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・原作ファン 三学期を満喫する
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待ちかねた三学期が始まり、夢の剣と魔法の学園生活が始まった。
ヴァレリウスの所属は魔法科。彼は勉学の成績こそ優等生だったが、実技においては既に落ちこぼれ街道を邁進していた。
これだけ頭が良いのだから他の道だってあっただろう。
だというのに、あの親に魔法学院に入れられてしまったのがヴァレリウスの不幸の始まりだったのかもしれない。
ヴァレリウスとなった俺は地道に日々を精進して生きた。
心ない連中に待遇Fランクの落ちこぼれ扱いされようとも、無心に努力を重ねて淡々と己を高めた。
具体的にどんな学園生活なのかと聞かれたら、こう答えよう。
ここは一日に魔法ないし戦技の時間が最低5単位入る、やる気のない者には拷問のような訓練校だ。
そこに学生ランク制度という実力主義制度がジワジワと負け組の心を追い詰める。
落ちこぼれにはさぞ辛い環境だろう。
夕刻には放課後がやってくるが、生徒の半数は夜までの時間を自主練に回す。
俺の場合はそれら全ての上に、裏世界での1日2時間の鍛錬を追加して、焦らず計画的にヴァレリウスを鍛えていった。
「なんでー、もっとー、あっちのせかい、つかわないのー?」
「そりゃ当然だろ、まおー様」
「なにがー、なにがー?」
「この歳で老けたくない……」
「ふけるー? サボるー? タコるー? ぜんぶ、おなじいみー?」
「卒業式の舞台で、自分だけ老けたおじさん顔になってたらソレ、惨めどころじゃねーだろ……」
「なるほどなー、なるほどなー。にんげんってー、たいへんだなー」
「スライムはいいよな……。スライムには学校も試験もなんにもないもんな……」
「えっへんっ!」
「一日だけでいいからスライムになりたい……」
「なればー?」
「なれるわけねーだろ……」
ヴァレリウスはまあまあの男前だ。
くすんだ水色の髪を陰気に長く伸ばした姿は、鏡の前に立つとちょっとイケて見える。
まあそんなわけだ。
俺はゲーマーにしてファンタジー好きの一人として、夢のドラゴンズ・ティアラの世界を日々満喫して生きていた。
・
弱く頼りない太陽と冬空に覆われた季節が終わり、花咲く春がやってきた。
今日は3月15日の期末試験の日。
これが終われば少し早い春休みが始まる。
そしてその春休みを越えれば、ドラゴンズ・ティアラの物語はついに第一章を迎えることになる。
しかしドラゴンズ・ティアラのシナリオをぶち壊しにするには、俺が育てたヴァレリウスはまだ戦闘力不足だった。
最低でラスボスを3ターンキル出来るところまで育てないと、シーソーゲームのシーソーは確実に破壊出来ない。
幸い、裏世界の発見によりヴァレリウスは俺の想定の3割増しで成長していっている。
「次っ! ……おいっ、そこの魔法科っ、突っ立ってるんじゃない、早く準備しろっ!」
「あ、悪い……」
今日は期末試験初日、実技試験の日だ。
サバイバル技術担当のクライブ教官に怒られてしまった。
「お前、さっからポケットに手を突っ込んでナニをやっている……」
「ああ、これか? スライムこねてんだ」
「うおぉっっ?!」
運動着のポケットからまおー様を取り出して、教官殿に投げ渡した。
狼狽えながらもナイスキャッチだった。
「試験にコイツを持ってくるなっ!!」
「しょうがないだろ、こいつ、収納されたくないって言ってるし」
テイムモンスターは召喚を解除して引っ込めることが出来る。
気高きまおー様はそれがお嫌だそうだ。
「お前、学園が大火事になったらどうする……」
この前用務員が落ち葉で焼きポテトを作っていたとき、そこに親切なまおー様が通りがかって、得意の【灼熱の業炎】でボヤ騒ぎを起こしたらしい。
ポテトは消し炭になった。
「それはそれで好都合かな。……あ、じゃなくて、とにかくそいつ任せた」
「く……っ、これだから、テイム系のやつらは……っ」
俺は100メートル走の計測のために、クラウチングスタートの姿勢を取った。
まおー様はお昼寝中だ。テイム済みだが非常に気分屋のスライムのため、教官の手は震えていた。
「早くしてくれよ、教官、みんな待ってる」
「待たせたお前が言うなっ!」
午前は戦士科の生徒が有利な億劫な試験だ。
俺はクラウチングでスタートダッシュを決め、魔法科の走者7名の短距離走で1位をかっさらった。
決め手はまおー様とのリンクだ。
まおー様の【速7】のパラメーターが加算されたことで、ちょっとだけ俺は身のこなしが速くなった。
それ以外の戦士系試験はボロボロか、まあまあか、明日からがんばるって感じの散々な成績だった。
少し悔しいがチャート通りだ。
ここは筋肉で魔法を放ち、魔法で筋肉を作る世界だ。
今追求するのは魔力・魔力・魔力。
フィジカル面は後回しにすると端から決めていた。
・
午前の戦士系の試験が終わると、午後から魔法系の試験に入った。
昼食の話はあまりしたくない。
Fランク生徒の食事はストイック・ザ・ロックだ。
タンパク源は硬くて臭い干し肉、時々煮干し。
炭水化物は砂の混じった黒パン。
ビタミン源はクタクタに煮られた野菜クズ。
あまりの不味さに泣けてくるほどに、ストイック・ザ・ロックな味わいの毎日だ。
だがそれも今学期までの話。
この試験で好成績を上げれば、そのままそれは学生ランクのアップに繋がる。
「もう黒パンは嫌だ!」
「えー、ガリガリしてー、おいしーのにー」
「硬くて臭い肉も嫌だ!!」
「かたいとこがー、ゆっくりとけてー、いいのにー」
「トマトがっ、生の新鮮なトマトが食いたい!!」
「えへへー、がくしょくのおねーさん、いつも、ワレに、トマトくれるんだー」
「テイムモンスターの方が俺より良いもの食ってるとかっ、どういうことよこれっ!!」
全ては豊かな食生活のため。
試験への気合いは十分だ。
俺は肩に乗っていたまおー様をポケットに入れ、ここからが本番の魔法試験に挑んだ。
ヴァレリウスの所属は魔法科。彼は勉学の成績こそ優等生だったが、実技においては既に落ちこぼれ街道を邁進していた。
これだけ頭が良いのだから他の道だってあっただろう。
だというのに、あの親に魔法学院に入れられてしまったのがヴァレリウスの不幸の始まりだったのかもしれない。
ヴァレリウスとなった俺は地道に日々を精進して生きた。
心ない連中に待遇Fランクの落ちこぼれ扱いされようとも、無心に努力を重ねて淡々と己を高めた。
具体的にどんな学園生活なのかと聞かれたら、こう答えよう。
ここは一日に魔法ないし戦技の時間が最低5単位入る、やる気のない者には拷問のような訓練校だ。
そこに学生ランク制度という実力主義制度がジワジワと負け組の心を追い詰める。
落ちこぼれにはさぞ辛い環境だろう。
夕刻には放課後がやってくるが、生徒の半数は夜までの時間を自主練に回す。
俺の場合はそれら全ての上に、裏世界での1日2時間の鍛錬を追加して、焦らず計画的にヴァレリウスを鍛えていった。
「なんでー、もっとー、あっちのせかい、つかわないのー?」
「そりゃ当然だろ、まおー様」
「なにがー、なにがー?」
「この歳で老けたくない……」
「ふけるー? サボるー? タコるー? ぜんぶ、おなじいみー?」
「卒業式の舞台で、自分だけ老けたおじさん顔になってたらソレ、惨めどころじゃねーだろ……」
「なるほどなー、なるほどなー。にんげんってー、たいへんだなー」
「スライムはいいよな……。スライムには学校も試験もなんにもないもんな……」
「えっへんっ!」
「一日だけでいいからスライムになりたい……」
「なればー?」
「なれるわけねーだろ……」
ヴァレリウスはまあまあの男前だ。
くすんだ水色の髪を陰気に長く伸ばした姿は、鏡の前に立つとちょっとイケて見える。
まあそんなわけだ。
俺はゲーマーにしてファンタジー好きの一人として、夢のドラゴンズ・ティアラの世界を日々満喫して生きていた。
・
弱く頼りない太陽と冬空に覆われた季節が終わり、花咲く春がやってきた。
今日は3月15日の期末試験の日。
これが終われば少し早い春休みが始まる。
そしてその春休みを越えれば、ドラゴンズ・ティアラの物語はついに第一章を迎えることになる。
しかしドラゴンズ・ティアラのシナリオをぶち壊しにするには、俺が育てたヴァレリウスはまだ戦闘力不足だった。
最低でラスボスを3ターンキル出来るところまで育てないと、シーソーゲームのシーソーは確実に破壊出来ない。
幸い、裏世界の発見によりヴァレリウスは俺の想定の3割増しで成長していっている。
「次っ! ……おいっ、そこの魔法科っ、突っ立ってるんじゃない、早く準備しろっ!」
「あ、悪い……」
今日は期末試験初日、実技試験の日だ。
サバイバル技術担当のクライブ教官に怒られてしまった。
「お前、さっからポケットに手を突っ込んでナニをやっている……」
「ああ、これか? スライムこねてんだ」
「うおぉっっ?!」
運動着のポケットからまおー様を取り出して、教官殿に投げ渡した。
狼狽えながらもナイスキャッチだった。
「試験にコイツを持ってくるなっ!!」
「しょうがないだろ、こいつ、収納されたくないって言ってるし」
テイムモンスターは召喚を解除して引っ込めることが出来る。
気高きまおー様はそれがお嫌だそうだ。
「お前、学園が大火事になったらどうする……」
この前用務員が落ち葉で焼きポテトを作っていたとき、そこに親切なまおー様が通りがかって、得意の【灼熱の業炎】でボヤ騒ぎを起こしたらしい。
ポテトは消し炭になった。
「それはそれで好都合かな。……あ、じゃなくて、とにかくそいつ任せた」
「く……っ、これだから、テイム系のやつらは……っ」
俺は100メートル走の計測のために、クラウチングスタートの姿勢を取った。
まおー様はお昼寝中だ。テイム済みだが非常に気分屋のスライムのため、教官の手は震えていた。
「早くしてくれよ、教官、みんな待ってる」
「待たせたお前が言うなっ!」
午前は戦士科の生徒が有利な億劫な試験だ。
俺はクラウチングでスタートダッシュを決め、魔法科の走者7名の短距離走で1位をかっさらった。
決め手はまおー様とのリンクだ。
まおー様の【速7】のパラメーターが加算されたことで、ちょっとだけ俺は身のこなしが速くなった。
それ以外の戦士系試験はボロボロか、まあまあか、明日からがんばるって感じの散々な成績だった。
少し悔しいがチャート通りだ。
ここは筋肉で魔法を放ち、魔法で筋肉を作る世界だ。
今追求するのは魔力・魔力・魔力。
フィジカル面は後回しにすると端から決めていた。
・
午前の戦士系の試験が終わると、午後から魔法系の試験に入った。
昼食の話はあまりしたくない。
Fランク生徒の食事はストイック・ザ・ロックだ。
タンパク源は硬くて臭い干し肉、時々煮干し。
炭水化物は砂の混じった黒パン。
ビタミン源はクタクタに煮られた野菜クズ。
あまりの不味さに泣けてくるほどに、ストイック・ザ・ロックな味わいの毎日だ。
だがそれも今学期までの話。
この試験で好成績を上げれば、そのままそれは学生ランクのアップに繋がる。
「もう黒パンは嫌だ!」
「えー、ガリガリしてー、おいしーのにー」
「硬くて臭い肉も嫌だ!!」
「かたいとこがー、ゆっくりとけてー、いいのにー」
「トマトがっ、生の新鮮なトマトが食いたい!!」
「えへへー、がくしょくのおねーさん、いつも、ワレに、トマトくれるんだー」
「テイムモンスターの方が俺より良いもの食ってるとかっ、どういうことよこれっ!!」
全ては豊かな食生活のため。
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俺は肩に乗っていたまおー様をポケットに入れ、ここからが本番の魔法試験に挑んだ。
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