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第7話 お人好し
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俺が勇者ビートに連れて来られた場所は、学園の裏手にある湖だった。
予想はしてたが、これでこいつの用事は確定する。
空気だった俺にいきなり勇者が声をかけて来る理由なんて、理事長がらみのお仕置きか、いじめっ子の成敗位しか考えられないからな。
湖に連れて来たって事は、後者で間違いないだろう。
ま、前者は死人が出るから可能性は初めっから0だとは思っていたが。
「2日前。たまたまここを通りかかった僕は、倒れている5人の女生徒を発見して介抱している。王国4大家門であるゲンブー家の御令嬢と、そこに連なる家の令嬢達だ」
その時の事を思い出してか、ビートが痛まし気な表情をする。
ただ顔面潰しただけだってのに、大げさな奴だ。
「彼女達が言うには、勇者墓地――君が急に襲い掛かって来た、と」
向こうが挑発して来たから殴ったのに、まるで不意打ちを喰らったかの様な主張。
酷い言いがかりである。
まあ挑発されなくても、ぶん殴るつもりではあったが。
虐めは見てて胸糞悪いし。
「それは本当の事なのか?」
「ぶっ飛ばしたのは事実だが、別に不意打ちなんてしてないぞ」
「不意打ちではないにしろ、殴ったのは事実なのか……まさか勇者たる者がそんな真似をするなんて」
ビートは手で額を押さえ、天を仰ぐ。
一々オーバーアクションな奴である。
「何故そんな真似をしたのか……聞いてもいいかい?」
成敗する!
とか言ってビートが攻撃して来るかもと思ったが、そんな事は無かった。
人の話を聞くぐらいのお頭はちゃんとある様だ。
「虐めを止めに入ったら、挑発されたからぶん殴った。以上」
「虐めか……確かに勇者として放ってはおけない事だな。だが、それにしてもいくら何でもやり過ぎじゃないか?彼女他達の怪我の状態は尋常じゃなかったぞ」
「死なない程度にちゃんと手加減したぞ。それに、やりすぎなくらいじゃないと虐めなんて収まる訳ないだろ?俺が声を掛けたら、関わって来るなとか言いきりやがったしな」
ちょっと注意した位で、そういった行動が止まるなら苦労はしない。
ましてや貴族なんて特権階級なら猶更だ。
まあそんなの関係なしに実はぶん殴るつもりではあったが、そこは伏せておく。
俺は聖人君子じゃないからな。
全てを詳らかにする謂れなどない
「君の言う事が事実なら……確かに注意した程度では聞かなかっただろう。だが流石にやり過ぎだ。女性の顔をあんなにぐちゃぐちゃにするなんて」
「どうせ回復魔法で治るんだ。大げさだな」
殺したんならともかく、魔法でどうにでもなる事だからな。
そう考えると、もっと痛めつけていた方が良かったまである。
勇者に自分達が何故ぶん殴られたか言ってない辺り、絶対こりて無さそうだし。
なんなら、その理由を理解してない可能性まであるな。
高位貴族なら、他人は虐げて当然的な思想を持っていてもおかしくはない。
「墓地君、このままじゃ大事になる。彼女は王国4大家門の令嬢だ」
「それがどうかしたのか?何かしてくるってんなら、全部ぶちのめすだけだ」
相手のバックが何かなど、俺は気にしない。
それはチートを授かる前からそうだった。
そして今の俺は、他の勇者達と比較しても破格の力を得ている。
今更気にする必要性は皆無だ。
「それは危険な思想だ。確かに僕達勇者は、他の人達よりも強い。だがこの国にも強者はいるし、それにゲンブー家が他の勇者に協力要請を出す事だって考えられる。そうなったら、君はどうするつもりだ。こういう事はあまり言いたくはないが、君はEランク判定なんだぞ?」
「全く問題ない」
「問題ない訳ないだろ!最悪殺されてもおかしくないんだぞ!!」
何か知らんが怒鳴られた。
まあ善意からっぽいので、殴ったりはしないが。
「すまん、つい怒鳴ってしまった。幸い、ベヒモス嬢は君が謝るのなら許してもいいと言っている」
なんで俺が謝らねばならんのだ?
「彼女も、この事は大事にしたくない様だ。ゲンブー家の令嬢が勇者に暴行されたとなれば、家門の名誉に傷がつくからだろうと思う」
「ああ、それで教室では駄目だった訳か」
教室で話をしたら、聞き耳を立てる奴も出て来るだろう。
そうなると、噂が広まるのは目に見えている。
それを避けるため、ビートは人気のない所に俺を連れて来たのだ。
「つまり、お前はあのベヒモスって女の犬って事か?」
「断じて違う!僕は同じ勇者である君が、酷い事になるのを見てられなかった。だから仲裁を買って出たんだ」
無駄にいい奴で困る。
まあ余計なお世話でしかないが。
「虐めを見逃せなかった君の正義感は分かる。悪事を憎む気持ちから、きつい攻撃になったというのもだ。だがやはり今回の事はやり過ぎだし、君自身の為にもベヒモス嬢に謝るべきだ。僕も一緒に彼女に謝る。だから、君もそれで納得してくれ」
ビートが俺に向かって深く頭を下げる。
他人事でそこまでやるか?
ここまでのお人好しをみるのは初めての事だ。
ハッキリ言って、俺は自分が間違った事をしたとは思っていない。
だから謝るどころか、他人のビートを使って謝罪を引き出そうとしている糞女共を追加で殴ってやりたいぐらいだ。
だがここは――
「わかったよ」
底抜けのお人好しの顔を立ててやる事にする。
……ま、相手が虐めを認めて二度としない事を誓った場合に限るが。
それを認めて約束しない様なら、話は変わって来る。
予想はしてたが、これでこいつの用事は確定する。
空気だった俺にいきなり勇者が声をかけて来る理由なんて、理事長がらみのお仕置きか、いじめっ子の成敗位しか考えられないからな。
湖に連れて来たって事は、後者で間違いないだろう。
ま、前者は死人が出るから可能性は初めっから0だとは思っていたが。
「2日前。たまたまここを通りかかった僕は、倒れている5人の女生徒を発見して介抱している。王国4大家門であるゲンブー家の御令嬢と、そこに連なる家の令嬢達だ」
その時の事を思い出してか、ビートが痛まし気な表情をする。
ただ顔面潰しただけだってのに、大げさな奴だ。
「彼女達が言うには、勇者墓地――君が急に襲い掛かって来た、と」
向こうが挑発して来たから殴ったのに、まるで不意打ちを喰らったかの様な主張。
酷い言いがかりである。
まあ挑発されなくても、ぶん殴るつもりではあったが。
虐めは見てて胸糞悪いし。
「それは本当の事なのか?」
「ぶっ飛ばしたのは事実だが、別に不意打ちなんてしてないぞ」
「不意打ちではないにしろ、殴ったのは事実なのか……まさか勇者たる者がそんな真似をするなんて」
ビートは手で額を押さえ、天を仰ぐ。
一々オーバーアクションな奴である。
「何故そんな真似をしたのか……聞いてもいいかい?」
成敗する!
とか言ってビートが攻撃して来るかもと思ったが、そんな事は無かった。
人の話を聞くぐらいのお頭はちゃんとある様だ。
「虐めを止めに入ったら、挑発されたからぶん殴った。以上」
「虐めか……確かに勇者として放ってはおけない事だな。だが、それにしてもいくら何でもやり過ぎじゃないか?彼女他達の怪我の状態は尋常じゃなかったぞ」
「死なない程度にちゃんと手加減したぞ。それに、やりすぎなくらいじゃないと虐めなんて収まる訳ないだろ?俺が声を掛けたら、関わって来るなとか言いきりやがったしな」
ちょっと注意した位で、そういった行動が止まるなら苦労はしない。
ましてや貴族なんて特権階級なら猶更だ。
まあそんなの関係なしに実はぶん殴るつもりではあったが、そこは伏せておく。
俺は聖人君子じゃないからな。
全てを詳らかにする謂れなどない
「君の言う事が事実なら……確かに注意した程度では聞かなかっただろう。だが流石にやり過ぎだ。女性の顔をあんなにぐちゃぐちゃにするなんて」
「どうせ回復魔法で治るんだ。大げさだな」
殺したんならともかく、魔法でどうにでもなる事だからな。
そう考えると、もっと痛めつけていた方が良かったまである。
勇者に自分達が何故ぶん殴られたか言ってない辺り、絶対こりて無さそうだし。
なんなら、その理由を理解してない可能性まであるな。
高位貴族なら、他人は虐げて当然的な思想を持っていてもおかしくはない。
「墓地君、このままじゃ大事になる。彼女は王国4大家門の令嬢だ」
「それがどうかしたのか?何かしてくるってんなら、全部ぶちのめすだけだ」
相手のバックが何かなど、俺は気にしない。
それはチートを授かる前からそうだった。
そして今の俺は、他の勇者達と比較しても破格の力を得ている。
今更気にする必要性は皆無だ。
「それは危険な思想だ。確かに僕達勇者は、他の人達よりも強い。だがこの国にも強者はいるし、それにゲンブー家が他の勇者に協力要請を出す事だって考えられる。そうなったら、君はどうするつもりだ。こういう事はあまり言いたくはないが、君はEランク判定なんだぞ?」
「全く問題ない」
「問題ない訳ないだろ!最悪殺されてもおかしくないんだぞ!!」
何か知らんが怒鳴られた。
まあ善意からっぽいので、殴ったりはしないが。
「すまん、つい怒鳴ってしまった。幸い、ベヒモス嬢は君が謝るのなら許してもいいと言っている」
なんで俺が謝らねばならんのだ?
「彼女も、この事は大事にしたくない様だ。ゲンブー家の令嬢が勇者に暴行されたとなれば、家門の名誉に傷がつくからだろうと思う」
「ああ、それで教室では駄目だった訳か」
教室で話をしたら、聞き耳を立てる奴も出て来るだろう。
そうなると、噂が広まるのは目に見えている。
それを避けるため、ビートは人気のない所に俺を連れて来たのだ。
「つまり、お前はあのベヒモスって女の犬って事か?」
「断じて違う!僕は同じ勇者である君が、酷い事になるのを見てられなかった。だから仲裁を買って出たんだ」
無駄にいい奴で困る。
まあ余計なお世話でしかないが。
「虐めを見逃せなかった君の正義感は分かる。悪事を憎む気持ちから、きつい攻撃になったというのもだ。だがやはり今回の事はやり過ぎだし、君自身の為にもベヒモス嬢に謝るべきだ。僕も一緒に彼女に謝る。だから、君もそれで納得してくれ」
ビートが俺に向かって深く頭を下げる。
他人事でそこまでやるか?
ここまでのお人好しをみるのは初めての事だ。
ハッキリ言って、俺は自分が間違った事をしたとは思っていない。
だから謝るどころか、他人のビートを使って謝罪を引き出そうとしている糞女共を追加で殴ってやりたいぐらいだ。
だがここは――
「わかったよ」
底抜けのお人好しの顔を立ててやる事にする。
……ま、相手が虐めを認めて二度としない事を誓った場合に限るが。
それを認めて約束しない様なら、話は変わって来る。
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