28 / 68
第28話 罠
しおりを挟む
「――っ!?」
一階の惨状に、俺は思わず息を飲み込む。
宿の関係者は全員殺されていた。
暗殺者とは関係なかったのか。
それとも用済みとして始末されたのか。
今となってはどちらが正解か確かめ様がない。
「徹底してるな……」
「ここまでの事が出来るのは、やっぱりエブスで間違いないかと思います。彼は高位貴族の人間なので……師匠、巻き込んでしまってすいません」
「別に謝らなくてもいいさ」
別にベニイモ達が悪い訳じゃないからな。
悪いのは、その糞みたいなエブス・ザーンって奴だ。
「以前からロクデナシだとは思ってたが、此処まで腐ってやがったとは……」
タロイモが憤怒の形相を浮かべる。
揉めていた彼らも、流石にエブス・ザーンがここまでやるとは夢にも思っていなかった様だな。
「師匠。私は憲兵を呼んできますんで、師匠はここに居なかったって事にしてください」
「ん?どうしてだ?」
「憲兵はエブスの息がかかってるかもしれませんから。きっと不当な拘留が続く筈です」
憲兵の行動にまで干渉できるのか……
大規模な暗殺を仕掛けて来る様な奴だけあって、エブスと言うのはかなり大きな権力を握っている様だな。
ベニイモ達も随分厄介な相手を敵に回した物である。
「わかった。俺はなんとかゼッツさんに接触してみるよ」
ゼッツさんは王家の親衛隊を務めるぐらいだ。
相当な力を持っている筈。
相談すればきっと力になってくれるだろう。
「お願いします」
「任せとけ」
俺はイモ兄妹を残し宿を出て、人気のない適当な場所に身を潜める。
「ふむ……任せろとは言った物の、どうした物か」
手紙を渡して3日も連絡がないって事は、途中でそれがストップしているのは疑いようがない。
たぶんエブスって野郎の手で。
普通にもう一度城を訪ねてってのは、また妨害される可能性があるな。
かといって別ルートのコネもない。
「この際、いっそ忍び込むか……」
袋から使えそうなアイテムを取り出す。
指輪2つに、足輪が2つ。
それと首輪だ。
これは俺のお手製。
当然アルケミストの効果で、2個づつオプションが付いている。
因みにデザインはシンプルで飾り気などは全くなく、洗練された物とは言い難い粗雑な出来となっている。
まあ補正があるとは言え、素人づくりだからしょうがないだろう。
武具類と違ってマジックアクセサリーは直接戦闘に使う必要がないからな。
とにかく頑丈でさえあれば良いのだ。
鍛冶とは違い、俺はアクセサリー等の製作技術は学んでいない。
造りが荒いのはそのせいでもある。
俺は右手の人差し指にリングを嵌める。
これにはシャドーウォークと、陽炎のスキルが宿っていた。
シャドーウォークは盗賊のスキルで、気配を殺して動く事が出来る効果がある。
陽炎の方はオプション限定のスキルであり、周囲から視認されずらくなるという物だ。
この二つにアサシンのシャドウマスタリーが合わされば、余程ハッキリと発見されない限りは周囲を欺く事が出来るだろう。
更に、左手の指には別のリングをはめる。
此方には吸着と言う、忍者のスキルが二つ付いている。
これは壁や天井に張り付く事が出来るスキルで、効果は10秒程だ。
再使用時間の方が効果時間の倍ある為、基本的に連続使用は出来ない。
だが同じスキルを二つ付ける事で交互に発動できるので、このリングに限っては無限に壁などに張り付く事が出来た。
これがあれば誰かに見つかりそうになった時に、天井や壁も逃げ道として使えるだろう。
「アクセサリー類は、もっと大量に付けられれば便利なんだけどな」
アクセサリーは両手両足に一つずつ。
それに首から頭部にかけて一つの、計5つしか身に付けられない。
それ以上付けようとすると、効果が干渉しあって使えなくなってしまうのだ。
「ま、潜入だけなら5つあれば十分だろう」
右足と左足にそれぞれアンクレットを装着する。
右のアンクレットはシャドーダッシュと、2段ジャンプの効果付きだ。
シャドーダッシュはアサシンのスキルで、音や気配なく短時間高速ダッシュできる。
2段ジャンプの方はゲームなどでよくある、空中でジャンプするアレだ。
これもオプション専用のスキルとなっている。
左側のアンクレットのオプションの1つは、右と同じシャドーダッシュ。
それと浮遊が付いてある。
これは10秒程空中に留まるスキルだ。
飛べるわけではなくただ留まるだけなので、まあこっちの効果は潜入にあまり意味はない。
最後はチョーカーだ。
これには透視と、魔力視認が宿っている。
どちらもオプション限定スキルで、透視は障害物の向こう側を見る事が出来る効果をしており、魔力視認の方は魔力を目視する事が出来る効果となっている。
透視は内部の様子や物理トラップの確認。
魔力視認は魔法によるトラップや結界を目視できるので、潜入には持って来いの効果となっている。
「仮にも王族が住む城な訳だからな、魔法の結界なんかは何重にも張ってあるはずだ」
まあ物理的なトラップに関しては、そこまで警戒する必要はないと思うが。
城には大量の人間がいるからな。
巡回の兵士などが引っかかる恐れを考慮すると、融通の利きづらい物理トラップはあまり仕掛けられていないだろうと思われる。
まあ宝物庫みたいな特殊な場所だと、話は変わって来るんだろうけど。
もちとんそんな所に寄るつもりは更々ない。
「しっかし……勇者の相棒が城に潜入か……」
何かを盗む訳ではないとはいえ、泥棒みたいな真似をするのはどうかって気もしなくもない。
「ま、弟子達を助けるためだ。ソアラだってきっと笑って許してくれるだろ」
俺は人影がないのを確認し、街中にある時計塔のてっぺんに二段ジャンプで昇る。
そこからは、遠くにある城も一望できた。
「でっかい結界が張ってあるな」
予想通りではあるが、城には巨大な結界が張られてあった。
何も考えず乗り込んでいたら、速攻で侵入がバレてしまった事だろう。
「待ってろよ。ベニイモ。タロイモ」
宿の方を見ると、兵士達に連れていかれるベニイモとタロイモの姿が見えた。
その両手は縛られており、まるで犯人扱いだ。
ひょっとしたら、二人が暗殺者を撃退する事も含めての罠だったのかもしれない。
そうなると不当な拘留どころか、罪を擦り付けられてしまう可能性も十分考えられる。
「ベニイモが俺だけ別行動するよう判断したのは、ある意味ファインプレーとも言えるな」
一緒に捕まっていたら、きっと厄介な事になっていただろう。
まあその気になればフィジカルで無理やり脱出可能ではあるが、その場合、お尋ね者待ったなしだ。
それは出来れば避けたい所である。
「広い城内でゼッツさんを見つけるのは時間がかかるだろうし、さっさと行くか」
俺は塔から飛び降り、闇夜に紛れて城へと向かう。
◇◆◇◆◇◆◇◆
深夜。
王城にある離宮の一つ。
その一室で、1人の少女が体を天蓋付きのベッドの中で体を起こす。
「王子様が……来る」
彼女はそう呟くとベッドから降り、直ぐ傍のテーブルの上にある小さな箱を空ける。
そこには赤く輝く石が入っていた。
少女がそれを手に取ると、その石は彼女の手に吸い込まれる様に消えてしまう。
「中庭へ……」
少女は再びそう呟くと、音もなく部屋の扉を開ける。
その脇には警護を務める兵士が二人立っていたが、何故か扉が開いた事にも、そして彼女が部屋から出て来た事にも気づかない。
「……」
少女は離宮を抜け、真っすぐに中庭へと向かう。
夢の中で見た、彼女が王子様と呼ぶ人物と出会う為に。
一階の惨状に、俺は思わず息を飲み込む。
宿の関係者は全員殺されていた。
暗殺者とは関係なかったのか。
それとも用済みとして始末されたのか。
今となってはどちらが正解か確かめ様がない。
「徹底してるな……」
「ここまでの事が出来るのは、やっぱりエブスで間違いないかと思います。彼は高位貴族の人間なので……師匠、巻き込んでしまってすいません」
「別に謝らなくてもいいさ」
別にベニイモ達が悪い訳じゃないからな。
悪いのは、その糞みたいなエブス・ザーンって奴だ。
「以前からロクデナシだとは思ってたが、此処まで腐ってやがったとは……」
タロイモが憤怒の形相を浮かべる。
揉めていた彼らも、流石にエブス・ザーンがここまでやるとは夢にも思っていなかった様だな。
「師匠。私は憲兵を呼んできますんで、師匠はここに居なかったって事にしてください」
「ん?どうしてだ?」
「憲兵はエブスの息がかかってるかもしれませんから。きっと不当な拘留が続く筈です」
憲兵の行動にまで干渉できるのか……
大規模な暗殺を仕掛けて来る様な奴だけあって、エブスと言うのはかなり大きな権力を握っている様だな。
ベニイモ達も随分厄介な相手を敵に回した物である。
「わかった。俺はなんとかゼッツさんに接触してみるよ」
ゼッツさんは王家の親衛隊を務めるぐらいだ。
相当な力を持っている筈。
相談すればきっと力になってくれるだろう。
「お願いします」
「任せとけ」
俺はイモ兄妹を残し宿を出て、人気のない適当な場所に身を潜める。
「ふむ……任せろとは言った物の、どうした物か」
手紙を渡して3日も連絡がないって事は、途中でそれがストップしているのは疑いようがない。
たぶんエブスって野郎の手で。
普通にもう一度城を訪ねてってのは、また妨害される可能性があるな。
かといって別ルートのコネもない。
「この際、いっそ忍び込むか……」
袋から使えそうなアイテムを取り出す。
指輪2つに、足輪が2つ。
それと首輪だ。
これは俺のお手製。
当然アルケミストの効果で、2個づつオプションが付いている。
因みにデザインはシンプルで飾り気などは全くなく、洗練された物とは言い難い粗雑な出来となっている。
まあ補正があるとは言え、素人づくりだからしょうがないだろう。
武具類と違ってマジックアクセサリーは直接戦闘に使う必要がないからな。
とにかく頑丈でさえあれば良いのだ。
鍛冶とは違い、俺はアクセサリー等の製作技術は学んでいない。
造りが荒いのはそのせいでもある。
俺は右手の人差し指にリングを嵌める。
これにはシャドーウォークと、陽炎のスキルが宿っていた。
シャドーウォークは盗賊のスキルで、気配を殺して動く事が出来る効果がある。
陽炎の方はオプション限定のスキルであり、周囲から視認されずらくなるという物だ。
この二つにアサシンのシャドウマスタリーが合わされば、余程ハッキリと発見されない限りは周囲を欺く事が出来るだろう。
更に、左手の指には別のリングをはめる。
此方には吸着と言う、忍者のスキルが二つ付いている。
これは壁や天井に張り付く事が出来るスキルで、効果は10秒程だ。
再使用時間の方が効果時間の倍ある為、基本的に連続使用は出来ない。
だが同じスキルを二つ付ける事で交互に発動できるので、このリングに限っては無限に壁などに張り付く事が出来た。
これがあれば誰かに見つかりそうになった時に、天井や壁も逃げ道として使えるだろう。
「アクセサリー類は、もっと大量に付けられれば便利なんだけどな」
アクセサリーは両手両足に一つずつ。
それに首から頭部にかけて一つの、計5つしか身に付けられない。
それ以上付けようとすると、効果が干渉しあって使えなくなってしまうのだ。
「ま、潜入だけなら5つあれば十分だろう」
右足と左足にそれぞれアンクレットを装着する。
右のアンクレットはシャドーダッシュと、2段ジャンプの効果付きだ。
シャドーダッシュはアサシンのスキルで、音や気配なく短時間高速ダッシュできる。
2段ジャンプの方はゲームなどでよくある、空中でジャンプするアレだ。
これもオプション専用のスキルとなっている。
左側のアンクレットのオプションの1つは、右と同じシャドーダッシュ。
それと浮遊が付いてある。
これは10秒程空中に留まるスキルだ。
飛べるわけではなくただ留まるだけなので、まあこっちの効果は潜入にあまり意味はない。
最後はチョーカーだ。
これには透視と、魔力視認が宿っている。
どちらもオプション限定スキルで、透視は障害物の向こう側を見る事が出来る効果をしており、魔力視認の方は魔力を目視する事が出来る効果となっている。
透視は内部の様子や物理トラップの確認。
魔力視認は魔法によるトラップや結界を目視できるので、潜入には持って来いの効果となっている。
「仮にも王族が住む城な訳だからな、魔法の結界なんかは何重にも張ってあるはずだ」
まあ物理的なトラップに関しては、そこまで警戒する必要はないと思うが。
城には大量の人間がいるからな。
巡回の兵士などが引っかかる恐れを考慮すると、融通の利きづらい物理トラップはあまり仕掛けられていないだろうと思われる。
まあ宝物庫みたいな特殊な場所だと、話は変わって来るんだろうけど。
もちとんそんな所に寄るつもりは更々ない。
「しっかし……勇者の相棒が城に潜入か……」
何かを盗む訳ではないとはいえ、泥棒みたいな真似をするのはどうかって気もしなくもない。
「ま、弟子達を助けるためだ。ソアラだってきっと笑って許してくれるだろ」
俺は人影がないのを確認し、街中にある時計塔のてっぺんに二段ジャンプで昇る。
そこからは、遠くにある城も一望できた。
「でっかい結界が張ってあるな」
予想通りではあるが、城には巨大な結界が張られてあった。
何も考えず乗り込んでいたら、速攻で侵入がバレてしまった事だろう。
「待ってろよ。ベニイモ。タロイモ」
宿の方を見ると、兵士達に連れていかれるベニイモとタロイモの姿が見えた。
その両手は縛られており、まるで犯人扱いだ。
ひょっとしたら、二人が暗殺者を撃退する事も含めての罠だったのかもしれない。
そうなると不当な拘留どころか、罪を擦り付けられてしまう可能性も十分考えられる。
「ベニイモが俺だけ別行動するよう判断したのは、ある意味ファインプレーとも言えるな」
一緒に捕まっていたら、きっと厄介な事になっていただろう。
まあその気になればフィジカルで無理やり脱出可能ではあるが、その場合、お尋ね者待ったなしだ。
それは出来れば避けたい所である。
「広い城内でゼッツさんを見つけるのは時間がかかるだろうし、さっさと行くか」
俺は塔から飛び降り、闇夜に紛れて城へと向かう。
◇◆◇◆◇◆◇◆
深夜。
王城にある離宮の一つ。
その一室で、1人の少女が体を天蓋付きのベッドの中で体を起こす。
「王子様が……来る」
彼女はそう呟くとベッドから降り、直ぐ傍のテーブルの上にある小さな箱を空ける。
そこには赤く輝く石が入っていた。
少女がそれを手に取ると、その石は彼女の手に吸い込まれる様に消えてしまう。
「中庭へ……」
少女は再びそう呟くと、音もなく部屋の扉を開ける。
その脇には警護を務める兵士が二人立っていたが、何故か扉が開いた事にも、そして彼女が部屋から出て来た事にも気づかない。
「……」
少女は離宮を抜け、真っすぐに中庭へと向かう。
夢の中で見た、彼女が王子様と呼ぶ人物と出会う為に。
0
あなたにおすすめの小説
万物争覇のコンバート 〜回帰後の人生をシステムでやり直す〜
黒城白爵
ファンタジー
異次元から現れたモンスターが地球に侵攻してくるようになって早数十年。
魔力に目覚めた人類である覚醒者とモンスターの戦いによって、人類の生息圏は年々減少していた。
そんな中、瀕死の重体を負い、今にもモンスターに殺されようとしていた外神クロヤは、これまでの人生を悔いていた。
自らが持つ異能の真価を知るのが遅かったこと、異能を積極的に使おうとしなかったこと……そして、一部の高位覚醒者達の横暴を野放しにしてしまったことを。
後悔を胸に秘めたまま、モンスターの攻撃によってクロヤは死んだ。
そのはずだったが、目を覚ますとクロヤは自分が覚醒者となった日に戻ってきていた。
自らの異能が構築した新たな力〈システム〉と共に……。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる