二つの世界の冒険譚

アラビアータ

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第二章

第十六話

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 シュピーゲルラントは暗い。明け方、僅かに暁光が差したかと思えば、後は低い密林に天は塞がれる。地は海のように蒼く、所々焦げている。朔風が肌を刺し、迷雲から時々、四里四方にもわたる白雨が降り注ぐ。
 その雨は世界そのものが流す涙のようで、草木は重たげに項垂れ、落日の後、夜になれば暗澹とした闇に世界は包まれる。ヴァークリヒラントに比べ、道中の獣共は数段凶暴である。食料が少ないのか、件の魔女の所為で性質そのものが凶暴になっているのか、狼が熊を喰い殺したり、兎が集団で狼を殺したり、小動物でさえも獰猛な牙を剥いてクラウス達に襲い掛かって来る。
 食物連鎖が逆転している――そう彼らは思ったであろう。小動物の下剋上である。治安の悪さを象徴するように、小蠅の集る人間の死骸や食い散らされた馬が骨を露出させていたり、萱の中に首を突っ込んでいたりしている。新しい死骸も古い死骸も関係無く回収されないままで転がされている。黄泉の国さながらの鬼哭啾々たる様子に、クラウス達は思わず顔を顰めた。

 旅の道は遙かである。月光が差さないので、陽が沈むと彼らは早々に野営する他無い。しかも地上の星のように、四方から光る獣の眼が彼らを狙っているので、見張りを立てていてもゆっくりとは眠れないのである。
 道々には一定の距離ごとに、古びた廟堂がある。これは旅の安全を祈願し、距離を示す役割があるのだが、廟に祀られている木像は誰にも手入れされず、虫に食われた跡が目立つ。蕭々と物悲しい旅の道である。

 そんなある日の夕餉、その日の料理番であるソフィアにセルジュが文句をつけた。

「――おい、ソフィア、何を入れた? 辛くて食えたものじゃないぞ」
「何言ってんだ作って貰ったくせに。それに、俺は何も感じないぞ。全く王太子様は舌が敏感だから」
「ふん。お前は味覚が欠如してるから解らないんだ」
「あたしは何もしてないよ。セルジュが辛いの嫌いって言うからこの辛い粉は取り分けてあるし」

 するとランレイが横合いから破顔して、

「セルジュ、美味しいか? 辛い粉、セルジュの分に沢山かけておいた。もっといるか? 」
「殺す気かお前はっ。道理で辛いと思ったらっ」
「何だセルジュ、食わないのか? 俺が食ってやる」
「誰が食わないと言った、手を伸ばすなっ。もう粉はいらん、近付くなっ」

 と、セルジュは、クラウスとランレイから逃げ回りながら騒いだ。どんよりとした曇天の下でも、三人は常と変わらず賑やかであり、ソフィアは呆れながら諫めているが、心の内では頼もしく思っていた。

 クラウス達が向かっている第一の霊峰、ウータイさんはなお遙かである。クラウスは欠伸をしながら居眠り半分、足だけ動かしている。目元厳しいセルジュも、口は強気ながらもランレイやソフィアと和やかに会話し、本来の優しさの片鱗を見せていたが、いよいよ目的地も近い渓谷に至って、大変な奇禍に立ち会ってしまった。否、奇禍どころでは無い。
 それは、滅多に見ない渓谷茶屋で休息をしたのが始まりであった。乾き喉を潤す茶を飲んだ一行は、唇を拭く間も無く、昏々と眠る仮死の身体を何処かに放り込まれたのである。大難とは何処でも見た目だけでは気が付かないものだが、後で解っても追い付かないといえる。クラウス達も今や、大難の網に掛かってしまったのである。

 茶店の主人はズーハンと言い、時折立ち寄る旅人や行商人などを薬で眠らせ、身包みを剥いで殺す稼業に精を出していた。旅人が道中で姿を消すのは、さして珍しい出来事では無い。殊に今のシュピーゲルラントでは、旅に出ること即ち死んでも構わないという意味である。
 ところで、この茶店で特筆すべき恐ろしい事が一つある。幸いにもクラウス達は食事には手を付けていないわけだが、彼らは誰一人として気が付いていない様子である。
 ズーハンはクラウス達の事も、すぐに殺してしまうつもりだったが、彼らの風態を見てただ者では無いと思った様子。柱に括り付けておいて彼らが目覚めるのを待っていた。

 ――真っ黒な暗幕を張り巡らしたような夜闇の中、茶店だけがぽつんと炬火のように明るい。何処からか狼の遠吠え、山川は不安げな風にざざざと揺れる。
 茶店の土蔵の中で、クラウスは夢を見ていた。黒煙が夜闇を焦がし、地上に白い闇、白煙が草も木も飲み込んでいく。その底に、猛炎の津波がある。
 (人を殺す煙だ)そう思う彼は、誰かに手を引かれている。真っ黒な鉄甲を纏った男がクラウス達の前に立ち塞がるが、クラウスの手を引く男が剣を振るってその者を斃す。今更気が付いたが、自分は幼かった。大人に手を引かれ、自分は縺れる脚で必死についていく。地面には無数の骸が転がり、血潮が火光を反射している。
 立ち塞がる兵士が、クラウスには化け物に見えた。喊声を上げて斬り掛かってくるのだ。火光が逆光となり、顔が見えず黒甲が鈍色に輝くその姿は、悪鬼羅刹さながらの恐ろしさである。捕えられれば死ぬ、その一念で沓を焦がしながら彼は走った。

 クラウスと彼の手を引く男は、森林の奥にある洞穴に着いた。その中には幼子や老人が幾人か震えて固まっている。身に矢を立てた幼子の死骸や斬り瘡ですでに死んでいる者もいる。クラウスを送ってきた男は、彼を洞穴の中に押し込め、武器を手に駆けていった。

「待ってよ、置いていかないでっ」

 彼は自然と声を出したが、烈風が白煙を呼び、男の姿は見えなくなった。眉宇を湿らせ涙を飛ばしながら、クラウスの視界は暗くなっていった。

 ――はっとクラウスが眼を覚ますと、頬に涙がつたっている。その時初めて彼は、自身が丸木柱に縛り付けられているのに気が付いた。周りには骨が転がり、吊された肉からは死臭が漂っている。嘔吐きながらも彼は、同じく柱に縛り付けられている仲間達を呼び起こした。
 しばし眼が慣れぬ四人だったが、やがてうっすらと物の輪郭くらいは解るようになったので、眼を凝らして武器を探したが見当たらない。やがて、キイと音を立てて明るい母屋から男が入って来た。

「やっと眼が覚めたか。ちょっと薬の量が多かったかな」

 と、亭主のズーハンは垢にまみれた下郎頭巾に半纏一つを纏い、四人の前にしゃがみ込んだ。クラウスは、彼を睨み付け、

「おい、この縄を解けっ。一体どういうつもりだっ」
「騒ぐな。解いてやっても良いが、俺の頼みを聞いてくれるならの話だ。もし嫌、と言えば、こいつで一刺しだ」

 ズーハンは、クラウスの剣を持って彼に擬しながら言った。セルジュがクラウスに、ここは聞いておけ、と耳打ちしたので、クラウスも頷いてズーハンに喋らせた。彼の頼みとは以下である。

 ――元々ズーハンは今のように、旅人を狙う盗賊では無かった。野山に入って春から秋は動物を追い、冬は静かに雪解けを待つ猟師であった。兄と共にその日その日を生きていた。
 しかし、十数年前に魔女がシュピーゲルラントを支配して以来、獣が須く凶暴となり容易には狩れなくなった事に加え、彼らを初めとする周囲の人間を捕えに捕吏が殺到したのである。ズーハンは何日も山に籠もってようやく小動物を捕えて帰ったところ、兄は捕えられて姿を消していた。
 ズーハンは、近くにあるウータイ山の麓に広がる街が牢獄に改造されており、兄や大勢の人間がそこで強制労働をさせられている事を突き止めた。しかし、街は堅牢な壁や屈強な兵士達によって水も漏らさぬ鉄壁の防御が為されており、立ち入れない。そこで彼は、盗賊稼業をする傍ら、十年掛けて地下道を掘り牢獄都市の地下に着いたが、彼一人では到底兄を助けるには足りない。
 そこでクラウス達四人に牢獄都市に侵入して、兄を助け出して貰いたい。

 ――ズーハンは語り終えると、どうだやってくれるか、とクラウスに尋ねた。するとソフィアが脇から割り込んで、

「可哀想…あたし達に任せてっ。あたし達もウータイ山に用事があるから、ついでに閉じ込められてるお兄さんを助け出してあげるっ。ね、皆良いでしょっ」
「おいソフィア…そんなすぐに」
「何言ってるのっ。うん、って言わないと殺されるんだよ? それにこの人はお兄さんを助ける為に悪いことをしてるんだから」

 ソフィアからしてみれば、シュピーゲルラントを襲った災厄の所為でこの憐れな男は盗賊稼業に身をやつしているのだ。自分達の働きで他人を助ける、迷いはしたが、彼女に取っては、やはりそれが一番の正義なのである。
 ランレイも彼女の真似をしながら、

「クラウス、ランレイ、この人助けたい。良いか、お願いする」

 確かに、頼みを拒否すれば殺されるし、話によれば正面からウータイ山に入るのは至難の業である。クラウスは溜息をついて、解ったよ、とズーハンの依頼を承諾した。ズーハンは喜んで彼らの縄を解き、武器を返した。叩頭して感謝と謝罪を述べるズーハンに、目柱立てて怒るクラウス達でも無い。
 今夜は部屋をお貸しします、とズーハンは三人の背中を押すようにして、土蔵から出た。しかしセルジュは、冷ややかな眼で彼を見ていた。

「おい。お前は盗賊稼業をやっていると、と言ったな。殺した人間はどうした? 」
「な、何の事ですか。私は人など」
「ふん、じゃあこれは何だ。獣が凶暴で採れないって話だったが、これだけの肉をどうやって手に入れた。それに、これは何だ」

 と、セルジュは震えるズーハンに頭蓋骨を投げつけた。彼は、殺した人間を解体して自分が食べていただけで無く、獣の肉と称し、新しくやって来た人間に振る舞ったのである。
 ズーハンは蒼白くなって言葉も出ない様子で、何か言っている。セルジュは、

「俺は何か言うつもりは無い。あいつらに言うつもりも無い。だが、俺達に肉はいらん。反吐が出る」
「…」

 無論、ズーハンとしても好きで人肉を食しているわけではない。人里離れた場所で、兄を助けるべく艱難辛苦を続けている彼でも食料は必要である。しかし、獣は凶暴で小動物でも容易には太刀打ち出来ず、街に行って余分な食料を買う金も無い。
 罪悪感に押し潰されそうになりながらも、唯一の肉親である兄を助ける事のみを正義であるという一念のみに生き、そこから眼を反らしていたのである。
 セルジュもそれを解っているし、敢えて仲間達を不快にする理由も無いと思ったので、二人になった今ズーハンに釘を刺すつもりで言ったのである。

「お前が生きる為に何をしようと俺の知った事では無い。お前にはお前の理由があるからな。だが、知ってしまった以上、俺達は人の肉を食べるつもりは無い。それだけだ」

 セルジュはそれだけ言って、土蔵から出て行った。ズーハンは俯いて何も言わず、隠し通そうとしていた自分を恥じるような気持ちであった。

 クラウス達は食事の後、ズーハンが広げた地下道の地図を見た。此処から歩いて数時間ほどの牢獄都市に繋がる地下道は入り組んでいるらしく、本人曰く、見つからないように掘っていたら必然こうなったという。しかも二年ほど前には完成していたが、勇士を捜している内に凶暴さを増した恐ろしい獣が住み着いてしまったというので、クラウス達は一筋縄ではいかない様子に気を引き締めざるを得なかった。

 さて翌朝、クラウス達はズーハンの家の裏手にある地下道に入った。薄暗い地下道は洞窟のようになっていて八年も掛けただけあって、意外にも広い。
 セルジュが先頭となって松明を翳し、クラウスはいつものように最後尾である。ズーハンは彼らに頓首して、兄を頼みます、と何度も願って見送った。その姿は、ようやく見つけた藁に縋る溺人のようであった。

 地下道は晦冥である。頼りない松明の火光のみが一行の希望である。ともすれば死者の世界に引きずり込まれそうな晦明に、ランレイは震えながらセルジュに縋り付いた。

「おい、纏わり付くな。鬱陶しい」
「だ、だって、怖いよ…ランレイ、暗いの嫌い」

 つい最近までソフィアの袖を掴んでいた彼女が、今やセルジュにすっかり懐いてしまったので、ソフィアは若干不満げな顔である。
 そこへ大きな音が聞こえた。クラウス達が走っていってみると、群星のように松明の光の輪が見える。その中心、一人の大男が奇怪な武器を使い、巨大な熊を相手取っている。
 火光に照らされ、流星のように交々飛ぶのは龍紋の鉄球であった。大男は長い鎖の両端に鉄球を付け、驚くべき錬磨の技と遠目にも解る筋骨隆々たる身体の膂力を用いてそれを自身の一部のように自由自在、眼にも止まらぬ速度で相手に投げつけているのだ。投げつけられる鉄球と鎖はまるで飛龍のようにうねって熊を翻弄している。

 巨熊は大男の二倍近い体躯だが、腕を絡められて転ばされ、起き上がった所に球が飛ぶ。骨の砕ける音響き、その度叫びを轟かせる。ぶうんと鉄球唸る度、熊の叫びが耳を打つ。幾度も打たれた熊怒り、ぱっと男に飛び付いた。しかし男も然る者実力者、ぐるりと敵の首に鎖を廻し、そのまま上へと締め上げる。
 ばたばたばたとあがいても、容易にそれは外れない。やがて熊はばたりと斃れ、泡を吹いて眼を閉じた。男は、そのまま鉄球を振り下ろして発止と熊の頭を木っ端微塵にしてしまった。

「ふむ…あそこに誰かいるぞ。捕まえろっ」

 と、男がクラウス達のいる方向を指差した。忽ち彼らは取り囲まれたが、クラウスがと抜き打ちざまに一人を斬り捨て、セルジュも寄ってくる敵を払い飛ばして剣を抜く。
 ソフィアとランレイも咄嗟に身構え、刺叉や木杖を振るってくる敵を振り払っていたが、男はくわっと声上げて、ランレイ目掛けて鉄球を投げつけた。ぱっと地を蹴り躱したが、手首を返して妙技の極み、脾腹に鎖をぶつけられ、ランレイは忽ち気を失う。

「ランレイッ。待ってろっ」

 と、セルジュが彼女を助けに行くが、投げ縄刺叉木杖に、すぐに彼も縄目に落ちる。
 クラウスとはそれを見て武器を捨てた。下手に抵抗するよりは大人しく捕まって機会を待つ方が良いと判断したのである、ソフィアも歯噛みしていたが、二人が捕まり、クラウスも一旦諦めてしまったので、彼女も大人しく縄を受けた。
 彼らを捕まえた男は大得意で、

「最近怪しい抜け穴が見つかったと聞いて来てみれば、危険な獣を狩れた上に侵入者まで捕えられるとは一挙両得だ。おい、こいつらを連れて行けっ。下手に抵抗すれば肉餅のように潰してやるぞ」

 と、男を先頭に、獄卒共は凱歌を上げながらクラウス達の縄尻を取り、地上の牢獄へと引き揚げていった。思っていた結果とは違う侵入にクラウスは、先行きの不安を感じざるを得なかった。
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