ちびっこ怪獣三匹、異世界に降り立つ~異世界転移は課外活動に入りますか?~

ふゆき

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第3章 ちびっこ怪獣三匹、仲間と共に|能力《ちから》の検証をする

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 助言なのか、話をそらしまくった光太への牽制なのか。

「ぐはっ」

 大内先生が、さらっと光太を撃沈させる。
 崩折れ光太を見てもフォローがないあたり、たぶんおそらく牽制だろうと思われる。

「とりあえずコウちゃんはおいておくとして、話を戻そうか」

 なので、ユーゴはちらりとケースケに目配せをして光太のことを任せると、話を先に進めることにした。
 このまま光太のペースに合わせていては、いつまでたっても話が進まないのは目に見えている。

「え? いいの? 草下くん、四つん這いになってうなだれてるわよ?」

 木本先生がびっくりした顔をしているけれど、大内先生が平然としているので放置でも平気だろう。
 それに、そう。

「大丈夫。コウちゃんは打たれ強いから、ほおっておけば勝手に復活してくる」

 ケースケの言葉通り、光太は地の底まで落ち込んでも、いつの間にか自力で復活してくる強さを持っている。

「そういうこと。で、誰かなんかある?」

 どうせ、『モテない』というパワーワードに衝撃にを受けただけなのだ。
 いまのところ、ケロリとコズエに『付き合う?』なんて言ってしまえるくらいには男女交際にカケラも興味を抱いていない光太が復活してくるのは時間の問題だ。
 なら、心配するだけ時間の無駄。
 光太がおとなしくしている間に話を進めてしまう方が有意義である。

「なんかって、『ステータスオープン』とかそういうのか?」

 ちらちらと光太を見ながらも、ユーゴとケースケが放置しているなら気にしなくてもいいかとばかりに金堂が話に乗ってくれば、みんなひとまず、光太のことはそっとしておくと決めたようだ。

「それなら『鑑定』とかもアリかもよ?」

「ステータスオープン! 鑑定! んんう? どっちもなんの反応もないよう?」

 金堂に続いてコズエも意見を出し、カエデがさっそくそれを試す。
 意外なことに、木本先生や大内先生からの意見もたくさん出てきて、片っ端からみんなで試してみたが、何一つとして効果なし。

「なあ、ユーゴ。コレってあれじゃないのか? ステータスとか見れないパターン」

 ケースケが、ボソッとみんなが目をそらしていた事柄を口にする。

「可能性はあるけど……」

 そのパターンだと、みんなとっても困ることになる。
 世界の平穏なんてものを託すのなら、わかりやすい仕様書しようしょ--ステータスくらい見れるようにしておいて欲しい。
 なんにもわからない状態で、なにをどうしろというのか。
 自分にどんな能力ちからを与えられているのかもわからず、異世界なんて救えない。

 コレが学校でなら。
 いつものやんちゃ怪獣っぷりを発揮して、体当たり的な検証も出来るのだけれど。
 さすがに、知らない場所でハメを外すのは、ちょっと怖い。
 人面魚を探して学校の裏庭にある池をすくうのとは、危険の度合いが違いすぎる。
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