おばあちゃんっ子 ーもうこの世界にいないあなたへー

かみつ

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祖母の優しさ

猫が死んだ

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私は猫が大好きでした。

庭には私が食パンの耳とかで
懐かせた猫たちが多い時は5匹も
いました。

ある日友だちと遊ぶ約束してて
出かける時、
猫の声がずっとしてました。
5匹の中のどの猫の声かは
わかりました。

でも探してもどこにいるのかわからなくて
そのまま遊びに行きました。

帰ってきても声はずっと聞こえていました。

雨が降ってきました。

私は探しました。

見つけた時、その猫は
排水溝にきれいにハマって
動けなくなっていました。

出してあげたけど、
もう死ぬのはわかりました。

私が遊びに行かず、
ちゃんと探していたなら。

雨の中、傘をさして
その子が
声が出なくなる様を
徐々に息がゆっくりになる様を
心臓が止まってしまう様を

何時間も見ていました。

私の家が貧乏なのはわかってたから
怒られないように
1番古いタオルを選んで
その子にかけてあげました。
それでもタオルを使ったこと
見つかったら叱られると思っていました。

次の日、
祖母がそれを見て
「みっちゃんは優しいね。
タオルかけてあげて。
一緒に埋めてあげようね。」

庭のレモンの木の横に
二人で穴を掘り
お墓を作ってくれました。

優しいのは私ではなく
祖母の方なのです。
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