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第52話 必要な日常品
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「日本にようこそだよ」
日向は桜木の言葉に、目を丸くした。
そして、頷いた。
「ぅ、うむ」
目の前の、生活物資に目を何度も、ぱちくりさせていた。
戸惑っている日向に桜木も。
「さ、お兄さん! 行きましょう!」
腕を掴み、陳列棚の間に突き進んで行く。
「のあ! ぅ、うん! 分かったのだ、ぁー~~いたたぁい!」
強い力で、桜木は日向を引っ張った。
桜木の頬は紅潮していた。
店内が、周りが熱いからではない。
(わぁい! お兄さんの腕掴んじゃったよ~~はう、はうぅ~~♡)
まず。
桜木は生理ナプキンを探した。
希美の下半身のデリケートな部分を覆わなければならない。
そして、ウェットティッシュ。ノンアルコール。
「あ。タオルも必要!」
拭ってからの方がいい、と桜木も頷いた。
近くにあったカゴの取ってを握り、日向を同行させる。
「手、手を離すのだ~~まどかちゃん~~!」
「ぁ、そう、ですか?」
がっかりした口調で、桜木も言い返した。
そして、日向を掴んでいた手を離す。
すると、
「こうした方がいいのだ!」
日向は、桜木の腕に、腕を絡めた。
思いがけないことに、桜木の身体が硬直してしまう。
ピシ!
「ん? どうかしたのだ?? まどかちゃん」
「! ううん、何もないですよ?!」
嬉しさに、声が上ずってしまう。
(はう♡ はうう♡)
満面の笑顔になる桜木に、たぬ吉が声を上げた。
「ズルいでやんすよ! まどか! アニキと腕組んで!」
「迷わないようにだもん」
それは、嘘でもあったが。
今は、そう思わないようにした。
理由をつけたから、そういう言い訳で、尚、日向と腕を組むことが出来る。
桜木は幸せだった。
「じゃあ! おいらは‼」
ちょこん。
「兄貴の頭の上でやんすよ!」
嬉々として誇るたぬ吉に、さすがの日向も。
「ぉ、重いよ。たぬちゃん」
苦笑交じりに言った。
ショックを受けたたぬ吉は、頭から降りた。
「くっすん、でやんす」
こんなことをしていても、手を緩めることはせず。
カゴの中は、山のように溜まっていく。
お金は一切払わずに。
犯罪と分かっていても。
どうしても、必要だった。
(ごめんなさい! 店の偉い人! お母さん!)
桜木は心の中で謝りながら。
次々と、カゴの中に入れていく。
ポイ!
「うん。ナプキンに、タオルに。ウェットティッシュに。他……」
カゴの中を、桜木は確認をした。
そして、頷く。
「これだけあれば! 大丈夫、かな??」
不安そうに。
「あ! 風邪薬とか、バンドエイジや消毒も!」
怪我に備えたことを想定して、日向の腕をそのままに。
引きずるように、引っ張って行く。
日向は桜木の言葉に、目を丸くした。
そして、頷いた。
「ぅ、うむ」
目の前の、生活物資に目を何度も、ぱちくりさせていた。
戸惑っている日向に桜木も。
「さ、お兄さん! 行きましょう!」
腕を掴み、陳列棚の間に突き進んで行く。
「のあ! ぅ、うん! 分かったのだ、ぁー~~いたたぁい!」
強い力で、桜木は日向を引っ張った。
桜木の頬は紅潮していた。
店内が、周りが熱いからではない。
(わぁい! お兄さんの腕掴んじゃったよ~~はう、はうぅ~~♡)
まず。
桜木は生理ナプキンを探した。
希美の下半身のデリケートな部分を覆わなければならない。
そして、ウェットティッシュ。ノンアルコール。
「あ。タオルも必要!」
拭ってからの方がいい、と桜木も頷いた。
近くにあったカゴの取ってを握り、日向を同行させる。
「手、手を離すのだ~~まどかちゃん~~!」
「ぁ、そう、ですか?」
がっかりした口調で、桜木も言い返した。
そして、日向を掴んでいた手を離す。
すると、
「こうした方がいいのだ!」
日向は、桜木の腕に、腕を絡めた。
思いがけないことに、桜木の身体が硬直してしまう。
ピシ!
「ん? どうかしたのだ?? まどかちゃん」
「! ううん、何もないですよ?!」
嬉しさに、声が上ずってしまう。
(はう♡ はうう♡)
満面の笑顔になる桜木に、たぬ吉が声を上げた。
「ズルいでやんすよ! まどか! アニキと腕組んで!」
「迷わないようにだもん」
それは、嘘でもあったが。
今は、そう思わないようにした。
理由をつけたから、そういう言い訳で、尚、日向と腕を組むことが出来る。
桜木は幸せだった。
「じゃあ! おいらは‼」
ちょこん。
「兄貴の頭の上でやんすよ!」
嬉々として誇るたぬ吉に、さすがの日向も。
「ぉ、重いよ。たぬちゃん」
苦笑交じりに言った。
ショックを受けたたぬ吉は、頭から降りた。
「くっすん、でやんす」
こんなことをしていても、手を緩めることはせず。
カゴの中は、山のように溜まっていく。
お金は一切払わずに。
犯罪と分かっていても。
どうしても、必要だった。
(ごめんなさい! 店の偉い人! お母さん!)
桜木は心の中で謝りながら。
次々と、カゴの中に入れていく。
ポイ!
「うん。ナプキンに、タオルに。ウェットティッシュに。他……」
カゴの中を、桜木は確認をした。
そして、頷く。
「これだけあれば! 大丈夫、かな??」
不安そうに。
「あ! 風邪薬とか、バンドエイジや消毒も!」
怪我に備えたことを想定して、日向の腕をそのままに。
引きずるように、引っ張って行く。
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