
ひよりちゃんが喜んではしゃぐ。
「え、あ、ほんと」
なんと鹿たちは、鹿せんべいを持っている人を目ざとく見つけては、ペコリと可愛らしくお辞儀をして、せんべいをねだっていたのだ。
(えっ、ちょーーかわいい)
私は喜んで、集まってきた鹿たちに鹿せんべいを配る。
(ツノが少し怖いけど)
つぶらな瞳、もぐもぐと動かす口、かわいいかわいいと見ていたが。
「も、もう持ってないよう」
全てあげ終わったのに、まだあるでしょ、チョーダイチョーダイとばかりに鹿たちはぐいぐいと寄ってくる。
そのうちの小柄な一頭が、私の胸に前脚をかけるように立ち上がった。
「ひえええ」
変な声が出る。
「コラ鹿野郎こっちだ」
黒田くんが妙な呼び方で、鹿せんべいと共に鹿を呼ぶ。
黒田くんは数枚を直接あげたあと、残りをバッと地面に撒いた。鹿たちはすぐさま地面に落ちたせんべいに夢中になる。
「あ、ありがと…….てか、うまいね?」
「こうやれって看板にあったぞ」
黒田くんが指差す方をみると、たしかに「最後の数枚は地面に落としてあげてください」と書いてあった。イラスト付き。
「あ」
完全なる私の見落としだ。
しゅん、と肩を落とす。
(アラサー何してるのよ……)
大人なのになぁ。
「大丈夫か?」
「え、あ、うん。そんな汚れてないし」
デニムのシャツワンピースだから、汚れも目立たない。白い服とかじゃなくて良かった。
「怪我は」
「え、な、ない」
「ならいーよ。けど気をつけろよ、骨折れたりするらしいぜ、さっきの設楽みたいになって倒れ込んだら」
「ええ」
(あ、危なかった)
たまたま小柄な鹿さんが集まっていたから良かったものの、大柄な鹿だったら確実に怪我をしていた。
(野生動物だもんね……)
人馴れしてるとはいえ。
またまたシュンとしていると、ぽそりと黒田くんは呟いた。
「しかし、鹿にまでヤキモチ焼くとは思わなかった」
「? 焼き餅? 名物?」
(お土産やさんとかで売ってるのかな)
「鹿の焼き餅? 有名? 美味しいかな」
小首を傾げていると、近くでせんべいをあげていた秋月くんが「タケちゃんよく心折れないよね」と苦笑いして言った。
「もう慣れたわ」
黒田くんは肩をすくめた。
(……鹿に?)
確かに慣れた態度でせんべいをあげていた。
「あのさ、はっきり言わないと」
ひよりちゃんが謎のアドバイスをして黒田くんに睨まれている間に、私達の班番号が呼ばれた。
「あ、呼ばれたよ! 鼻の穴くぐらなきゃ!」
「え、なにそれ」
きょとん顔のひよりちゃん。
「このお寺、柱に穴があいてて、その大きさが仏像の鼻の穴と同じなんだって! で、それくぐるとお願いがかなうの!」
「え、ほんと!?」
そういう系が好きなひよりちゃんは、すぐに乗ってきた。
「くぐらなきゃじゃん!」
「くぐろう!」
私たちはさっきまでの鹿騒動などすっかり忘れ、手に手を取ってバスガイドさんの旗へ向かって一気に走るのだった。
10
お気に入りに追加
3,084
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
婚約破棄されたので王子様を憎むけど息子が可愛すぎて何がいけない?
tartan321
恋愛
「君との婚約を破棄する!!!!」
「ええ、どうぞ。そのかわり、私の大切な子供は引き取りますので……」
子供を溺愛する母親令嬢の物語です。明日に完結します。
悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。
転生したら攻略対象者の母親(王妃)でした
黒木寿々
恋愛
我儘な公爵令嬢リザベル・フォリス、7歳。弟が産まれたことで前世の記憶を思い出したけど、この世界って前世でハマっていた乙女ゲームの世界!?私の未来って物凄く性悪な王妃様じゃん!
しかもゲーム本編が始まる時点ですでに亡くなってるし・・・。
ゲームの中ではことごとく酷いことをしていたみたいだけど、私はそんなことしない!
清く正しい心で、未来の息子(攻略対象者)を愛でまくるぞ!!!
*R15は保険です。小説家になろう様でも掲載しています。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
彼女が望むなら
mios
恋愛
公爵令嬢と王太子殿下の婚約は円満に解消された。揉めるかと思っていた男爵令嬢リリスは、拍子抜けした。男爵令嬢という身分でも、王妃になれるなんて、予定とは違うが高位貴族は皆好意的だし、王太子殿下の元婚約者も応援してくれている。
リリスは王太子妃教育を受ける為、王妃と会い、そこで常に身につけるようにと、ある首飾りを渡される。
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる