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・狂気の兄 決着を望む
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「ク、ククク……『ネルヴァ、なんでお前がここに居る?』そう言ってはくれないのか、弟よ?」
そこにいるはずのない男、ネルヴァの嘲笑は狂気に歪んでいた。
時計塔ダンジョン再深部にある巨大な歯車の前で、両手を広げて驚く侵入者を迎えた。
「んな月並みなセリフ、口が裂けても言わねーよ」
こんな展開は本編にない。これはいったい、何が起きているのだ……?
胸の中の混乱と動揺を押さえ付けて、俺は何一つ気にしていないふりをした。
「え……っ、ええっっ!? な、なんで、ここにネルヴァくんが……ど、どうなっているんですか、師匠っっ?!!」
「ククク……三下は黙っていてもらおうか」
いや、そいつは三下じゃなくて、主役も主役の主人公様なんだか……。
「メメこの人嫌いでしゅ……」
「奇遇ですね、メメ。私も卑怯者は嫌いです」
ネルヴァの陰鬱な目と眉が『忌々しい女どもめ』とでも言いたそうに深く歪む。
俺はネルヴァの一挙一動から状況を把握するべく、観察を続けた。
「時計塔の悪魔をお探しか?」
「は、何それ?」
念のため、すっとぼけておいた。
「我々をこの魔界に送った張本人だ」
正しくは実行犯。こうなるよう差し向けた黒幕は別にいる。
……となると答えは一つか。本編のヴァレリウスがそうであったように、このネルヴァは物語の黒幕と繋がっている。
「へぇ、ならそいつを倒せば、元の世界に帰れたりするのか? 共闘なら歓迎するぜ、ネルヴァ」
「クッ、クク……ヒヒヒ……ッッ! おめでたい男だ!!」
ま、そうだよな。俺たちが仲良く共闘なんてあり得ない。
幼い頃からネルヴァとヴァレリウスは対立を強いられていた。優れた方が家督を継ぎ、敗者には惨めな未来が待っているのだと、あの毒親に教えられてこの兄弟は育って来た。
俺というプレイヤーが望んだ和解ルートなんて、ヴァレリウスもネルヴァも望んでいないようだ。
「で、時計塔の悪魔は、どこに?」
「ここだ、ここに居るぞ……」
まるで自分が時計塔の悪魔であるような言いぶりだった。
原作では悪魔を倒した時点で世界を繋ぐ楔が現れ、それを破壊するとしばらくの後に元の世界に戻る展開になったはずだ。
その楔はどこにもない。
つまり悪魔はまだ倒されていないということになる。
「どういうことだよ? さっぱりわからん」
「ククク……人体錬成だよ」
「はぁっ!?」
「なんの奇跡か、【モンスター錬成】スキルを手に入れた俺は、ここに巣くっていた悪魔を触媒とし、このネルヴァの中に取り込んだのだ」
「マ、マジかよ……。何、その超展開……うぉぉっっ?!!」
「ピェェェーッッ?!!」
ネルヴァの腕がタコのように伸びた。
二の腕と一の腕の間接部がビリジアン色の軟体生物のように変わり、まるで『妖怪ろくろ首』の首みたいにとぐろを巻いた。
「邪魔者には退場願おう。【ファイアウォール】!」
背中のすぐ後ろで炎の壁がせり上がり、俺は前のめりに飛び退くことになった。
「師匠っ!!」
「そんなヴァー様っ、ずるいですっ!!」
「姫様、本音がダダ漏れにごじゃりますっ」
ネルヴァのくせに大魔法【ファイアウォール】を高速詠唱するなんて生意気だ。
この分厚い炎の壁に後ろの仲間と分断されてしまった。
「やかましいやつらだ……。時計塔の死霊どもっ、相手をしてやれっ!!」
「まあっ、そういうことでしたら、喜んで!」
「ひっ、ひぇぇーっっ!? こ、こんなにいっぱいっ?!」
「しっかりするでしゅ、ジェード! 男らしく姫様の壁になるでしゅよ!」
あっちにはキューちゃんとガルちゃんもいる。
どちらも闇属性に強い戦技持ちだ。心配は何もいらない。
「さあ……今度こそ決着を付けよう、ヴァレリウス……」
「決着なら付いてるだろ。そこはリベンジって言えよ」
触れられたくない過去だったようだ。
ネルヴァは悪鬼のように顔を怒りに歪めて、しきりに首を横に振った。
「殺してやる……今度こそ、殺してやるぞ!! ヴァレリウス……ッッ!!」
その狂気が最高潮となると突如、ネルヴァの伸びる両腕が矢のように撃ち出された。
「【雷剣召還】!!」
その腕を俺は斬り払った。
「ガァァァァッッ?!」
2本の手首が吹き飛び、ネルヴァが苦悶に顔を歪めた。
インド人系格闘ゲームキャラだって、丸腰の相手に放ったパンチが即斬り払われるなんて想定もしないだろう。
「ククク……なんてな。ヴァレリウス、この兄は人間を止めたのだ!! 貴様を抹殺し、栄光を手に入れるために!!」
次は口から火炎か? テレポートか?
そう次の動きを待ちかまえていると、斬り落としたはずのネルヴァの腕が魔族系よろしく超急速再生で生え替わった。
「うぇ……っ、そこまでして勝ちてぇかよ……?」
「当然だっ!! 次は全力で行くぞ!!」
ネルヴァは魔術師系だ。
その蠢く腕が俺の死角に回り込み、ファイアーボールとアイススピアを同時に放つ。
対する俺はポケットに手を突っ込み、手乗りサイズのソレをネルヴァへと全力投球していた。
「食らえっ、のっけから奥の手っっ!!」
投げるなり俺は前のめりに飛び退いた。
「まおー、なめんなよーーっっ!! ほーりーほーりー・くろろろろぉーっっ!!」
バックスピンをかけて投げられたまおー様が、闇特効の【ホーリークロー】を発動しながら高速回転でネルヴァを襲う。
「んなぁっっ、ヌ、ヌオァァァーッッ?!!」
腕を伸ばし過ぎて身動きが取れなくなったネルヴァの本体に、まおー様の残虐【ホーリークロー】がクリティカルヒットした。
結果、ネルヴァの胴体は弱点属性の光の爪にバラバラに引き裂かれた。
「うがっ、冷たっ、あっちぃぃーっっ?!!」
一方で俺は追尾して来たアイススピアを盾で受け止め、ファイアーボールの爆発に巻き込まれた。
RPGの鉄則、ターン制プロレスバトルを守らないとこうなる。
俺は凍傷になりかけたところで盾を捨てて、転げ回ってローブに点いた火を消した。
「う、ゴ……ウゴホォォォ…………神聖な、決闘に……そんな、ものを持ち込むなど、う、ウガハ……ッッ?!」
「あんとき魔法兵持ち込んだお前には言われたくねーよ……」
背中を火傷した。今すぐ保健室に行きたい。癒しのメメさんは炎の壁の向こうとなりけり。
「だが、いにしえの悪魔を取り込んだ俺の体力はこんなものでは……ウグッ?! な、ない、ぞ……」
まおー様に『バッサリ』切り裂かれたネルヴァの身体が粘土のように繋がってゆく。
ネルヴァはマジで人間を止めてしまっていた。
「決着、付けるんだったな?」
「そうだ……決着だ……! どちらが優れた男子であるか、我らは決着を付けねばならんっ!!」
「始める前に1つ聞かせてくれ。誰から時計塔の悪魔の存在を聞いた? 誰から人体錬成の術を教わった?」
「愚か者が……。このネルヴァがっ、貴様の得になる返事などっ、返すわけがなかろうっっ!!」
「だよなー……。んじゃ、どっちかが死ぬまで、殺り合うとするか」
ネルヴァは魔術師系。ボスを取り込んだその魔法力は、今や格上と見るべきだろう。
だとすれば有効打を与えられるものは、術ではなくこの雷剣だ。
「【雷剣召還】!! 行くぞっ、ネルヴァッッ!!」
状況からしてここは二刀流が正しい。
1本ですらバランスブレイカーとなる雷剣をもう一本召喚して、俺はネルヴァに突っ込んだ。
俺たちは互いに互いを殺すために、幾度となくぶつかり合った。
教練での生ぬるい練習試合ではなく、殺意を込めた一撃一撃を繰り出し合った。
俺の中に眠る、狂気の人体錬成犯ヴァレリウスがネルヴァの死を望んだ。
プレイヤー視点にある俺自身もまた、もはやハッピーエンドのあり得ないこの展開に身を任せた。
お前さえいなければ。
そこにいるはずのない男、ネルヴァの嘲笑は狂気に歪んでいた。
時計塔ダンジョン再深部にある巨大な歯車の前で、両手を広げて驚く侵入者を迎えた。
「んな月並みなセリフ、口が裂けても言わねーよ」
こんな展開は本編にない。これはいったい、何が起きているのだ……?
胸の中の混乱と動揺を押さえ付けて、俺は何一つ気にしていないふりをした。
「え……っ、ええっっ!? な、なんで、ここにネルヴァくんが……ど、どうなっているんですか、師匠っっ?!!」
「ククク……三下は黙っていてもらおうか」
いや、そいつは三下じゃなくて、主役も主役の主人公様なんだか……。
「メメこの人嫌いでしゅ……」
「奇遇ですね、メメ。私も卑怯者は嫌いです」
ネルヴァの陰鬱な目と眉が『忌々しい女どもめ』とでも言いたそうに深く歪む。
俺はネルヴァの一挙一動から状況を把握するべく、観察を続けた。
「時計塔の悪魔をお探しか?」
「は、何それ?」
念のため、すっとぼけておいた。
「我々をこの魔界に送った張本人だ」
正しくは実行犯。こうなるよう差し向けた黒幕は別にいる。
……となると答えは一つか。本編のヴァレリウスがそうであったように、このネルヴァは物語の黒幕と繋がっている。
「へぇ、ならそいつを倒せば、元の世界に帰れたりするのか? 共闘なら歓迎するぜ、ネルヴァ」
「クッ、クク……ヒヒヒ……ッッ! おめでたい男だ!!」
ま、そうだよな。俺たちが仲良く共闘なんてあり得ない。
幼い頃からネルヴァとヴァレリウスは対立を強いられていた。優れた方が家督を継ぎ、敗者には惨めな未来が待っているのだと、あの毒親に教えられてこの兄弟は育って来た。
俺というプレイヤーが望んだ和解ルートなんて、ヴァレリウスもネルヴァも望んでいないようだ。
「で、時計塔の悪魔は、どこに?」
「ここだ、ここに居るぞ……」
まるで自分が時計塔の悪魔であるような言いぶりだった。
原作では悪魔を倒した時点で世界を繋ぐ楔が現れ、それを破壊するとしばらくの後に元の世界に戻る展開になったはずだ。
その楔はどこにもない。
つまり悪魔はまだ倒されていないということになる。
「どういうことだよ? さっぱりわからん」
「ククク……人体錬成だよ」
「はぁっ!?」
「なんの奇跡か、【モンスター錬成】スキルを手に入れた俺は、ここに巣くっていた悪魔を触媒とし、このネルヴァの中に取り込んだのだ」
「マ、マジかよ……。何、その超展開……うぉぉっっ?!!」
「ピェェェーッッ?!!」
ネルヴァの腕がタコのように伸びた。
二の腕と一の腕の間接部がビリジアン色の軟体生物のように変わり、まるで『妖怪ろくろ首』の首みたいにとぐろを巻いた。
「邪魔者には退場願おう。【ファイアウォール】!」
背中のすぐ後ろで炎の壁がせり上がり、俺は前のめりに飛び退くことになった。
「師匠っ!!」
「そんなヴァー様っ、ずるいですっ!!」
「姫様、本音がダダ漏れにごじゃりますっ」
ネルヴァのくせに大魔法【ファイアウォール】を高速詠唱するなんて生意気だ。
この分厚い炎の壁に後ろの仲間と分断されてしまった。
「やかましいやつらだ……。時計塔の死霊どもっ、相手をしてやれっ!!」
「まあっ、そういうことでしたら、喜んで!」
「ひっ、ひぇぇーっっ!? こ、こんなにいっぱいっ?!」
「しっかりするでしゅ、ジェード! 男らしく姫様の壁になるでしゅよ!」
あっちにはキューちゃんとガルちゃんもいる。
どちらも闇属性に強い戦技持ちだ。心配は何もいらない。
「さあ……今度こそ決着を付けよう、ヴァレリウス……」
「決着なら付いてるだろ。そこはリベンジって言えよ」
触れられたくない過去だったようだ。
ネルヴァは悪鬼のように顔を怒りに歪めて、しきりに首を横に振った。
「殺してやる……今度こそ、殺してやるぞ!! ヴァレリウス……ッッ!!」
その狂気が最高潮となると突如、ネルヴァの伸びる両腕が矢のように撃ち出された。
「【雷剣召還】!!」
その腕を俺は斬り払った。
「ガァァァァッッ?!」
2本の手首が吹き飛び、ネルヴァが苦悶に顔を歪めた。
インド人系格闘ゲームキャラだって、丸腰の相手に放ったパンチが即斬り払われるなんて想定もしないだろう。
「ククク……なんてな。ヴァレリウス、この兄は人間を止めたのだ!! 貴様を抹殺し、栄光を手に入れるために!!」
次は口から火炎か? テレポートか?
そう次の動きを待ちかまえていると、斬り落としたはずのネルヴァの腕が魔族系よろしく超急速再生で生え替わった。
「うぇ……っ、そこまでして勝ちてぇかよ……?」
「当然だっ!! 次は全力で行くぞ!!」
ネルヴァは魔術師系だ。
その蠢く腕が俺の死角に回り込み、ファイアーボールとアイススピアを同時に放つ。
対する俺はポケットに手を突っ込み、手乗りサイズのソレをネルヴァへと全力投球していた。
「食らえっ、のっけから奥の手っっ!!」
投げるなり俺は前のめりに飛び退いた。
「まおー、なめんなよーーっっ!! ほーりーほーりー・くろろろろぉーっっ!!」
バックスピンをかけて投げられたまおー様が、闇特効の【ホーリークロー】を発動しながら高速回転でネルヴァを襲う。
「んなぁっっ、ヌ、ヌオァァァーッッ?!!」
腕を伸ばし過ぎて身動きが取れなくなったネルヴァの本体に、まおー様の残虐【ホーリークロー】がクリティカルヒットした。
結果、ネルヴァの胴体は弱点属性の光の爪にバラバラに引き裂かれた。
「うがっ、冷たっ、あっちぃぃーっっ?!!」
一方で俺は追尾して来たアイススピアを盾で受け止め、ファイアーボールの爆発に巻き込まれた。
RPGの鉄則、ターン制プロレスバトルを守らないとこうなる。
俺は凍傷になりかけたところで盾を捨てて、転げ回ってローブに点いた火を消した。
「う、ゴ……ウゴホォォォ…………神聖な、決闘に……そんな、ものを持ち込むなど、う、ウガハ……ッッ?!」
「あんとき魔法兵持ち込んだお前には言われたくねーよ……」
背中を火傷した。今すぐ保健室に行きたい。癒しのメメさんは炎の壁の向こうとなりけり。
「だが、いにしえの悪魔を取り込んだ俺の体力はこんなものでは……ウグッ?! な、ない、ぞ……」
まおー様に『バッサリ』切り裂かれたネルヴァの身体が粘土のように繋がってゆく。
ネルヴァはマジで人間を止めてしまっていた。
「決着、付けるんだったな?」
「そうだ……決着だ……! どちらが優れた男子であるか、我らは決着を付けねばならんっ!!」
「始める前に1つ聞かせてくれ。誰から時計塔の悪魔の存在を聞いた? 誰から人体錬成の術を教わった?」
「愚か者が……。このネルヴァがっ、貴様の得になる返事などっ、返すわけがなかろうっっ!!」
「だよなー……。んじゃ、どっちかが死ぬまで、殺り合うとするか」
ネルヴァは魔術師系。ボスを取り込んだその魔法力は、今や格上と見るべきだろう。
だとすれば有効打を与えられるものは、術ではなくこの雷剣だ。
「【雷剣召還】!! 行くぞっ、ネルヴァッッ!!」
状況からしてここは二刀流が正しい。
1本ですらバランスブレイカーとなる雷剣をもう一本召喚して、俺はネルヴァに突っ込んだ。
俺たちは互いに互いを殺すために、幾度となくぶつかり合った。
教練での生ぬるい練習試合ではなく、殺意を込めた一撃一撃を繰り出し合った。
俺の中に眠る、狂気の人体錬成犯ヴァレリウスがネルヴァの死を望んだ。
プレイヤー視点にある俺自身もまた、もはやハッピーエンドのあり得ないこの展開に身を任せた。
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