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第2章 王都へ
66 衝撃の事実
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「メアリー、しばらく会えなくなるけど、元気でね。私の事忘れちゃ嫌だよ?」
「ひひん」
メアリーを預ける前に、お別れの挨拶をする。
メアリーも私の様子に何かを感じたのか、私の髪を優しく毛繕いしてくれる。
モシャモシャ
「ふふ。髪の毛がくしゃくしゃになっちゃうよ」
メアリーから髪の毛を救出すると、首筋に抱きつく。
「じゃあ、行ってくるね」
「ひひんっ」
お母さんに髪の毛を整えてもらってから、預かり所をあとにする。
「アミーちゃんはもう教会についてるかな?」
「そうね。もう待ってるんじゃないかしらね」
「アミーちゃんも学校に行けることになって良かったな」
「うんっ」
アミーちゃんはハッサンさんたちを無事に説得する事ができて、一緒の学校に行けることになったのだ。
アミーちゃんからの手紙に、私のお陰で学校に行けることになったと書いてあったけど、私って何かしたのかな?
「何人ぐらいの子供たちが一緒に行くんだろうな?」
「入学を誘われてた子なら、一人知ってるよ!」
お父さんに聞かれ、私は自信満々に答える。
「ん?何でサラが知ってるんだ?」
私が答えると思ってなかったのか、お父さんが不思議そうにしている。
「アミーちゃんに聞いたの。能力鑑定を受けに行った時、私とアミーちゃんの他にピンクの髪の子がいたの覚えてる?」
「んー?いたかな?」
お父さんは覚えてないみたいで、首をかしげている。
「確か、サラたちと一緒に鑑定を受けた子かしら」
逆に、お母さんは覚えていたみたい。
「そう!その子もアミーちゃんと一緒に王立魔法学校の入学を勧められてたんだって」
「まぁっ。じゃあ、一緒に鑑定を受けた全員が学校に入学するかもしれないのね」
「すごい偶然だな」
もし、キャシーちゃんも学校に入学するなら、仲良くなれると良いな。
教会に到着すると直ぐに、神父様に屋上に案内される。
「すでに他の皆さんはお集まりで、サラ様たちが最後になります」
「すみませんっ。お待たせしてしまいましたか?」
「いえ、まだ出発の時間ではありませんので」
私たちが最後と聞いて慌てたけど、時間はまだ十分あるみたいで、ほっとする。
「サラ以外に何人の子供が一緒に行くんですか?」
「サラ様を含めて、学校に入学するお子様は4人です」
予想外の少なさに、ビックリする。
「4人ですか?」
思わず神父様に聞くと、帰ってきた言葉は更に予想外の答えだった。
「はい。今回は例年と比べて人数が多くて、こちらも驚いております」
「4人で多いんですか⁉️」
「はい。この町には毎年60人ほどの子供が鑑定を受けにきますが、王立魔法学校に行けるほどの能力を持っている子はその中の1人か2人位で、年によっては該当者がいない時もあるんですよ。4人なんて、この町ができて初めての事です」
なるほど。
普段が多くて2人なら、神父様の言葉も納得できる。
すると、しばらく大人しくしていたリードが私に話しかけてくる。
『今回人数が多いのは、姐さんのお陰なんだぜ』
「私の?」
「どうかしましたか?」
「あ、いえ。別になんでもないんです」
リードの言葉に、思わず声が出てしまった。神父様に話しかけられて、慌てて誤魔化す。
何となく、これは人に話しちゃいけない気がした。
「何で、私のお陰なの?」
お父さんたちの後ろに隠れて、小声でリードに聞く。
私が精霊様と会話していることに気づいて、お父さんたちが神父様の意識をそれとなく自分達に向けてくれる。
『姐さんが精霊王さんと会うまで、姐さんの周りは精霊でいっぱいだったらしい。精霊王さんが精霊たちを追っ払って、姐さんを隠したから、諦めてこの辺りの子供のもとに行ったのさ。この辺りはしばらく称号持ちの子供が多いだろうな』
「そ、そうなの?」
『姐さんのいるククル村の子供なんて、全員が称号持ちだぜ』
「えっ⁉️」
リードから聞く、衝撃の事実に驚く。
あの子達、全員称号持ってるの?
私の頭の中で、村長さんが狂喜乱舞している。
「サラ、大丈夫か?」
「う、うん」
お父さんたちに伝えた方が良いかな?
でも、神父様が側にいるし。
お父さんたちに言おうか言うまいか悩んでいるうちに、屋上の入り口についてしまった。
諦めて、今度里帰りするときに伝えることにする。
私のすぐ下の子でもまだ7歳だから、まだ時間はあるし、話したからって何かできるわけでもないし、それに称号を持っていることは、良いことだしね。
この事はしばらくの間、忘れることにする。
神父様が扉を開けると、そこにはアミーちゃんと、キャシーちゃん、それに初めて見る男の子がいた。
「ひひん」
メアリーを預ける前に、お別れの挨拶をする。
メアリーも私の様子に何かを感じたのか、私の髪を優しく毛繕いしてくれる。
モシャモシャ
「ふふ。髪の毛がくしゃくしゃになっちゃうよ」
メアリーから髪の毛を救出すると、首筋に抱きつく。
「じゃあ、行ってくるね」
「ひひんっ」
お母さんに髪の毛を整えてもらってから、預かり所をあとにする。
「アミーちゃんはもう教会についてるかな?」
「そうね。もう待ってるんじゃないかしらね」
「アミーちゃんも学校に行けることになって良かったな」
「うんっ」
アミーちゃんはハッサンさんたちを無事に説得する事ができて、一緒の学校に行けることになったのだ。
アミーちゃんからの手紙に、私のお陰で学校に行けることになったと書いてあったけど、私って何かしたのかな?
「何人ぐらいの子供たちが一緒に行くんだろうな?」
「入学を誘われてた子なら、一人知ってるよ!」
お父さんに聞かれ、私は自信満々に答える。
「ん?何でサラが知ってるんだ?」
私が答えると思ってなかったのか、お父さんが不思議そうにしている。
「アミーちゃんに聞いたの。能力鑑定を受けに行った時、私とアミーちゃんの他にピンクの髪の子がいたの覚えてる?」
「んー?いたかな?」
お父さんは覚えてないみたいで、首をかしげている。
「確か、サラたちと一緒に鑑定を受けた子かしら」
逆に、お母さんは覚えていたみたい。
「そう!その子もアミーちゃんと一緒に王立魔法学校の入学を勧められてたんだって」
「まぁっ。じゃあ、一緒に鑑定を受けた全員が学校に入学するかもしれないのね」
「すごい偶然だな」
もし、キャシーちゃんも学校に入学するなら、仲良くなれると良いな。
教会に到着すると直ぐに、神父様に屋上に案内される。
「すでに他の皆さんはお集まりで、サラ様たちが最後になります」
「すみませんっ。お待たせしてしまいましたか?」
「いえ、まだ出発の時間ではありませんので」
私たちが最後と聞いて慌てたけど、時間はまだ十分あるみたいで、ほっとする。
「サラ以外に何人の子供が一緒に行くんですか?」
「サラ様を含めて、学校に入学するお子様は4人です」
予想外の少なさに、ビックリする。
「4人ですか?」
思わず神父様に聞くと、帰ってきた言葉は更に予想外の答えだった。
「はい。今回は例年と比べて人数が多くて、こちらも驚いております」
「4人で多いんですか⁉️」
「はい。この町には毎年60人ほどの子供が鑑定を受けにきますが、王立魔法学校に行けるほどの能力を持っている子はその中の1人か2人位で、年によっては該当者がいない時もあるんですよ。4人なんて、この町ができて初めての事です」
なるほど。
普段が多くて2人なら、神父様の言葉も納得できる。
すると、しばらく大人しくしていたリードが私に話しかけてくる。
『今回人数が多いのは、姐さんのお陰なんだぜ』
「私の?」
「どうかしましたか?」
「あ、いえ。別になんでもないんです」
リードの言葉に、思わず声が出てしまった。神父様に話しかけられて、慌てて誤魔化す。
何となく、これは人に話しちゃいけない気がした。
「何で、私のお陰なの?」
お父さんたちの後ろに隠れて、小声でリードに聞く。
私が精霊様と会話していることに気づいて、お父さんたちが神父様の意識をそれとなく自分達に向けてくれる。
『姐さんが精霊王さんと会うまで、姐さんの周りは精霊でいっぱいだったらしい。精霊王さんが精霊たちを追っ払って、姐さんを隠したから、諦めてこの辺りの子供のもとに行ったのさ。この辺りはしばらく称号持ちの子供が多いだろうな』
「そ、そうなの?」
『姐さんのいるククル村の子供なんて、全員が称号持ちだぜ』
「えっ⁉️」
リードから聞く、衝撃の事実に驚く。
あの子達、全員称号持ってるの?
私の頭の中で、村長さんが狂喜乱舞している。
「サラ、大丈夫か?」
「う、うん」
お父さんたちに伝えた方が良いかな?
でも、神父様が側にいるし。
お父さんたちに言おうか言うまいか悩んでいるうちに、屋上の入り口についてしまった。
諦めて、今度里帰りするときに伝えることにする。
私のすぐ下の子でもまだ7歳だから、まだ時間はあるし、話したからって何かできるわけでもないし、それに称号を持っていることは、良いことだしね。
この事はしばらくの間、忘れることにする。
神父様が扉を開けると、そこにはアミーちゃんと、キャシーちゃん、それに初めて見る男の子がいた。
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