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・モンスター錬成術師 竜を創る
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漆黒の床に、光輝く双子の円を2つ。
左には触媒を。さっき拾った4つのバグ・フラグメントを。
右には青白い結晶・ワイバーンの魂を配置した。
そして大円を描き、竜を生み出すという難度の高い術を、杖を地に突き制御する。
魔力がロデオマシンのように暴れ回り、俺はそれを実力で押さえ付けた。
「がんばれーっ、がんばるでしゅよーっ!」
「おふとんー……ぬくーい……がんばれー……」
布団でゴロゴロしながら応援されても困る……。
「すごい……!」
しかしミシェーラ皇女が『ワクワク』いっぱいの笑顔で両手を握り締めている姿を目にすると、それが俺のやる気に変わった。
この練成は通常ならば、ドラゴン種の創造という制御不能も同然の難事業だった。
「いでよっっ、白銀の竜より生まれし者!! 剣と鎧、世界を核心に導く鍵を寄代に、ここに再び誕生せよっっ!! 我らに苦渋を呑ませし氷獄の覇者っっ、コキュートス・ワイバーンッッ!!」
だが【魔力制御】の訓練を極めて来た俺なら不可能でもない!
今日まで高め続けて来た【魔法制御】、練成における最重要パラメーターを駆使し、俺は杖を力いっぱい漆黒の大地に叩き付けて、この困難な術を完成させた!
白く神聖な光属性のまばゆいエフェクト。
そこにいつものブロックノイズと、のたうつ16進法の文字列と、耳障りなノイズが走る。
「よくわからないけどっ、やっぱり貴方ってすごいっ!!」
「姫様っ、これは『すごい!』ではなくっ、『ヤバい!』の方だと思うにごじゃりまするよーっっ?!」
「おとーとっ♪ おっとーとっ♪ ワレのおっとーとっ♪」
クソ、雰囲気をファンシーにするな、魔王様!
と思っていると白いエフェクトが消滅した。
するとそこには、思っていたよりもずっと小さな何かが生まれていた。
それは大理石のように白い鱗と、白い毛皮を持つ幼い竜だ。
身体を丸めた柴犬くらいの大きさで、それが翼を大きく広げて俺を見つめた。
「クルルゥゥ……ッ♪」
ドラゴン系の第一段階であるリトルワイバーンに似ているが、ふわふわしてて白い個体なんてデータ上には存在しない。
「よーしんいりーっ! ワレは、まおー! きょうからおまえーっ、ワレの、おとーと! そんで、こぶんなー!」
「クルゥーッ♪ キュルルルルッ♪」
鳥のような、イルカのような、高い声で子竜は鳴いた。
「えへへー、だからー、せなかー、のせてー?」
まおー様と幼竜のファーストコンタクトは良好だ。
まおー様はその背中に飛び乗り、幼竜は翼を羽ばたかせて俺たちの頭上を旋回した。
強そうにはとても見えない。
「ヴァー様っ、このたびは大変尊き生き物をお創り下さりっ、まことにありがとうございますっ!」
「お、おう……」
見えないのだが、ミシェーラ皇女には大ウケのキュートなビジュアルだった。
「いや、その……こっちこそなんか、メチャクチャファンシーで、すまん……」
「いえっ、最高ですっ!!」
一方でメメさんは何も言わない。
縦横無尽に空を飛び回る竜を『ほけー』っと見上げてばかりいた。
「あの、ヴァー様、この子の名前にご予定はございますか?」
「いや、まだ何も。まあドラゴンだしな、後々の進化を考えれば、勇ましい名前が良いかもな」
「そうですねっ。では……そうっ、ゲルギュギューンッ!! というのはどうでしょうか……?」
ミシェーラ皇女は両手を胸の前で握り締め、自信たっぷりのワクワクの笑顔でそう言った。
「……はい?」
「ゲルギュギューンッ、です!! 強くて速そうな姿をイメージしてみました!!」
「いや、毎回……『来いっ、ゲルギュギューンッッ!!』とか叫ぶのはちょっと……」
「え、ダメですか……? カッコ良くありませんかっ!?」
「あい、サイテーのネーミングセンスかと存じましゅ」
「そんな……。ならメメは何か代案あるのですかっ!?」
「あいあい。コキュートス・ドラゴンから生まれた、キュート。キューちゃんがいいと思うでしゅっ♪」
ゲルギュギューンよりはまあマシだった。
ドラゴンというより、タコとか、キュウリの漬け物向けの名前のような気もするが……。
「キュルッ、キュルルーッッ♪」
「キューちゃんがいいってよー。こいつ、そーいってんぞー」
「それ、本当かよ……」
「キュゥゥーッッ♪」
遺憾なことに本当らしい。
元コキュートス・ドラゴンのキューちゃんは、俺の目の前に滞空して甘い声を上げてしきりに自己主張した。
大人になってから激しく後悔しても知らねーぞ、っと……。
「ま、ゲルギュギューンよか、マシか……」
「えっ、ダメですかっ!?」
「悪い、濁点多めで超呼びにくい……」
「ヴァー様だってっ、3文字中濁点1文字ではないですかーっ!」
「どういう理屈だよ、それっ!? ……じゃ、お前今日からキューちゃんな?」
そう正式に命名すると、キューちゃんの胸からあのケルト模様に似た輝く紐が現れた。
俺の右腕からも同じものが延び、以前まおー様をテイムした時のように、俺たちは正式に接続された。
俺たちの基礎能力はただちに共有され、途端に俺の身体は羽根が生えたかのように身軽になった。
―――――――――――――――――――――
【通知】
ヴァレリウスは【魔法:二連装アイスボルト】を体得!!
まおーは【魔法:二連装アイスボルト】を体得!!
キュートは【戦技:灼熱の業炎】【魔法:二連装アイスボルト】を体得!!
―――――――――――――――――――――
氷属性魔法のアイスボルトは、弾速に秀でた下級魔法だ。多少の追尾性能を持つ。
二連装ということは、コキュートスワイバーンが撃っていたあの術なのだろうか。
あれは回避困難で凶悪な術だった。
「あ、わかりましたっ! あの時ヴァー様が口から火を吐いていたのって、この【灼熱の業炎】だったのですねっ!」
「モンスターの大技を人間が使ったのでしゅか……? 非常識にもほどがある人でしゅ……」
「お前が言うな……」
ちょうどいいタイミングなので、キューちゃんに鑑定魔法をかけた。
――――――――――――――――――――
【名称】キュート(キューちゃん)
【種族】ドラゴン
【段階】ミニワイバーン(大理石)
【能力】力17魔14耐20速50運99
【魔法1】二連装アイスボルト
【魔法1効果】威力10×2・命中100%
【解説】毛皮はふわふわ、鱗はひんやり、騎乗可能なドラゴン。
(制限1.6キログラムまで)
――――――――――――――――――――
運99か。不運続きのヴァレリウスの人生に追い風が吹くことを期待するかな。
「姫様っっ、大変でごじゃります!! この子っ、ふわふわもこもこでっ、たまらぬでごじゃりますぅーっっ!!」
「ほ、本当……? まあっっ!?」
後はこの二人を特別ランクの学生寮に送り届けるだけ――なのだが、しばらく帰ってくれそうもないな……?
イスに腰を落ち着かせ、したいようにさせることにした。
愛着のあるキャラクターたち二人が竜を抱いて笑い合う姿は、いくらでも眺められた。
本当にプレイヤー冥利に尽きる光景だった。
「ヴァー様、このたびは大変ご迷惑をおかけしました」
「いや、それはこっちのセリフだ。わざわざ訪ねて来てくれたのに悪かった」
「そこでなのですが、明日はお暇ですか?」
「え、明日? それは、どういう……?」
メメさんには内密の話だろうか。
耳打ちをするミシェーラ皇女が横顔を寄せて来た。
「明日よろしければ、ピクニックでもどうでしょう……。メメ抜きで」
「え……っ?!」
「それは聞き捨てならないお話でごじゃりますなぁ、姫様」
「あらメメ、聞こえてしまっていました?」
「メメを仲間外れにするなどいい度胸でごじゃりましゅっ! メメもついて行くでしゅ!」
明日、日をあらためてお詫びとやらのピクニックに行くことになった。
左には触媒を。さっき拾った4つのバグ・フラグメントを。
右には青白い結晶・ワイバーンの魂を配置した。
そして大円を描き、竜を生み出すという難度の高い術を、杖を地に突き制御する。
魔力がロデオマシンのように暴れ回り、俺はそれを実力で押さえ付けた。
「がんばれーっ、がんばるでしゅよーっ!」
「おふとんー……ぬくーい……がんばれー……」
布団でゴロゴロしながら応援されても困る……。
「すごい……!」
しかしミシェーラ皇女が『ワクワク』いっぱいの笑顔で両手を握り締めている姿を目にすると、それが俺のやる気に変わった。
この練成は通常ならば、ドラゴン種の創造という制御不能も同然の難事業だった。
「いでよっっ、白銀の竜より生まれし者!! 剣と鎧、世界を核心に導く鍵を寄代に、ここに再び誕生せよっっ!! 我らに苦渋を呑ませし氷獄の覇者っっ、コキュートス・ワイバーンッッ!!」
だが【魔力制御】の訓練を極めて来た俺なら不可能でもない!
今日まで高め続けて来た【魔法制御】、練成における最重要パラメーターを駆使し、俺は杖を力いっぱい漆黒の大地に叩き付けて、この困難な術を完成させた!
白く神聖な光属性のまばゆいエフェクト。
そこにいつものブロックノイズと、のたうつ16進法の文字列と、耳障りなノイズが走る。
「よくわからないけどっ、やっぱり貴方ってすごいっ!!」
「姫様っ、これは『すごい!』ではなくっ、『ヤバい!』の方だと思うにごじゃりまするよーっっ?!」
「おとーとっ♪ おっとーとっ♪ ワレのおっとーとっ♪」
クソ、雰囲気をファンシーにするな、魔王様!
と思っていると白いエフェクトが消滅した。
するとそこには、思っていたよりもずっと小さな何かが生まれていた。
それは大理石のように白い鱗と、白い毛皮を持つ幼い竜だ。
身体を丸めた柴犬くらいの大きさで、それが翼を大きく広げて俺を見つめた。
「クルルゥゥ……ッ♪」
ドラゴン系の第一段階であるリトルワイバーンに似ているが、ふわふわしてて白い個体なんてデータ上には存在しない。
「よーしんいりーっ! ワレは、まおー! きょうからおまえーっ、ワレの、おとーと! そんで、こぶんなー!」
「クルゥーッ♪ キュルルルルッ♪」
鳥のような、イルカのような、高い声で子竜は鳴いた。
「えへへー、だからー、せなかー、のせてー?」
まおー様と幼竜のファーストコンタクトは良好だ。
まおー様はその背中に飛び乗り、幼竜は翼を羽ばたかせて俺たちの頭上を旋回した。
強そうにはとても見えない。
「ヴァー様っ、このたびは大変尊き生き物をお創り下さりっ、まことにありがとうございますっ!」
「お、おう……」
見えないのだが、ミシェーラ皇女には大ウケのキュートなビジュアルだった。
「いや、その……こっちこそなんか、メチャクチャファンシーで、すまん……」
「いえっ、最高ですっ!!」
一方でメメさんは何も言わない。
縦横無尽に空を飛び回る竜を『ほけー』っと見上げてばかりいた。
「あの、ヴァー様、この子の名前にご予定はございますか?」
「いや、まだ何も。まあドラゴンだしな、後々の進化を考えれば、勇ましい名前が良いかもな」
「そうですねっ。では……そうっ、ゲルギュギューンッ!! というのはどうでしょうか……?」
ミシェーラ皇女は両手を胸の前で握り締め、自信たっぷりのワクワクの笑顔でそう言った。
「……はい?」
「ゲルギュギューンッ、です!! 強くて速そうな姿をイメージしてみました!!」
「いや、毎回……『来いっ、ゲルギュギューンッッ!!』とか叫ぶのはちょっと……」
「え、ダメですか……? カッコ良くありませんかっ!?」
「あい、サイテーのネーミングセンスかと存じましゅ」
「そんな……。ならメメは何か代案あるのですかっ!?」
「あいあい。コキュートス・ドラゴンから生まれた、キュート。キューちゃんがいいと思うでしゅっ♪」
ゲルギュギューンよりはまあマシだった。
ドラゴンというより、タコとか、キュウリの漬け物向けの名前のような気もするが……。
「キュルッ、キュルルーッッ♪」
「キューちゃんがいいってよー。こいつ、そーいってんぞー」
「それ、本当かよ……」
「キュゥゥーッッ♪」
遺憾なことに本当らしい。
元コキュートス・ドラゴンのキューちゃんは、俺の目の前に滞空して甘い声を上げてしきりに自己主張した。
大人になってから激しく後悔しても知らねーぞ、っと……。
「ま、ゲルギュギューンよか、マシか……」
「えっ、ダメですかっ!?」
「悪い、濁点多めで超呼びにくい……」
「ヴァー様だってっ、3文字中濁点1文字ではないですかーっ!」
「どういう理屈だよ、それっ!? ……じゃ、お前今日からキューちゃんな?」
そう正式に命名すると、キューちゃんの胸からあのケルト模様に似た輝く紐が現れた。
俺の右腕からも同じものが延び、以前まおー様をテイムした時のように、俺たちは正式に接続された。
俺たちの基礎能力はただちに共有され、途端に俺の身体は羽根が生えたかのように身軽になった。
―――――――――――――――――――――
【通知】
ヴァレリウスは【魔法:二連装アイスボルト】を体得!!
まおーは【魔法:二連装アイスボルト】を体得!!
キュートは【戦技:灼熱の業炎】【魔法:二連装アイスボルト】を体得!!
―――――――――――――――――――――
氷属性魔法のアイスボルトは、弾速に秀でた下級魔法だ。多少の追尾性能を持つ。
二連装ということは、コキュートスワイバーンが撃っていたあの術なのだろうか。
あれは回避困難で凶悪な術だった。
「あ、わかりましたっ! あの時ヴァー様が口から火を吐いていたのって、この【灼熱の業炎】だったのですねっ!」
「モンスターの大技を人間が使ったのでしゅか……? 非常識にもほどがある人でしゅ……」
「お前が言うな……」
ちょうどいいタイミングなので、キューちゃんに鑑定魔法をかけた。
――――――――――――――――――――
【名称】キュート(キューちゃん)
【種族】ドラゴン
【段階】ミニワイバーン(大理石)
【能力】力17魔14耐20速50運99
【魔法1】二連装アイスボルト
【魔法1効果】威力10×2・命中100%
【解説】毛皮はふわふわ、鱗はひんやり、騎乗可能なドラゴン。
(制限1.6キログラムまで)
――――――――――――――――――――
運99か。不運続きのヴァレリウスの人生に追い風が吹くことを期待するかな。
「姫様っっ、大変でごじゃります!! この子っ、ふわふわもこもこでっ、たまらぬでごじゃりますぅーっっ!!」
「ほ、本当……? まあっっ!?」
後はこの二人を特別ランクの学生寮に送り届けるだけ――なのだが、しばらく帰ってくれそうもないな……?
イスに腰を落ち着かせ、したいようにさせることにした。
愛着のあるキャラクターたち二人が竜を抱いて笑い合う姿は、いくらでも眺められた。
本当にプレイヤー冥利に尽きる光景だった。
「ヴァー様、このたびは大変ご迷惑をおかけしました」
「いや、それはこっちのセリフだ。わざわざ訪ねて来てくれたのに悪かった」
「そこでなのですが、明日はお暇ですか?」
「え、明日? それは、どういう……?」
メメさんには内密の話だろうか。
耳打ちをするミシェーラ皇女が横顔を寄せて来た。
「明日よろしければ、ピクニックでもどうでしょう……。メメ抜きで」
「え……っ?!」
「それは聞き捨てならないお話でごじゃりますなぁ、姫様」
「あらメメ、聞こえてしまっていました?」
「メメを仲間外れにするなどいい度胸でごじゃりましゅっ! メメもついて行くでしゅ!」
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