異世界転移しても所詮引きこもりじゃ無双なんて無理!しょうがないので幼馴染にパワーレベリングして貰います

榊与一

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ヴァンパイアスレイヤー(幼馴染が)

第三十七話 美少女ゲットだぜ!

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固有契約ユニークコンタクト

野生の魔物と契約し、自身の専用召喚モンスターにするスキル。
それが固有契約ユニークコンタクトだ。

ドラゴン討伐でレベルが上がった際に習得したスキルなのだが、完全なごみスキルだと思っていた。
何故なら、契約条件が相手の合意を得た上で、左手同士で握手するという物だったからだ。
意思疎通もまともに出来ない魔物相手に合意を得て握手する。
無りゲーにも程があった。

けどリンなら……

「あの……契約って……」

リンが戸惑ったように聞いてくる。
だが事細かに説明する事は出来ない。
ブラドに聞かれれば妨害される恐れがあるからだ。

ブラドは完全に俺の事を雑魚としか思っていない。
俺が何かしようとしても無駄な足掻きとしか考えないだろう。

内容さえ知られなければ……
だから条件だけを伝える。

「りん。俺を信じて左手を握ってくれ」
「左手を……ですか?」
「そしたら俺が固有契約ユニークコンタクトを発動させるから、手が光ったら自分の名前と、契約しますの一言を言ってくれるだけでいい」
「わかりました……やってみます」

リンのほっそりとした柔らかい手が俺の左手を握る。
その手は驚くほど温かい。

不思議だな……とても死人の手とは思えない。

柔らかな手をいつまでも握っていかった。
だがそういう訳にもいかないと気を引き締め直し、スキルを発動させる。

「汝、我と契約するならば、心の臓に近き手を取り、己が名と契約の意思を示せ。固有契約ユニークコンタクト!」

スキルに合わせて左手がぼんやりと青く光る。

「わ、私の名前はリン・メイヤーです。け……契約します!!」

その瞬間左手の光が爆発し、全身が眩い光りに包まれる。

命の繋がりを感じる。
今、確かにリンとの契約は成された。

光が収まると、すでにリンは俺の右腕の拘束を解いていた。

「たかしさん……わたし……」

どうやら上手く行ったようだ。
喜びから右手を挙げて叫ぶ。

「美少女ゲットだぜ!」
「へ?あの……たかしさん?」
「ああ、気にしないでくれ。一種の儀式みたいなものだから」

思わず叫んでしまったが、恥ずかしさから笑ってごまかした。
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