おばあちゃんっ子 ーもうこの世界にいないあなたへー

かみつ

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祖母の優しさ

祖母のお弁当

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私は中1になりました。

小学校は給食でしたが、
中学校はお弁当で、
祖母は朝の5時には起きていて
朝ご飯とお弁当を作ってくれていました。

私の大好きな
たくさん働いてきたしわしわの手で。

祖母のお弁当はとても美味しかった。
甘い卵焼きが友だちにも人気でした。

でも私は庭に手懐けた5匹の猫たちを
太らせたくて
お米だけ食べて、
こっそりおかずは全て猫にあげていました。
猫たちは元気でこそあったけど、
ガリガリだったからです。

ある日その光景を祖母に見られました。

悲しそうに微笑んでいました。

今も忘れられません。
私は忘れてはいけません。

祖母は何も言わず
毎日同じようにお弁当を作ってくれました。

それから私はちゃんと学校で
ご飯もおかずも残さず食べるように
なりました。

「おばあちゃんごめんなさい」
言えないままでした。
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