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第1章 ちびっこ怪獣三匹、異世界に降り立つ
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「木本先生が来てくれたときも変わらなくて、大内先生たちが教室に入ってくるまで、小さい輪っかのままだったよな?」
ケースケの記憶でも、魔方陣らしきモノは、大内先生たちがくるまでは小さな光の輪っかだった。
ぶわりと広がったのは大内先生と、それから--女子ふたり。
コズエとカエデが、教室に足を踏み入れた瞬間だった。
光の輪っかを中心にして、文字のような模様のようなものが放射状にどんどん増えていって、あっという間にみんなをのみ込んでしまった。
「それがどうかしたの?」
「うん。さっき、コウちゃんがふらふらと石の板に寄って行きかけたときに--……」
「コウちゃん?」
聞き捨てならぬことを聞いたとばかりにユーゴが片手をあげてケースケにストップをかけ、にっこり笑って光太を見る。
笑っているのに笑っていない。
言葉はなくとも、『なにひとりで危ないことしてるの?』と責められているのがよくわかるジト目を向けられ、光太はわたわたと両手を動かす。
「あ、いや。つい気になって……じゃなくて。いまはケースケの話だろ!」
なんでいまソレ言っちゃうのとユーゴにバレないようこっそりとケースケに目配せする光太だが、当のケースケはどこ吹く風。
「……--連れ戻しに行って気づいたんだけど、アレ」
何事もなかったかのように、しれっと続きを話はじめた。
光太がひとり突っ走ってユーゴに怒られるのは、いつものことだ。
素直で好奇心旺盛な光太は、興味を引かれれば後先を考えず、すぐふらふらと寄って行ってしまう。
ユーゴとケースケは、『好奇心は猫をも殺す』ということわざは、光太のためにあると、半ば本気で思っている。
ちょっと目を離すとなにをしでかすかわからない。
猪突猛進まっしぐら。
うっかり危ない目にあってもなんのその。持ち前の行動力で切り抜けてしまう。
危なっかしくて仕方がないし、たまに頭を抱える羽目になるけれど。
光太の裏表のないまっすぐな性格に助けられることも多いので、猫を殺されないよう気をつけるのが、自分たちの役割りだと思ってもいる。
だからケースケは、
「石の板の前にある祭壇みたいなのの表面な。なんかオレたちを引きずり込んだ魔方陣? っぽい模様がときどき浮かんで見えるんだけど……アレ、なにか関係があるんじゃないか?」
いきなり走って行ってしまわないよう、がっちりと光太の襟首を捕まえてから、さっきから気になっていたことを口にした。
ケースケの記憶でも、魔方陣らしきモノは、大内先生たちがくるまでは小さな光の輪っかだった。
ぶわりと広がったのは大内先生と、それから--女子ふたり。
コズエとカエデが、教室に足を踏み入れた瞬間だった。
光の輪っかを中心にして、文字のような模様のようなものが放射状にどんどん増えていって、あっという間にみんなをのみ込んでしまった。
「それがどうかしたの?」
「うん。さっき、コウちゃんがふらふらと石の板に寄って行きかけたときに--……」
「コウちゃん?」
聞き捨てならぬことを聞いたとばかりにユーゴが片手をあげてケースケにストップをかけ、にっこり笑って光太を見る。
笑っているのに笑っていない。
言葉はなくとも、『なにひとりで危ないことしてるの?』と責められているのがよくわかるジト目を向けられ、光太はわたわたと両手を動かす。
「あ、いや。つい気になって……じゃなくて。いまはケースケの話だろ!」
なんでいまソレ言っちゃうのとユーゴにバレないようこっそりとケースケに目配せする光太だが、当のケースケはどこ吹く風。
「……--連れ戻しに行って気づいたんだけど、アレ」
何事もなかったかのように、しれっと続きを話はじめた。
光太がひとり突っ走ってユーゴに怒られるのは、いつものことだ。
素直で好奇心旺盛な光太は、興味を引かれれば後先を考えず、すぐふらふらと寄って行ってしまう。
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ちょっと目を離すとなにをしでかすかわからない。
猪突猛進まっしぐら。
うっかり危ない目にあってもなんのその。持ち前の行動力で切り抜けてしまう。
危なっかしくて仕方がないし、たまに頭を抱える羽目になるけれど。
光太の裏表のないまっすぐな性格に助けられることも多いので、猫を殺されないよう気をつけるのが、自分たちの役割りだと思ってもいる。
だからケースケは、
「石の板の前にある祭壇みたいなのの表面な。なんかオレたちを引きずり込んだ魔方陣? っぽい模様がときどき浮かんで見えるんだけど……アレ、なにか関係があるんじゃないか?」
いきなり走って行ってしまわないよう、がっちりと光太の襟首を捕まえてから、さっきから気になっていたことを口にした。
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