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その6. 土曜の朝*

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「やっ! ……待って」

 その言葉に健斗が目線だけ上げると、美晴が両手で自分の顔をおおっていた。

「美晴さん?」

 上体を起こしてのぞき込むと、指の隙間から見える頬が真っ赤になっている。

「……恥ずかしい、です」

 それだけ小さく言うと、横を向いてしまう。先程までの手慣れた様子から一転しての初心うぶな仕草に、健斗の動きが止まった。

「自分だって、俺の舐めようとしていたくせに」
「それとこれとは、別です」

 人にするのはためらい無いが、自分にされるのは恥ずかしいとはどういうことか。だが、そんな美晴に健斗のやる気が満ちてゆく。

「美晴さん、可愛い」
「ええっ?」
「もっと気持ちよくなってください」
「ちょ、」

 美晴の腰を持ち上げると両脚を自分の肩に掛け、位置を固定させる。健斗はまた美晴の股間に顔を埋めた。舌先で膣の入り口をなぞってから、中に入ってゆく。

「あ、や、なにっ、なに」

 ぐにぐにと舌を動かす度に美晴の腰が跳ね上がるが、片手でそれを抑え込む。もう片方の手をクリトリスに這わせ、そっと撫で上げた。

「ああっ」

 愛液でぬめる突起の、張りのある感触。しばらく指でいじってから手を止めて見てみると、すっかり充血して勃ち上がっている。今度はそこに舌を置き、全面を覆うようにして揺すぶってみた。

「っぁ、ぁあ……っ!」

 悲鳴のような高い声。跳ね上がる腰。顔を覆っていた手が外れ、耐えるようにシーツを掴んでいる。

「キツい? 美晴さん」
「んっ、や」
「止める?」
「……止めないで」
「うん」

 美晴からのお許しが出たのをいいことに、健斗は舌での責めを再開する。それと同時に膣へ指を入れてみた。

「あっ。あ」

 弾力のある中に包まれて、奥へと引き込まれていく。探るように、解すように指を動かし、ざらりとしたところを撫で上げた。

「んっ」

 ビクンと腰が大きく震える。そんな反応の一つ一つが健斗の気持ちを高ぶらせてゆく。自分の体への刺激はなにもないのに、こうして美晴の快感を高めると自分も気持ちがよくなっていく。

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