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第二十八章 聖王国の最後の神子
序
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ベンジャミンは、ご隠居様と呼ばれる大妖精に呼び出された。
「お前はバーナード騎士団長のそばについて旅に出ることになるじゃろう。用意を進めるように」と言われた。
どこへ行くのかと尋ねると、ご隠居様は言った。
「聖王国じゃ。騎士団長は聖王国の神子に招かれる。お前がついていく話は聖王国側へ話している。結界も問題なくお前は抜けられるじゃろう」
聖王国は、神々の統べる王国と呼ばれ、神子と神官によって運営されている。
そして魔を滅することをその国の主目的としており、国全体に強力な結界が張られている。
魔族ではないが、悪戯好きの妖精族もその結界には弾かれる。
そのため、これまで聖王国を訪れたことのある妖精は一人もいなかった。
ご隠居様の命を受けて、小さな妖精達は世界の至る所で、喪われた神の欠片を集めて運んできた。
魔族の持つ神の欠片は、レブラン教授が集め、これもまたご隠居様に渡している。
多くの欠片が集まり、それは密かにバーナード騎士団長の器に注がれていた。
だが、この世で最も多く欠片が集まっている場所があった。
それが聖王国である。
代々の神子の魂に混じっていた欠片は、その肉体が死ぬ時に、欠片を取り上げることが出来るという。
歴代の神子の魂には大きな神の欠片が混じりこんでおり、代々その欠片を取り上げてきた結果、相当量の欠片が聖王国には存在するはずだった。
ベンジャミンは、ご隠居様が神々と話を付けたのであろうと思った。
聖王国は水神リーンなどの多くの神々が祀られている国であり、その王国の神の欠片を手にするためには、当然、神々の許しを得る必要がある。
ここに至って、バーナード騎士団長の器の話は、神々にまで知られることになったのだった。
「お前はバーナード騎士団長のそばについて旅に出ることになるじゃろう。用意を進めるように」と言われた。
どこへ行くのかと尋ねると、ご隠居様は言った。
「聖王国じゃ。騎士団長は聖王国の神子に招かれる。お前がついていく話は聖王国側へ話している。結界も問題なくお前は抜けられるじゃろう」
聖王国は、神々の統べる王国と呼ばれ、神子と神官によって運営されている。
そして魔を滅することをその国の主目的としており、国全体に強力な結界が張られている。
魔族ではないが、悪戯好きの妖精族もその結界には弾かれる。
そのため、これまで聖王国を訪れたことのある妖精は一人もいなかった。
ご隠居様の命を受けて、小さな妖精達は世界の至る所で、喪われた神の欠片を集めて運んできた。
魔族の持つ神の欠片は、レブラン教授が集め、これもまたご隠居様に渡している。
多くの欠片が集まり、それは密かにバーナード騎士団長の器に注がれていた。
だが、この世で最も多く欠片が集まっている場所があった。
それが聖王国である。
代々の神子の魂に混じっていた欠片は、その肉体が死ぬ時に、欠片を取り上げることが出来るという。
歴代の神子の魂には大きな神の欠片が混じりこんでおり、代々その欠片を取り上げてきた結果、相当量の欠片が聖王国には存在するはずだった。
ベンジャミンは、ご隠居様が神々と話を付けたのであろうと思った。
聖王国は水神リーンなどの多くの神々が祀られている国であり、その王国の神の欠片を手にするためには、当然、神々の許しを得る必要がある。
ここに至って、バーナード騎士団長の器の話は、神々にまで知られることになったのだった。
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