135 / 165
第二章 希望を求めて
第四十七話 投獄
しおりを挟む
「書簡の方。確かに承りました」
手紙を受け取った文官が少々お待ちくださいと言い残し、いそいそと扉から出て行いく。
俺とフラムははメイドに勧められ、ソファーへと腰掛けた。
ここはルグラント魔法国、その首都マギアルムの中央にある城の客間に当たる場所だ。此処へは帝国の特使として俺達はやって来ていた。
今回皇帝から引き受けた仕事の一つ。
それは魔法国へ手紙を届けるというものだった。但し期限は三週間の距離を3日で運ぶという、普通ならあり得ない無茶苦茶なものだ。
そしてだからこそ俺に依頼が回って来た。
厄災を倒せる程の力があれば不可能も可能になる、皇帝はそう判断したのだろう。
実際その判断は大正解だったとも言える。
何せ3日どころか、頼んだ翌日には手紙は届けられたのだから。
「2人の恋。上手く行くといいですね」
「どうでもいいわ」
心の底からどうでもいい。
俺は鼻をホジホジしながらキラキラ目を輝かせているフラムに答える。
「もー、たかしさんは浪漫が無いんですからぁ。折角なんだし応援してあげましょうよ。皇帝陛下と王女様の恋を」
そう、実は帝国の皇帝と魔法国の王女は恋仲らしい。だが最近王女には見合い話が浮上したらしく、そこでそれを阻止すべく皇帝は魔法国の国王宛に手紙を急いで寄越したのだ。
そしてフラムが頼んでもいないのに付いて来きたのは、まあ理由を言うまでもないだろう。
「紅茶をどうぞ」
目の前のテーブルにメイドさんが紅茶を運んでくれる。が、当然俺はそれを口にしない。別に毒物等を警戒しての行動ではなく、単に零したら嫌だからだ。
今腰掛けているソファーは間違いなく一級品のはず。そんなのに紅茶を零した日にはシャレにならない。まあ早々零すなんて事はないだろうが、ヘタレな俺は君子危うきに近寄らずを敢えて実行させて貰う。
「たかしさん。この紅茶凄く美味しいですよ。頂かないんですか?」
「ああ、俺はいいよ」
俺はパタパタと顔の前で手を振るう。
少し喉が渇いてはいるが、そう何時間も待たされる訳ではないだろうから我慢するとしよう。
この後俺達は返事の手紙を受け取り、それを皇帝に届ける予定だ。因みにリン達は俺の転移で先に帝国に帰っている。
ケーキを食べた後、リンが徹夜の疲れかフラフラしだしたので先に樫の木亭へと送ったのだ。
リンは嫌がったが、後日改めて観光に連れて来てやると約束して納得させた。後、よくよく考えたら帝国からの使者が子連れなのはアレなので。ガートゥに世話を頼んで2人も帝国へと送り返している。
個人的にはウェディングドレスを着た使者もあり得ないので、フラムも追い返したかったのだが、彼女は頑なに同行を主張し、結局付いて着てしまった。
どんだけ色恋への執念恐燃やしてるんだよ、まったく。
「私の顔、どうかしました?」
「いや、俺達が関わるのって只の手紙のやり取りだろ?直接関わる訳でもないのに付いて来たって何も面白い事なんかないぞ?」
「たかしさんは分かってませんねぇ。関わる事に意味があるんですよ!」
何その参加する事に意義があるとかいう、精神論的な理由は。高尚っぽく言ったって所詮は只の野次馬根性だからね。
「何せ私は愛のキューピッドですから!」
プラムは徐ろに立ち上がると半身で此方を向き、左手を腰にやり、右手はなぜか額の位置でピースする謎のポーズをとった。
どうやら彼女の心の病は俺が考える以上に重篤だったようだ。もはや手の施しようがない。後は彼女の冥福を祈るばかりだ。
「何そのポーズ?」
一応聞いておく。
無視してポーズを続けられたら不快指数が振り切れそうだから。
「勿論!キューピッドのポーズです!」
ドヤ顔で答えてきたけど、周りのメイドさん達ドン引きしてるの気づいてる?
そうツッコミたい所だが、鋼のメンタルを持つフラムには言っても無駄そうだから止めておく。
「キューピッドねぇ」
「はい!私は愛のキューピッドです!」
フラムは覚醒以降、やたら自分を愛のキューピッドとアピールしてくる。だがもうとっくに覚醒は解けていて、最早只のドルイドでしかない。キューピッド等と詐称も良いところだ。
「愛は困難である程燃え上がります!そんな困難の中そっと手を差し伸べるのが私の役目なんです」
手じゃなくて首を突っ込むの間違いだろう。
そもそも王族の色恋に、一般人の俺達が今以上に出来る事なんてありゃしねーよ。
「因みにたかしさんはマスコットキャラです」
「ますこっとぉ?」
言われて自分の顔を思い浮かべる。
不細工とは思わないが、マスコットが務まる程愛らしい顔立ちをしているとは思えないのだが?
「覚醒で私を愛の天使へと変身させてくれるマスコットキャラですから!今回も期待してますよ!」
「ざっけんな!」
何が期待してますだ。
今回の手紙の運搬だってガーゴイルとの融合を使わず、態々リンに頼んだのは、寿命を少しでも削らずに済ませたかったからだってのに。フラムの我儘に使ってやる寿命なんざねーよ。
そんなたわいないやり取りをフラムと小一時間ほど続けていると、扉から衛兵達がドタドタと足音を立てながらやってきて、俺達を取り囲む。
「これはどう事か話を伺いたいんだが?」
最後に入ってきた文官に事情を尋ねる。
彼は俺から手紙を受け取った人物だ。
だが男は答えず黙ったまま。
代わりに衛兵の1人が大きく声を張り上げる。
「貴様達を拘束する!」
「まじかよ……」
「そんな!私達はただ手紙を届けに来ただけで……」
「これは王命だ!逆らえば容赦せん!」
思わず腰の剣に手を伸ばそうとしたが、フラムがそっとその手を押し留める。
フラムへ視線をやると、彼女は顔を近づけ俺に小声で囁いた。
「ここで暴れるのは不味いですよ。下手したら戦争になってしまいます」
戦争かよ……知った事かと言うには余りにも重すぎる。とは言え自分の命が最優先だ。
「分かった。でもリングが取られそうになったら戦争だろうと何だろうと抵抗するぞ」
支配者のリングは俺にとっての生命線の様な物だ。これさえ身に付けていれば人間相手にやられる事はまずないと言っていい。
逆にこれが無いとちょっと不意を突かれただけでゲームオーバーだ。
だからこれだけは死守する必要があった。
俺の言葉にフラムは小さく頷く。
方針が決まったところで俺とフラムは手を挙げて降参のポーズを取り、素直に捕縛される。
衛兵達には剣を押収されてしまったが、指輪には見向きもされなかったので俺達は抵抗する事なくそのまま牢へとぶち込まれた。
ベッドに寝転び、冷たく暗い牢の天井を眺めながら独り言ちる。
「ひょっとして皇帝に騙された?」
いや、ティーエさんも噛んでるんだ。
流石にそれは無いだろう。
……ないよね?
まあ考えても仕方ない。
後でサキュバスでも召喚して話でも引き出すとしよう。
動くなら夜だと判断し、まだ日は高いが俺は瞼を閉じて夜に備えた。
手紙を受け取った文官が少々お待ちくださいと言い残し、いそいそと扉から出て行いく。
俺とフラムははメイドに勧められ、ソファーへと腰掛けた。
ここはルグラント魔法国、その首都マギアルムの中央にある城の客間に当たる場所だ。此処へは帝国の特使として俺達はやって来ていた。
今回皇帝から引き受けた仕事の一つ。
それは魔法国へ手紙を届けるというものだった。但し期限は三週間の距離を3日で運ぶという、普通ならあり得ない無茶苦茶なものだ。
そしてだからこそ俺に依頼が回って来た。
厄災を倒せる程の力があれば不可能も可能になる、皇帝はそう判断したのだろう。
実際その判断は大正解だったとも言える。
何せ3日どころか、頼んだ翌日には手紙は届けられたのだから。
「2人の恋。上手く行くといいですね」
「どうでもいいわ」
心の底からどうでもいい。
俺は鼻をホジホジしながらキラキラ目を輝かせているフラムに答える。
「もー、たかしさんは浪漫が無いんですからぁ。折角なんだし応援してあげましょうよ。皇帝陛下と王女様の恋を」
そう、実は帝国の皇帝と魔法国の王女は恋仲らしい。だが最近王女には見合い話が浮上したらしく、そこでそれを阻止すべく皇帝は魔法国の国王宛に手紙を急いで寄越したのだ。
そしてフラムが頼んでもいないのに付いて来きたのは、まあ理由を言うまでもないだろう。
「紅茶をどうぞ」
目の前のテーブルにメイドさんが紅茶を運んでくれる。が、当然俺はそれを口にしない。別に毒物等を警戒しての行動ではなく、単に零したら嫌だからだ。
今腰掛けているソファーは間違いなく一級品のはず。そんなのに紅茶を零した日にはシャレにならない。まあ早々零すなんて事はないだろうが、ヘタレな俺は君子危うきに近寄らずを敢えて実行させて貰う。
「たかしさん。この紅茶凄く美味しいですよ。頂かないんですか?」
「ああ、俺はいいよ」
俺はパタパタと顔の前で手を振るう。
少し喉が渇いてはいるが、そう何時間も待たされる訳ではないだろうから我慢するとしよう。
この後俺達は返事の手紙を受け取り、それを皇帝に届ける予定だ。因みにリン達は俺の転移で先に帝国に帰っている。
ケーキを食べた後、リンが徹夜の疲れかフラフラしだしたので先に樫の木亭へと送ったのだ。
リンは嫌がったが、後日改めて観光に連れて来てやると約束して納得させた。後、よくよく考えたら帝国からの使者が子連れなのはアレなので。ガートゥに世話を頼んで2人も帝国へと送り返している。
個人的にはウェディングドレスを着た使者もあり得ないので、フラムも追い返したかったのだが、彼女は頑なに同行を主張し、結局付いて着てしまった。
どんだけ色恋への執念恐燃やしてるんだよ、まったく。
「私の顔、どうかしました?」
「いや、俺達が関わるのって只の手紙のやり取りだろ?直接関わる訳でもないのに付いて来たって何も面白い事なんかないぞ?」
「たかしさんは分かってませんねぇ。関わる事に意味があるんですよ!」
何その参加する事に意義があるとかいう、精神論的な理由は。高尚っぽく言ったって所詮は只の野次馬根性だからね。
「何せ私は愛のキューピッドですから!」
プラムは徐ろに立ち上がると半身で此方を向き、左手を腰にやり、右手はなぜか額の位置でピースする謎のポーズをとった。
どうやら彼女の心の病は俺が考える以上に重篤だったようだ。もはや手の施しようがない。後は彼女の冥福を祈るばかりだ。
「何そのポーズ?」
一応聞いておく。
無視してポーズを続けられたら不快指数が振り切れそうだから。
「勿論!キューピッドのポーズです!」
ドヤ顔で答えてきたけど、周りのメイドさん達ドン引きしてるの気づいてる?
そうツッコミたい所だが、鋼のメンタルを持つフラムには言っても無駄そうだから止めておく。
「キューピッドねぇ」
「はい!私は愛のキューピッドです!」
フラムは覚醒以降、やたら自分を愛のキューピッドとアピールしてくる。だがもうとっくに覚醒は解けていて、最早只のドルイドでしかない。キューピッド等と詐称も良いところだ。
「愛は困難である程燃え上がります!そんな困難の中そっと手を差し伸べるのが私の役目なんです」
手じゃなくて首を突っ込むの間違いだろう。
そもそも王族の色恋に、一般人の俺達が今以上に出来る事なんてありゃしねーよ。
「因みにたかしさんはマスコットキャラです」
「ますこっとぉ?」
言われて自分の顔を思い浮かべる。
不細工とは思わないが、マスコットが務まる程愛らしい顔立ちをしているとは思えないのだが?
「覚醒で私を愛の天使へと変身させてくれるマスコットキャラですから!今回も期待してますよ!」
「ざっけんな!」
何が期待してますだ。
今回の手紙の運搬だってガーゴイルとの融合を使わず、態々リンに頼んだのは、寿命を少しでも削らずに済ませたかったからだってのに。フラムの我儘に使ってやる寿命なんざねーよ。
そんなたわいないやり取りをフラムと小一時間ほど続けていると、扉から衛兵達がドタドタと足音を立てながらやってきて、俺達を取り囲む。
「これはどう事か話を伺いたいんだが?」
最後に入ってきた文官に事情を尋ねる。
彼は俺から手紙を受け取った人物だ。
だが男は答えず黙ったまま。
代わりに衛兵の1人が大きく声を張り上げる。
「貴様達を拘束する!」
「まじかよ……」
「そんな!私達はただ手紙を届けに来ただけで……」
「これは王命だ!逆らえば容赦せん!」
思わず腰の剣に手を伸ばそうとしたが、フラムがそっとその手を押し留める。
フラムへ視線をやると、彼女は顔を近づけ俺に小声で囁いた。
「ここで暴れるのは不味いですよ。下手したら戦争になってしまいます」
戦争かよ……知った事かと言うには余りにも重すぎる。とは言え自分の命が最優先だ。
「分かった。でもリングが取られそうになったら戦争だろうと何だろうと抵抗するぞ」
支配者のリングは俺にとっての生命線の様な物だ。これさえ身に付けていれば人間相手にやられる事はまずないと言っていい。
逆にこれが無いとちょっと不意を突かれただけでゲームオーバーだ。
だからこれだけは死守する必要があった。
俺の言葉にフラムは小さく頷く。
方針が決まったところで俺とフラムは手を挙げて降参のポーズを取り、素直に捕縛される。
衛兵達には剣を押収されてしまったが、指輪には見向きもされなかったので俺達は抵抗する事なくそのまま牢へとぶち込まれた。
ベッドに寝転び、冷たく暗い牢の天井を眺めながら独り言ちる。
「ひょっとして皇帝に騙された?」
いや、ティーエさんも噛んでるんだ。
流石にそれは無いだろう。
……ないよね?
まあ考えても仕方ない。
後でサキュバスでも召喚して話でも引き出すとしよう。
動くなら夜だと判断し、まだ日は高いが俺は瞼を閉じて夜に備えた。
0
お気に入りに追加
326
あなたにおすすめの小説

異世界に行けるようになったんだが自宅に令嬢を持ち帰ってしまった件
シュミ
ファンタジー
高二である天音 旬はある日、女神によって異世界と現実世界を行き来できるようになった。
旬が異世界から現実世界に帰る直前に転びそうな少女を助けた結果、旬の自宅にその少女を持ち帰ってしまった。その少女はリーシャ・ミリセントと名乗り、王子に婚約破棄されたと話し───!?

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。


凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。

召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~
さとう
ファンタジー
生まれながらにして身に宿る『召喚獣』を使役する『召喚師』
誰もが持つ召喚獣は、様々な能力を持ったよきパートナーであり、位の高い召喚獣ほど持つ者は強く、憧れの存在である。
辺境貴族リグヴェータ家の末っ子アルフェンの召喚獣は最低も最低、手のひらに乗る小さな『モグラ』だった。アルフェンは、兄や姉からは蔑まれ、両親からは冷遇される生活を送っていた。
だが十五歳になり、高位な召喚獣を宿す幼馴染のフェニアと共に召喚学園の『アースガルズ召喚学園』に通うことになる。
学園でも蔑まれるアルフェン。秀な兄や姉、強くなっていく幼馴染、そしてアルフェンと同じ最底辺の仲間たち。同じレベルの仲間と共に絆を深め、一時の平穏を手に入れる
これは、全てを失う少年が最強の力を手に入れ、学園生活を送る物語。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる