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第65話 防御力
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連れて来られたのは、ボロボロの工場横の空き地だった。
光源が少し離れたところにある街頭だけなので、とても薄暗い場所だ。
「あの……俺……ほんと、喧嘩とかは……」
タリスマンがあるので大丈夫だとは思うけど、やっぱり怖い物は怖い。
「おいおい、いつまで演技続ける気だ?さっきから力いっぱい握ってたってのに、顔色一つ変えてないお前が喧嘩弱い訳ねぇだろーがよ?」
「え?」
俺はゴツイこの男に、肩に手を回される形でここまで連れて来られた訳だけど……
強く掴まれている事には全く気付かなかった。
タリスマンの効果だろうか?
「さて、それじゃ……俺の可愛い後輩を困らせてる、ダークソウルのナンバー2の実力って奴を見せて貰おうか」
俺の肩に手をまわしていた男が俺から離れ、準備運動っぽく上半身を揺らしながら拳を振るう。
「そっちから来て良いぜ」
「い、いや……だから俺は喧嘩は……」
「来ないのか?じゃあこっちから行くぜ」
相手はこっちの言葉など無視して殴り掛かって来た。
何故言葉という素晴らしいコミュニケーションツールがあるのに、彼らはそれを放棄するのか?
何でもかんでも短絡的に暴力で解決しようとする。
これだから不良は嫌いなのだ。
「オラァ!」
「——っ!?」
喧嘩慣れしてない俺は、恐怖から目を瞑る。
そして顔に――
「ん?」
――何かが当たった感触。
は、ある。
けど痛みはない。
恐る恐る目を開けると、俺の頬に男の大きな拳が触れているのが見えた。
寸止め……ではないよな?
て事は、これがタリスマンの効果なのか。
殴られた衝撃すら感じないなんて、とんでもない凄い防御性能だ。
流石、異世界帰りの安田が太鼓判を押すだけはある。
これなら痛い思いはしなくて済みそうだ。
「これで小揺るぎもしないだと?さては……テメー薬やってんな?いつの間に飲みやがった?」
「え?薬?」
「とぼけてんじゃねーよ。それをどのルートで手に入れたか、吐かせる必要があるみたいだな」
いや吐かせるも何も、俺は薬なんか飲んでないんだけど?
彼はなんの事を言ってるんだ?
「こっからは俺も薬を使わせて貰う。鮫島!テメーも手伝え!」
「は、はい!」
二人がポケットから何かを取り出し、飲み込んだのが分かる。
話の流れからして、ビタミン剤とかではなくて何かの薬品なんだろうとは思うけど……
「死ねオラァ!」
何が彼らのスイッチになったのかは知らないが、今度は二人がかりで殴りかかって来る。
俺は咄嗟に頭を押さえ、目を瞑った。
さっきの事から痛くないのは分かっていたけど、本能的な恐怖から体が反応してしまうのだ。
「オラオラ!」
ぺちぺちぺちぺちと、体に何かが触れる感触はあっても痛みは一切ない。
本当に凄いぞ……
安心を強く実感できた事で恐怖心が薄れ、俺は思い切って目を開いてみた。
「くっ!こいつ!」
「この!なんて硬ぇんだ!」
「は……はは……」
鬼の形相で俺に殴り掛かって来る二人。
でも全く痛みがなく、その必死に頑張る姿が少し滑稽に見えて俺は思わず笑ってしまう。
「何笑ってやがる!」
男が激高する。
普段なら大失態だけど、痛くないからまあ大丈夫だ。
「くそっ!なんで効かねぇんだ!」
「はぁ、はぁ。く……こいつ、まさか本当に250あるんじゃ……」
「250ぅ?鮫島、何言ってやがる」
暫く俺を殴っていた二人だが、疲れたのか殴るのを止めて俺から離れた。
相手も効いてない事はちゃんと理解してるみたいだし、もうそろそろ終わりかな?
「いや、それは……」
「まあいい。こうなったらアレを使う。効果のほどを見せてやる。鮫島、よーく見とけよ」
男が再びポケットから何かを取り出し、そしてそれを口に入れた。
すると男の体から、赤く光る何かが蒸気の様に立ち昇る。
明らかに普通じゃない……
「山根さん……なんすか……その赤いの……」
「くくく、体から力が溢れてきやがる」
「ひっ……」
薄暗い中、狂気を感じさせる赤く光る眼。
それに本能的な恐怖を感じ、俺は小さく悲鳴を上げて後ずさる。
「どれ……」
鮫島に山根と呼ばれた男が周囲を見回し、少し離れた場所に転がっていた一抱えもあるであろう大きな石を見つけて持ち上げる。
そしてそのままそれを――
「ふん!」
――両手の力だけで粉々に砕いてしまう。
嘘だろ……あんな大きな石を腕力だけで、あんな風に砕くなんて人間技じゃない……
「スゲェ……やばいっすね……」
「おう、欲しくなったらいつでも言えよ。格安で譲ってやるからな」
山根が全身から赤い蒸気を断ち昇らせながら、ゆっくりと此方へと歩いて来る。
まずい。
まずいまずいまずいまずい。
タリスマンさえあれば、車にはねられても大丈夫だと安田は言っていた。
けど、それは凄いって事を誇張する為に言っている可能性がある。
……常識的に考えて、いくら魔法でもそこまで出鱈目な防御性があるとかありえない。
もし、仮にそれが本当にだったとしても、あんな大きな石を両手で挟み潰す化け物のパンチだ。
下手をしたら、車の衝突以上の威力があるかもしれない。
そうなったらタリスマンの防御がやぶられて……
俺の脳裏に、死という単語が浮かぶ。
あんな化け物のパンチなんか喰らったら、冗談抜きで死んでしまう。
いやだ。
死にたくない。
妹や母さんを残して俺は死ぬわけにはいかないんだ。
「くくく、いいねぇ。その怯えた顔。それを今から俺の拳でグチャグチャにしてやるよ」
に、逃げないと。
けど、どうやって?
俺は足が遅い。
しかも相手はスーパーマンみたいな奴だ。
普通に走ってもすぐに追いつかれるに決まっている。
何か手だてを……
魔法!
そうだ魔法だ!
安田に教えて貰った魔法を使うんだ!
光源が少し離れたところにある街頭だけなので、とても薄暗い場所だ。
「あの……俺……ほんと、喧嘩とかは……」
タリスマンがあるので大丈夫だとは思うけど、やっぱり怖い物は怖い。
「おいおい、いつまで演技続ける気だ?さっきから力いっぱい握ってたってのに、顔色一つ変えてないお前が喧嘩弱い訳ねぇだろーがよ?」
「え?」
俺はゴツイこの男に、肩に手を回される形でここまで連れて来られた訳だけど……
強く掴まれている事には全く気付かなかった。
タリスマンの効果だろうか?
「さて、それじゃ……俺の可愛い後輩を困らせてる、ダークソウルのナンバー2の実力って奴を見せて貰おうか」
俺の肩に手をまわしていた男が俺から離れ、準備運動っぽく上半身を揺らしながら拳を振るう。
「そっちから来て良いぜ」
「い、いや……だから俺は喧嘩は……」
「来ないのか?じゃあこっちから行くぜ」
相手はこっちの言葉など無視して殴り掛かって来た。
何故言葉という素晴らしいコミュニケーションツールがあるのに、彼らはそれを放棄するのか?
何でもかんでも短絡的に暴力で解決しようとする。
これだから不良は嫌いなのだ。
「オラァ!」
「——っ!?」
喧嘩慣れしてない俺は、恐怖から目を瞑る。
そして顔に――
「ん?」
――何かが当たった感触。
は、ある。
けど痛みはない。
恐る恐る目を開けると、俺の頬に男の大きな拳が触れているのが見えた。
寸止め……ではないよな?
て事は、これがタリスマンの効果なのか。
殴られた衝撃すら感じないなんて、とんでもない凄い防御性能だ。
流石、異世界帰りの安田が太鼓判を押すだけはある。
これなら痛い思いはしなくて済みそうだ。
「これで小揺るぎもしないだと?さては……テメー薬やってんな?いつの間に飲みやがった?」
「え?薬?」
「とぼけてんじゃねーよ。それをどのルートで手に入れたか、吐かせる必要があるみたいだな」
いや吐かせるも何も、俺は薬なんか飲んでないんだけど?
彼はなんの事を言ってるんだ?
「こっからは俺も薬を使わせて貰う。鮫島!テメーも手伝え!」
「は、はい!」
二人がポケットから何かを取り出し、飲み込んだのが分かる。
話の流れからして、ビタミン剤とかではなくて何かの薬品なんだろうとは思うけど……
「死ねオラァ!」
何が彼らのスイッチになったのかは知らないが、今度は二人がかりで殴りかかって来る。
俺は咄嗟に頭を押さえ、目を瞑った。
さっきの事から痛くないのは分かっていたけど、本能的な恐怖から体が反応してしまうのだ。
「オラオラ!」
ぺちぺちぺちぺちと、体に何かが触れる感触はあっても痛みは一切ない。
本当に凄いぞ……
安心を強く実感できた事で恐怖心が薄れ、俺は思い切って目を開いてみた。
「くっ!こいつ!」
「この!なんて硬ぇんだ!」
「は……はは……」
鬼の形相で俺に殴り掛かって来る二人。
でも全く痛みがなく、その必死に頑張る姿が少し滑稽に見えて俺は思わず笑ってしまう。
「何笑ってやがる!」
男が激高する。
普段なら大失態だけど、痛くないからまあ大丈夫だ。
「くそっ!なんで効かねぇんだ!」
「はぁ、はぁ。く……こいつ、まさか本当に250あるんじゃ……」
「250ぅ?鮫島、何言ってやがる」
暫く俺を殴っていた二人だが、疲れたのか殴るのを止めて俺から離れた。
相手も効いてない事はちゃんと理解してるみたいだし、もうそろそろ終わりかな?
「いや、それは……」
「まあいい。こうなったらアレを使う。効果のほどを見せてやる。鮫島、よーく見とけよ」
男が再びポケットから何かを取り出し、そしてそれを口に入れた。
すると男の体から、赤く光る何かが蒸気の様に立ち昇る。
明らかに普通じゃない……
「山根さん……なんすか……その赤いの……」
「くくく、体から力が溢れてきやがる」
「ひっ……」
薄暗い中、狂気を感じさせる赤く光る眼。
それに本能的な恐怖を感じ、俺は小さく悲鳴を上げて後ずさる。
「どれ……」
鮫島に山根と呼ばれた男が周囲を見回し、少し離れた場所に転がっていた一抱えもあるであろう大きな石を見つけて持ち上げる。
そしてそのままそれを――
「ふん!」
――両手の力だけで粉々に砕いてしまう。
嘘だろ……あんな大きな石を腕力だけで、あんな風に砕くなんて人間技じゃない……
「スゲェ……やばいっすね……」
「おう、欲しくなったらいつでも言えよ。格安で譲ってやるからな」
山根が全身から赤い蒸気を断ち昇らせながら、ゆっくりと此方へと歩いて来る。
まずい。
まずいまずいまずいまずい。
タリスマンさえあれば、車にはねられても大丈夫だと安田は言っていた。
けど、それは凄いって事を誇張する為に言っている可能性がある。
……常識的に考えて、いくら魔法でもそこまで出鱈目な防御性があるとかありえない。
もし、仮にそれが本当にだったとしても、あんな大きな石を両手で挟み潰す化け物のパンチだ。
下手をしたら、車の衝突以上の威力があるかもしれない。
そうなったらタリスマンの防御がやぶられて……
俺の脳裏に、死という単語が浮かぶ。
あんな化け物のパンチなんか喰らったら、冗談抜きで死んでしまう。
いやだ。
死にたくない。
妹や母さんを残して俺は死ぬわけにはいかないんだ。
「くくく、いいねぇ。その怯えた顔。それを今から俺の拳でグチャグチャにしてやるよ」
に、逃げないと。
けど、どうやって?
俺は足が遅い。
しかも相手はスーパーマンみたいな奴だ。
普通に走ってもすぐに追いつかれるに決まっている。
何か手だてを……
魔法!
そうだ魔法だ!
安田に教えて貰った魔法を使うんだ!
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