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紫昶君痴漢電車に乗る

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紫君痴漢電車に乗る

 今日は何故か、両隣で喧嘩している友人の2人と水族館に行く事になった。もとは違う友人と行くはずだったのだが、何故かドタキャンされ、代わりにとこの2人と行く事になった。
まあ、2人とも友人だし、橙に限っては結構好きなのだが(友好的に)昔からの友人まあ、幼馴染と言うやつだ。そいつがどうも、ボディータッチが激しい。静かにしたと思ったら、首を吸ったり、噛んだりしてくる。

 この前に至っては、ベットに押し倒される等まあ、何がしたいのか全くもって分からないやつだ。まあ、それでも一緒にいるのだから、別に嫌いという訳では無い。悪い奴でもないし。
まあ、橙とはクラスメイトで部活ではペアを組み出した頃から仲良くなった。いつもニコニコとした嘘臭い笑み見せているが、前照れていた時は、ま、まあ、綺麗だとは思った。

 しかしだ、この2人マフィアのボスだとか、裏社会のトップ社長だとか、そういう噂が流れていたような……
まあ、それでも友人はゆうじっー

突然、お尻に違和感を感じた。

なんだろう。意図的に触られているような……
けど、満員電車だから手が当たっただけかも知れない。そう思い、無視しようとしたのだが、紫「ひぅっーーー!?」
小さかったが、微かに悲鳴が漏れた。理由は、尻を鷲掴みされたからだ。両隣を見る2人とも喧嘩していてそれどころでは無いし両手は革を掴んでいる。

 後ろから、激しい呼吸の音が聴こえた……。
嫌な予感がし、後ろを振り返ると、少し顔の整った30代くらいの男と目が合った。
バッと前に向き呼吸を整える。気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い
?「……ら……」
気持ち悪い、気持ち悪……
橙「紫!?」
紫「ふぇっ?ど、どうかしたのか?」
橙「いや、次で降りるぞって伝えようと思ったんだけど、上の空だったからどうしたのかなー?って思って」
黒「……何か、あったか?」
紫「ああ、実はっーー」

ズボッ

 紫「っーー?!」
男が、ズボンの中に、手を入れてきた。
腰が抜けそうになったが、踏ん張って耐えた。よく考えろ、男なのに痴漢されていたらどう思う?同情?無心?もしくは………………軽蔑?
うん、言うのをやめよう。何か話したら楽になるかもしれないし、気を逸らそう!!

紫「あのさ、確か今日ってっー、い、イルカショーやるのだ、よな?」
橙「え?うん、多分あったと思うけど……」
黒「それより、大丈夫なのか?さっきから息が荒いぞ?」
紫「大丈夫なのだ……。それよりっ、あと何分位でつっーーぐぅっー!!」

う、嘘だ嘘だ嘘だ……
後ろの痴漢野郎ケツの穴に手、いれて……
紫「う”ぁ!?」
……2本3本と指の数を増やしてる。裂けそうだ、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い……

ポロポロ
生理的な涙が溢れる。痛い痛い……。
もう、無理だ……
軽蔑されてもいい、もう無理だ……

黒「紫?紫!?」
橙「どうしたの?なんで泣いて……」
紫「ぅ、しろ……ケ、ッ……い”だい”……助けt……ぐぅっー」
黒「は?もしかして?!」
橙「あ”?」
バッ

黒橙「っーーー!?」
もうすぐ着くとアナウンスが響き渡る。もう少し我慢すればよかったのか?
黒「お前!!俺の紫に何をしてるんだ!!」
橙「俺の嫁に手ェ出すとか、いい覚悟してんじゃねぇーか?あ”ぁ?」
痴漢「ひっー」

よかった……
2人は、軽蔑しないでくれた。
なんか俺の紫とか嫁とか聞こえた気がするけど、2人とも俺の事を痛い程に、抱きしめてくれているお陰だろうか?とても安心する。
ケツも泣きすぎて腫れた目もどちらも痛かった筈なのだが何故か癒されているような気がする。

黒「紫もだ!!」
紫「へ、へぇ?!どぉして?」
橙「そーだよ!何でもっと早く言わないの!?もしかして、きもちよか……」
紫「違う!!お、俺……もし、お、お前らに軽蔑されたら、と思って……怖くて……い、言えなかったのだ……す、すまん…………。」

きゅんっ💘
黒橙(ぐっ、キュン死するかと思った……。)

橙「けど、これからはちゃんと言ってね?心配するからさ?」
紫「は、はい……!!」
黒「橙……」
橙「俺のファミリー呼んだから安心してよ。拷問でも何でもござれだよ♪(ボソッ)」
紫「は?え?なんて言った?」
黒「まあ、それよりも水族館でーとはやめて…」
橙「消毒しに行こっか?」
紫「?消毒……
ああ、あれだな……分かった、助かるのだ」

その後、痴漢男の行方を知るものはいない……
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