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第二十六話
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ここ数ヶ月でめきめきと、宿場街ハイルブルクの中で、その名を売り出した一人の遊侠がいる。
その姿は小柄であり、粗末な衣服に良剣を佩き、白皙の面は佳人のような美少年、喧嘩があれば弱きを助け、争いがあれば仲裁する。それでいて剣術上手であり、一度剣を取れば、下町を脅かす連中を斬り伏せる。
まず上品無類の優男と、他の不良女まで噂する。その名は下町のルーク兄貴。
優しくて腕も冴えている、という所から、異名を裏の界隈に轟かせる下町の兄貴――それこそルーク・ブランシュであった。
天才ほど当てにならない者は無い。いや、正確には、天才ほど恐ろしい者は無い、と言った方が良いであろう。剣術のみならず、学問、芸術、商売、開発、なんであれ、天賦の才を受けた者こそ、一度道を踏み外すと、果てしない堕落の奈落へと吸い込まれていく。
悪辣剣士共から下町を守って以来、ルークの心はどうやらすっかり、その方向へ急転直下したらしい。ルイーゼもまた、自身の恋のため、一念に彼を下町に引き留め、何か勤めが無ければ、許嫁のように彼の側にいる。ルークが大望を忘れ、自分と一緒になる決意を固める日を待ち望んでいるのだ。
そのために、ルイーゼは随分手を砕いたが、彼女の気持ちを応援する純粋無垢な孤児達は、何かあればルークルーク、と彼を頼り、すっかり兄貴分に仕立て上げてしまった。
最初の方はルークも、早く出立しなくては、と思っていたらしいが、悩み尽きぬ下町が見捨てられず、またルイーゼも、暇があれば笑顔を浮かべて彼の傍らにいるのだ。
貧しいながらも寂しからぬ生活、何かと言えば誰かに頼られ、依頼を果たせば感謝される。その度に沸いてくる気持ちは、ルークに取って、別段悪いものでは無い。今では彼も、この下町が自分の居場所とすら感じ始めている。
真に恐ろしいものは、青春大願の道に埋もれる堕落の果実、一度その甘美な毒に触れれば、たちまち抜け出せなくなる。ルークも、不本意ではあったのだが大望の道から逸れてしまったといえよう。
それにしても、彼との果たし合いを待ち望むコジロウと、一心不乱にルークを捜す薄倖なナタリーとは、いつまでこの頼み甲斐の無い男を待たなくてはいけないのであろう。
今日もルークは、ルイーゼを隣に街中を歩いていた。彼女は至極幸せそうな面持ちで、彼に太陽顔負けの笑顔で話しかけている。
ルークもまた、ルイーゼが嫌いでは無く、友人として親しく話している。傍から見れば恋人そのものではあるのだが。
そこへルークに声を掛けた女がいる。見るからに見窄らしい風態で、彼の裾を掴んで、
「すみません…貴方がルークさんですか? ちょっと二人で相談したい事があって…」
「うん、良いよ。ルイーゼ、悪いけど先に行ってて」
ルークと女が二人きりになると、女の方は外套を払った。その顔を見て、ルークは思わず、あっと仰天した。
若葉色の長髪に眼鏡を掛けた、蘭瞼細腰の十七歳、ペトラであったのだ。
「ペトラさん…どうして此処にいるんですか? 」
「いやですよルークさん。貴方を捜して此処まで来たのに、あんまりですよ」
と、ペトラは彼の手を確と握った。意外な力強さに、ルークは思わずたじろいだ。
ペトラは、眼鏡の内でうっとりと眉をほころばせ、
「ねえルークさん、ルークさん…」
「ちょっとペトラさん、こんな所で恥ずかしいよ。手を離して下さい。ルイーゼに見られたら、煩いんですよ」
「私は貴方に一大事を知らせに来たんですよ。この間、下町を襲った師範の息子がハーラ・グーロという剣士を雇って、ルークさんを殺そうとしてるって噂に聞いたんです」
えっ、と驚くルークにペトラは、此処では人目がありますから、と彼を連れて宿の深室に隠れた。
ルークからして見れば、彼女の親切には感謝の言葉も無かったであろう。しかしペトラは、一度恋した男を諦めきれないらしく、どうにかしてルークを自分の屋敷に連れ帰る気でいるのだ。
それから数日して、ペトラはルークの姿が見当たらないのを不審に思い、方々を捜させていたが、皆目見当も付かないので、困り果てている様子。
今日も彼女は、街中を歩いて、脚を摺古木にしていたが、一向に見当たらない。
「まさかルーク…あの変な女と浮気でも」
等と、自分で彼の人間性を変えておきながら、否定出来ない彼の浮気の疑念に、嫉妬を起こしていると、手紙の配達人が彼女に声を掛けた。
「貴方は…ルイーゼ様ですか? 」
「そうですけど…何か? 」
「ああ、良かった。ルーク・ブランシュ様よりお手紙を預かっております。どうぞ」
ルイーゼが手紙を開いてみると、友達のペトラと一緒に待っているから来て欲しい、という意味の字句が、宿屋の名前と共にしたためてあった。
ルイーゼの眼はたちまち憤怒に包まれた。きっと柳眉を逆立て、目の前の配達人の襟首を掴み、
「この手紙を何処で預かったのっ。ルークがいる宿屋は何処っ」
「お、落ち着いて落ち着いて…」
配達人は震え声で早口に、ルーク達がいる宿屋の場所を告げた。ルイーゼはそれを聞くが早いか、配達人を投げ捨て、手紙を裂いて疾風のように駆け出していった。
怒れる韋駄天の如く駆けて行ったルイーゼを見て、配達人は首を傾げるのみであった。
程なくして豪奢な宿屋に着いたルイーゼは、主人に案内されて奥の部屋に入る。
ルイーゼの後を尾けていた一人の黒外套、彼女が宿屋に入るのを見て、近くの塀に隠れた。
ルークはペトラを傍らに、何の悪気も無く手を上げて彼女を招いた。
「ルーク、こんな所で何してるのっ。誰、その人っ」
「ああ、ごめんね。実はわけがあるんだ。この人は半年前くらいに、僕を助けてくれたペトラさんだよ」
「あら、貴方がルイーゼさんですね。ルークさんと、どういう関係かは解りませんが、余り悪いことを教えてはいけませんよ」
と、ペトラは言葉こそ丁寧なれど、釘でも刺すような調子で挨拶した。ルイーゼは、むっとなり彼女を睨み付ける。
ルークは、二人の女が争いの火華を閃々と散らしているなどつゆ知らず、ペトラから語られた仔細を話し始めた。
「――そういうわけで、あの師範の息子が来る前に、ハーラと一緒に追い払ってやろう、って話し合ってたんだ」
「ふうん。でも、あいつらが何処にいるのか解らないのに、どうするの」
「ふふふ。ルイーゼさんは何も出来ないでしょうから、私がその人達を調べておきましたよ。今日は近くの酒場で飲んでいるらしいですよ」
と、ペトラはわざとらしくルイーゼの方を見て言った。ルイーゼは、今にも掴み掛かっていきそうな形相をするが、ルークは、ペトラの手を取って握手するようにして、
「有難うペトラさんっ。この間も本当に有難うっ」
「い、いえ…私はただ、ルークさんのお役に立ちたいだけです」
ルークは勇んで部屋から出て行ったが、ルイーゼは、うっとり陶酔しているペトラに向かって、
「ねえペトラさん…実はあのルークの事が大好きな女の子がいるんだよね…片想いって奴かな」
「ああ、ナタリーさん…でしたね。ですが、この前も今も一緒では無いですよ。この分なら」
「…違う! あたしよっ。よくもルークにちょっかいをっ」
きゃっ、と一声響いたかと思うと、ペトラはルイーゼに捻じ伏せられ、恐ろしい早技で高手小手に縛められてしまった。
ルイーゼは、ペトラに猿轡を噛ませ、
「そこで大人しくしてなさいっ。後で皆に連れて行って貰うからっ。二度とあたしのルークに変な色目を使えないようにしてやる」
憎念の声を鋭く放ったかと思うと、ルークを追って部屋から出て行った。魔か風のように走り出していったルイーゼの背を、柱に縛り付けられたペトラは、身をよじりながら見送るしかなかった。
瞋恚の心、嫉妬の嵐にも似た乱れ雲は、まだ薄ら寒い早春の如法闇夜に、車軸を流すような雨をこぼしだしてきた。
傘を差す一人の剣士、その後を追う十人ばかりは皆外套を羽織っている。酒場から出てすぐに大雨が降ってきたので、急ぎ足に木の下へ向かい雨足が弱まるのを待っている。
傘に弾ける雨の音、春先の驟雨である。木々になる花はひらひらと落ち、色紙を撒いているかのようである。
外套を被る男は、顔を流れる水滴を拭きながら、
「急に降り出して来ましたな、ハーラ先生。もう少しご辛抱下さい」
声の主は、先の悪師範の息子である。ハーラは笑いながら、多少は風流を解っているらしく、
「いや、辛抱でも無い。こうやって酒に酔った後に、春先の雨を感じるのも良い。詩でも浮かんできそうだ」
「そうですか、先生? 俺なんて雨が大嫌いですよ」
「ははは。ではお前は猫の生まれ変わりか」
等と笑い話をしていると、彼らの話を遮る大声が響いた。
「おいっ。ハーラ・グーロ、こっちを見ろっ」
その姿は小柄であり、粗末な衣服に良剣を佩き、白皙の面は佳人のような美少年、喧嘩があれば弱きを助け、争いがあれば仲裁する。それでいて剣術上手であり、一度剣を取れば、下町を脅かす連中を斬り伏せる。
まず上品無類の優男と、他の不良女まで噂する。その名は下町のルーク兄貴。
優しくて腕も冴えている、という所から、異名を裏の界隈に轟かせる下町の兄貴――それこそルーク・ブランシュであった。
天才ほど当てにならない者は無い。いや、正確には、天才ほど恐ろしい者は無い、と言った方が良いであろう。剣術のみならず、学問、芸術、商売、開発、なんであれ、天賦の才を受けた者こそ、一度道を踏み外すと、果てしない堕落の奈落へと吸い込まれていく。
悪辣剣士共から下町を守って以来、ルークの心はどうやらすっかり、その方向へ急転直下したらしい。ルイーゼもまた、自身の恋のため、一念に彼を下町に引き留め、何か勤めが無ければ、許嫁のように彼の側にいる。ルークが大望を忘れ、自分と一緒になる決意を固める日を待ち望んでいるのだ。
そのために、ルイーゼは随分手を砕いたが、彼女の気持ちを応援する純粋無垢な孤児達は、何かあればルークルーク、と彼を頼り、すっかり兄貴分に仕立て上げてしまった。
最初の方はルークも、早く出立しなくては、と思っていたらしいが、悩み尽きぬ下町が見捨てられず、またルイーゼも、暇があれば笑顔を浮かべて彼の傍らにいるのだ。
貧しいながらも寂しからぬ生活、何かと言えば誰かに頼られ、依頼を果たせば感謝される。その度に沸いてくる気持ちは、ルークに取って、別段悪いものでは無い。今では彼も、この下町が自分の居場所とすら感じ始めている。
真に恐ろしいものは、青春大願の道に埋もれる堕落の果実、一度その甘美な毒に触れれば、たちまち抜け出せなくなる。ルークも、不本意ではあったのだが大望の道から逸れてしまったといえよう。
それにしても、彼との果たし合いを待ち望むコジロウと、一心不乱にルークを捜す薄倖なナタリーとは、いつまでこの頼み甲斐の無い男を待たなくてはいけないのであろう。
今日もルークは、ルイーゼを隣に街中を歩いていた。彼女は至極幸せそうな面持ちで、彼に太陽顔負けの笑顔で話しかけている。
ルークもまた、ルイーゼが嫌いでは無く、友人として親しく話している。傍から見れば恋人そのものではあるのだが。
そこへルークに声を掛けた女がいる。見るからに見窄らしい風態で、彼の裾を掴んで、
「すみません…貴方がルークさんですか? ちょっと二人で相談したい事があって…」
「うん、良いよ。ルイーゼ、悪いけど先に行ってて」
ルークと女が二人きりになると、女の方は外套を払った。その顔を見て、ルークは思わず、あっと仰天した。
若葉色の長髪に眼鏡を掛けた、蘭瞼細腰の十七歳、ペトラであったのだ。
「ペトラさん…どうして此処にいるんですか? 」
「いやですよルークさん。貴方を捜して此処まで来たのに、あんまりですよ」
と、ペトラは彼の手を確と握った。意外な力強さに、ルークは思わずたじろいだ。
ペトラは、眼鏡の内でうっとりと眉をほころばせ、
「ねえルークさん、ルークさん…」
「ちょっとペトラさん、こんな所で恥ずかしいよ。手を離して下さい。ルイーゼに見られたら、煩いんですよ」
「私は貴方に一大事を知らせに来たんですよ。この間、下町を襲った師範の息子がハーラ・グーロという剣士を雇って、ルークさんを殺そうとしてるって噂に聞いたんです」
えっ、と驚くルークにペトラは、此処では人目がありますから、と彼を連れて宿の深室に隠れた。
ルークからして見れば、彼女の親切には感謝の言葉も無かったであろう。しかしペトラは、一度恋した男を諦めきれないらしく、どうにかしてルークを自分の屋敷に連れ帰る気でいるのだ。
それから数日して、ペトラはルークの姿が見当たらないのを不審に思い、方々を捜させていたが、皆目見当も付かないので、困り果てている様子。
今日も彼女は、街中を歩いて、脚を摺古木にしていたが、一向に見当たらない。
「まさかルーク…あの変な女と浮気でも」
等と、自分で彼の人間性を変えておきながら、否定出来ない彼の浮気の疑念に、嫉妬を起こしていると、手紙の配達人が彼女に声を掛けた。
「貴方は…ルイーゼ様ですか? 」
「そうですけど…何か? 」
「ああ、良かった。ルーク・ブランシュ様よりお手紙を預かっております。どうぞ」
ルイーゼが手紙を開いてみると、友達のペトラと一緒に待っているから来て欲しい、という意味の字句が、宿屋の名前と共にしたためてあった。
ルイーゼの眼はたちまち憤怒に包まれた。きっと柳眉を逆立て、目の前の配達人の襟首を掴み、
「この手紙を何処で預かったのっ。ルークがいる宿屋は何処っ」
「お、落ち着いて落ち着いて…」
配達人は震え声で早口に、ルーク達がいる宿屋の場所を告げた。ルイーゼはそれを聞くが早いか、配達人を投げ捨て、手紙を裂いて疾風のように駆け出していった。
怒れる韋駄天の如く駆けて行ったルイーゼを見て、配達人は首を傾げるのみであった。
程なくして豪奢な宿屋に着いたルイーゼは、主人に案内されて奥の部屋に入る。
ルイーゼの後を尾けていた一人の黒外套、彼女が宿屋に入るのを見て、近くの塀に隠れた。
ルークはペトラを傍らに、何の悪気も無く手を上げて彼女を招いた。
「ルーク、こんな所で何してるのっ。誰、その人っ」
「ああ、ごめんね。実はわけがあるんだ。この人は半年前くらいに、僕を助けてくれたペトラさんだよ」
「あら、貴方がルイーゼさんですね。ルークさんと、どういう関係かは解りませんが、余り悪いことを教えてはいけませんよ」
と、ペトラは言葉こそ丁寧なれど、釘でも刺すような調子で挨拶した。ルイーゼは、むっとなり彼女を睨み付ける。
ルークは、二人の女が争いの火華を閃々と散らしているなどつゆ知らず、ペトラから語られた仔細を話し始めた。
「――そういうわけで、あの師範の息子が来る前に、ハーラと一緒に追い払ってやろう、って話し合ってたんだ」
「ふうん。でも、あいつらが何処にいるのか解らないのに、どうするの」
「ふふふ。ルイーゼさんは何も出来ないでしょうから、私がその人達を調べておきましたよ。今日は近くの酒場で飲んでいるらしいですよ」
と、ペトラはわざとらしくルイーゼの方を見て言った。ルイーゼは、今にも掴み掛かっていきそうな形相をするが、ルークは、ペトラの手を取って握手するようにして、
「有難うペトラさんっ。この間も本当に有難うっ」
「い、いえ…私はただ、ルークさんのお役に立ちたいだけです」
ルークは勇んで部屋から出て行ったが、ルイーゼは、うっとり陶酔しているペトラに向かって、
「ねえペトラさん…実はあのルークの事が大好きな女の子がいるんだよね…片想いって奴かな」
「ああ、ナタリーさん…でしたね。ですが、この前も今も一緒では無いですよ。この分なら」
「…違う! あたしよっ。よくもルークにちょっかいをっ」
きゃっ、と一声響いたかと思うと、ペトラはルイーゼに捻じ伏せられ、恐ろしい早技で高手小手に縛められてしまった。
ルイーゼは、ペトラに猿轡を噛ませ、
「そこで大人しくしてなさいっ。後で皆に連れて行って貰うからっ。二度とあたしのルークに変な色目を使えないようにしてやる」
憎念の声を鋭く放ったかと思うと、ルークを追って部屋から出て行った。魔か風のように走り出していったルイーゼの背を、柱に縛り付けられたペトラは、身をよじりながら見送るしかなかった。
瞋恚の心、嫉妬の嵐にも似た乱れ雲は、まだ薄ら寒い早春の如法闇夜に、車軸を流すような雨をこぼしだしてきた。
傘を差す一人の剣士、その後を追う十人ばかりは皆外套を羽織っている。酒場から出てすぐに大雨が降ってきたので、急ぎ足に木の下へ向かい雨足が弱まるのを待っている。
傘に弾ける雨の音、春先の驟雨である。木々になる花はひらひらと落ち、色紙を撒いているかのようである。
外套を被る男は、顔を流れる水滴を拭きながら、
「急に降り出して来ましたな、ハーラ先生。もう少しご辛抱下さい」
声の主は、先の悪師範の息子である。ハーラは笑いながら、多少は風流を解っているらしく、
「いや、辛抱でも無い。こうやって酒に酔った後に、春先の雨を感じるのも良い。詩でも浮かんできそうだ」
「そうですか、先生? 俺なんて雨が大嫌いですよ」
「ははは。ではお前は猫の生まれ変わりか」
等と笑い話をしていると、彼らの話を遮る大声が響いた。
「おいっ。ハーラ・グーロ、こっちを見ろっ」
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