【R18】二人の会話 ─幼馴染みとの今までとこれからについて─

櫻屋かんな

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第三章 二人の会話

28.✵

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 まるで陸に上がった魚のように、浅い呼吸を繰り返す。その度に、意味の通じない言葉が漏れた。

「や、あっ、いや」
「嫌?」

 俊成君は聞きながら、胸元に口付ける。いつの間にブラジャーの肩紐をすべり落とすと、中途半端にさらけ出された胸の頂をゆっくりとくわえ込んだ。

「や、ああっ」

 唇で挟み込まれた頂に、舌の湿ってざらりとした感触が絡みつく。この刺激のあまりの良さに、体中に電気が走ったようにびくびくとした。

 直接受ける皮膚の刺激に、先ほどの口内での舌の動きを思い出す。あんなふうに蹂躙した俊成君の舌が、今は胸の頂を同じように攻めている。そう考えたら余計に気持ち良さは増して、腰が跳ね上がった。

 恥ずかしい。

 俊成君から与えられる刺激だけじゃなく、そんなことまで考える自分のいやらしさに恥ずかしくなって、思わず顔を手で覆う。

「なんで隠すの」

 そっと、でも私が押し返したところでびくともしない確かさで、俊成君は私の手首を掴んで枕元に縫いとめた。

「恥ずかしい。やだ、見ないで」

 顔を背けて枕に顔をうずめる。俊成君はそんな私の顔を両手で挟み込むと、ゆっくりと自分に向けた。

「言っただろ? あずの顔見せてって。あずが恥ずかしいって思う全部、俺の望んでいることだから」

 だから、全部見せて。

 最後の言葉は耳元で囁かれ、それに反応して私の体が震えた。俊成君は小さくくすりと笑うと、後ろに手を回してブラジャーのホックを外す。あっと思うまもなく肩紐も腕から抜かれ、私の上半身は俊成君の目にさらされた。

「あず、きれいだ」

 その声の熱に、私の体温も上がったような気がした。俊成君は指先だけで体のラインをなぞると、そっとまた、胸の頂に口付ける。

「ん、ああっ……」

 もう抵抗も出来なくて、素直に快楽に身をゆだねる。とっくに硬くしこっていた右胸の先端は、俊成君の舌に左右交互に舐め押し倒された。左側の先端も、つまみ上げられこねくりまわされる。その痛みと紙一重の直接的な刺激にじっとしていられなくて、腰が揺れた。俊成君はそんな私をなだめるように空いた手をゆっくり撫で下ろすと、太ももに忍び込む。

「はぁっ。やんっ。ああ」

 感触を確かめるように肌をなぞり、ゆっくりと腿の付け根に向かって上ってゆく。そっとショーツのラインをたどって、手のひら全部で包むように私の中心に到達した。

「やあっ、あんっ、駄目」

 びくんと思い切り腰が跳ねた。

「あず。無茶苦茶、可愛い」

 ため息混じりにそういって、指が何度も円を描く。その度に私の体はびくびくとして、止まらなくなっていった。熱が高まってくる。なんだろう、どんどんと感覚が研ぎ澄まされて、快楽が私の体から膨張してきているみたいだ。

「俊成君。や、どうしよう、俊成君っ」

 俊成君の与える刺激に反応して、体の内側からせつないうずきがあふれでる。無意識のうちに腰は彼の手を追い求めるように浮き上がって、自らを押し付けていた。俊成君はふいに円を描く事を止めると、そっとショーツを下ろし、指を溝に沿わせてきた。

「まだ直接触ってなかったのに」
「あ。やだ、やだ、俊成君」

 くちゅ、という水音がして私は自分の体の状態を知った。俊成君は喉元だけで笑うと、そのまますっと指を上にずらし、小さな芽を刺激する。

「やあぁっ」

 まるで剥き出しの神経を、じかに触られているみたい。声が一段と高くなってしまう。

 なぞられて、そこがぷっくりと勃っていることに気付かされた。その感触は俊成君にも伝わったらしく、すぐに指の動きはその芽を標的にするものに代わってゆく。

「もっと気持ちよくなろう。やらしい顔見せてよ、あず」

 キスをして、左腕で抱え込まれて、そして右手で中心をいじられた。ショーツ越しにされたのと同じように指はゆっくりと動くけれど、今度はぬるぬるとした感触が伴って、より私の興奮が高まってくる。

 俊成君はあふれてくるぬめりをすくうように入り口をなぞると、私の芽にそれを擦り付けた。襞を掻き分け広げるように、指を左右に振る。好きなように動かされ、そのすべてが気持ちよかった。

「んっ、ああ、はぁっ」

 次第に指の動きが早くなって、強弱をつけて小刻みに刺激された。時々指の腹で芽を押しつぶすように力をかけられ、その度、快楽が体中を駆け巡る。

 腰の振りが止まらない。気持ちいい。俊成君のいじるその部分のことしか考えられなくなって、どんどんと感覚が鋭敏になってゆく。いや、どうしよう。気持ちいい。気持ちいい。

 続く刺激にあらがい切れず、一気に高みが押し寄せた。

「や、あーっ」

 私の中の快楽が弾け、電流が駆け抜けた。ぴんと張り詰めていたつま先が、くったりと弛緩する。でも体は時折びくついて、その度にまだ弱い電気が流れているような気になった。
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