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ずっと貴方を待っている
第二十話 ずっと貴方を待っている
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「糞、あの王太子、しつこすぎる」
バートは非常に不愉快そうな顔で、浴室の中、身を清めていた。
あの後、散々寝台の上で、バートは王太子に抱かれながら「仔犬とはもう会うな」と言われ続けたのだ。
何故侍従長といい、王太子といい、自分にそこまであの仔犬達と会うことを禁止しようとするのか理解できない。
フサフサの金色の毛並みの、とても可愛らしい犬じゃないか。害などあるわけがない。
バートは身を清めた後、温かな湯の中に身を沈める。
そしてフーと息をついて天井を見上げた時、少年はギョッとして目を見開いたのだ。
なんと硝子の天窓に、あの金色の仔犬が顔をくっつけてこちらを見ていたのだ。
その天窓は、斜めに走る屋根にそって設けられていた。
天窓は大きく、上に戸を押し上げて開閉できるタイプのものであった。
「なっ、お前どうやって」
一体どうやって、仔犬が王宮の屋根の上に設けられている天窓の所にいるのか分からない。
仔犬は薄く開いている天窓の隙間に、鼻先を押し付けて、更に上に押し開こうとしている。そこから中へと強引に入ろうとしているのか。
「馬鹿、やめろ、落ちるぞ!!」
言った矢先に、隙間からねじこまれた仔犬の体が下へ落ちて来る。
慌ててバートは駆け寄り、仔犬を抱き止める。
そのまま二人して浴槽の湯の中にザブンと入ってしまう。バートは頭から水を被ってしまい、水を滴らせながら小さな仔犬を抱き上げた。
「危ないだろう」
そう言いながらも、声は潜める。
浴室の続きの部屋にバート付の侍従達が控えているからだ。
バートは仔犬を抱き上げ、タイル貼りの床の上に仔犬を立たせると、仔犬は身をブルブルと震わせて、水気を払った。
そして出会った時と同じように、仔犬は甘えるような声をクゥンクゥンとあげて、身をすり寄せて来る。
「……あまり鳴くなよ。殿下は犬嫌いなんだ。お前が見つかったらマズいんだ」
「クゥン」
バートは仕方ないなと小さく笑い、すぐに浴槽から身を上げ、タオルを手に身体を拭き始める。
そして脱衣場で用意されている服を身に付けていこうとするが、また下履きにつける下着が、紐しかない破廉恥なものであることにため息をつき、床にポイとそれを投げ捨てたのだった。
「糞、あの侍従達は首にしてもらわないと」
そう独り言ちる彼の前で、金色の仔犬はバート少年が放り投げたその下着を見て、凍りついていた。
(な………な……なんてものを!?)
表面積が僅かにしかない紐状の下着である。
まさか、バートはこれを普段、王太子の前では身に付けているのかと、仔犬はギョッとした様子でバートを見上げるが、それにバートが答えることはない。
床に放り投げた時点で、バートがそれに不満を持っていることは明らかであったが、衝撃のあまりそこにフィリップ(仔犬)は気が回っていない。
続けて仔犬は気が付いた。
(ここにこんな下着が転がっていると言うことは、バートは今、下着を身に付けていないのか。いったい、いつから)
いつから自分の騎士団長はこんな破廉恥な人間になってしまったのだろうかと衝撃を受けるのであった。
そんな仔犬の思いなど露知らず、バートはさっさと着替えを済ませると、仔犬をどうしようかと考え込んでいた。
また頭上の天窓を開けて、そこから仔犬の体を押して外へ出すのがいいだろうか。天窓から来たのだから、そこに戻せばまた自分で元の場所へ帰れるだろう。そもそも、部屋に仔犬を連れていって、侍従や王太子に見つかったら、仔犬がどんな目に遭わされるのか分からない。この可愛らしい仔犬がひどい目に遭うのだけは御免だった。
そう思ってバートは天窓を見上げる。
屋根に沿って斜めに走る天窓の下には、辛うじて人が立つことのできる狭いヘリが壁に沿ってあった。床からそのへりに梯子を掛けて、おそらく普段は天窓の開閉をしているのだろう。だが、今は梯子もなく、そこにはとても手が届かない。
「殿下や侍従達に見つかると面倒なことになるからな。お前をあそこに戻すぞ」
そう言うと、バートは左手に仔犬を抱えたまま、地面を強く蹴り上げ、飛び上がったと思うと頭上高くにある天窓の下のへりに右手を掛けた。
(……相変わらず、凄い運動神経ですね)
金色の仔犬の中身のフィリップは、そう思って舌を巻いていた。
ぶらんと右手だけでへりにぶら下がっていたバートは、身を揺らしてその反動で身体を大きく飛ばして、更に壁を蹴り、そして天窓の下にあるへりに足を掛けてピタリとそこに留まる。
その様子を見て、フィリップは思った。
(この人は逃げようと思えば、今でも王宮から一人で逃げられるんだ)
それでも王宮に留まっていたのは、記憶がないからに他ならない。
記憶がないから、どこへ自分が行くべきなのか分からない。
帰る場所も、分からないのだ。
それを思うと、フィリップの青い目が自然と潤んだ。
(私の元に、帰って来て下さい)
自分のそばに、帰って来て欲しい。
ずっと
ずっと待っていても、彼は帰って来ない。
記憶を失い、王太子のそばで暮らし続けていると聞いた時には、紛れもない王太子への怒りと嫉妬と、悲しみが。
そう、彼が帰って来ないという悲しみがあった。
このまま記憶が戻らなければ、彼はもう二度と自分の元へ帰って来ないかも知れない。
絶望の思いも横切り始めていた。
バートの腕の中で、仔犬はクゥンクゥンと鳴き続ける。
だが、バートが驚いたのは、仔犬が鳴き声だけではなく、その青い目からホロホロと涙を零していたからだった。
「どうして、お前はそんなに泣いているんだ」
ひどくびっくりとした表情で、バートは天窓の下に立ったまま腕の中の仔犬に向かって言った。
今や仔犬は懸命に、バートの脇に鼻先を突っ込み、泣きながら、声を悲しそうに上げていた。
「クゥンクゥンクゥンクゥンクゥン」
聞いていると、自分の方までも悲しくなるような声である。
「そんなに泣くな。ああ、ダメだな。俺も悲しくなるだろう」
見ればバートも茶色の目を潤ませていた。胸に響くようなひどく切なげな、悲しい声だったのだ。
だから、彼は仔犬を抱えたまま、優しく言った。
「……しようがないな。じゃあ、俺がお前の飼い主のところまで、お前をちゃんと連れていくから、泣くなよ。飼い主に会えなくて、寂しくて泣いているんだろう」
今も仔犬の首には茶色の革製の首輪があった。つまり、仔犬には飼い主が居るようなのだ。
(私の……私の番は貴方なのですが)
そう声を大にして言いたい仔犬のフィリップであったが、生憎と狼の時の言葉は、バートには伝わらない。しばらくの間、慰めるようにフィリップの背を撫でていたバートはぽつりと言った。
「お前の飼い主が羨ましいな。俺もお前みたいな仔犬が欲しい」
(いくらでも、私がそばにいて差し上げます)
そう仔犬のフィリップが、バート少年に向かって心の中で言っていた時、浴室の扉がふいに大きく開かれた。
その扉を開いたのは、エドワード王太子であった。
いつまで経っても部屋へ戻ってこないバートに、痺れを切らして浴室の扉を開いたのだ。
天窓の下のへりに立ち、金色の仔犬を抱きかかえているバート少年を見た時、エドワード王太子の心に横切ったものはなんだったのだろうか。
エドワード王太子はすぐに、警護の近衛騎士達を叫ぶように呼んだ。
「彼を連れ戻してくれ」
バートは天窓の硝子戸を大きく押し開く。外の風がバートの短い黒髪を揺らした。仔犬を脇に抱えてそのままヒラリと王宮の屋根の上に飛びだした。
その時のバートには記憶は無かったが、彼の今の姿は、かつてバーナード騎士団長が、バート少年の姿で王宮から逃げ出した時と同じものであった。
ただ違うのは、少年の腕の中には、金色に輝く仔犬の姿があったことだった。
少年は金色の仔犬を抱えたまま、あっという間に裏門を走り抜け、森の中へと逃げ込んだ。
そしてそれっきり、バートという名の妃は姿を消してしまったのだった。
バートは非常に不愉快そうな顔で、浴室の中、身を清めていた。
あの後、散々寝台の上で、バートは王太子に抱かれながら「仔犬とはもう会うな」と言われ続けたのだ。
何故侍従長といい、王太子といい、自分にそこまであの仔犬達と会うことを禁止しようとするのか理解できない。
フサフサの金色の毛並みの、とても可愛らしい犬じゃないか。害などあるわけがない。
バートは身を清めた後、温かな湯の中に身を沈める。
そしてフーと息をついて天井を見上げた時、少年はギョッとして目を見開いたのだ。
なんと硝子の天窓に、あの金色の仔犬が顔をくっつけてこちらを見ていたのだ。
その天窓は、斜めに走る屋根にそって設けられていた。
天窓は大きく、上に戸を押し上げて開閉できるタイプのものであった。
「なっ、お前どうやって」
一体どうやって、仔犬が王宮の屋根の上に設けられている天窓の所にいるのか分からない。
仔犬は薄く開いている天窓の隙間に、鼻先を押し付けて、更に上に押し開こうとしている。そこから中へと強引に入ろうとしているのか。
「馬鹿、やめろ、落ちるぞ!!」
言った矢先に、隙間からねじこまれた仔犬の体が下へ落ちて来る。
慌ててバートは駆け寄り、仔犬を抱き止める。
そのまま二人して浴槽の湯の中にザブンと入ってしまう。バートは頭から水を被ってしまい、水を滴らせながら小さな仔犬を抱き上げた。
「危ないだろう」
そう言いながらも、声は潜める。
浴室の続きの部屋にバート付の侍従達が控えているからだ。
バートは仔犬を抱き上げ、タイル貼りの床の上に仔犬を立たせると、仔犬は身をブルブルと震わせて、水気を払った。
そして出会った時と同じように、仔犬は甘えるような声をクゥンクゥンとあげて、身をすり寄せて来る。
「……あまり鳴くなよ。殿下は犬嫌いなんだ。お前が見つかったらマズいんだ」
「クゥン」
バートは仕方ないなと小さく笑い、すぐに浴槽から身を上げ、タオルを手に身体を拭き始める。
そして脱衣場で用意されている服を身に付けていこうとするが、また下履きにつける下着が、紐しかない破廉恥なものであることにため息をつき、床にポイとそれを投げ捨てたのだった。
「糞、あの侍従達は首にしてもらわないと」
そう独り言ちる彼の前で、金色の仔犬はバート少年が放り投げたその下着を見て、凍りついていた。
(な………な……なんてものを!?)
表面積が僅かにしかない紐状の下着である。
まさか、バートはこれを普段、王太子の前では身に付けているのかと、仔犬はギョッとした様子でバートを見上げるが、それにバートが答えることはない。
床に放り投げた時点で、バートがそれに不満を持っていることは明らかであったが、衝撃のあまりそこにフィリップ(仔犬)は気が回っていない。
続けて仔犬は気が付いた。
(ここにこんな下着が転がっていると言うことは、バートは今、下着を身に付けていないのか。いったい、いつから)
いつから自分の騎士団長はこんな破廉恥な人間になってしまったのだろうかと衝撃を受けるのであった。
そんな仔犬の思いなど露知らず、バートはさっさと着替えを済ませると、仔犬をどうしようかと考え込んでいた。
また頭上の天窓を開けて、そこから仔犬の体を押して外へ出すのがいいだろうか。天窓から来たのだから、そこに戻せばまた自分で元の場所へ帰れるだろう。そもそも、部屋に仔犬を連れていって、侍従や王太子に見つかったら、仔犬がどんな目に遭わされるのか分からない。この可愛らしい仔犬がひどい目に遭うのだけは御免だった。
そう思ってバートは天窓を見上げる。
屋根に沿って斜めに走る天窓の下には、辛うじて人が立つことのできる狭いヘリが壁に沿ってあった。床からそのへりに梯子を掛けて、おそらく普段は天窓の開閉をしているのだろう。だが、今は梯子もなく、そこにはとても手が届かない。
「殿下や侍従達に見つかると面倒なことになるからな。お前をあそこに戻すぞ」
そう言うと、バートは左手に仔犬を抱えたまま、地面を強く蹴り上げ、飛び上がったと思うと頭上高くにある天窓の下のへりに右手を掛けた。
(……相変わらず、凄い運動神経ですね)
金色の仔犬の中身のフィリップは、そう思って舌を巻いていた。
ぶらんと右手だけでへりにぶら下がっていたバートは、身を揺らしてその反動で身体を大きく飛ばして、更に壁を蹴り、そして天窓の下にあるへりに足を掛けてピタリとそこに留まる。
その様子を見て、フィリップは思った。
(この人は逃げようと思えば、今でも王宮から一人で逃げられるんだ)
それでも王宮に留まっていたのは、記憶がないからに他ならない。
記憶がないから、どこへ自分が行くべきなのか分からない。
帰る場所も、分からないのだ。
それを思うと、フィリップの青い目が自然と潤んだ。
(私の元に、帰って来て下さい)
自分のそばに、帰って来て欲しい。
ずっと
ずっと待っていても、彼は帰って来ない。
記憶を失い、王太子のそばで暮らし続けていると聞いた時には、紛れもない王太子への怒りと嫉妬と、悲しみが。
そう、彼が帰って来ないという悲しみがあった。
このまま記憶が戻らなければ、彼はもう二度と自分の元へ帰って来ないかも知れない。
絶望の思いも横切り始めていた。
バートの腕の中で、仔犬はクゥンクゥンと鳴き続ける。
だが、バートが驚いたのは、仔犬が鳴き声だけではなく、その青い目からホロホロと涙を零していたからだった。
「どうして、お前はそんなに泣いているんだ」
ひどくびっくりとした表情で、バートは天窓の下に立ったまま腕の中の仔犬に向かって言った。
今や仔犬は懸命に、バートの脇に鼻先を突っ込み、泣きながら、声を悲しそうに上げていた。
「クゥンクゥンクゥンクゥンクゥン」
聞いていると、自分の方までも悲しくなるような声である。
「そんなに泣くな。ああ、ダメだな。俺も悲しくなるだろう」
見ればバートも茶色の目を潤ませていた。胸に響くようなひどく切なげな、悲しい声だったのだ。
だから、彼は仔犬を抱えたまま、優しく言った。
「……しようがないな。じゃあ、俺がお前の飼い主のところまで、お前をちゃんと連れていくから、泣くなよ。飼い主に会えなくて、寂しくて泣いているんだろう」
今も仔犬の首には茶色の革製の首輪があった。つまり、仔犬には飼い主が居るようなのだ。
(私の……私の番は貴方なのですが)
そう声を大にして言いたい仔犬のフィリップであったが、生憎と狼の時の言葉は、バートには伝わらない。しばらくの間、慰めるようにフィリップの背を撫でていたバートはぽつりと言った。
「お前の飼い主が羨ましいな。俺もお前みたいな仔犬が欲しい」
(いくらでも、私がそばにいて差し上げます)
そう仔犬のフィリップが、バート少年に向かって心の中で言っていた時、浴室の扉がふいに大きく開かれた。
その扉を開いたのは、エドワード王太子であった。
いつまで経っても部屋へ戻ってこないバートに、痺れを切らして浴室の扉を開いたのだ。
天窓の下のへりに立ち、金色の仔犬を抱きかかえているバート少年を見た時、エドワード王太子の心に横切ったものはなんだったのだろうか。
エドワード王太子はすぐに、警護の近衛騎士達を叫ぶように呼んだ。
「彼を連れ戻してくれ」
バートは天窓の硝子戸を大きく押し開く。外の風がバートの短い黒髪を揺らした。仔犬を脇に抱えてそのままヒラリと王宮の屋根の上に飛びだした。
その時のバートには記憶は無かったが、彼の今の姿は、かつてバーナード騎士団長が、バート少年の姿で王宮から逃げ出した時と同じものであった。
ただ違うのは、少年の腕の中には、金色に輝く仔犬の姿があったことだった。
少年は金色の仔犬を抱えたまま、あっという間に裏門を走り抜け、森の中へと逃げ込んだ。
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