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第3章 王立魔法学校入学編
196 休日一日目⑥
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冒険者三人組のアランさん達に対する態度はとてもひどいものだった。
私達とはまだ随分と距離のあるうちからニヤニヤと嫌な笑いを浮かべながらこちらに話しかけてきたかと思えば、子守に転職したのかとか、冒険者よりお似合いだとか冒険者ギルド全体に聞こえるような大声で話すなんて、アランさん達を馬鹿にしているとしか思えない!
けれど、こう言ったことは冒険者ギルド内では日常茶飯事なのか、ギルドの職員達は特に三人組を注意することもなかった。
エレインさんもカウンターからこちらを見ているだけで、特に近づいて止める様子もない。
ギルド内にいた少数の冒険者達に至っては、面白そうにこちらを見ているか、全く興味がないかのどちらかに別れていた。
私が周りを観察している間にも三人組はこちらに近づいてくるし、特に動じた様子もないアランさん達も足を止めることはなかった。
そればかりか、「冒険者ギルドはどうだった?楽しめたかな?」と私達に笑顔で話しかけてくれて、三人組は完全に眼中にないようだった。
結果、無視された状態の三人組が呆然とこちらを見ていたけれど、やはりアランさん達は気にする様子もなく、三人組の前をそのまま素通りしてしまう。
え!?良いのかな?
アミーちゃん達も私と同じ気持ちのようで、アランさん達と三人組を交互に見つめていた。
私達四人の戸惑いはよそに、シーラさんが冒険者ギルドを出ようと扉に手をかけたところで、
「無視すんじゃねぇっ!」
ようやく我に返った三人組の一人が後ろからアランさんの肩を強引に掴んだ。
「……何か用か?」
肩を掴まれたアランさんが振り返って三人組に声をかけるけれど、今まで聞いたことのない冷たい声に、ぶるっと体が震えるのを感じる。
こちらからはアランさんの顔を見ることはできないけれど、きっと声と同じで冷たい表情をしているのかな?
アランさんの顔をまともに見た三人組に、一瞬だけれど怯えの表情が浮かぶのが見えた。
アランさんの肩を掴んでいた手を慌てて離し、けれど、自分達からちょっかいをかけておいてこのまま何もせずに立ち去ることはできなかったのか、三人組は更にアランさん達を侮辱するような言葉を投げかけてくる。
「お前ら昇級試験に落ちたんだって?それで王都で雑用仕事とは落ちぶれたもんだな、オイ」
「雑用なんて、F級冒険者のやることだろう。試験に落ちて冒険するのが怖くなったのか?」
「臆病風に吹かれた奴が冒険者なんて続けてんじゃねぇよ!C級冒険者の面汚しが!さっさと引退しろよ」
「「「「ちがっ、ふぐっ」」」」
思わず否定の言葉を言おうと口を開いたところで、シーラさんに片手で口をふさがれる。
アミーちゃんはシーラさんの反対の片手に、キャシーちゃんとハル君はマーヴェイさんの手で口をふさがれたいた。
「みんなの気持ちはうれしいけれど、あいつらに目をつけられたら大変だから、シーっ。ね?」
シーラさんの言葉にこくこくと首を縦に振る。
でも、三人組の話はいろいろと突っ込みたいことばかりだ。
当人じゃない私達でさえこうなんだから、シーラさん達はもっと腹ただしいしいことだろう。
シーラさん達は冷静にしているけれど、きっと私達がいるから穏便に済ませようとしてくれているんだろう。
それにしても、ひどい言いがかりだよね。
アランさん達は私達の護衛の最中に依頼人に断りなく盗賊団退治に向かってしまったために、罰として奉仕活動をすることになっただけで、臆病風に吹かれたわけでは決してないのに!
シーラさん達に余計な心配をおかけするのは申し訳ないので黙っているけれど、三人組に対して反論したい気持ちでいっぱいだ。
そんな私の様子を見てか、モスが妙案が思いついたと言うように私に話しかける。
『以前のようにアースウォールであれらを閉じ込めましょうか?』
(ど、どうしてモスが知ってるの!?)
あの時はリードが一緒の時だったから、モスが知っているとは思わなかった。
『おそばにいない時でも、サラ様のことでしたらすべて把握しておりますゆえ』
(そうなんだ……)
その情報は知りたくなかったな……。
モスとの会話で頭に血が上っていたのが、一瞬で冷静になる。
すると、さっきの三人組の言葉で気になることを思い出した。
あれ?さっき、三人組の一人が昇級試験って言ってなかった?
私たちの護衛をしてくれてたときはB級冒険者になるために頑張ってる最中っていってたような······。
もしかして、フェ様と私達の護衛をする仕事が昇級試験だったなんてことはないよね?
私達とはまだ随分と距離のあるうちからニヤニヤと嫌な笑いを浮かべながらこちらに話しかけてきたかと思えば、子守に転職したのかとか、冒険者よりお似合いだとか冒険者ギルド全体に聞こえるような大声で話すなんて、アランさん達を馬鹿にしているとしか思えない!
けれど、こう言ったことは冒険者ギルド内では日常茶飯事なのか、ギルドの職員達は特に三人組を注意することもなかった。
エレインさんもカウンターからこちらを見ているだけで、特に近づいて止める様子もない。
ギルド内にいた少数の冒険者達に至っては、面白そうにこちらを見ているか、全く興味がないかのどちらかに別れていた。
私が周りを観察している間にも三人組はこちらに近づいてくるし、特に動じた様子もないアランさん達も足を止めることはなかった。
そればかりか、「冒険者ギルドはどうだった?楽しめたかな?」と私達に笑顔で話しかけてくれて、三人組は完全に眼中にないようだった。
結果、無視された状態の三人組が呆然とこちらを見ていたけれど、やはりアランさん達は気にする様子もなく、三人組の前をそのまま素通りしてしまう。
え!?良いのかな?
アミーちゃん達も私と同じ気持ちのようで、アランさん達と三人組を交互に見つめていた。
私達四人の戸惑いはよそに、シーラさんが冒険者ギルドを出ようと扉に手をかけたところで、
「無視すんじゃねぇっ!」
ようやく我に返った三人組の一人が後ろからアランさんの肩を強引に掴んだ。
「……何か用か?」
肩を掴まれたアランさんが振り返って三人組に声をかけるけれど、今まで聞いたことのない冷たい声に、ぶるっと体が震えるのを感じる。
こちらからはアランさんの顔を見ることはできないけれど、きっと声と同じで冷たい表情をしているのかな?
アランさんの顔をまともに見た三人組に、一瞬だけれど怯えの表情が浮かぶのが見えた。
アランさんの肩を掴んでいた手を慌てて離し、けれど、自分達からちょっかいをかけておいてこのまま何もせずに立ち去ることはできなかったのか、三人組は更にアランさん達を侮辱するような言葉を投げかけてくる。
「お前ら昇級試験に落ちたんだって?それで王都で雑用仕事とは落ちぶれたもんだな、オイ」
「雑用なんて、F級冒険者のやることだろう。試験に落ちて冒険するのが怖くなったのか?」
「臆病風に吹かれた奴が冒険者なんて続けてんじゃねぇよ!C級冒険者の面汚しが!さっさと引退しろよ」
「「「「ちがっ、ふぐっ」」」」
思わず否定の言葉を言おうと口を開いたところで、シーラさんに片手で口をふさがれる。
アミーちゃんはシーラさんの反対の片手に、キャシーちゃんとハル君はマーヴェイさんの手で口をふさがれたいた。
「みんなの気持ちはうれしいけれど、あいつらに目をつけられたら大変だから、シーっ。ね?」
シーラさんの言葉にこくこくと首を縦に振る。
でも、三人組の話はいろいろと突っ込みたいことばかりだ。
当人じゃない私達でさえこうなんだから、シーラさん達はもっと腹ただしいしいことだろう。
シーラさん達は冷静にしているけれど、きっと私達がいるから穏便に済ませようとしてくれているんだろう。
それにしても、ひどい言いがかりだよね。
アランさん達は私達の護衛の最中に依頼人に断りなく盗賊団退治に向かってしまったために、罰として奉仕活動をすることになっただけで、臆病風に吹かれたわけでは決してないのに!
シーラさん達に余計な心配をおかけするのは申し訳ないので黙っているけれど、三人組に対して反論したい気持ちでいっぱいだ。
そんな私の様子を見てか、モスが妙案が思いついたと言うように私に話しかける。
『以前のようにアースウォールであれらを閉じ込めましょうか?』
(ど、どうしてモスが知ってるの!?)
あの時はリードが一緒の時だったから、モスが知っているとは思わなかった。
『おそばにいない時でも、サラ様のことでしたらすべて把握しておりますゆえ』
(そうなんだ……)
その情報は知りたくなかったな……。
モスとの会話で頭に血が上っていたのが、一瞬で冷静になる。
すると、さっきの三人組の言葉で気になることを思い出した。
あれ?さっき、三人組の一人が昇級試験って言ってなかった?
私たちの護衛をしてくれてたときはB級冒険者になるために頑張ってる最中っていってたような······。
もしかして、フェ様と私達の護衛をする仕事が昇級試験だったなんてことはないよね?
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