いとをかし

ちさここはる

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EP:4 しくじり接客伝

今日18日 新人は加減が分からない。

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 さて、初っ端からですが。
 CASE:1 ロングピロー事件での書き足しをさせて頂きます。

 今日17日を書き上げてから、かなり経って言うのもなんなのも言い訳アレなんですがね。

 落とし口に落ちないと差し上げられないのはどのUFOキャッチャーなんかは、ゲーセン従業員スタッフだけではなく大枚はたいて御遊戯されているお客様とてご理解はありましょう。(そうであって欲しいです)

 UFOキャッチャーの取り出し口には、当たり前ながらとセンサーがあります。
 ないと何個落ちた(獲得された)かとかのカウントがされませんからね!
 そのカウントとコインシューター(って名前だっけかな?)での投入された金額から、売り上げと何%で持って行かれているかなんかがを社員従業員チーフスタッフやリーダー的な従業員があれこれと策略を立てて置き方なんかを変えたり、爪を替えたり、Pを上げて見たり、天井のセンサーの位置を変えて見たりとする訳です。
 もうね。経験っすよ、経験。
 うちも何回かとUFOキャッチャーの景品の入れ替えなんかをして、想うところとしては――……

 ヤル側に立って設定を甘くしないこと!

 が一番、辛かったですねw
 あくまでも会社の為に、お金を多く投入してもらう為に、言葉悪く書くならば、《意地悪く、あともう少しなのにっ!》と財布を開けさせるような、見た目だけ獲得出来そうに見せることを装うことが望まれます。
 それがうちには出来なかった……言い訳をするとなると。

 うちは普段からゲームなんかにお金を使わないから、よく分からなかった!

 いやね。他の従業員の入れ替えなんかは見てましたし、説明なんかも受けたし、取られ過ぎた場合の替え方なんかも学びましたよ。でも所詮はおっぺっけぺーなんですよ。うだつが上がらない! どうにも立ち位置が《お客様》の方になってしまう。だもんで、うちが入れ替えた景品は……な? な訳です。うん、察して下さいw

 少し、話しが反れた感がありますが。

 ロングピロー事件の件に戻すとです。

 うちが対応したときはロングピローは間違いなく取り出し口に落ちていて、表記も【E1】(だったかな?)です。その表記の意味するものは、

 ――【取り出し口に何かがあって、センサーにひっかかってます。視て下さい。】

 ええ。つまりは100%と景品獲得案件だったのです。
 それを、ピカピカの新人ルーキーだったうちは、ゲーセン本職のカップル彼氏に見られてキレられたのです。はいはいはいはい!

 ごべんなじゃいっっっっ‼

 を、今日17日で書き添えるのを忘れた訳です。
 何をやってんじゃい。うちは!

 そりゃあお客様も「????」で、あの恋人彼氏さんも「????」となるわな!

 あのときのうちをはったおしたいのは山々なんですが、本当に理解をしてなかったんです。センパイ従業員からも、「落ちてないなら、景品獲得にはならないから位置戻しになるぞ」との言葉を鵜呑みに動いた結果がアレだったのです。
 だから、他のセンパイ従業員に聞くこともせずに右往左往と、事情を説明をしたのです。

「獲得ではないので位置を戻すことになります」

 ここで今さらですが、当たり前ながらの話し。
 もしも、見てる人の中にこれからゲーセン勤務なんて人がいたら、そうじゃなく社会人やアルバイトを始めるなんて人がいるならば、必ずと聞き返し、オウム返しをしましょう。
 結果として必ずとして悪い方向なんかにはいかないはずです。
 うちの場合のトラウマの、

 聞いても怒られる。

 聞かなくても怒られる。

 が、あったので飲み込んでしまったのが最大の悪手な訳です。
 こうならないことを切に願います。

 ……はい! では。次は【常連客】でのしくじり接客伝となります。

 CASE:2 常連客接待ゲーム事件

 なんとゆーか。
 やはりとゆーか。

 常連客顔馴染みというのは少なからず出来るもんです。

 もちろん、【金づる】です。
 社員従業員も大事にしますし、いい顔もします。

 はい。
 そんな大事な常連客に、ぴっちぴちのピカピカの新人であるうちが出会ってしまったら?
 どうなるかなんて――お分りになりますよねぇ。

 大参事。

 大激怒。

 え?
 誰が?? ですって?

 両方からです!

 それでは登場人物です。
 当時からもう初老のおばさん。

 ばっちゃん、と呼ばれている常連客がおりました。(ぼかし)

 うちは呼び捨ては嫌で、「ばっちゃんさん」と呼んでいました。
 しかし、それは和解後ですね。でも、すぐに決裂をしうちは辞めました。
 彼女との逸話はそこそことありますが、出会ってすぐに――

「なんで! 埋め込むんだっ、上を呼べえぇえ!」

 憤怒されました。
 原因はもちろんのこと、うちですね。

 人形の位置を直してと言われて、初めて(独り立ち)のホールでドキドキのうちが、「はい! わかりました!」と言われるがままに行き、その人形はギミックで置き辛い形状だったものを、

「えいっ!」

 ぐりぃいい!

 なんて置いたのです‼

 そんでだもんで。
 ばっちゃんさんも。

「×△$&」

 なんて言葉にならない言葉をうちに浴びせました。
 まぁ、うちの自業自得。そして、「社員従業員を呼べぇええ!」となったのです。
 うちも「はひぃいい!」と事務所まで走り呼びました。当時はインカムがなかったんで。

「どうしたのぉう? ばっちゃん~~」と来た社員従業員も訳をにこやかに聞いて、うちが新人であることを説明をしてお詫びをしました。からの~~

「あんた! 事務所に来なさいっっっっ‼」

 般若の顔です。

「っつ!」

 もう、うちは(これは激おこされるっ!)と脳内パニックです。
 案の定、事務所で激おこの罵声。

「よくも常連を怒らせたね!」「金周りのいい人なんだから変にしないでよ!」「もうあの人には近づかないでいいから!」「しばらく。アンタの顔なんかみたくもないっ!」

 まぁ。確か、これくらいは言われたかな????

 言われた通り。
 うちはしばらくの間は、ばっちゃんさんには近づきませんでした。怖いし。
 それを職場放棄と言われたら、そうだねw と言うしかない。

 加減の分からないうちが悪いって話しなんだから、性質が悪いったらありゃしない。

 なんつーか。何も知らないというのは新人よりもお客様が怖いのではないでしょうか。
 名札にも新人とか書いてなかったしね。
 信じてお願いしたのに、裏切られる展開だもん。
 同じ職場の人間なら、そりゃあ激おこだよ。
 もしも、うちもそんな場面を目にしたら言うと思う。

 それが人間の性と成長なんだと思います!←
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