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体調不安 1
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7月に入り、新型ウイルスの感染者は改めて増えている。5月25日に緊急事態宣言が解除され、その後わずかな感染者増加は見られたものの、6月下旬からそのカーブが大きくなっている。
負のイメージのニュースが流れる度、商売のほうが心配になったが、まだ手探り状態の弁当企画も少しずつ数字が伸びてきて、周知されつつあることを感じていた。
だが、まだ決定的なシステム構築が見えず、様子を見ている日が続いている。
こういう状況が続けば心理的なストレスが心配になるが、家族やスタッフの手前、弱音は吐けない。頑張るしかない、という思いで日常を送っている。
本来ならこういう時、奥田のところで心身の状態を整えてもらい、仕事に集中したいところだが、弁当企画などの関係もあって忙しくなっているので、なかなかその時間が取れていない。スタッフは自分の体調管理をどうしているのかと考えると、私たちだけそういったことはできない、という思いも加わり、なかなか足が向かないのだ。
そしてさすがにこの時期になると、暑さも身体に堪える。感染対策の観点から、玄関を開放しているため、冷房も効かない。もともと暑さに弱い私にとっては身体の負担を感じる。夜、休む時にもエアコンを活用し、適切な室温にしているが、心理的なストレスからそれだけでは安眠できない日々が続いている。
この時期、例年なら夏休みをどう過ごすかということが話題になるが、今年はその雰囲気が感じられない。世間的にはGoToキャンペーンの是非も含めいろいろな話が飛び交っているが、私にはそういうことを考える余裕はない。というより、そういう予算があれば、我々のような仕事をやっている人にもしっかりした補償をしてほしいという気持ちがある。自分自身が旅行などに行けない状態であることも関係しているのだろうが、別世界の話のように感じている自分がそこにいる。
でも、仕事を続けなければならない現実が目の前にあるわけで、まだ明確な方向性が定まらない弁当企画も気になるという具合に、日々、ストレスとの戦いに明け暮れている自分に気付いている。
「こんな状態が続けば、身体を壊しそうだな」
私の脳裏に少しずつ不安が広がっていた。感染者の数字の増加をテレビで見る度、心身ともに弱っている時は感染しやすいだろうな、ということも考えていた。そういう状態であれば免疫の力も弱っているということは素人でも分かる。元気なふりをすることはできても、実際にどうかということは別問題なのだ。だからこそ奥田の店にも行きたい気持ちもあるのだが、その気力も失せている自分の様子を感じていた。
「店長、今日は元気が今一つな感じですね。大丈夫ですか?」
この日、私のパワー不足が外からも分かったのだろう、矢島が心配して声がけしてくれた。
「ありがとう、大丈夫、大丈夫。昨日暑かったから睡眠不足なんだ」
私は不要な心配をかけまいと、その場を取り繕った。矢島もそう言われたらそれ以上に突っ込まなかったが、その表情からは心配は消えていないことが分かる。だからこそ、私は空元気でも良いのでと思い、そこからはできるだけこれまで通りに振舞うよう意識した。
負のイメージのニュースが流れる度、商売のほうが心配になったが、まだ手探り状態の弁当企画も少しずつ数字が伸びてきて、周知されつつあることを感じていた。
だが、まだ決定的なシステム構築が見えず、様子を見ている日が続いている。
こういう状況が続けば心理的なストレスが心配になるが、家族やスタッフの手前、弱音は吐けない。頑張るしかない、という思いで日常を送っている。
本来ならこういう時、奥田のところで心身の状態を整えてもらい、仕事に集中したいところだが、弁当企画などの関係もあって忙しくなっているので、なかなかその時間が取れていない。スタッフは自分の体調管理をどうしているのかと考えると、私たちだけそういったことはできない、という思いも加わり、なかなか足が向かないのだ。
そしてさすがにこの時期になると、暑さも身体に堪える。感染対策の観点から、玄関を開放しているため、冷房も効かない。もともと暑さに弱い私にとっては身体の負担を感じる。夜、休む時にもエアコンを活用し、適切な室温にしているが、心理的なストレスからそれだけでは安眠できない日々が続いている。
この時期、例年なら夏休みをどう過ごすかということが話題になるが、今年はその雰囲気が感じられない。世間的にはGoToキャンペーンの是非も含めいろいろな話が飛び交っているが、私にはそういうことを考える余裕はない。というより、そういう予算があれば、我々のような仕事をやっている人にもしっかりした補償をしてほしいという気持ちがある。自分自身が旅行などに行けない状態であることも関係しているのだろうが、別世界の話のように感じている自分がそこにいる。
でも、仕事を続けなければならない現実が目の前にあるわけで、まだ明確な方向性が定まらない弁当企画も気になるという具合に、日々、ストレスとの戦いに明け暮れている自分に気付いている。
「こんな状態が続けば、身体を壊しそうだな」
私の脳裏に少しずつ不安が広がっていた。感染者の数字の増加をテレビで見る度、心身ともに弱っている時は感染しやすいだろうな、ということも考えていた。そういう状態であれば免疫の力も弱っているということは素人でも分かる。元気なふりをすることはできても、実際にどうかということは別問題なのだ。だからこそ奥田の店にも行きたい気持ちもあるのだが、その気力も失せている自分の様子を感じていた。
「店長、今日は元気が今一つな感じですね。大丈夫ですか?」
この日、私のパワー不足が外からも分かったのだろう、矢島が心配して声がけしてくれた。
「ありがとう、大丈夫、大丈夫。昨日暑かったから睡眠不足なんだ」
私は不要な心配をかけまいと、その場を取り繕った。矢島もそう言われたらそれ以上に突っ込まなかったが、その表情からは心配は消えていないことが分かる。だからこそ、私は空元気でも良いのでと思い、そこからはできるだけこれまで通りに振舞うよう意識した。
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