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第二章 希望を求めて
第六十五話 零距離攻撃
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「ぐぅ!! 」
私の拳が巨大な拳とぶつかり合い、パワー負けして吹き飛ばされる。
このままでは地面と激突。
そう思った私は歯を食い縛り、なんとか空中で堪えた。
だがそこに邪悪――神によく似た、黒く巨大な女が手を振り下ろしてくる。
私を地面に叩きつける気だ。
受けたくはないが、体勢が悪く回避する余裕はない。
私は咄嗟に両腕を交差してガードする。
だがパワーで劣る以上、堪え切る事が出来ずに地面に叩きつけられてしまう。
そしてそのまま奴の手は、私を押しつぶさんと上から荷重を加えてきた。
バキバキと音を立てて地面が崩壊し、地中深くへと私の体は押し込まれ。
ミシミシと体がきしむ。
このままでは不味い。
「くぅっ!パワーが違い過ぎる!!」
≪だからいっただろう。今のままじゃ勝つのは厳しいって≫
私と融合している神が、そら見た事かと言わんばかりの口調で私に語り掛けてくる。
≪やっぱり彼を――≫
「断る!!」
だが私は彼女の言葉を遮り、きっぱりと言い放つ。
父はもういない。
この世界から帰れない以上、母とももう会えない。
彼は――たかしは私にとって最早最後の家族と言っていいだろう。
そのたかしの命を犠牲にしてまで、異世界を救ってやる謂れなどは私には無い。
≪元々は人形だ。彼の命は所詮疑似的な物。決して本当に生きてるわけじゃ――≫
「あいつは生きてる!」
例え仮初だろうが、あいつは自分で感じ、考え。
自分の意思で行動している。
その根本や成り立ちが何であろうとも、あいつは確かに生きている。
少なくとも私にとってはそうだ。
それを神だからと否定される謂れなど無い。
「 全てを貫く一撃!」
拳から放つエネルギー波で邪悪の手を弾き、地中を勢いよく掘り進んで地上へと飛び出す。そこを待ち構えていたかの様に、邪悪が大きく口を開ける。
その中には黒い光り満ちており。
それは破壊の衝撃となって私に襲い掛かる。
視界が黒一色に覆われた。
私は両腕を前にし、全身を気で覆って咄嗟にガードする。
「ぐぅぅぅぅ!!」
焼けるような痛みが襲い掛かる。
まるで全身に隙間なく針を突きさされてでもいるかの様な痛みだ。
私は歯を食い縛り痛みに耐え、破壊の嵐を必死に凌ぎ切る。
視界が戻ると、再び奴の口に黒い光りが満ちる。
「そう何度も喰らって堪るか!」
相手のブレスのタイミングに合わせて大きく飛び上がり、回避する。
その際、手早く回復魔法で喰らったダメージを回復しておく。
たかしから大精霊の力を分けて貰っているお陰で、回復魔法が無詠唱で使えるが大きい。
でなければ戦いながら回復など到底できなかっただろう。
≪彩音君、せめて彼と合流すべきだ。霊竜達と融合している彼なら最低限の戦力になる筈≫
確かに今のたかしなら最低限の戦力にはなるだろう。
だが私の返事は変わらない。
「断る!」
邪悪の攻撃を避けながら大声ではっきりと拒絶を示す。
たかしを生み出したのは神だ。
私がたかしに情を移す可能性位、神なら想定出来たはず。
ならば情が移って殺せなくなった場合。
最悪私に力を移すため、私の傍で無理やりたかしを自爆させる仕掛け位用意していてもおかしくはない。
だからたかしとは合流しない。
その前に奴を倒す。
≪無茶だ。それでなくても相手の方が能力で勝るのに、時間制限まで設けたんじゃ勝ち目なんて≫
神は私の考えを否定しなかった。
つまり私の考えは正しいという事の表れだろう。
≪それは……≫
別に攻めるつもりはない。
神と言う立場なら、世界を救うため何かを犠牲にしても成さねば成らない事があるのは分かる。だがそれに付き合う気は更々ない。
世界を救いたいなら黙って私に力を貸せ!
≪何か手はあるのかい?≫
体格差を生かす。
通常戦闘において体躯は大きい方が有利。
リーチや重量があればある程有利になるのが基本だ。
だがここ迄体格差が大きいと、逆に小さい事の利点も生まれてくる。
「サイズ差を利用して奴に潜り込む!」
≪懐に潜り込んで接近戦を仕掛けるのかい≫
違う。
私は動き回るのを止め、防御と回復に徹する。
狙うはあの黒いブレス。
潜り込むのは懐ではなく、奴の中。
0距離戦を仕掛ける。
≪そんな無茶な≫
ブレスを突っ切り口の中に飛び込む。
確かに無茶だが、そうでもしなければ勝ち目は薄い。
世界を救いたいのならお前も全力を尽くせ。
神が力を隠しているのは融合しているので簡単にわかる。
恐らくたかしの力を吸収し、反撃で一気呵成に転じる為に温存しているのだろう。
神には覚悟を決めてそれを吐き出して貰う。
邪悪に吹き飛ばされ、がりがりと地面を抉りなが滑っていく。
私は地面を叩き、その勢いで素早く立ち上がる。
その視界には、大きく口を開ける邪悪の姿が映った。
「世界を救いたければ私に協力しろ!」
私は雄叫びを上げて突進する。
そしてそれに呼応するかのように、体に力が漲って来た。
どうやら神も覚悟を決めた様だ。
≪わかった。君に掛けるよ≫
吐き出されたブレスへと突っ込むと全身に衝撃が走る。
だが私は勢いを止めず、苦痛に歯を食い縛りながら破壊のエネルギーをかき分け相手の口へと突っ込んだ。
「おらぁ!」
狭い喉を無理やり殴って押し開き、腹の中へと入りこんだ。
ここまでくれば後は渾身の一撃をぶち込むのみ。
拳を振り上げた私の全身を液体が包み込む。
全身から焼ける様な痛みを感じる。
強酸の胃液で私を焼き殺すつもりなのだろう。
鼻や耳。
毛穴の様な小さな穴にすら液体は染み込んで私を焼く。
「だがこの程度!」
私は自身のダメージなどお構いなしに拳を胃の底へと叩きつけた。
「爆地衝撃殺!」
破壊力だけならグングニルが勝る。
だが攻撃範囲はどうしても狭くなってしまう。
頭や胸部を吹き飛ばしても死ぬ保証がない以上、全身を砕く必要があった。
だから広範囲殲滅技の爆地衝撃殺を使ったのだ。
外からなら耐えられたかもしれないが、内側に防壁の様な物は見当たらない。
十分通用するはず。
叩きつけた拳から衝撃波が発生する。
狙い通り、それは私を中心に、邪悪を内部から粉々に吹き飛ばしていく。
私の……勝ちだ……
私の拳が巨大な拳とぶつかり合い、パワー負けして吹き飛ばされる。
このままでは地面と激突。
そう思った私は歯を食い縛り、なんとか空中で堪えた。
だがそこに邪悪――神によく似た、黒く巨大な女が手を振り下ろしてくる。
私を地面に叩きつける気だ。
受けたくはないが、体勢が悪く回避する余裕はない。
私は咄嗟に両腕を交差してガードする。
だがパワーで劣る以上、堪え切る事が出来ずに地面に叩きつけられてしまう。
そしてそのまま奴の手は、私を押しつぶさんと上から荷重を加えてきた。
バキバキと音を立てて地面が崩壊し、地中深くへと私の体は押し込まれ。
ミシミシと体がきしむ。
このままでは不味い。
「くぅっ!パワーが違い過ぎる!!」
≪だからいっただろう。今のままじゃ勝つのは厳しいって≫
私と融合している神が、そら見た事かと言わんばかりの口調で私に語り掛けてくる。
≪やっぱり彼を――≫
「断る!!」
だが私は彼女の言葉を遮り、きっぱりと言い放つ。
父はもういない。
この世界から帰れない以上、母とももう会えない。
彼は――たかしは私にとって最早最後の家族と言っていいだろう。
そのたかしの命を犠牲にしてまで、異世界を救ってやる謂れなどは私には無い。
≪元々は人形だ。彼の命は所詮疑似的な物。決して本当に生きてるわけじゃ――≫
「あいつは生きてる!」
例え仮初だろうが、あいつは自分で感じ、考え。
自分の意思で行動している。
その根本や成り立ちが何であろうとも、あいつは確かに生きている。
少なくとも私にとってはそうだ。
それを神だからと否定される謂れなど無い。
「 全てを貫く一撃!」
拳から放つエネルギー波で邪悪の手を弾き、地中を勢いよく掘り進んで地上へと飛び出す。そこを待ち構えていたかの様に、邪悪が大きく口を開ける。
その中には黒い光り満ちており。
それは破壊の衝撃となって私に襲い掛かる。
視界が黒一色に覆われた。
私は両腕を前にし、全身を気で覆って咄嗟にガードする。
「ぐぅぅぅぅ!!」
焼けるような痛みが襲い掛かる。
まるで全身に隙間なく針を突きさされてでもいるかの様な痛みだ。
私は歯を食い縛り痛みに耐え、破壊の嵐を必死に凌ぎ切る。
視界が戻ると、再び奴の口に黒い光りが満ちる。
「そう何度も喰らって堪るか!」
相手のブレスのタイミングに合わせて大きく飛び上がり、回避する。
その際、手早く回復魔法で喰らったダメージを回復しておく。
たかしから大精霊の力を分けて貰っているお陰で、回復魔法が無詠唱で使えるが大きい。
でなければ戦いながら回復など到底できなかっただろう。
≪彩音君、せめて彼と合流すべきだ。霊竜達と融合している彼なら最低限の戦力になる筈≫
確かに今のたかしなら最低限の戦力にはなるだろう。
だが私の返事は変わらない。
「断る!」
邪悪の攻撃を避けながら大声ではっきりと拒絶を示す。
たかしを生み出したのは神だ。
私がたかしに情を移す可能性位、神なら想定出来たはず。
ならば情が移って殺せなくなった場合。
最悪私に力を移すため、私の傍で無理やりたかしを自爆させる仕掛け位用意していてもおかしくはない。
だからたかしとは合流しない。
その前に奴を倒す。
≪無茶だ。それでなくても相手の方が能力で勝るのに、時間制限まで設けたんじゃ勝ち目なんて≫
神は私の考えを否定しなかった。
つまり私の考えは正しいという事の表れだろう。
≪それは……≫
別に攻めるつもりはない。
神と言う立場なら、世界を救うため何かを犠牲にしても成さねば成らない事があるのは分かる。だがそれに付き合う気は更々ない。
世界を救いたいなら黙って私に力を貸せ!
≪何か手はあるのかい?≫
体格差を生かす。
通常戦闘において体躯は大きい方が有利。
リーチや重量があればある程有利になるのが基本だ。
だがここ迄体格差が大きいと、逆に小さい事の利点も生まれてくる。
「サイズ差を利用して奴に潜り込む!」
≪懐に潜り込んで接近戦を仕掛けるのかい≫
違う。
私は動き回るのを止め、防御と回復に徹する。
狙うはあの黒いブレス。
潜り込むのは懐ではなく、奴の中。
0距離戦を仕掛ける。
≪そんな無茶な≫
ブレスを突っ切り口の中に飛び込む。
確かに無茶だが、そうでもしなければ勝ち目は薄い。
世界を救いたいのならお前も全力を尽くせ。
神が力を隠しているのは融合しているので簡単にわかる。
恐らくたかしの力を吸収し、反撃で一気呵成に転じる為に温存しているのだろう。
神には覚悟を決めてそれを吐き出して貰う。
邪悪に吹き飛ばされ、がりがりと地面を抉りなが滑っていく。
私は地面を叩き、その勢いで素早く立ち上がる。
その視界には、大きく口を開ける邪悪の姿が映った。
「世界を救いたければ私に協力しろ!」
私は雄叫びを上げて突進する。
そしてそれに呼応するかのように、体に力が漲って来た。
どうやら神も覚悟を決めた様だ。
≪わかった。君に掛けるよ≫
吐き出されたブレスへと突っ込むと全身に衝撃が走る。
だが私は勢いを止めず、苦痛に歯を食い縛りながら破壊のエネルギーをかき分け相手の口へと突っ込んだ。
「おらぁ!」
狭い喉を無理やり殴って押し開き、腹の中へと入りこんだ。
ここまでくれば後は渾身の一撃をぶち込むのみ。
拳を振り上げた私の全身を液体が包み込む。
全身から焼ける様な痛みを感じる。
強酸の胃液で私を焼き殺すつもりなのだろう。
鼻や耳。
毛穴の様な小さな穴にすら液体は染み込んで私を焼く。
「だがこの程度!」
私は自身のダメージなどお構いなしに拳を胃の底へと叩きつけた。
「爆地衝撃殺!」
破壊力だけならグングニルが勝る。
だが攻撃範囲はどうしても狭くなってしまう。
頭や胸部を吹き飛ばしても死ぬ保証がない以上、全身を砕く必要があった。
だから広範囲殲滅技の爆地衝撃殺を使ったのだ。
外からなら耐えられたかもしれないが、内側に防壁の様な物は見当たらない。
十分通用するはず。
叩きつけた拳から衝撃波が発生する。
狙い通り、それは私を中心に、邪悪を内部から粉々に吹き飛ばしていく。
私の……勝ちだ……
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