上 下
48 / 711
第三章 古えの竜達と小さな竜の御印

第五話 同調と撤退命令

しおりを挟む
 緑竜の尻尾で叩きつけられ、雪の中に埋もれていた紫竜を、迎えにやって来た竜騎兵が抱き上げて助けてくれた。紫竜の体中についている雪を払ってくれる。

「大丈夫か」

「ピルピルル」

 返事をする様子に、安心した様子で竜騎兵は紫竜の頭を撫でる。
 そして野生竜と戦っているエイベル副騎兵団長とその竜を見上げた。
 エイベル副騎兵団長の跨るロザンナは青竜系の飛竜で、持っている魔法属性は風である。飛竜は風魔法を持つことが多いが、ロザンナは風魔法を強力に使うことで有名であった。
 体格は相手の野生の緑竜が圧倒しているが、ロザンナは風魔法で無理やり緑竜を抑え込んでいる。

(すごいや)

 立ち上がり、襲い掛かろうとしてもロザンナの魔法の力で、雪の中に落とされた緑竜は手向かうことが出来ない。

「撤退か」
「急いだ方がいいだろう」

 それを見て、紫竜の周囲にいる竜騎兵達はそう言っていたが、落胆の声が漏れたのは、空の向こうから野生の竜達が次々と飛んで現れたからだ。

「糞、囲まれる」
「逃げられないぞ」

 そうした中、紫竜のそばに竜のロザンナが降り立ったかと思うと、彼女は背中に乗っていたエイベル副騎兵団長を降ろした。
 なんだなんだと思っているところで、エイベル副騎兵団長は部下達に「体を守れ」と言い、周りの竜騎兵達は顔色を変えて「お止めください」と止めていた。

 そのやりとりがよく分からない。
 ルーシェが首を傾げている前で、空へと再び飛び立つロザンナを見上げ、エイベル副騎兵団長は立った姿のまま、彼の竜ロザンナと同調したのだった。

 瞬間、ロザンナの大きな目の色合いが変わった。
 エイベル副騎兵団長のあの薄紫色の美しい色合いに染まる。

「!!!!」

 ルーシェは驚いて、エイベル副騎兵団長を見上げる。
 副騎兵団長は、立ち尽くした姿のまま、微動だにしていなかった。まるで魔法にかけられ、瞬間石の人形に変えられたと言われても信じてしまうだろう有様だった。

「ピルピルルピルピルル」

 何が起きているのだと、ルーシェが周囲の竜騎兵達に尋ねるが、竜騎兵達は答えず、彼はエイベル副騎兵団長の周囲を固め、空を一頭舞い上がったエイベル副騎兵団長のロザンナを心配そうに見つめていた。

 ロザンナの竜の口から、魔法の呪文が紡がれ始めた。

(アレ、竜は無詠唱で魔法を使うんじゃないの)

 そうルーシェは習っていたし、事実、自分も無詠唱で魔法を使う。
 魔法を唱えるための声帯も違うと思っていた。
 でも、ロザンナの鋭い牙が並ぶ口からは魔法の呪文の言葉が途絶えることなく流れていた。
 高位魔法を使う者特有の、圧が流れ始める。

 竜騎兵達は「エイベル副騎兵団長は、ヤル気だ」「容赦ないぞ」と言って、竜騎兵達の周囲を、竜騎兵団の竜達に固めさせる。

 そして次の瞬間、ロザンナの口から、白く渦巻く何かが吐き出された。
 それが空中を走り抜け、対峙していた緑竜の一頭に音を立ててぶつかったかと思うと、その緑竜の体が更に遠方に弾き飛ばされて落ちていったのだ。
 おそらく意識を失ったのだろう。ぶつけられた竜は力を失って落ちて、雪飛沫を上げて雪の中に埋もれたままだ。

 緑竜達はそのロザンナという小柄の青竜の口から出された空気の塊に、仲間の一人があっさりと倒されたことに驚いていた。
 そして一連の攻撃を眺めていた紫竜も黒い目を大きく見開いている。

 ロザンナの口から吐き出されたアレは、空気を圧縮して固めたもののようだった。
 それを鉄砲の弾のように口から勢いよく吐き出して、竜の体に衝撃を与えていた。
 ロザンナは次々に口からその空気の塊を、砲撃するように吐き出し、それをぶつけられた竜が、空中から墜落していく。

 その光景を見た相手の緑竜達が何頭も声を合わせて咆哮する。
 響き渡る竜の声に、森の木々の間から、洞穴の岩場から、多くの緑色の竜が頭を覗かせる。

「……マズイ」
「仲間を呼んでいるぞ」

 竜騎兵達が顔色を無くしている中、ルーシェを雪に叩きつけたあの大きな緑竜がなおもロザンナに魔法の力で抑えつけられながらも、大きく声を張り上げていた。

 それは、「戦え」と叫ぶ声だった。



 野生の緑色の竜達が、次々に空に舞い上がって、敵意を込めてこちらを睨みつけてくる。その数は三十頭を越えていた。

(テリトリーを侵したから、俺達に怒っているの?)

 ルーシェは竜騎兵の腕の中で、野生の竜達が集っていく様子を暗澹たる思いで眺めていた。

(俺が幼竜の姿であったとしても、テリトリーを侵したから、野生の竜達は攻撃してきたの?)

 その結果、ルーシェを迎えに来た竜騎兵達が攻撃されようとしている。
 魔法で攻撃した副騎兵団長のロザンナをも多くの緑竜達が取り囲もうとしている。

(俺が、俺が騎兵団長の帰りを待つことなく勝手に一人で、来ちゃったから)

 だからこんな大事になろうとしている。

(もしかしたら、俺……)

 ここで、野生竜に殺されてしまうかも知れない。
 その事実に初めて思い至った。

(そうしたら、王子にはもう会えなくなっちゃう)

 別れ際、王子からは「戻って来るんだ」と言われたのに、勝手に行った。
 何度も何度も名を呼ばれたのに、無視して行っちゃった。

 アレが王子との最後の別れになるなんて、絶対に嫌だった。

(こうなったら、俺もエイベル副騎兵団長に加勢して、あの緑色の竜達をやっつけてしまうしかない)

 竜達は脳筋だと、エイベル副騎兵団長からは聞いていたが、負けず劣らず、エイベル副騎兵団長もその竜ロザンナも、そして紫竜ルーシェでさえも、自分達の行動が脳筋であることに気が付いていなかった。
 そして野生の緑竜達と話し合うこともせず、ただちに衝突し、血の雨が降るかと思われた次の瞬間、視界が黒い影に覆われた。

(あれ、太陽の光が隠れた?)

 ルーシェは空を見上げる。
 そしてソレの姿を認めた時、ルーシェはあんぐりと口を開けていた。






 そこにいたのは、頭上の太陽の光を遮るほど巨体の、赤褐色の竜だった。
 バサバサと赤褐色竜の巨大な翼がはためく度に、地上の木々が大きく揺れて、バサササと音を立てて枝に積もっていた雪が落ちていく。また何か所かで雪崩が発生している様子が見えた。

 今までルーシェが見てきた竜の最大の大きさは、今回自分に襲い掛かってきた野生の緑竜で、それは大型観光バス二台くらいの大きさであった(ルーシェ比)。だが今、目の前に空を覆い尽くさんばかりの様子で現れたその赤褐色の竜は、そう、小学校の建物くらいの大きさがあった。今までは車の大きさで竜の大きさは測れていたが、赤褐色竜の大きさは車の大きさではもはや測れないスケールだった。

「……ピルルル(凄い)」

 野生の緑竜の群れは、突然現れたその巨大竜の存在に、彼らもまた呆気に取られていた。
 巨大竜は、威嚇するように咆哮した。
 ビリビリビリと空気が震え、ルーシェは顔をしかめる。
 
「雪崩が起きているぞ」

 巨大竜の咆哮で、そこかしこでまた雪崩が起きている。

(ああああああああああ、こんな追加で雪崩が起きたらリヨンネ先生が!!!!)

 今も雪崩に埋まっているはずのリヨンネ先生が、更に雪に埋まって死んでしまう。
 そう思っているルーシェの前に、他の竜騎兵の竜に跨ってウラノス騎兵団長が現れた。
 自分の赤褐色の巨大竜ウンベルトに、野生竜達の相手は任せ、とりあえず彼は竜騎兵達と紫竜の安全を確認しようとしたのだ。
 すぐさま周囲に立つ竜騎兵達が直立して敬礼をする中、正装姿のウラノス騎兵団長は眉を寄せている。
 彼は、辺境伯との定例の会合の最中、報告を受け、急ぎそのまま帰還した。軍装ではあるが、それは正装のそれである。
 ウラノス騎兵団長は、日頃、呼び出すことのない巨竜ウンベルトを呼び出し、事態の収拾に入ることにした。

 あれくらいの緑竜なら、ウンベルトだけで相手が出来る。
 実際、騎兵団長の並外れたウンベルトの巨体を見ただけで、空から反転して逃げ出す緑竜達が続出していた。その咆哮だけで空気が震え、無数の雪崩を起こす巨大な竜である。
 とても普通の竜なら、戦いの相手は務まらない。

「撤退するぞ。古竜が出てくると面倒になる」

「分かりました」

 ウラノス騎兵団長は、紫竜ルーシェを竜騎兵から受け取った。
 まるで猫の子のように受け渡しされるその状況の中、ウラノス騎兵団長はルーシェに言った。

「王子殿下がお前を心配している。分かったな」

「………………ピルルゥ(……ごめんなさい)」

 ルーシェはウラノス騎兵団長の腕の中で小さく小さくなっていた。ひどく皆に迷惑を掛けたことが分かっている。止められていたのに、竜騎兵団から飛び出した結果がこれだった。
 それからウラノス騎兵団長は、エイベル副騎兵団長が微動だにしない、立ち尽くしたままの状態に気が付いた。意識はまだ竜ロザンナの元へ飛んでいるらしい。

「同調状態か。何故止めなかった」

「お止め致しました」

「言うことを聞かなかったのは、エイベルの方か」

 ウラノス騎兵団長は深々とため息をついた。

「ここにカーティス隊長はいないのか」

「おりません。カーティス隊長は副騎兵団長から、拠点でアルバート王子殿下を見張るように命じられておりました」

 飛び出した紫竜を追って、アルバート王子までもがこの野生竜のテリトリーにやって来る可能性があった。その可能性は潰しておかなければならない。

「適切な措置だな」
 
 だがそのせいで、カーティス隊長はここにいない。
 ウラノス騎兵団長は、エイベル副騎兵団長のそばまで近寄り、何度かその名を呼びかけ、肩に手をやって揺すったりしたが、意識が戻ってくる様子は見えなかった。

「飛んでるな」

 何か強いショックを与えなければ、戻っては来られまい。
 感情が揺すぶられ、固着状態にある同調が解けるくらいの大きなショックを与えなければならない。

 ウラノス騎兵団長は深々とため息をついた後、「許せ」と短く言い、彼は突然、エイベル副騎兵団長に覆いかぶさるように口付けたのだった。

 その時ウラノス騎兵団長の腕の中にいた紫竜は、自分を抱きかかえながら口付けているウラノス騎兵団長を、黒い目がこぼれんばかりに見開いて見上げていた。

(………………え?)

 なんで、騎兵団長が副騎兵団長にキスしてるの?
 理解できないんだけど。

 彫像のように凍りついていたエイベル副騎兵団長は、目を大きく見開いた。
 その様子を見て、すぐさまウラノス騎兵団長は唇を離した。

「驚かせるためだ。十分、驚いたようだな」

 エイベル副騎兵団長は、唇に手を当て、どこか呆然とした様子に見える。やがて状況を理解した彼のその白皙の美貌がみるみる紅く染め上がる。
 ウラノス騎兵団長は「帰るぞ」と言い、即時の撤退を命じた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい

戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。 人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください! チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!! ※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。 番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」 「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! ★恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 連載希望のコメントをいただきましたので、 連載に向け準備中です。 *他サイトでも公開中 日間総合ランキング2位に入りました!

イケメン王子四兄弟に捕まって、女にされました。

天災
BL
 イケメン王子四兄弟に捕まりました。  僕は、女にされました。

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

【完】ゲームの世界で美人すぎる兄が狙われているが

BL
 俺には大好きな兄がいる。3つ年上の高校生の兄。美人で優しいけどおっちょこちょいな可愛い兄だ。  ある日、そんな兄に話題のゲームを進めるとありえない事が起こった。 「あれ?ここってまさか……ゲームの中!?」  モンスターが闊歩する森の中で出会った警備隊に保護されたが、そいつは兄を狙っていたようで………?  重度のブラコン弟が兄を守ろうとしたり、壊れたブラコンの兄が一線越えちゃったりします。高確率でえろです。 ※近親相姦です。バッチリ血の繋がった兄弟です。 ※第三者×兄(弟)描写があります。 ※ヤンデレの闇属性でビッチです。 ※兄の方が優位です。 ※男性向けの表現を含みます。 ※左右非固定なのでコロコロ変わります。固定厨の方は推奨しません。 お気に入り登録、感想などはお気軽にしていただけると嬉しいです!

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

処理中です...