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第七章 神獣様と一緒!
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[レンドル視点]
「…ということなので、王様。仲良くして欲しいクパ♪」
魔族領での討伐を終わらせて帰ってきた妹分達は、とんでもない客人を連れて帰ってきた。
「…こちらこそ。至らぬ事があるやも知れませ「固いクパ…」」
左右に首を振られ、頭の中が混乱した。
パッと見、イモリやヤモリが巨大化したような姿の目の前の存在は、神獣なのである。
神の御使いとも言うべき存在に、礼を尽くそうとして、よもやそんな事を言われようとは……。
「私達と話すみたいにしろって言われてるよ、レン兄様…」
連れ帰った当の本人ーレオが、ケロッとしているのが腹立たしい。
「……連れて来たのはレオなんだから、レオが世話をしなさい……」
本来の性別を公表してからの方が問題が増えた気がするのは、私の気のせいだろうか?いや、絶対にレオだけ問題が増えてるだろっ!
ガディル殿下との婚約発表のあと、魔族領での討伐へ向かって留守にしていた二人だが、レオの婚約に関しては猛反発が発生した。
魔族領へ向かわせることを反対する連中が、ガディル殿下との婚約破棄後に、レオとの婚約を望むと騒ぎ出したのだ。
あまりの愚かっぷりに、頭が痛くなる始末。
「ならば、直接本人と交渉するのだな。王族との婚約破棄をさせるのだ。賠償問題のことも考えて話すようにな……」
遠回しにだが、お前らの都合で破棄させるのだから、その後の賠償も自分達でするようにと言えば、掌を返すように婚約の話題が出なくなった。
その途端に、帰宅早々の神獣様である。
「うん。さっき執務室に向かってたら、エマと会ってね♪」
待て待て待て待て待て!それ以上話すな。話すんじゃないっ!!
そんな私の心中にお構いなく、レオは言葉を続けた。
「きんちゃん。エマと行動するって♪」
「………」
ちらりとエレに視線を向けると、申し訳なさそうにこちらを見ていた。
そうか……。誰も止められなかったか……。そうかぁ……。
我が娘エマリアは、レオに異常に懐いていたせいか、レオと思考が被る時があるのだ。そして、二人が同意見となった時は、止めれる者が皆無なのだ。
「…エマと行動するとは?あれは基本的に王女宮から出ることはないのだが?」
疑問を口に出す。自由気ままなレオと違い、エマリアは公式行事や晩餐以外で宮から出ることはない。つまり、とんでもない事にはならないだろう。そう、考えて落ち着いた。
「うん。エマと一緒に講義を受けて、きんちゃんはこっちの知識を得て、代わりにエマは向こうの話を聞くんだって!」
『…………』
にこやかに伝えられた内容に、私ばかりか隣に控えていたハンニバルも黙り込んだ。
口達者なエマだけでも手を焼いているらしい家庭教師達に、神獣様も一緒に…などと伝えて、引き受けてくれるだろうか?
私なら断る……。
チラリと視線を向けたバルも、同じ心境なのだろう。眉間のシワが深く刻まれていた。
「……分かった。ならば、今日のエマの授業は中止にしよう。先にきんちゃん…と打ち解けれるように、今日は過ごすといいだろう…」
危うく【様】と付けそうになって、こちらを見られたが、何とか口にせずにそう伝えると、楽しそうに部屋を出ていく二人(?)の後を、気の毒そうにこちらを見ながら追いかけていくエレ。
「……バル。共に説得に協力してくれ…」
「……無論でございます……」
私達は至急の呼び出しをエマの家庭教師達に告げ、説得に励む羽目になってのだったーーーー。
「…ということなので、王様。仲良くして欲しいクパ♪」
魔族領での討伐を終わらせて帰ってきた妹分達は、とんでもない客人を連れて帰ってきた。
「…こちらこそ。至らぬ事があるやも知れませ「固いクパ…」」
左右に首を振られ、頭の中が混乱した。
パッと見、イモリやヤモリが巨大化したような姿の目の前の存在は、神獣なのである。
神の御使いとも言うべき存在に、礼を尽くそうとして、よもやそんな事を言われようとは……。
「私達と話すみたいにしろって言われてるよ、レン兄様…」
連れ帰った当の本人ーレオが、ケロッとしているのが腹立たしい。
「……連れて来たのはレオなんだから、レオが世話をしなさい……」
本来の性別を公表してからの方が問題が増えた気がするのは、私の気のせいだろうか?いや、絶対にレオだけ問題が増えてるだろっ!
ガディル殿下との婚約発表のあと、魔族領での討伐へ向かって留守にしていた二人だが、レオの婚約に関しては猛反発が発生した。
魔族領へ向かわせることを反対する連中が、ガディル殿下との婚約破棄後に、レオとの婚約を望むと騒ぎ出したのだ。
あまりの愚かっぷりに、頭が痛くなる始末。
「ならば、直接本人と交渉するのだな。王族との婚約破棄をさせるのだ。賠償問題のことも考えて話すようにな……」
遠回しにだが、お前らの都合で破棄させるのだから、その後の賠償も自分達でするようにと言えば、掌を返すように婚約の話題が出なくなった。
その途端に、帰宅早々の神獣様である。
「うん。さっき執務室に向かってたら、エマと会ってね♪」
待て待て待て待て待て!それ以上話すな。話すんじゃないっ!!
そんな私の心中にお構いなく、レオは言葉を続けた。
「きんちゃん。エマと行動するって♪」
「………」
ちらりとエレに視線を向けると、申し訳なさそうにこちらを見ていた。
そうか……。誰も止められなかったか……。そうかぁ……。
我が娘エマリアは、レオに異常に懐いていたせいか、レオと思考が被る時があるのだ。そして、二人が同意見となった時は、止めれる者が皆無なのだ。
「…エマと行動するとは?あれは基本的に王女宮から出ることはないのだが?」
疑問を口に出す。自由気ままなレオと違い、エマリアは公式行事や晩餐以外で宮から出ることはない。つまり、とんでもない事にはならないだろう。そう、考えて落ち着いた。
「うん。エマと一緒に講義を受けて、きんちゃんはこっちの知識を得て、代わりにエマは向こうの話を聞くんだって!」
『…………』
にこやかに伝えられた内容に、私ばかりか隣に控えていたハンニバルも黙り込んだ。
口達者なエマだけでも手を焼いているらしい家庭教師達に、神獣様も一緒に…などと伝えて、引き受けてくれるだろうか?
私なら断る……。
チラリと視線を向けたバルも、同じ心境なのだろう。眉間のシワが深く刻まれていた。
「……分かった。ならば、今日のエマの授業は中止にしよう。先にきんちゃん…と打ち解けれるように、今日は過ごすといいだろう…」
危うく【様】と付けそうになって、こちらを見られたが、何とか口にせずにそう伝えると、楽しそうに部屋を出ていく二人(?)の後を、気の毒そうにこちらを見ながら追いかけていくエレ。
「……バル。共に説得に協力してくれ…」
「……無論でございます……」
私達は至急の呼び出しをエマの家庭教師達に告げ、説得に励む羽目になってのだったーーーー。
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