絶滅危惧種オメガと異世界アルファ

さこ

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異世界ギャップ

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「俺にも抑制剤をください」
 そう訴えてみたら、水色の瞳がすいっと逸らされた。
まどかには必要ないよ」
「でも、あんぜんなんですよね?」
 あえて逸らされた方に移動して、相手を見上げる。モアサナイトはめずらしく渋い顔。
「僕は円に敬語を使われるのは嫌だな」
 視線は明後日の方向。俺を見ようとしないのがムッとした。背中、ざわざわするの我慢して話しかけてるのに。

 顎を捕らえてこっちを向かせる。
「ま、まどか?」
「抑制剤、さっきナイトが自分で使っているって言ってたから安全だよな? 俺にくれよ」
「はい」

 というわけでお薬確保しました。


 ◇ ◇ ◇


 現在どこにいるかと言えば俺の自宅だ。

 一人暮らしで当然それなりに狭いので客2人の大きさがとても際立っている。
 日常的でプライベートな空間にいる分、非日常さも際立っている。
 築25年のワンルームアパートに騎士様だよ。床は畳だ。
 キッチンと言うか洗い場に客用カップを持ってきてお茶を淹れる。種類は勝手に日本茶をチョイス。選べるほどの種類は持ってない。

 ところで空を飛んできて家に帰るときの苦労は、道がわからないことです。

 初めて空を飛んだ人は自宅にたどり着くのも苦しいと思う。
 航空写真でも見慣れていれば違うのかな。道に迷ったよ。
「円、全然怖がらないから飛行の才能あるよ。兵士でも駄目な奴は駄目なんだ」
 と褒めて貰ったけど、単にそれどころじゃなかったからだよね。

「部下さんの名前を教えてください」
 ふんふんとお茶の香りを嗅いで、部下さんは興味津々なご様子。この人達が異世界人なのは理解した。普通の人は空飛ばないもん。でもどこまでこの世界のことを把握してるんだろう? 普通に日本語を喋っているし、いろいろ謎だ。日本茶は平気だろうか。

「あれ。俺、名前言ってませんでしたか?」
「以前、言いかけてましたよね。でも俺、聞きそびれちゃって」
「あー、失礼しました。では簡単に自己紹介を」 ぴっと背筋を伸ばして座り直す。基本的に緩いのに時々軍人ぽい。軍人なのに緩いと言った方が正解か。「不肖トルマリン。この世界へ運良く巻き込まれてやって来ました!」
 簡潔だ。
「運良く?」
「ですです。戻れないと知っててもモアサナイトについていくって人間は俺以外にもいたんですよ。もっと大勢。ベータは可哀想だったな」
「……戻れない?」
「はい。召喚ってのは一方通行なんですよねー」
 とても重い話をトルマリンさんは明るく話す。
「召喚、ですか」
「召喚です。転移とかじゃないんです。しかも逆召喚ですよ? モアサナイトがしたのは」
「すごいんですか」
「はい。出鱈目です。自分を別の世界に召喚するんですから力業もいいところ」
「そうなんですか」
 わからない。

まどか、円、首傾げすぎて可愛いことになってる」

「そういえばトルマリンさんもアルファなんですね」
「気が付きました?」
「はい。いままでいっぺんに色々あって、いっぱいいっぱいで意識できてなかったけど。うん。ようやく他のことを考える余裕が出来てきたから」

 と──視界が黒くなった。

「あまり見ちゃ駄目」
「モアサナイト……」
 てのひらで両目を覆われてる。
「あはははベタベタしてる。そんなモアサナイトはじめてみたあはははは」
 肩に重石が乗ったかのよう。肩の重みは顎か。背後から人を抱き込んで、
「……もしかして円、怒ってる?」
 モアサナイトが聞いてくる。
 別に無視してたわけではないんだけど。ちゃんとナイトにもお茶出してるし。

 ……ただ、怒ってはいる。

 言おうか言うまいか迷って、結局言う。
「人前でキスはひどいと思う」
「ごめんなさい」
「わお速攻謝った」
「俺はじめてだったのに」
「……はじめて?」
 視界が開ける。

「キスが!」 首をまわして相手を睨み付ける。水色が怯んだ。「ナイトの故郷では挨拶なのかもしれないね。けど俺の国は違うからな。スキンシップに、免疫ないの! 苦手なんだよ!」
「……キスがはじめて?」
「繰り返すなよ恥ずかしい!」
 くるりと視界が回って座ったまま正面を向かされる。
「円」
「……えっ、と何? あれ?」 あれおかしいな。俺のが睨んでいたはずなのに、モアサナイトの眼力の強さが怖い。「だって俺、こ、恋人できたこと無いしにゅふぎゅう」

「モアサナイト、円さんが潰れます潰れます」
「あぁもう今……切実に、感じた。盗られる前に出遇えて本当によかった。……なんて危ない子なんだ」

 危ない子呼ばわりは解せない。
 なぜモアサナイトの腕の中なのかも解せない。
 ……抑制剤使っててもドキドキするのは卑怯だ。意識がハッキリしている分、逞しい体躯だとか、この雄の匂いだとかを濃厚に感じてしまう。
 トルマリンさんの突っ込みのおかげできつい拘束は緩んだが、困ったことに腕から逃してくれる気配がない。
「あの……もういいだろ離してくれ」
「どうして? もう人前じゃないだろう? 円も抑制剤も飲んだから、構わないよね」
「え?」
 反論に詰まっているうちに向かい合わせの状態で膝の上にのせられて、より密着する。

「モアサナイト、俺の存在忘れてませんか?」
「少し待て」
 上機嫌で人の頭を抱き込んで撫でてくる。苦手だって伝えたのに、俺に触れる指にはまったく遠慮が無い。五本の指が頭。もう五本が背中。
 溜息が漏れる。

 この人、ひとに触るのが好きだよな。

 大型犬がこんな感じだ。懐っこい犬はちゃんと人に愛されている。この人が愛されて育ったんだと思うとほっとするけど。……仕方ないな。ぎゅいぎゅい抱き込まれるのを諦めて許す。背中に手を回す。

 と──急に身体がびくんと跳ねた。

「……?」
 触れられてたのは耳の裏だ。……指はそこに触れるか触れないかの微妙な位置で止まってる。
 なんとなく緊張する。動かない。離れたみたい。ほっと力を抜いたタイミングでするっと同じところを撫でられてまた勝手に身体が撥ねた。……え。
 な、なんだろう。ふたたび離れた、と油断したタイミングでするっと撫でられてびくつく。……んな?
 びくってなるとこばかり弄られてるような。嫌がらせ……気のせいか。
 変に思われたくなくて我慢していると、まるでなだめるみたいに背中をさすられる。別に俺はなんともありません、し? 
 ……駄目だこれ。背中も駄目だ。長い指は耳の裏を伝って今度は髪の毛先をもてあそんでる。
 ちょ……ナイトは手遊びで触ってるだけかもしれないけど、頭と背中を撫でられてるだけなのにぞわぞわする。指が肌をたどって下に降りていく。髪、からうなじ──

「あっ……ふゃ」

 ──ぞくりと、下半身が知らない感覚に襲われた。

「まどか」──耳元でささやくのやめてくれ。と言いたいけれど言葉にならない。息が熱い。気が付くと身体から力が抜けたのを抱き留められていて、ぜっぜっと肩で息してた。「……どうして欲しい?」

 ど? どうしてほしい?

「えあ、あ」なにか、なにか聞かないと、「……ナイトは俺なんかを番に選んで間違えてないか? 俺で良かったのかな……え?」

 なんか地雷を踏んだ。

 一瞬で立ち上ったオーラが怖い。モアサナイトが、顔だけはにこやかに笑う。
「なにを言うかと思えば。円は僕が番で良かったかい?」

「……」
「え駄目なのか!?」
「駄目でも聞く耳持ちませんよねー」
「そうじゃなくて。俺、つがいってのをよく知らなくて」
「……知らない?」

「……俺、会ったときからナイトを俺のだって思ってたんだよ」
 思い切って言った自白の反応は、想定と違ってた。

「嬉しいな」
 ちゅ、というリップ音の後に綺麗な顔が離れていくのを見守って、遅まきながらまたキスされたんだと自覚する。混乱。

「ち、ちがって、おかしいだろ?」
「どこがだ?」
 ふしぎそうに首を傾げられる。
 だって、
「異世界とかは理解してないのに俺、ナイトの存在だけは当たり前に受け入れてたんだよ。でもそんなのおかしいとも思ってて。だって運命の番なんて嘘だろ?」 半分独白だ。混乱させられてするっと表に出てきた不安。「……どうして見ただけでわかったなんて思えたんだろ」

 見た瞬間からずっと、彼は俺のものだと知っている。 ──運命を信じないのに平気でそういう思い込みをしてる自分が怖い。

「ほんと円さんってどういう環境で育っ」
「僕はずっと君を捜してたよ。──君は僕のメイトだ」
「……メイト?」
「うん。番。伴侶。呼び方は色々あるね。僕の世界だと伴侶の決め方は様々で、恋愛が多いけど親が決める相手と番になる人もいるよ。伴侶を決めても上手くいかずに何度も相手を変える人もいるし、生涯誰とも番わない人もいる。皆、それぞれの選び方がある」
「俺の世界でも同じだ。でもナイトは」

「僕は君じゃないと駄目なんだ。メイトは魂の片割れだ。メイト同士は惹かれ合う。メイトはお互いに出逢う為に生まれてきた。それくらいに意味がある。僕は君とちゃんと番になりたい」

「──」
「それを、この世界では運命の番と言うのかな。だったら僕にはそれが君だよ。……信じるよね?」

 ナイトの重ねたことばに理屈なんてない。
 けど、それはとても切実な響きだった。
「……うん」
 なら信じないと駄目だ。

「うん。まずそこから始めようか。わからないならちゃんと円に合わせるから。ゆっくりでいいよ」
 安心する。ナイトのこういうところが好きだ。

「じゃあ教えてほしい……番ってどうやったらちゃんとした番になれるんだ?」
 なにもしてないけど。
 それでモアサナイトを俺の番と名乗っていいのかもわからない。

 脳裏に浮かんだのは、大嫌いな儀式だ。
 アルファがアルファと認められる為の、オメガをアルファの所有物にする為の──あれが知ってる番の儀式の形だけれど。思い出すだけで気持ち悪くなる。
 けどナイトがしたいなら耐えてみせるし。
 少なくとも吐いたりはしないだろう。

 結婚……男同士は聞いたことがない。男オメガの絶対数が少ない今では話にならないってのはともかく、昔はあったんだろうか? ていうか俺、前向きすぎて大概おこがましいな。

 あれナイト?
 両手で顔を覆って硬直している。

「円さんは気にしなくていいですよー。あははは。なにも知らない新妻って萌えますよねえ、モアサナイト。いやこれ迂闊に手が出せないですよ。ねぇ?」
「……」

 まあいいや。おかげで腕の中から抜け出せた。

「この……円のオメガに対する知識が極端に少ない理由は何だろう?」
「ほんとこの世界、オメガにどういう教育施してるんですかね」
 散々な言われよう。
「いや。俺のは一般的な知識ですよ?」
「その一般常識が、問題なんだ。それじゃ生活に支障が出てしまう」
「仕方ないんですよ。オメガ絶滅しかけてるし、教育するコストが勿体ないんじゃないかな」
 俺の台詞に主従が顔を見合わせる。

「……詳しいことは追々調べよう」
「承知しました。あ、じゃああの方と協力するんですか?」
「はあ!?」
 瞬間、モアサナイトがすごく嫌な顔をした。
「仲良くしないと後々面倒ですよー」
「僕に大人になれって? そもそも奴が人の番を攫ったりしなきゃここまで拗れなかったんだ」
「そもそも我を忘れて雑魚の制裁なんてしてるからその間に円さんをかっ攫われて見失っちゃうんですよ」
「許せるか! うなじを噛まれてたんだぞ!? ……円を、円の、最も繊細な急所を。あれはオメガの逆鱗だ」
「逆さ鱗に触れたら暴れるドラゴンと違ってオメガは争いを望みませんけどね」
「だから殺戮まではしてないだろ。円に見せないよう配慮はした」
「そのわりには戦力差を見せつける手段がえげつなかったですけど」
「生ぬるい。竜を召喚しても良かったんだ。君が止めたじゃないか」
「本気で止めてくださいよ異界の国ひとつ滅ぼす気ですか」
 トルマリンさんが青くなって止めている。
 ……冗談じゃないのかな?

「ドラゴンはちょっと見てみたいけど」

 つぶやくとモアサナイトと話し込んでいたトルマリンさんが勢いよく振り返った。
「円さん、不用意なことは口走らないように」
「うん、はい? はい」
「頼みます」

「……ここに召喚か」モアサナイトと言えば顎に指を当てて考え込んでいる。「今出来ないこともないけど、戻せないのが難点かな」
「ちょおモアサナイト!」
「戻せない……え。ドラゴンを?」
「うん。召喚に限ってなら、この世界でやるのは元の世界よりも条件が良いんだよ。道も造られてるしね。その分、逆が難しいんだが」
「そうなんだ? ……元に帰せないなら呼んだら可哀想だね」
 するとモアサナイトが嬉しそうになる。
「魔物なら練って造れるし消せるよ」
 ……うん?
「ナイトの立ち位置って魔王様なのか?」

 王子様キャラだと思ってたけど、それは、ラスボス的な能力では。

 通じるかわからないゲーム的疑問に、モアサナイトは綺麗に微笑んで応えた。

 ……理解したのか。そしてごまかしたね。
 まあいいや。

 呼ぶのは簡単で、帰すのは難しい、となると。

「水の流れに似てるんだな……」 川の水は上流から下流に。流れに逆らうのは困難だ。「ナイトのいた境界の向こう側は上流で、ここは下流、みたいな」
「僕の円はかしこいね」

「じゃあ……やっぱりナイトもトルマリンさんも、もう元の場所に帰れないんだ」

「円、君に逢えた。僕が他を捨てる理由なんてそれだけで充分だよ。──けど、恐らく世界の方にも意味はあるんだろうね。この現象は『導かれ』だ」
「導かれ?」
「なるようにしてなるってことですよ。俺も番がいないからこっちでメイトを捜せって意味じゃないかと思ってて。きっと円さんみたいな可愛いオメガが待ってるんですよ。楽しみです」
 ずいぶん楽観的だ。というか運命論?

「……でもトルマリンさん、この世界、アルファもオメガも絶滅しかかっていてもうほとんど存在してないですけど」
 どうしてアルファなのにわざわざオメガの相手を探すんだろう? と疑問に思いつつ、一応忠告しておく。
「え……」 うなだれた。あっ予想以上にショックを受けていて、どうしよう。「それでも! きっと! 俺には!」
 立ち直って叫んでいる。
「あ、はい。トルマリンさんなら大丈夫です。ベータならたくさんいますし」
「え……それは予言ですか?」
 またうなだれた。

 おろおろとかける言葉を探していると、視界を遮ってモアサナイトが割り込んできた。
「あれの立ち直りは早い。構うな」
 素っ気ないな。

「まあ、あのアルファともいずれは話をつけないとな」
「爲永さんと?」
「……」

 名前を出したただけでそこまで嫌な顔するかな。

「……そういえば俺が窓口って言われてたんだよな」
「駄目だ。僕が直接会ってくるから円は待っていてくれ」
「喧嘩しないならそれで良いけど」
「……」
 どうして返事がないのかな?
 そうやって眉間に皺を寄せていると、似てなくもないぞ。

「爲永さんとナイトって意外と気が合いそうだと思うよ」
「円……」

 いや人の台詞にいちいち反応して情けない顔になるな。わんこか。
「えっと、まあ今はまだ2人だけで会わせるわけにはいかない感じだけどね。戦争起こしそうだもん」
「……」
 唸りはじめた。

「モアサナイト、諦めましょう。円さんに間に入ってもらった方が良さそうですよ。『交渉の場にはオメガを』でしょ?」
「……そうだが」
「うん? 俺が一緒にいても役には立たないけれど」

「「それはない」」

 力強くハモられた。え……ふたりして、どうした。
「僕らはオメガの前で争わない」
「……はあ」
 俺の微妙な相槌に、アルファふたりに変なスイッチが入った。

「人間関係を円滑にするのはオメガに備わった才能ですよ?」
「円は特に能力が強いよね。あの狂いかけのアルファすら手懐けてしまったんだから」
「狂いかけ?」
「君に近しい人で悪い人間はいないだろ? それは君が彼らとの間を整えるからだ」
「だから僕らアルファのメイトの多くはオメガなんですよ」

 ちょっと待ってくれ情報過多。

「えーと。だってアルファは優秀なのに、オメガなんかを必要とするんですか?」
 足手まといになりそう。
「しますよ。むしろ優秀な人ほどその渇望は強いですね。俺ら単品じゃコミュ障ですって」
「確かにアルファなら富も、名声も、その気になれば手に入る。けどそれじゃ駄目だ。足りないんだ」
「それにメイトを得たアルファは何よりも強いんです」
「それだからオメガは大切にされている」

 ふたりがかりで勢いよく畳みかけられて思い切りひるむ。
「へー……異世界ギャップですね」

「異世界とか関係ないよ! 言っちゃなんだけど、円の世界はオカシイ」
「大方、この世界の住人はオメガを虐げてたんでしょうね。未熟な世界によくある。オメガを見捨てちゃ、そりゃアルファだって滅びますよねえ?」
「滅びろ」
「自分の首を絞めているのと同じですもん」

「おち、落ち着いて」

 ヒートアップしていくふたりの黒いオーラがこわい。はっとするモアサナイトとトルマリンさん。
「すまない円」
「ごめんなさい」
 止まってくれた。

 ほっと息をつく。

「あ、じゃそろそろ俺はおいとましますね」
「はい?」
 唐突に話題をぶった切ってトルマリンさんが立ち上がる。

「丁寧な言葉づかいを知ってるんですね。でもごめんなさい。他では寝るところがないんです。お金があったらホテルとか泊まれるんだけど俺、手持ちが少なくて……明日には何とかするんで今夜はここで我慢してもらって良いですか?」

「お構いなく。平気ですよー。俺、円さんの家の方が狭くて寝られないです」
 どきっぱり言われた。

 確かに狭くて男三人が寝るスペースが無いけども。
 モアサナイトも引き留める様子がない。

「ではまた」
 考える間もなく、トルマリンさんは緩い挨拶と共に窓を開けて出て行ってしまう。素早い。
 そこは出入り口じゃないって教えた方がいいかな。

 ……。
 あれ?

 ふたりきりになるって、はじめてだ。
 窓の外には何か咲いているのか。


 なんだか花の匂いが強くなった。
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