最弱クラスと言われている死霊術師、前世記憶でサブサブクラスまで得て最強無敵になる~最強ネクロマンサーは全てを蹂躙する~

榊与一

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第19話 差異

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「ふむ。順調ではあるんだが……」

クレアのレベリングを初めて1週間。
報酬の魔宝玉に付いて例の護衛の男からオーケーを貰っているので、後は彼女のレベルを上げ切るだけなのだが……

「……」

倒したしもべの蘇生を行いながら、俺はクレアの様子を眺める。
オークの経験値はゴブリンの40倍近くあるため、彼女のレベルは既に65まで上がっていた。

当然大幅にレベルが上がっている分、初期よりもステータスはかなり上がっているはずなのだが……

「何か微妙だよな?」

元が酷かった事を差し引いても、少し――というか、かなり弱い様に感じる。

暗殺者は特殊なクラスだ。
そのため純粋な戦闘職と比べてそのステータスは低く、レベル150で取得する分身を覚えるまでその火力は低目となっている。

とは言え、得意とする背面攻撃のみで、しかも能力が3分の1になっているオークを一匹倒すのに10秒以上かかるのは、流石に火力が無さ過ぎだ。

手加減してるって訳でもないだろうし……

気になった俺は、クレアが下僕を倒し終えたタイミングで声をかけた。

「なあクレア。今のステータスを聞いてもいいか?」

「ふ、日々急成長を遂げる私の事が気になるみたいね。でも恐れる必要はないわ!何故なら……私達は、闇の契りを交わした永遠のバディなのだから!」

闇の契りとか、そんな大層な物を交わした覚えはないぞ。
そもそも、長く一緒にいる気も無いし。

クレアがもう少し真面な性格をしてて。
侯爵家の令嬢とかいう面倒くさい立場じゃなくて。
更にあの護衛がいなければ。

以上の条件が無ければ、まあパーティーを組んでも良かったんだがな。
如何せん役満だ。
絶対あり得ない。

「バディだからこそ、知っときたいんだ。早く教えてくれ」

「仲間の力を正確に把握しておく……確かにそれは必要な事ね。ならば聞きなさい!」

クレアが体を斜め後ろに傾斜するポーズを取る。
どうやら、このポーズは彼女のお気に入りの様だ。
くっそどうでもいいが。

――クレア・ヴェルヴェット――

クラス:暗殺者
Lv :8→65
HP :37/37→122/122
MP :297/297→15/468
筋力 :33→61
魔力 :297→411
敏捷性:36→93

・スキル

隠密【3】
クリティカル【―】
バックアタック【2】

―――――――――――――――

「うーむ……」

クレアのステータスを聞いて、俺は唸り声を上げる。
やはりというか、予想通りと言おうか。
筋力と敏捷性の伸びが、明らかに本来の暗殺者よりも悪い。

そして異常に成長している魔力とMP。
俺の知る暗殺者は、こんな不自然な育ち方はしないのだが。

「明らかにゲームと違う……か」

俺はクレアに聞こえない様、ぼそりと呟く。

この世界は俺のプレイしていたヘブンスオンラインに似てはいるが、完全に一致している訳ではなかった。
だから俺が勝手にゲーム想定で勘違いしていただけで、恐らくこれがこの世界での暗殺者の成長なのだろう。

だとしたら、暗殺者への評価は若干下方修正だな。
いくら高レベルで取得するスキルでカバーできるとは言え、元の火力がここまで低いのでは強キャラ認定は難しい。
なんだかんだ言って、火力は大正義だからな。

因みに、極まった死霊術師は火力も耐久力も化け物レベルになる。
それまでの不遇はどこ行った?
レベルの化けっぷりに、ゲームプレイ当時はきゃっきゃ喜びながらPVPしていた物だ。

「まあいいや。レベリングを続けよう」

「ええ、更なる闇のたぎりを見せてあげるわ」

普通に聞いたら意味不明の返事がクレアから返って来る。
まあそれでも、やる気があるのだけは伝わってきた。
頑張って俺の為にさっさとレベル100になって貰わないとな。
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