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第2章 王都へ
91 盗賊団④
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「俺たちが盗賊団を倒すっ!あんたたちは馬車の前を固めててくれ!」
「しかしっ!」
「そっちに盗賊が行ったら頼む!」
「わかった!」
アランさんは向かってくる盗賊を剣で切り捨てると、護衛の人たちに向かって指示を出す。
マーヴェイさんはシーラさんを後ろにかばうと、片手で軽々と盗賊の頭を掴み、そのまま盗賊の人たちに向かって投げ捨てる!
「ファイアーボール!」「ファイアーストーム!」
「ぎゃあああああっ!」
「熱いっ!水っ、水っ!」
シーラさんはマーヴェイさんの後ろから次々と盗賊に攻撃魔法を当てていく。
火魔法をまともに受けた盗賊は体を地面に擦り付けたり、仲間の盗賊に水魔法で火を消してもらったりしていた。
「ひゃあっ!」
あまりの光景に思わず目をそらす。
その間にも三人は盗賊団の数を減らしていった。
あまりの手際のよい姿に見惚れてしまう。
「にゃんっ」
「あっ。いっけない!回復魔法っ」
マーブルの鳴き声で我に返り、慌てて護衛の人たちを見る。
護衛の人たちは馬車の周りを囲んで、盗賊を馬車に近づけさせないようにしていたけど、すでに体力に限界が来ているのか、剣を地面に突き刺してなんとか立っている状態の人もいた。
「ヒール」
護衛の人たちに向けて回復魔法をかける。
すると護衛の人たちは、最初はいぶかしげに傷のあっただろう箇所を見たり、体を動かしたりしていたけど、間違いなく怪我や体力が回復したことがわかると、一瞬アランさんやシーラさんの顔を見て、再び盗賊団に顔を向けるとしっかりと剣を構える。
「これで護衛の人たちは大丈夫そうだね」
「にゃん」
『でも、盗賊団の中に一人飛び抜けて強いやつがいるぞ』
「誰?首領のこと?」
リードの指差す先を見ると、予想通り盗賊の首領だった。
首領は自分の仲間が次々倒されていく姿を見て、ついに背中に背負った大剣を抜くと、アランさんに向かって馬で一気に接近する。
「こいつは俺が殺る!お前らはあの二人の相手をしろ!」
「「「「「「「へいっ」」」」」」」
首領は馬でアランさんにギリギリまで近づくと、アランさんの頭上から一気に大剣を振り下ろす!
アランさんは間一髪のところでかわし、馬の足を狙うけど、こちらもかわされる。
一方、シーラさんとマーヴェイさんは二人で十人以上を相手にすることになった。けれど、二人は水魔法で攻撃されれば土魔法で壁を作り、風魔法で攻撃されれば火魔法で打ち消していく。
「三人とも本当にすごいねっ!」
「にゃんっ!」
『あの首領も負けてないぞ。あの大剣を軽々と片手で振り下ろせるとは、相当な腕前だな。まともに受けてたらアランの方がやられるぞ』
私がマーブルと一緒になってはしゃいでいるのとは逆に、リードは冷静に戦況を観察している。
リードに言われて再びアランさんの方を見ると、首領は上から大剣を振り下ろしたり、横からなぎ払ったりと、早く重い剣でアランさんに迫る。
アランさんもまともに剣を受けるのは危険だと判断したのか、ひたすら大剣をかわす。今のところはまともに剣を受けずにすんでいるけれど、アランさんからの攻撃もかわされ、膠着状態に陥っていた。
「ど、どうしたらっ」
思ったよりも首領が強くて、アランさんが心配になる。
『さっきのようにアランに飛行魔法をかけるのはやめておいたほうが良いぜ。無防備なところをグサッとやられるだけだからな』
「う、うん。でも、私は何も手伝えないのかな?」
『今は下手に手を出さない方が良い。今は回復に専念して、アランたちの負担を少しでも減らすことだな』
「わかった!」
私はリードの言葉に従うと、アランさんたちが怪我したときにすぐに動けるよううに、ひたすら下を見つめるのだった。
「しかしっ!」
「そっちに盗賊が行ったら頼む!」
「わかった!」
アランさんは向かってくる盗賊を剣で切り捨てると、護衛の人たちに向かって指示を出す。
マーヴェイさんはシーラさんを後ろにかばうと、片手で軽々と盗賊の頭を掴み、そのまま盗賊の人たちに向かって投げ捨てる!
「ファイアーボール!」「ファイアーストーム!」
「ぎゃあああああっ!」
「熱いっ!水っ、水っ!」
シーラさんはマーヴェイさんの後ろから次々と盗賊に攻撃魔法を当てていく。
火魔法をまともに受けた盗賊は体を地面に擦り付けたり、仲間の盗賊に水魔法で火を消してもらったりしていた。
「ひゃあっ!」
あまりの光景に思わず目をそらす。
その間にも三人は盗賊団の数を減らしていった。
あまりの手際のよい姿に見惚れてしまう。
「にゃんっ」
「あっ。いっけない!回復魔法っ」
マーブルの鳴き声で我に返り、慌てて護衛の人たちを見る。
護衛の人たちは馬車の周りを囲んで、盗賊を馬車に近づけさせないようにしていたけど、すでに体力に限界が来ているのか、剣を地面に突き刺してなんとか立っている状態の人もいた。
「ヒール」
護衛の人たちに向けて回復魔法をかける。
すると護衛の人たちは、最初はいぶかしげに傷のあっただろう箇所を見たり、体を動かしたりしていたけど、間違いなく怪我や体力が回復したことがわかると、一瞬アランさんやシーラさんの顔を見て、再び盗賊団に顔を向けるとしっかりと剣を構える。
「これで護衛の人たちは大丈夫そうだね」
「にゃん」
『でも、盗賊団の中に一人飛び抜けて強いやつがいるぞ』
「誰?首領のこと?」
リードの指差す先を見ると、予想通り盗賊の首領だった。
首領は自分の仲間が次々倒されていく姿を見て、ついに背中に背負った大剣を抜くと、アランさんに向かって馬で一気に接近する。
「こいつは俺が殺る!お前らはあの二人の相手をしろ!」
「「「「「「「へいっ」」」」」」」
首領は馬でアランさんにギリギリまで近づくと、アランさんの頭上から一気に大剣を振り下ろす!
アランさんは間一髪のところでかわし、馬の足を狙うけど、こちらもかわされる。
一方、シーラさんとマーヴェイさんは二人で十人以上を相手にすることになった。けれど、二人は水魔法で攻撃されれば土魔法で壁を作り、風魔法で攻撃されれば火魔法で打ち消していく。
「三人とも本当にすごいねっ!」
「にゃんっ!」
『あの首領も負けてないぞ。あの大剣を軽々と片手で振り下ろせるとは、相当な腕前だな。まともに受けてたらアランの方がやられるぞ』
私がマーブルと一緒になってはしゃいでいるのとは逆に、リードは冷静に戦況を観察している。
リードに言われて再びアランさんの方を見ると、首領は上から大剣を振り下ろしたり、横からなぎ払ったりと、早く重い剣でアランさんに迫る。
アランさんもまともに剣を受けるのは危険だと判断したのか、ひたすら大剣をかわす。今のところはまともに剣を受けずにすんでいるけれど、アランさんからの攻撃もかわされ、膠着状態に陥っていた。
「ど、どうしたらっ」
思ったよりも首領が強くて、アランさんが心配になる。
『さっきのようにアランに飛行魔法をかけるのはやめておいたほうが良いぜ。無防備なところをグサッとやられるだけだからな』
「う、うん。でも、私は何も手伝えないのかな?」
『今は下手に手を出さない方が良い。今は回復に専念して、アランたちの負担を少しでも減らすことだな』
「わかった!」
私はリードの言葉に従うと、アランさんたちが怪我したときにすぐに動けるよううに、ひたすら下を見つめるのだった。
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