5 / 702
1
悪役令嬢はプチパニック
しおりを挟む
「おー、めっちゃ来よる」
ばしゃばしゃと勢いよくやってきては、パクパクと口を開け、次々にエサを食べていく錦鯉たち。
アキラくんは次々にエサを放っては、ご満悦な表情を浮かべていた。
「あんな、鯉は喉に歯ァがあるんやで」
おじさん(アキラくんいわく、"管理人")は、楽しそうに餌やりをするアキラくんを眺めて楽しそうに話し出した。
「えっほんまに!? ノド?」
「ほんまほんま。ほんで、ものすごい力が強いんや。10円玉くらいなら曲げられるらしいで」
「めっちゃ強いやーん! やばっ」
アキラくんは(何が嬉しいのかよく分からなかったが)おじさんから聞いた鯉ウンチクで更にテンションを上げていた。
(小学生男子ってかんじー。可愛い)
私はその様子が、なんだか微笑ましくて、つい一歩引くように眺めていた。
「華ちゃんはやらんの?」
おじさんは私にも餌やりを勧めてくれたが、私は「眺めてるだけで楽しいから、その分アキラくんにさせてあげてください」と遠慮した。中身はアラサーですからね?
おじさんは、にこりと笑ったあと、呟くように言った。
「アキラくんの表情が、あの女の子たちと居る時と全然違うなぁ」
「あの女の子たちって、……ああ、なんかキャピキャピ言ってる?」
「キャピキャピって……、今日日の若い子でも使うんだねぇ」
(ウッソ、キャピキャピって、死語?)
ウフフ、と笑ってごまかす。切ない。
「まぁ、その子たちやね。アキラくん、大人びた態度で相手してるけど、目ぇ死んどるもんな」
「目が」
「せや。やから、華ちゃんおってくれてほんまに良かったと思うで、おじさんは」
「そう、ですかねぇ。私、アキラくんに助けられてばかり、で」
ハイテンションのアキラくんを眺めながら、2人で並んで話す。
「友達なんて、そんなもんやね」
おじさんは微笑んだ。
「支えられてるようで、支えてるんやね」
私もつられて微笑み返した。
その時だった。
「華ちゃん」
担当の看護師さん、田中さんがひょいっと顔を見せた。
「親戚の方がいらしてるよ……って、院長。何してはんのですか」
「餌やりや」
ちょっと口を尖らせたおじさんを二度見する。
(い、院長!?)
そんなお偉いカンジの方だったなんて。
「仕事してください」
「もうちょいしたらな……華ちゃん、行っといで」
「えっ何々!? 華どこ行くん」
アキラくんが鯉から目を離してこちらを勢いよく振り向いた。
「なんか、お見舞いっぽい」
「あ、ほんま? ほなまた後でな、部屋行くわ」
「うん」
軽く手を振って、田中さんについて歩く。
(おじさん、院長先生だったんだ……、白衣着てないから、お医者さんとも思わなかった)
先入観って面白いなぁ、などと考えつつ、田中さんの後を緊張しながら歩く。
(おばあちゃん、なのかな。ゲームと同じルートを歩むの、かな)
ゲームでは、さんざん甘やかされてワガママお嬢様になった華は、許婚の男の子に近づくヒロインが許せずに、ヒロインに対し様々な嫌がらせを行ってしまう。それが故に、放校の上、家を勘当されてしまっていた。
(露頭に迷う、つまりは破滅エンド……これは避けたいっ)
実は前世でも結構トラブルは多かったのだ。
特に恋愛関係は。
(ずっと付き合ってると思ってた人に「ごめん、結婚するからもう会えない」とか! 付き合った途端に「実は嫁と子供いるんだよね」とか! なぜか私いつも気がついたらセカンド彼女になってたのよね……)
悲しい過去である。
その度に暴飲暴食に走り、そしてまたダイエットに励む日々。
(だから! 今世はトラブルなく、普通に、ふっつうに過ごしたい)
そう決意しつつ、田中さんに続いて病室に入った。
ベッドサイドの椅子に、上品な女性が腰掛けていた。
(……? おばあちゃんにしては若い?)
誰だろう、といぶかしんでいると、その人はにこりと微笑んだ。
「来るのが遅くなってごめんなさい、私は常盤敦子といいます。あなたのお祖母様の従姉妹にあたります」
「……おばあ、ちゃんの、いとこ?」
「とりあえず、座ってちょうだい。長くなりますからね」
私がベッドに腰掛けると、田中さんは病室から出て行った。
(2人ってなんか、気まずい)
そんなに近い親戚でもないみたいだし、とチラリと敦子さんを見上げる。
「事情はおおむね了解しています。……記憶がないのですって?」
「はい」
「……そう。では簡単に説明するわね。あなたの……お母さんは、その」
「あっ、えと、亡くなったのは知ってます」
「そう、なの?」
常盤さんは驚いたように目を見開いた。
その瞳が気遣わしげに揺れて、ああこの人は優しい人なんだな、と感じた。
「はい。お父さん、がいないことも」
「……そうですか」
常盤さんは髪をかきあげ、少し迷ってから「では、単刀直入に」と前置きしてこう続けた。
「あなたのお母さんは、あなたのお父さんと駆け落ちをして結婚しました」
「か、駆け落ち?」
「そう。あなたのお祖母様は、結婚を許せば良かった、と最期まで悔やんでらっしゃいました」
「さいご、って」
「昨年、鬼籍に入られています」
「きせき?」
「……亡くなられたということ」
(………えええええええええ!?)
私はプチパニックに陥って、両手で顔をおおった。
(えっえっじゃあそもそもゲームのシナリオ展開と違うくない!? どういうこと!?)
「なので、私のところまであなたの話が来るのに時間がかかってしまって。……不安だったでしょう」
そう言って、常盤さんは私の手をぎゅっと握った。
「できれば、あなたを私の孫として引き取りたいと思っているのだけど」
「……あ」
(もしかして、ゲームの華の祖母、もこの人?)
だとしたら、これはゲーム通りの展開なのかもしれない。
けれど。
(他に、選択肢はきっとないのよね)
華には、他に身寄りはないのだから。
「で、きれば。お願いしたいです……」
消え入りそうな声でそう告げると、常盤さんは「嬉しいわ」とニコリと笑った。
「ただ、ここからは引っ越すことになります」
(え、そうだっけ。あのゲームの舞台ってどこなんだろ)
私が首をかしげると、常盤さんは「鎌倉です」と言った。
「鎌倉って、えっと、神奈川」
前世で一回、観光に行ったかな、レトロな喫茶店のプリンが絶品だったのよね、などと考えていると、突然ガラリ! と扉が勢いよく開かれた。
「あかんあかんあかーーーんっ」
アキラくんだった。
常盤さんは驚いた表情で見つめている。
「嫌や華、引っ越さんといてや! 退院したら遊ぶ言うたやないか」
「あ、アキラくん」
聞いていたのか。
とりあえず駆け寄る。
「せや、うち来たらええわ。大家族やから、華ひとりくらいかまへん」
「そ、そういうわけにもいかないんじゃないかな」
首をかしげる。
アキラくんは、ひどく悲しげな顔をした。
「せっかく友達になれた思うたのに」
(そ、そんな顔をされるとっ)
精神的アラサーの身からすると、小さい子をいじめているような錯覚におちいる。
「じゃっ、じゃあアキラくん! 文通しよ!」
「文通?」
「うん。私たくさん手紙書くよ。だからアキラくんもたくさん手紙書いて」
「……分かった」
「ね」
にこっと微笑むと、アキラくんはなんとか納得したようにうなずいた。
「……お友達、作るの上手いのねぇ」
それを見て、常盤さんは感心したように呟いていた。
ばしゃばしゃと勢いよくやってきては、パクパクと口を開け、次々にエサを食べていく錦鯉たち。
アキラくんは次々にエサを放っては、ご満悦な表情を浮かべていた。
「あんな、鯉は喉に歯ァがあるんやで」
おじさん(アキラくんいわく、"管理人")は、楽しそうに餌やりをするアキラくんを眺めて楽しそうに話し出した。
「えっほんまに!? ノド?」
「ほんまほんま。ほんで、ものすごい力が強いんや。10円玉くらいなら曲げられるらしいで」
「めっちゃ強いやーん! やばっ」
アキラくんは(何が嬉しいのかよく分からなかったが)おじさんから聞いた鯉ウンチクで更にテンションを上げていた。
(小学生男子ってかんじー。可愛い)
私はその様子が、なんだか微笑ましくて、つい一歩引くように眺めていた。
「華ちゃんはやらんの?」
おじさんは私にも餌やりを勧めてくれたが、私は「眺めてるだけで楽しいから、その分アキラくんにさせてあげてください」と遠慮した。中身はアラサーですからね?
おじさんは、にこりと笑ったあと、呟くように言った。
「アキラくんの表情が、あの女の子たちと居る時と全然違うなぁ」
「あの女の子たちって、……ああ、なんかキャピキャピ言ってる?」
「キャピキャピって……、今日日の若い子でも使うんだねぇ」
(ウッソ、キャピキャピって、死語?)
ウフフ、と笑ってごまかす。切ない。
「まぁ、その子たちやね。アキラくん、大人びた態度で相手してるけど、目ぇ死んどるもんな」
「目が」
「せや。やから、華ちゃんおってくれてほんまに良かったと思うで、おじさんは」
「そう、ですかねぇ。私、アキラくんに助けられてばかり、で」
ハイテンションのアキラくんを眺めながら、2人で並んで話す。
「友達なんて、そんなもんやね」
おじさんは微笑んだ。
「支えられてるようで、支えてるんやね」
私もつられて微笑み返した。
その時だった。
「華ちゃん」
担当の看護師さん、田中さんがひょいっと顔を見せた。
「親戚の方がいらしてるよ……って、院長。何してはんのですか」
「餌やりや」
ちょっと口を尖らせたおじさんを二度見する。
(い、院長!?)
そんなお偉いカンジの方だったなんて。
「仕事してください」
「もうちょいしたらな……華ちゃん、行っといで」
「えっ何々!? 華どこ行くん」
アキラくんが鯉から目を離してこちらを勢いよく振り向いた。
「なんか、お見舞いっぽい」
「あ、ほんま? ほなまた後でな、部屋行くわ」
「うん」
軽く手を振って、田中さんについて歩く。
(おじさん、院長先生だったんだ……、白衣着てないから、お医者さんとも思わなかった)
先入観って面白いなぁ、などと考えつつ、田中さんの後を緊張しながら歩く。
(おばあちゃん、なのかな。ゲームと同じルートを歩むの、かな)
ゲームでは、さんざん甘やかされてワガママお嬢様になった華は、許婚の男の子に近づくヒロインが許せずに、ヒロインに対し様々な嫌がらせを行ってしまう。それが故に、放校の上、家を勘当されてしまっていた。
(露頭に迷う、つまりは破滅エンド……これは避けたいっ)
実は前世でも結構トラブルは多かったのだ。
特に恋愛関係は。
(ずっと付き合ってると思ってた人に「ごめん、結婚するからもう会えない」とか! 付き合った途端に「実は嫁と子供いるんだよね」とか! なぜか私いつも気がついたらセカンド彼女になってたのよね……)
悲しい過去である。
その度に暴飲暴食に走り、そしてまたダイエットに励む日々。
(だから! 今世はトラブルなく、普通に、ふっつうに過ごしたい)
そう決意しつつ、田中さんに続いて病室に入った。
ベッドサイドの椅子に、上品な女性が腰掛けていた。
(……? おばあちゃんにしては若い?)
誰だろう、といぶかしんでいると、その人はにこりと微笑んだ。
「来るのが遅くなってごめんなさい、私は常盤敦子といいます。あなたのお祖母様の従姉妹にあたります」
「……おばあ、ちゃんの、いとこ?」
「とりあえず、座ってちょうだい。長くなりますからね」
私がベッドに腰掛けると、田中さんは病室から出て行った。
(2人ってなんか、気まずい)
そんなに近い親戚でもないみたいだし、とチラリと敦子さんを見上げる。
「事情はおおむね了解しています。……記憶がないのですって?」
「はい」
「……そう。では簡単に説明するわね。あなたの……お母さんは、その」
「あっ、えと、亡くなったのは知ってます」
「そう、なの?」
常盤さんは驚いたように目を見開いた。
その瞳が気遣わしげに揺れて、ああこの人は優しい人なんだな、と感じた。
「はい。お父さん、がいないことも」
「……そうですか」
常盤さんは髪をかきあげ、少し迷ってから「では、単刀直入に」と前置きしてこう続けた。
「あなたのお母さんは、あなたのお父さんと駆け落ちをして結婚しました」
「か、駆け落ち?」
「そう。あなたのお祖母様は、結婚を許せば良かった、と最期まで悔やんでらっしゃいました」
「さいご、って」
「昨年、鬼籍に入られています」
「きせき?」
「……亡くなられたということ」
(………えええええええええ!?)
私はプチパニックに陥って、両手で顔をおおった。
(えっえっじゃあそもそもゲームのシナリオ展開と違うくない!? どういうこと!?)
「なので、私のところまであなたの話が来るのに時間がかかってしまって。……不安だったでしょう」
そう言って、常盤さんは私の手をぎゅっと握った。
「できれば、あなたを私の孫として引き取りたいと思っているのだけど」
「……あ」
(もしかして、ゲームの華の祖母、もこの人?)
だとしたら、これはゲーム通りの展開なのかもしれない。
けれど。
(他に、選択肢はきっとないのよね)
華には、他に身寄りはないのだから。
「で、きれば。お願いしたいです……」
消え入りそうな声でそう告げると、常盤さんは「嬉しいわ」とニコリと笑った。
「ただ、ここからは引っ越すことになります」
(え、そうだっけ。あのゲームの舞台ってどこなんだろ)
私が首をかしげると、常盤さんは「鎌倉です」と言った。
「鎌倉って、えっと、神奈川」
前世で一回、観光に行ったかな、レトロな喫茶店のプリンが絶品だったのよね、などと考えていると、突然ガラリ! と扉が勢いよく開かれた。
「あかんあかんあかーーーんっ」
アキラくんだった。
常盤さんは驚いた表情で見つめている。
「嫌や華、引っ越さんといてや! 退院したら遊ぶ言うたやないか」
「あ、アキラくん」
聞いていたのか。
とりあえず駆け寄る。
「せや、うち来たらええわ。大家族やから、華ひとりくらいかまへん」
「そ、そういうわけにもいかないんじゃないかな」
首をかしげる。
アキラくんは、ひどく悲しげな顔をした。
「せっかく友達になれた思うたのに」
(そ、そんな顔をされるとっ)
精神的アラサーの身からすると、小さい子をいじめているような錯覚におちいる。
「じゃっ、じゃあアキラくん! 文通しよ!」
「文通?」
「うん。私たくさん手紙書くよ。だからアキラくんもたくさん手紙書いて」
「……分かった」
「ね」
にこっと微笑むと、アキラくんはなんとか納得したようにうなずいた。
「……お友達、作るの上手いのねぇ」
それを見て、常盤さんは感心したように呟いていた。
10
お気に入りに追加
3,084
あなたにおすすめの小説
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
婚約破棄されたので王子様を憎むけど息子が可愛すぎて何がいけない?
tartan321
恋愛
「君との婚約を破棄する!!!!」
「ええ、どうぞ。そのかわり、私の大切な子供は引き取りますので……」
子供を溺愛する母親令嬢の物語です。明日に完結します。
転生したら攻略対象者の母親(王妃)でした
黒木寿々
恋愛
我儘な公爵令嬢リザベル・フォリス、7歳。弟が産まれたことで前世の記憶を思い出したけど、この世界って前世でハマっていた乙女ゲームの世界!?私の未来って物凄く性悪な王妃様じゃん!
しかもゲーム本編が始まる時点ですでに亡くなってるし・・・。
ゲームの中ではことごとく酷いことをしていたみたいだけど、私はそんなことしない!
清く正しい心で、未来の息子(攻略対象者)を愛でまくるぞ!!!
*R15は保険です。小説家になろう様でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる