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竜将軍大会第二回戦:実力派の超ド素人クルシュ VS 外道傀儡師ドローミ
・上は熱々トロトロ、下は地獄、これなーんだ? - 最強への師事 -
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その日、私は実践訓練のためにソコノネの迷宮を進んでいた。
私の肩は早くも上下に上がり、乱れる呼吸を隠すために歯を食いしばった。
「今の悪かぁなかったが、強引に事を運び過ぎだ。格上相手には通じねぇぜ?」
私の背後にはイーラジュ様がいる。
私がフロアの敵1グループ相手にここまで苦戦するのは、イーラジュ様のせいだった。
ソコノネの迷宮は、挑戦者の力量に合わせて強敵が現れる傾向があるそうだ。
「まあなんにせよ、いざとなったら俺が助けてやるからよ。好きなだけムチャしてみな」
「なんかムカつくぜ、その言い方……」
「はっはっはっ、悔しかったら俺にいいところ見せてみやがれ!」
「上等だ! アンタなんてすぐに越えてやるからな!」
「若いってのはいいねぇ……。まったくまぶしいったらねぇぜ」
私はソコノネの迷宮を進んだ。
ライオン、虎、巨大スッポンに、重鎧のスケルトン軍団。
私はそれらを意地と見栄に賭けて、イーラジュ師匠の手を借りずに倒していった。
「う……っ、ぜ、ぜぇ、ぜぇ……っ」
「息切れなんて隠すな隠すな、誰だって全力を尽くせばそうなる」
「う、うるせぇ……、スーパーヒーローは、こういう時っ、カッコよく、堂々としてるもんなんだよ……っ!」
「ヒーローなぁ……。お前、この前なったばかりじゃねぇか?」
「次も勝つ!!」
「おう、ぜひそうしてくれや」
私は迷宮をまた進んだ。
やがて私は3フロア目の最後に待ち受けていた巨大なオークを、手数で圧倒して打ち倒した。
師匠は私が倒したオークから、小指の先を切り取って袋に入れた。
「何、やって、やがる……ぜぇ、ぜぇ……」
「知り合いが欲しがってたんでな」
「……それは、聖帝か?」
「こんな物が欲しいなんて、変なジジィだよなぁ……」
「なんで聖帝は、モンスターの、パーツを、集めている……?」
「お国の為さ。聖帝は愛する俺たちを守るために、陰で戦って下さっているのさ」
それ以上は聞き出せなかった。
私はフロアを抜けて、その先にあるチェックポイントを訪れた。
「あら、いい男♪ いらっしゃーい、お酒は何にするー?」
「そうさな、今日はどぶろくの気分だ、ウサギさんや」
キョウコさんだったらいいなと、私は少し期待していた。
キョウコさんはなんというか、話しているだけで楽しくなれる人だ。
「ごめんなさーい、どぶろくはないわー。水でいい、イーラジュちゃん?」
「酒ならそこにいっぺーあるじゃねぇかよ!」
「イーラジュちゃんは最近飲み過ぎよ。ダーメ♪」
「そりゃねぇぜ、キョウコねーちゃん……」
キョウコさんとイーラジュ様はずいぶんと親しかった。
疲労困憊の私はチェックポイントのカウンター席に腰掛け、関わらずに少し休んだ。
「でもイーラジュちゃんが直々にお弟子さんをここに連れてくるなんて……、ちょっと珍しいかしらねー?」
「次の相手が相手だからな。あんま俺も相手にしたくねぇタイプだ」
昨日、私の対戦相手が決まった。
二回戦の相手は傀儡師。
傀儡師ドローミという男だった。
「あー、そういうことー♪ そういえばドローミ選手の一回戦は酷かったわー。即死回避の魔法で、即死は免れたけど……酷かったわ……」
糸でフレッシュゴーレムを操る技巧派の戦士だ。
1回戦の対戦相手は張り手一発でオーバーキル。
全身の骨が砕かれて病院送りとなった。
「そんだけじゃねぇぜ。前大会では、汚ねぇ手も使ったって噂もある。バカとバカが対決した一回戦とは、状況がちげぇのさ」
「バカにするな」
「バカ野郎、闘技場でヤキュウするバカはお前らだけだ、このバーカッ!!」
「ぐ……っ、だが、あれは、バースのやつが……っ」
「おめぇよぉ……バカ正直に相手の土俵に上がるバカがどこにいるよ……?! ま、見てる分には面白かったけどな、ダハハハッッ!!」
一回戦は笑い話で済んだ。
だが二回戦のこの相手はまずい。
だから多忙な師匠は時間を割いて、私に稽古を付けてくれた。
「うっし、これで解散だ。キョウコねーちゃん、闘技場まで一緒にどうだ?」
「あらどうしてわかったのー!? 私もそのつもりだったのー!」
この二人、どういった関係なのだろうか。
私はカウンター席を立ち、エレベーターのボタンを押した。
「今日は訓練を付けて下さりありがとうございます、師匠。必ず次の試合も勝利してご覧に入れます」
「おぉ? おお……いつになくおかてぇなぁ……?」
「わざわざ時間を割いてくれたんです。当然だろがよ、また後でな、イーラジュ様」
「おう! 一応気を付けておけよ、傀儡師ドローミはまともじゃねぇ」
「わかった。またな、キョウコさん!」
エレベーターが到着したので私は地上に上がった。
いつかのナルザスではないが、今日の私はガールフレンドを待たせていた。
私の肩は早くも上下に上がり、乱れる呼吸を隠すために歯を食いしばった。
「今の悪かぁなかったが、強引に事を運び過ぎだ。格上相手には通じねぇぜ?」
私の背後にはイーラジュ様がいる。
私がフロアの敵1グループ相手にここまで苦戦するのは、イーラジュ様のせいだった。
ソコノネの迷宮は、挑戦者の力量に合わせて強敵が現れる傾向があるそうだ。
「まあなんにせよ、いざとなったら俺が助けてやるからよ。好きなだけムチャしてみな」
「なんかムカつくぜ、その言い方……」
「はっはっはっ、悔しかったら俺にいいところ見せてみやがれ!」
「上等だ! アンタなんてすぐに越えてやるからな!」
「若いってのはいいねぇ……。まったくまぶしいったらねぇぜ」
私はソコノネの迷宮を進んだ。
ライオン、虎、巨大スッポンに、重鎧のスケルトン軍団。
私はそれらを意地と見栄に賭けて、イーラジュ師匠の手を借りずに倒していった。
「う……っ、ぜ、ぜぇ、ぜぇ……っ」
「息切れなんて隠すな隠すな、誰だって全力を尽くせばそうなる」
「う、うるせぇ……、スーパーヒーローは、こういう時っ、カッコよく、堂々としてるもんなんだよ……っ!」
「ヒーローなぁ……。お前、この前なったばかりじゃねぇか?」
「次も勝つ!!」
「おう、ぜひそうしてくれや」
私は迷宮をまた進んだ。
やがて私は3フロア目の最後に待ち受けていた巨大なオークを、手数で圧倒して打ち倒した。
師匠は私が倒したオークから、小指の先を切り取って袋に入れた。
「何、やって、やがる……ぜぇ、ぜぇ……」
「知り合いが欲しがってたんでな」
「……それは、聖帝か?」
「こんな物が欲しいなんて、変なジジィだよなぁ……」
「なんで聖帝は、モンスターの、パーツを、集めている……?」
「お国の為さ。聖帝は愛する俺たちを守るために、陰で戦って下さっているのさ」
それ以上は聞き出せなかった。
私はフロアを抜けて、その先にあるチェックポイントを訪れた。
「あら、いい男♪ いらっしゃーい、お酒は何にするー?」
「そうさな、今日はどぶろくの気分だ、ウサギさんや」
キョウコさんだったらいいなと、私は少し期待していた。
キョウコさんはなんというか、話しているだけで楽しくなれる人だ。
「ごめんなさーい、どぶろくはないわー。水でいい、イーラジュちゃん?」
「酒ならそこにいっぺーあるじゃねぇかよ!」
「イーラジュちゃんは最近飲み過ぎよ。ダーメ♪」
「そりゃねぇぜ、キョウコねーちゃん……」
キョウコさんとイーラジュ様はずいぶんと親しかった。
疲労困憊の私はチェックポイントのカウンター席に腰掛け、関わらずに少し休んだ。
「でもイーラジュちゃんが直々にお弟子さんをここに連れてくるなんて……、ちょっと珍しいかしらねー?」
「次の相手が相手だからな。あんま俺も相手にしたくねぇタイプだ」
昨日、私の対戦相手が決まった。
二回戦の相手は傀儡師。
傀儡師ドローミという男だった。
「あー、そういうことー♪ そういえばドローミ選手の一回戦は酷かったわー。即死回避の魔法で、即死は免れたけど……酷かったわ……」
糸でフレッシュゴーレムを操る技巧派の戦士だ。
1回戦の対戦相手は張り手一発でオーバーキル。
全身の骨が砕かれて病院送りとなった。
「そんだけじゃねぇぜ。前大会では、汚ねぇ手も使ったって噂もある。バカとバカが対決した一回戦とは、状況がちげぇのさ」
「バカにするな」
「バカ野郎、闘技場でヤキュウするバカはお前らだけだ、このバーカッ!!」
「ぐ……っ、だが、あれは、バースのやつが……っ」
「おめぇよぉ……バカ正直に相手の土俵に上がるバカがどこにいるよ……?! ま、見てる分には面白かったけどな、ダハハハッッ!!」
一回戦は笑い話で済んだ。
だが二回戦のこの相手はまずい。
だから多忙な師匠は時間を割いて、私に稽古を付けてくれた。
「うっし、これで解散だ。キョウコねーちゃん、闘技場まで一緒にどうだ?」
「あらどうしてわかったのー!? 私もそのつもりだったのー!」
この二人、どういった関係なのだろうか。
私はカウンター席を立ち、エレベーターのボタンを押した。
「今日は訓練を付けて下さりありがとうございます、師匠。必ず次の試合も勝利してご覧に入れます」
「おぉ? おお……いつになくおかてぇなぁ……?」
「わざわざ時間を割いてくれたんです。当然だろがよ、また後でな、イーラジュ様」
「おう! 一応気を付けておけよ、傀儡師ドローミはまともじゃねぇ」
「わかった。またな、キョウコさん!」
エレベーターが到着したので私は地上に上がった。
いつかのナルザスではないが、今日の私はガールフレンドを待たせていた。
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