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第二十六章 騎士団長の長い一日
第九話 再びの対決(上)
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バートが国宝の剣を借り受けるのを、ベンジャミンは黙って少年のポケットの中から窺っていた。
バーナード騎士団長は、この王国の王立騎士団長の地位にあり、国王らの信頼も厚い。
それ故に、言葉一つで国宝の剣を借り受けることが出来るのであろうが、それでもそのことは特別の配慮であるように思う。
ベンジャミンは、つい先日、エドワード王太子がバーナード騎士団長について自らに忠誠を誓う特別な騎士であると述べたのを聞いた。まさしくそのように感じた。
少年を抱きしめ、その額に口づけを落とす、王太子の心配する様子を見る限り、やはり特別な寵愛を与えているのだろう。
だが、一方でバーナード騎士団長は、人狼であるフィリップ副騎士団長の番である。
人狼は番至上主義と言っても良いほど、自らの番を溺愛する者が多い。
ベンジャミンが見る前でも、フィリップ副騎士団長とバーナード騎士団長の仲は睦まじく、相愛の仲であると言える。
それなのに、バーナード騎士団長は、あの王太子とも特別の関係に有るように思えた。
それはバーナード騎士団長が、淫魔であるが故のことなのだろうか。
考えてみれば、唯一を番とする人狼と、多情で淫乱の性の淫魔とは、相反する存在である。
それらが、結び付いているところが不可思議であり、ある意味、結び付くことは間違いではないかと思わないでもない。
もし、フィリップ副騎士団長が、バーナード騎士団長とエドワード王太子の関係を知れば、どうするのだろう。
ベンジャミンは少年のポケットの中で考え込む。
自分の知る、人狼の者達は、番を囲い込み、番を自身の巣と言える家の中に閉じ込める者もいる。
しかし、例えフィリップ副騎士団長がそうしたいと望んでも、明らかに彼よりも強いバーナード騎士団長を閉じ込めるなど不可能だろう。
番の方が人狼よりも強いということもなかなかあり得ないことだった。
バート少年は、竜剣を借り受けた後、そのまま王宮を辞してすぐにまた、王国の転移魔法陣からネイザーランドへと戻っていく。
彼は非常に急いでいた。
本気で、本日中にあの大男と剣を交えるつもりらしい。
それも、フィリップ副騎士団長に気付かれたくないがためという点が、ベンジャミンの心を揺らした。
結局、王太子に求められようとも、彼の心はフィリップ副騎士団長の元に在るのだろうと感じる。
バートの手には、魔術会議のパンフレットが握られている。
ベンジャミンは、彼のポケットの中から、彼に問いかける。
「レブラン教授達の居られる場所は分かるのですか」
彼らと食事処で別れてから、三時間以上が経過している。
とうにそこから移動しており、彼らがどこへ移動したか、分からないだろう。
どうするのかと思っていると、バートは言った。
「あいつは魔剣の収集家だ。今日の、魔道具のオークション会場にいるだろう」
そしてその場所に向かって、まっしぐらに進んでいったのだった。
魔道具のオークションは、ネイザーランドの都の中心部に在る大広場で開催されていた。
特設の舞台が作られ、拡声の魔道具を持つ司会が、魔道具の姿を白い壁に大きく投影させたものを指さしながら、オークションを仕切っていた。
オークション会場には、貴賓席が設けられており、当然のようにレブラン教授の姿はそこにある。教授の傍らにはネリアと大男のゼトゥもいた。
バートは貴賓席のそばまで近づくと、彼に向かって声をかけた。
「おい、聞こえるか」
大男は顔を向ける。そこに、バートの姿を見つけ怪訝な表情をした。
まさか、彼もその日のうちに勝負を挑みにやって来るとは思ってもみなかったのだろう。
バートは言った。
「俺は準備は出来ている。お前はどうだ」
そう言われ、ゼトゥはレブランとネリアに視線をやる。レブランは「行ってよい。言ったことを忘れるな」と言う。
ゼトゥは頭を下げ、その場を離れた。
護衛たるもの、本来は主の元から離れるべきではないが、ネリアがレブランの護りに就くだろう。
長い時間でなければ、十分彼女で役目を負うことができる。
それに、レブランは本来、護衛など必要ないほど強い吸血鬼だった。その場を離れることに、ゼトゥはいささかの不安を抱いていなかった。
貴賓席から離れて、バートのそばまで近づく。
「どこでやるか」
そのゼトゥの問いかけに、バートも尋ねる。
「人がいない場所がいいが。そういう場所があるだろうか」
「魔術会議が開かれている場所だぞ。どこも人で一杯だ」
困った様子の二人に、ポケットの中のベンジャミンが言った。
「妖精の国へ渡れば良いかと思います。バート、貴方はその剣で、空間を斬り裂いたことがあるでしょう?」
「ああ」
そう、かつて、バーナードは竜剣ヴァンドライデンを使い空間を斬り裂いて、妖精の国へ渡ったことがあった。
同じように、強引に空間を斬り裂き、渡っていけば良いというのだ。
「……空間を斬り裂く? そんなことが出来るのか」
「やれる。どちらにしろ、なるべく人目につかない場所で渡るべきだろう」
「そこの路地などどうですか」
どこか薄暗い路地は人影もほとんど見えない。狭くて汚い路地故に、この魔術会議に来た者達も足を踏み入れることはないようだ。
「ちょうど良いな」
バートはゼトゥを引きつれ、その路地に足を踏み入れていく。
しばらく進み、周囲に誰もいないことを知ると、彼は壁に向かってヴァンドライデンを振り上げる。
斬り裂かれた壁に白い線が走ると、そこにユラユラと陽炎のように、その境界が不確かになったのを認めると、「こっちだ」とゼトゥに声をかけて、壁に空いたその揺らぎに足を踏み入れたのだ。
ゼトゥは不気味なものを見るような顔をしながらも、バートの後をついて、界を渡ったのだった。
一歩足を踏み入れたそこは、白い小花が咲き乱れる花畑だった。
バートのポケットから、ベンジャミンは飛びだす。青い空の下、小さな妖精は翅を羽ばたかせて、空から二人を見下ろしながら言った。
「ここなら、誰にも邪魔をされないでしょう。ですが、本当に勝負をなさるのですか」
その言葉に、バートは頷く。
「ああ」
そしてゼトゥも頷いた。
「得物は用意しているのか」
問いかけに、ゼトゥは主であるレブランから渡されているマジックバックから、あの巨大な戦斧を引き出す。
二本あった戦斧のうち、一本は先の戦いで失われてしまっている。だが、その一本でも十分だろう。
レブランからは、バートに傷をつけるなと言われている。
この戦斧で何度か剣に叩きつけ、戦意を喪失するように圧倒的な力で脅せば済むことだ。
とても剣を交えることなど出来ないとわかるだろう。
彼の父親であるバーナード騎士団長も、自身の持つ剣が役に立たず、ただ防戦一方の戦いになったのだ。
それと同じことだった。
過去、ゼトゥはこの戦斧で戦いに負けたことは一度としてなかった。
いずれの敵も、巨大な戦斧で持つ武器を徹底的に破壊され、最後には戦斧の一振りで絶命した。
多くが一本の戦斧で足りていた。
もう一本の戦斧まで取り出すことになったのは、そう、バーナード騎士団長との戦いの時くらいであろう。
そう考えると、あの騎士団長も、なかなか優れた戦士だといえる。
巨大な戦斧が目の前に取り出されたのを見て、少年は驚く様子も見せずにいた。
(怯えることもないのか)
触れれば肌はパックリと裂けるであろう切れ味を持つ。
恐ろしい武器であるのに、少年は平然としていた。
(恐いもの知らずの愚か者なのかどうなのかは、戦ってみれば分かることだ)
二人はある程度の距離を取った後、共に得物を握り、そして戦いの火蓋が落とされたのだった。
バーナード騎士団長は、この王国の王立騎士団長の地位にあり、国王らの信頼も厚い。
それ故に、言葉一つで国宝の剣を借り受けることが出来るのであろうが、それでもそのことは特別の配慮であるように思う。
ベンジャミンは、つい先日、エドワード王太子がバーナード騎士団長について自らに忠誠を誓う特別な騎士であると述べたのを聞いた。まさしくそのように感じた。
少年を抱きしめ、その額に口づけを落とす、王太子の心配する様子を見る限り、やはり特別な寵愛を与えているのだろう。
だが、一方でバーナード騎士団長は、人狼であるフィリップ副騎士団長の番である。
人狼は番至上主義と言っても良いほど、自らの番を溺愛する者が多い。
ベンジャミンが見る前でも、フィリップ副騎士団長とバーナード騎士団長の仲は睦まじく、相愛の仲であると言える。
それなのに、バーナード騎士団長は、あの王太子とも特別の関係に有るように思えた。
それはバーナード騎士団長が、淫魔であるが故のことなのだろうか。
考えてみれば、唯一を番とする人狼と、多情で淫乱の性の淫魔とは、相反する存在である。
それらが、結び付いているところが不可思議であり、ある意味、結び付くことは間違いではないかと思わないでもない。
もし、フィリップ副騎士団長が、バーナード騎士団長とエドワード王太子の関係を知れば、どうするのだろう。
ベンジャミンは少年のポケットの中で考え込む。
自分の知る、人狼の者達は、番を囲い込み、番を自身の巣と言える家の中に閉じ込める者もいる。
しかし、例えフィリップ副騎士団長がそうしたいと望んでも、明らかに彼よりも強いバーナード騎士団長を閉じ込めるなど不可能だろう。
番の方が人狼よりも強いということもなかなかあり得ないことだった。
バート少年は、竜剣を借り受けた後、そのまま王宮を辞してすぐにまた、王国の転移魔法陣からネイザーランドへと戻っていく。
彼は非常に急いでいた。
本気で、本日中にあの大男と剣を交えるつもりらしい。
それも、フィリップ副騎士団長に気付かれたくないがためという点が、ベンジャミンの心を揺らした。
結局、王太子に求められようとも、彼の心はフィリップ副騎士団長の元に在るのだろうと感じる。
バートの手には、魔術会議のパンフレットが握られている。
ベンジャミンは、彼のポケットの中から、彼に問いかける。
「レブラン教授達の居られる場所は分かるのですか」
彼らと食事処で別れてから、三時間以上が経過している。
とうにそこから移動しており、彼らがどこへ移動したか、分からないだろう。
どうするのかと思っていると、バートは言った。
「あいつは魔剣の収集家だ。今日の、魔道具のオークション会場にいるだろう」
そしてその場所に向かって、まっしぐらに進んでいったのだった。
魔道具のオークションは、ネイザーランドの都の中心部に在る大広場で開催されていた。
特設の舞台が作られ、拡声の魔道具を持つ司会が、魔道具の姿を白い壁に大きく投影させたものを指さしながら、オークションを仕切っていた。
オークション会場には、貴賓席が設けられており、当然のようにレブラン教授の姿はそこにある。教授の傍らにはネリアと大男のゼトゥもいた。
バートは貴賓席のそばまで近づくと、彼に向かって声をかけた。
「おい、聞こえるか」
大男は顔を向ける。そこに、バートの姿を見つけ怪訝な表情をした。
まさか、彼もその日のうちに勝負を挑みにやって来るとは思ってもみなかったのだろう。
バートは言った。
「俺は準備は出来ている。お前はどうだ」
そう言われ、ゼトゥはレブランとネリアに視線をやる。レブランは「行ってよい。言ったことを忘れるな」と言う。
ゼトゥは頭を下げ、その場を離れた。
護衛たるもの、本来は主の元から離れるべきではないが、ネリアがレブランの護りに就くだろう。
長い時間でなければ、十分彼女で役目を負うことができる。
それに、レブランは本来、護衛など必要ないほど強い吸血鬼だった。その場を離れることに、ゼトゥはいささかの不安を抱いていなかった。
貴賓席から離れて、バートのそばまで近づく。
「どこでやるか」
そのゼトゥの問いかけに、バートも尋ねる。
「人がいない場所がいいが。そういう場所があるだろうか」
「魔術会議が開かれている場所だぞ。どこも人で一杯だ」
困った様子の二人に、ポケットの中のベンジャミンが言った。
「妖精の国へ渡れば良いかと思います。バート、貴方はその剣で、空間を斬り裂いたことがあるでしょう?」
「ああ」
そう、かつて、バーナードは竜剣ヴァンドライデンを使い空間を斬り裂いて、妖精の国へ渡ったことがあった。
同じように、強引に空間を斬り裂き、渡っていけば良いというのだ。
「……空間を斬り裂く? そんなことが出来るのか」
「やれる。どちらにしろ、なるべく人目につかない場所で渡るべきだろう」
「そこの路地などどうですか」
どこか薄暗い路地は人影もほとんど見えない。狭くて汚い路地故に、この魔術会議に来た者達も足を踏み入れることはないようだ。
「ちょうど良いな」
バートはゼトゥを引きつれ、その路地に足を踏み入れていく。
しばらく進み、周囲に誰もいないことを知ると、彼は壁に向かってヴァンドライデンを振り上げる。
斬り裂かれた壁に白い線が走ると、そこにユラユラと陽炎のように、その境界が不確かになったのを認めると、「こっちだ」とゼトゥに声をかけて、壁に空いたその揺らぎに足を踏み入れたのだ。
ゼトゥは不気味なものを見るような顔をしながらも、バートの後をついて、界を渡ったのだった。
一歩足を踏み入れたそこは、白い小花が咲き乱れる花畑だった。
バートのポケットから、ベンジャミンは飛びだす。青い空の下、小さな妖精は翅を羽ばたかせて、空から二人を見下ろしながら言った。
「ここなら、誰にも邪魔をされないでしょう。ですが、本当に勝負をなさるのですか」
その言葉に、バートは頷く。
「ああ」
そしてゼトゥも頷いた。
「得物は用意しているのか」
問いかけに、ゼトゥは主であるレブランから渡されているマジックバックから、あの巨大な戦斧を引き出す。
二本あった戦斧のうち、一本は先の戦いで失われてしまっている。だが、その一本でも十分だろう。
レブランからは、バートに傷をつけるなと言われている。
この戦斧で何度か剣に叩きつけ、戦意を喪失するように圧倒的な力で脅せば済むことだ。
とても剣を交えることなど出来ないとわかるだろう。
彼の父親であるバーナード騎士団長も、自身の持つ剣が役に立たず、ただ防戦一方の戦いになったのだ。
それと同じことだった。
過去、ゼトゥはこの戦斧で戦いに負けたことは一度としてなかった。
いずれの敵も、巨大な戦斧で持つ武器を徹底的に破壊され、最後には戦斧の一振りで絶命した。
多くが一本の戦斧で足りていた。
もう一本の戦斧まで取り出すことになったのは、そう、バーナード騎士団長との戦いの時くらいであろう。
そう考えると、あの騎士団長も、なかなか優れた戦士だといえる。
巨大な戦斧が目の前に取り出されたのを見て、少年は驚く様子も見せずにいた。
(怯えることもないのか)
触れれば肌はパックリと裂けるであろう切れ味を持つ。
恐ろしい武器であるのに、少年は平然としていた。
(恐いもの知らずの愚か者なのかどうなのかは、戦ってみれば分かることだ)
二人はある程度の距離を取った後、共に得物を握り、そして戦いの火蓋が落とされたのだった。
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