狩られる側の抵抗

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終わりと始まり(幼い二人のジャーナリストの話)

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会場はまるでカジノの一室のような煌びやかな空間だった。

並んでいるスロットやポーカーテーブルは彼ら用に様々なサイズになっている。

大きなスロット台の側を通る時、真横から迫る気配に思わずサッとスロット台の方へ身を屈めた。

ズンと存在感のあるスーツ姿の大型エイリアンは、SPと思われる一体を従えて私の存在など居ないかのようにすぐそばを通り過ぎていった。

(あ、危なかった……)

「ちょっと姉さんっ!初っ端から気をつけてよっ」

弟の晃は、駆け寄ってくると歩いていく大型エイリアンをチラ見しながら冷や汗を拭うジェスチャーをする。

「来て早々、問題行動で連行とかされたらシャレにならんからっ」

「ごめんって」

基本、大型は気位が高く取材も中々受けてくれないどころか人間という生き物を下に見ているタイプが多い。
問題があった場合、普通に捕まるのは人間側になるし機嫌を損ねると最悪、命の保証はないと言われている。

(でも今回は大型も来てる絶好のチャンス!)

今日は下見のつもりだったが、次がいつか分からない今、狙いの大型に出会えた機会を逃すつもりはない。

「晃、ちょっと予定変更して今日はギリギリまで粘るよ」

「ぅえ~…無理やり連れてこられた挙げ句にこき使われる感じ?帰ったらアイス奢ってよね」

「そんくらいのバイト代なら出す出す!なら、予定通り私は裏方組の取材に混ざってくるから、晃はガイド組の方よろしく」

「はいはい…」

今回、見学取材が許された中規模タイプのコロニーは、私たちの世界で言う撮影スタジオやカジノ等の娯楽芸能の複合施設のようなもの。
特にヒエラルキーの高いエイリアン達も稀に使用すると聞き応募したのだが、まさか初日から当たりを引くとは思ってもみなかった。

人間とエイリアンどちらの取材班も合同で取材が許可されており、エイリアンの技術にまだ疎い人間用に観光ガイドのような案内も行ってくれる。

計画していた通り、私は取材班と一緒に撮影用スタジオの裏側、つまりエイリアン達しか基本入れないスタッフオンリー側ギリギリに行けるのだ。
大型コロニーよりこちらの応募を選んだ理由の一つがこれだ。

(こんなに人やらエイリアンやらいっぱいいるんだし、ちょこっと入り込んじゃってもいけるんじゃない!?)という魂胆なわけで。

暗い照明の中、大小様々な影が行き来する所で、隣の人に軽く肩がぶつかった。

「あ、ごめんなさい」

ペコリと頭を下げると同じ背丈だった相手が獣型のエイリアンだったことに少しビックリする。私と同じ取材班の名札の形がギリギリ見えた。

「………キニシナイ。キヲツケナ」

少しの間の後、ボソリと言われた言葉は思ったより優しくて嬉しくなった。

「あ、ありがとうっ」

またペコリと頭を下げたが気づいてもらえたかは暗くてわからなかった。
しかし、用意された取材用スペースは思った以上に狭く、周りの人やらエイリアンやらに押し合いへし合いされながらあまり身動きは取れず、なんとか手持ちの高画質スマホで撮った写真数枚と音声のみの成果で、計画していた裏側の奥には近づくことすら出来なかった。

「……あぁ、せめてあの扉の一つでも開きたかった…」

ションボリと裏側の方を見つめていると、横から話しかけられた。

「ドコ二イキタイノカ?」

「っ!?」

ビクリと隣を見ると獣型のエイリアンがこちらを見ていた。そのシルエットは行きにぶつかったエイリアンと同じで、なんなら声も聞き覚えがあった。

「あ、さっきぶつかっちゃった方ですね」

なおも見つめてくる彼女?に適当な言い訳をする。

「えーと、この施設の見学?出来なかったから見て回れたら良かったなーって思っただけで……えへへ」

笑って誤魔化すも、エイリアンにこれが通じるのか不安になる。
するとまた少し間があった彼女(声が女性的なので彼女とする)は、

「カッテウゴク、ヨクナイ。…スコシアンナイスル」

こいこいとジェスチャーをする彼女に私は素直について行くことにした。

「ココノウエ、イクノダメ。ココカラサキ、ダメ。コッチヨクトオルカラダイジョブ」

拙い文章でぶっきらぼうに感じるが、親切に案内してくれようとする気持ちは伝わる。

スタスタと進む彼女についていくと人気はないが、明るくて何故かホッとする一室の前に着いた。

立ち止まった彼女はポソリと呟くように言った。

「…ココ、ワタシタチ、デルトコロ」

「へー、人用出口とは場所違うんですね…」

最初に説明された出入り口は、まるで学校の下駄箱のような造りをしていて懐かしく感じたものだが、この部屋?に扉のような形は見当たらず、どうやって出るのだろうと疑問が浮かぶ。

しかしふと晃の顔が浮かび時計を確認すると結構な時間が経っていた。

「うわ、ヤバイ。もう晃の方終わる頃だっ。あのっ私行かなきゃ!案内ありがとう!」

「…オマエ、チャントカエレ、カエレ」

しっしっとジェスチャーする彼女にもう一度ペコリと頭を下げると来た道をパタパタと戻っていく。

既に人は、ほとんどおらずチラホラとエイリアンがいるくらいで焦る。

(ぅわ~帰りって遅刻したらどうなるの?ちゃんと帰れるよねぇ私っ…)

そこで心臓がゾワリと撫でられるような感覚に立ち止まった。

「…あ、れ?」

出口だと説明されていた下駄箱へと通じる道がない。
太陽光に似た明かりは、所々消され建物が急に無気味なものに感じてくる。

気の所為だと、少し戻ろうとした時にスマホのバイブが突然鳴る。

(晃)

表示された文字に急いで通話ボタンを押した。

「あ、晃っ」

『あー、姉さん?何やってんだよ、俺待ってんだけど』

電話から聞こえる声にホッと息をついた。

『もうガイド組は終わって下駄箱出ちゃったよ?俺もすぐ近くで待ってんだけどもう先帰っていー?』

「え?下駄箱ってどこの?」

『どこって正面真ん中の。ほら、珍しく花飾ってあるって来るとき話したじゃん。もう忘れたの?何、迷子?』

ドクンドクンと心臓がうるさい。確かに先の廊下のには行きと同じ花がある。ただ、その正面にあるはずの下駄箱へ行く道や先に進む道はきれいに壁になっていた。

「あ、あきら…」

『まぢでどしたん?何かあった、……ってぅわ?!暗っ!え??何、急に暗くなって…』

急に驚く晃の声に私の頭の中の警報が鳴り響く感じがした。

「晃!逃げてっそこヤバイよ!いや、この建物全部が何かおかしい!」

少しでも向こうの音を聞き取ろうとスマホを耳に押し当てて必死に話しかける。

『な、なんか向こう側。皆が歩いてった方が変……ん?何だ何か落ちてきて…なんだあれ?黒いボールみたいなのがたくさん………え、え何なんで皆こっちに向かって、?』

晃の声とは別にスマホの向こうから微かに聞こえた音にどっと冷や汗が噴き出た。

「や、だ…駄目、晃!逃げてキュークルスだ!お願いっ逃げてっ」

機械音に近い独特なキューンという高い声に、黒くボールのように丸いフォルムのキュークルスと呼ばれるエイリアンは、彼らエイリアンたちが地球に来て一度だけ、世界的事件としてニュースに挙げられた有名なエイリアンだ。

その可愛い見た目でエイリアンたちの人気ペットらしかったのだが、哺乳類に対しての貪食性凶暴性が激しくその対象は人も例外ではなかった。
数匹コロニーから脱走したキュークルスが、近くの村を一晩で全滅させたという衝撃的なニュースはテレビ越しに聞かされたその鳴き声と共に記憶に残っている。そして、条例により上層コロニーの一部で厳格な監視の元隔離されているはずの存在だ。

『えっ…そん、嘘だろ、キュークルスなわけ……ぅ、うわあぁあ!ひ、人が食べられてるっ』

晃の悲鳴とは別の男女様々な悲鳴が電話越しに聞こえ、体がガクガクと震える。

「あ、あきら…お願い、に、逃げ…逃げ、てっ」

震える声は嗚咽混じりで泣いている場合ではないのに、涙で視界が霞む。

『ね、姉さんっ…姉ちゃん!ドアが閉まって、なんっだここ!!さっきの下駄箱じゃない!出口が……行き止まりで何処にも行けない……』

絶望感に掠れる晃の声に、嫌々と首を振る私。

「ダメ、諦めちゃ…おねが…い…にげて……だ、誰か、誰か助けて…っ」

『っオイ!ナンデマダイル!?』

泣きながらへたり込んでいた私の肩を揺さぶったのは、先ほどまで案内をしてくれた彼女だった。
彼女に咄嗟にしがみついた私は泣きながら訴える。

「お、お願いっ助けて!あきらがっキュークルスにっ襲われる…っ」

スマホ越しに微かに聞こえる阿鼻叫喚に、彼女は戸惑いの表情を浮かべる。

「お、弟なのっ大事な家族なのっ!」

すると、バッと彼女は私のスマホを掴んだ。

「オトウト、コノキカイノムコウナンダナ!?」

コクコクと頷いた私はスマホに向かって晃に呼びかける。

「晃、晃っ」

『姉ちゃんっ』「姉ちゃん…っ」

二回目の声がクリアに聞こえてバッと顔を上げると薄暗い屋外の壁にうずくまる晃の姿が前方に見えた。

「あ…晃っ!!」

私の声に反応した晃はよろめきながらもこちらに駆け寄ろうとして

「っうぐ!?」

後ろにつんのめるように尻もちをつく。
晃の首にかけていた取材班の名札をすぐ後ろまでせまっていた男性が掴んだのだ。

「たったすけてくれ… たすけっぐあぁあ!!」

急いで晃に駆け寄ると晃の名札を掴んでいる男性の左足にはキュークルスが齧り付いており、バキリと嫌な音をならして足を噛み砕いた。
その後ろから黒い塊となって、キュークルスの群れが人の手や足を咥え貪りながら向かってきているのが見え、血の気が引き吐き気で胃がせり上がってくる。

「お、おねがい離してっ離して!」

晃の首を締める名札は男性が力の限り引っ張っていて、これ以上食い込まないよう引っ張り返すのがやっとだ。

「チィッ」

痺れを切らしたように彼女が晃の名札の紐に噛みつき噛み千切る。

「っゲホッ!」

反動でこちらに倒れ込む晃と私に彼女は手を伸ばした。

「ツカマレッ」

酸欠でよろめく晃の手を引っ張り、私は無我夢中で彼女の手を握った。

瞬間、響いていた悲鳴やあの機械音のような鳴き声がピタリと止む。

急いで辺りを見渡すとそこは明るい一室で、続いて彼女と手を掴んでいる晃の姿が目に入る。

「あ、晃っ!!」

そのまま引き寄せて抱きしめる。

「ね、姉さん…ゲホ…苦し」

「あ、ごめ…大丈夫?何処か怪我……う、うゎーん、あぎらぁ~!生きてるー生きてるよ~」

「ウエ…、はいはい生きてるよ~…ちゃんと、…グスっいきてるから、俺…」

泣きながら抱き合ってると、彼女が呆れたようなため息と共にペシペシと軽く私の頭を叩く。

「ナクノアト。ココモアブナイ、イクゾ」

彼女の声に鼻をすすりながら改めて周りを見て思い出した。

「ここ、エイリアン用の出口だ…」

日の光に似た明るさと安心感のある少し狭めの部屋の造りを思い出し、晃と一緒にゆっくり立ち上がる。

「俺、まだなんも状況掴めてないんだけど…?ここ何処で誰?」

少し警戒するように彼女を見る晃に慌てて説明に入る。

「彼女は助けてくれた恩人だよ!えーと、名前…はわかんないし誰…とも、なんなら彼女?かもわかんないんだけど…」

「なんもわかってねーじゃん」

「うっ…そうなんだけどっ!でも…信じていいヒトだよ」

晃を助けて欲しいって伝えた後の行動、原理は分からないし理由ももちろん分からないけど、彼女は晃を助けてくれたし、あの必死な顔は嘘ではなかった。

「人間を助けるなんて、彼女になんのメリットがあると思う?」

「まぁ、そりゃそうだけど…」

「それに晃が今目の前で生きてる。それだけで私は信じられるよ」

渋々の晃に言った言葉に嘘はない。ないけど、ちょっと小っ恥ずかしいことを言ったかもしれない。
ビミョーな空気に痺れを切らした彼女がビシリと私を指差す。

「イクゾ!ソレオイテサッサトコイ」

それと指された物が分からず体をパタパタ叩いていると

「ソレダ、クビノ。ソレイキテル。ツレテクトバショバレル」

(首の…名札?が…いきてる??)

「えっ!?生きてる!嘘、これ??!」

名札を、凝視するが急に怖くて触れなくなる。

「アキラノカンダトキ、イキテタ。ナラソイツモオナジ」

「急に呼び捨てかよ…って、ぇえー、これもエイリアンなわけ?うーわ、エンガチョ」

「エンガチョって、古…じゃなくて、いやぁ……晃、コレ取ってくんない?」

「やだよ…あ、確かその服襟取れるやつだったんじゃね?」

「え、晃天才じゃん。なら、ここをこーして…」

襟のフックを外し、なるべく肌に触れないように襟ごとそっと名札を首から外す。
そして、襟ごとそのへんにポイッと捨てた。

フーッとひと仕事終えた後のように額を拭うと彼女はスタスタと窓の方へと歩いて行った。

「コイ。イクゾ」

晃と頷いて彼女の後に続く。
やっとこれで帰れる。私は単純にそう思ってしまった。
まさかこれが私たちの人生においてのターニングポイントで、もう二度と、日常だと思っていた日々は戻らないなんて思わなかった。思いたくなかった。

あまりにも現実で起きている事は残酷で、なんとなく感じていたそれに必死で目を逸らしていただけ。

それに後悔する日々が続くことを、私たちは思い知らされるんだ。


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