132 / 278
第3章 王立魔法学校入学編
173 光魔法学
しおりを挟む
「今年度は一般科の生徒の皆さんも多くて、とても嬉しいです。この中には能力鑑定で初めて光属性の適正に気づいた生徒も多いと思います。私の授業では光魔法がまだ使えない生徒は使えるように、既に使える生徒はもっと色々な種類の光魔法を使えるようにしていきたいと思っています。みんなで頑張りましょうね」
サーシャ先生は「頑張りましょうね」の所で両手を握りしめると、むん!と気合いをいれる。
「「「「「「「「「はいっ!」」」」」」」」」
「良いお返事ですねっ。では、早速始めましょうか。まずは光属性にはどんな魔法が存在するか」
サーシャ先生はそう言うと、空中に光の文字を描き始める。
ざわっ!
「わあ!凄く綺麗!」
「あれも光魔法なの?」
始めてみる幻想的な光景に驚く。
文字はキラキラと光って、とても綺麗だった。
「ふふっ。驚きました?これは灯り魔法の応用編のようなものです。魔法の操作になれたら皆さんでもできるようになりますよ」
サーシャ先生が説明している間も、文字はどんどん空中に描かれていく。
「では、文字に注目してください」
光る文字に注目すると、光魔法についての解説が書かれていた。
「光魔法は光や回復などで知られているかと思いますが、他の属性にも治癒魔法があるのはご存じですか?」
サーシャ先生は光る文字にそって授業を進めていく。
「治癒魔法と回復魔法の違いは何か、簡単に説明すると回復魔法は治癒魔法の上位魔法と思ってください。治癒魔法では治せない怪我や病気でも回復魔法では治せる場合が多く、光魔法の使い手はどこでも重宝されます。また、こちらもあまり知られていませんが、光魔法には攻撃魔法も存在します。他に代表的な魔法と言うと浄化魔法もありますね」
光る文字の内容をノートにそのまま写しつつ、サーシャ先生の話を聞く。
ふむふむ、他の属性にも治癒魔法が存在するのね。土魔法にもあるのかな?今度、モスに聞いてみようっと。
「今日は最初の授業と言うこともあって、簡単な説明にしましたが、これからの授業ではここの魔法について詳しく説明してきますね。そして、授業を進めるに当たって皆さんにお願いしたいことがあります」
お願いってなんだろう?
サーシャ先生は紙の束を一番前の席の生徒たちに配り始める。
えっ!もしかして、光魔法学でもテストですか!?
「今から用紙を配りますので、一枚とって、後ろの子に回して下さい。説明は用紙が全員に行き渡ってからしますね。───はい、配り終わりましたね。先程言ったお願いはこの用紙には書かれた二つの質問に答えてほしいんです」
配られた用紙を見ると、サーシャ先生の説明通り二つの質問が書かれていて、【使える光魔法を全て記載して下さい】、【光魔法で使えるようになりたい魔法はなんですか?希望順に記載して下さい】とあった。
「皆さんの素直な気持ちが知りたいので、もし、わからなければそう書いてもらって構いませんし、何か質問があれば先生に聞いてくださいね」
むむっ、これは以外にも難しい質問だなぁ。
今まで何となくで使っていたので、私が使っていた魔法が本当に光魔法なのか不安なんだよね。
何故なら回復魔法だと思い込んでいた魔法が時空魔法だったと言う前科がある身なのだ。ここは確実に光魔法だと思われる魔法だけ書いておこう。
『その質問には全ての光魔法と書けば良いのでは?』
使える魔法の所で唸っていると、横から用紙を見ていたモスが話しかけてくる。モスには悪気はないのはわかってるけれど、そんなことを書いたら問題になっちゃうよ。
(えーと、詠唱を知ってる訳じゃないからこれで良いんだよ。)
『そうなんですか?』
(そうなの!)
取り合えず、ヒールやライトといった魔法を四苦八苦しながら書きあげる。
あとは使えるようになりたい魔法と言うと、私が知らない浄化魔法かな?
回復魔法もヒールしか知らないから、それ以外の魔法も知りたいので、それも書いておく。
サーシャ先生はみんなが用紙に集中している間、教室を歩き回り、悩んでいる生徒を見つけると側に行って話しかけていた
全員が書き終わると用紙が回収され、本日の授業は終了した。
「今日書いてもらった用紙は私の方できちんと読ませてもらいます。次回の参考にしますので、楽しみにしてて下さいね」
こうして光魔法学の最初の授業は私に光の精霊様への疑惑を残したまま終わった。
サーシャ先生は「頑張りましょうね」の所で両手を握りしめると、むん!と気合いをいれる。
「「「「「「「「「はいっ!」」」」」」」」」
「良いお返事ですねっ。では、早速始めましょうか。まずは光属性にはどんな魔法が存在するか」
サーシャ先生はそう言うと、空中に光の文字を描き始める。
ざわっ!
「わあ!凄く綺麗!」
「あれも光魔法なの?」
始めてみる幻想的な光景に驚く。
文字はキラキラと光って、とても綺麗だった。
「ふふっ。驚きました?これは灯り魔法の応用編のようなものです。魔法の操作になれたら皆さんでもできるようになりますよ」
サーシャ先生が説明している間も、文字はどんどん空中に描かれていく。
「では、文字に注目してください」
光る文字に注目すると、光魔法についての解説が書かれていた。
「光魔法は光や回復などで知られているかと思いますが、他の属性にも治癒魔法があるのはご存じですか?」
サーシャ先生は光る文字にそって授業を進めていく。
「治癒魔法と回復魔法の違いは何か、簡単に説明すると回復魔法は治癒魔法の上位魔法と思ってください。治癒魔法では治せない怪我や病気でも回復魔法では治せる場合が多く、光魔法の使い手はどこでも重宝されます。また、こちらもあまり知られていませんが、光魔法には攻撃魔法も存在します。他に代表的な魔法と言うと浄化魔法もありますね」
光る文字の内容をノートにそのまま写しつつ、サーシャ先生の話を聞く。
ふむふむ、他の属性にも治癒魔法が存在するのね。土魔法にもあるのかな?今度、モスに聞いてみようっと。
「今日は最初の授業と言うこともあって、簡単な説明にしましたが、これからの授業ではここの魔法について詳しく説明してきますね。そして、授業を進めるに当たって皆さんにお願いしたいことがあります」
お願いってなんだろう?
サーシャ先生は紙の束を一番前の席の生徒たちに配り始める。
えっ!もしかして、光魔法学でもテストですか!?
「今から用紙を配りますので、一枚とって、後ろの子に回して下さい。説明は用紙が全員に行き渡ってからしますね。───はい、配り終わりましたね。先程言ったお願いはこの用紙には書かれた二つの質問に答えてほしいんです」
配られた用紙を見ると、サーシャ先生の説明通り二つの質問が書かれていて、【使える光魔法を全て記載して下さい】、【光魔法で使えるようになりたい魔法はなんですか?希望順に記載して下さい】とあった。
「皆さんの素直な気持ちが知りたいので、もし、わからなければそう書いてもらって構いませんし、何か質問があれば先生に聞いてくださいね」
むむっ、これは以外にも難しい質問だなぁ。
今まで何となくで使っていたので、私が使っていた魔法が本当に光魔法なのか不安なんだよね。
何故なら回復魔法だと思い込んでいた魔法が時空魔法だったと言う前科がある身なのだ。ここは確実に光魔法だと思われる魔法だけ書いておこう。
『その質問には全ての光魔法と書けば良いのでは?』
使える魔法の所で唸っていると、横から用紙を見ていたモスが話しかけてくる。モスには悪気はないのはわかってるけれど、そんなことを書いたら問題になっちゃうよ。
(えーと、詠唱を知ってる訳じゃないからこれで良いんだよ。)
『そうなんですか?』
(そうなの!)
取り合えず、ヒールやライトといった魔法を四苦八苦しながら書きあげる。
あとは使えるようになりたい魔法と言うと、私が知らない浄化魔法かな?
回復魔法もヒールしか知らないから、それ以外の魔法も知りたいので、それも書いておく。
サーシャ先生はみんなが用紙に集中している間、教室を歩き回り、悩んでいる生徒を見つけると側に行って話しかけていた
全員が書き終わると用紙が回収され、本日の授業は終了した。
「今日書いてもらった用紙は私の方できちんと読ませてもらいます。次回の参考にしますので、楽しみにしてて下さいね」
こうして光魔法学の最初の授業は私に光の精霊様への疑惑を残したまま終わった。
11
お気に入りに追加
4,597
あなたにおすすめの小説

好きでした、さようなら
豆狸
恋愛
「……すまない」
初夜の床で、彼は言いました。
「君ではない。私が欲しかった辺境伯令嬢のアンリエット殿は君ではなかったんだ」
悲しげに俯く姿を見て、私の心は二度目の死を迎えたのです。
なろう様でも公開中です。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

精霊の愛し子が濡れ衣を着せられ、婚約破棄された結果
あーもんど
恋愛
「アリス!私は真実の愛に目覚めたんだ!君との婚約を白紙に戻して欲しい!」
ある日の朝、突然家に押し掛けてきた婚約者───ノア・アレクサンダー公爵令息に婚約解消を申し込まれたアリス・ベネット伯爵令嬢。
婚約解消に同意したアリスだったが、ノアに『解消理由をそちらに非があるように偽装して欲しい』と頼まれる。
当然ながら、アリスはそれを拒否。
他に女を作って、婚約解消を申し込まれただけでも屈辱なのに、そのうえ解消理由を偽装するなど有り得ない。
『そこをなんとか······』と食い下がるノアをアリスは叱咤し、屋敷から追い出した。
その数日後、アカデミーの卒業パーティーへ出席したアリスはノアと再会する。
彼の隣には想い人と思われる女性の姿が·····。
『まだ正式に婚約解消した訳でもないのに、他の女とパーティーに出席するだなんて·····』と呆れ返るアリスに、ノアは大声で叫んだ。
「アリス・ベネット伯爵令嬢!君との婚約を破棄させてもらう!婚約者が居ながら、他の男と寝た君とは結婚出来ない!」
濡れ衣を着せられたアリスはノアを冷めた目で見つめる。
······もう我慢の限界です。この男にはほとほと愛想が尽きました。
復讐を誓ったアリスは────精霊王の名を呼んだ。
※本作を読んでご気分を害される可能性がありますので、閲覧注意です(詳しくは感想欄の方をご参照してください)
※息抜き作品です。クオリティはそこまで高くありません。
※本作のざまぁは物理です。社会的制裁などは特にありません。
※hotランキング一位ありがとうございます(2020/12/01)
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。