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第9節 教会騎士団内乱編
第354話 過激派の統括官
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魔族の首都を出発し、冒険者ギルド魔族支部…がある街を目指す私たち
その道中魔獣に襲われたり、キャンプなどしながら広大な魔族領を横断していた
フウカ「物資調達予定地の街が見えました」
クロ「久しぶりに街を見た」
コトリ「…魔族領、土地広すぎ」
リュネメイア「これでも大戦時より、楽な強行軍じゃぞ…一刻と変化する戦況に合わせ、もっと苛烈な強行ペースで、騎士団は王国中を飛び回っておったからの」
騎士学園で野営などの訓練をしていたが、実際に1週間以上それが実践で続くと、さすがに疲れがでていた…何度夜中に魔獣に襲われたかわからない。
フウカ「さて、とりあえず宿屋を探しましょう」
ウンディーネ「そこから食料などの調達ね…まあ、私は『この状態だと』必要ないけど」
リュネメイア「馬なんかを調達できればよいが…まあ魔族領では期待は薄いかの」
コトリ「…とりあえずお風呂に浸かりたい」
クロ「湯の魔法だけじゃ、疲労はなかなかとれないからね」
小さな魔族の街に入った私たちは、宿を探して街中を歩く…旅の物資調達のためなどで、今日はここに一日滞在予定だ
みんなの安否が気になるため早く先を急ぎたいけど、『焦るでない』とリュネやクロやウンディーネに釘を刺されてる…私が焦ると視野が狭まって碌でもないことになるからだね。
リュネメイア「……しかし…どうやらこの街にも、ユラが失脚した余波がきておるか」
リュネの視線の先には…奴隷となった魔族の列が一斉に歩かされ、どこかに連れて行かれてるところだった
コトリ「これって…」
クロ「各部族間での…対立の激化の影響」
フウカ「ユラが失脚したのを好機とみて、抑え込まれていた過激派な部族たちが穏健派を狙った結果です…今魔族内では、弱小魔族や穏健派などを奴隷にしたり差別したり虐げるのが日常です」
コトリ「……同じ魔族なのにどうして…」
リュネメイア「魔族世界では力が絶対じゃからな…そこが人間より、より顕著にでておる」
人間もそうだけど、どうしてその力を誰かの幸せなどを守るために使えないのだろうか…
そして、どうにかできないかな…私がそう考えていると、それに気づいたのかリュネは
リュネメイア「奴らの背後を考えると、ここで迂闊に手出しはできん…それに今は王国に早く戻るのが優先じゃからな。まあ気になるなら情報を集め、そこから介入の余地があるか判断してもよいが」
コトリ「…!ん、その方向でお願い」
それから私たちは宿屋を見つけ…一息ついたあと、物資調達と情報を集めるために動き始めた……。
同時刻…統括官の館
「まだ街に潜む穏健派全部を見つけられないのか!」
秘書魔族たちにむかって、この街の統括官が怒鳴り散らしている
彼らは街に潜伏している穏健派を見つけられず。それもそのはずで…街の住人たちも今の統括官たちを快く思っていないため、住民の協力を得られないことで難航していた
「それなら、我々に良い案がありますよ」
統括官「おお、それは是非とも聞かせてください『教祖さま』」
穏健派を炙り出すのにいい方法があると、黒ローブの男2人が口を開く…その2人の胸には『3ツ目の黒鳥に王冠』の刻印が刻まれていた……。
翌日…私たちは朝食後、これからどうするかを話し合っていた
リュネメイア「集めた情報によると…率先して穏健派狩りを率いておるのが、この街の統括官であることは判明した…まあこれは予想通りではあったが。奴隷たち含め全員、今は館に集められておる」
フウカ「助けるなら東の監獄塔に移送される前、つまりは今じゃないと助けられないわね……?」
何やら宿屋の外が騒がしいことに気づき、私たちが様子を見ると…
コトリ「な…!?」
クロ「あれは統括官…過激派の魔族たち」
そこにあったのは、統括官の部下…過激派と見られる魔族たちが、誰構わず住民の魔族たちを捕まえている光景だった……。
その道中魔獣に襲われたり、キャンプなどしながら広大な魔族領を横断していた
フウカ「物資調達予定地の街が見えました」
クロ「久しぶりに街を見た」
コトリ「…魔族領、土地広すぎ」
リュネメイア「これでも大戦時より、楽な強行軍じゃぞ…一刻と変化する戦況に合わせ、もっと苛烈な強行ペースで、騎士団は王国中を飛び回っておったからの」
騎士学園で野営などの訓練をしていたが、実際に1週間以上それが実践で続くと、さすがに疲れがでていた…何度夜中に魔獣に襲われたかわからない。
フウカ「さて、とりあえず宿屋を探しましょう」
ウンディーネ「そこから食料などの調達ね…まあ、私は『この状態だと』必要ないけど」
リュネメイア「馬なんかを調達できればよいが…まあ魔族領では期待は薄いかの」
コトリ「…とりあえずお風呂に浸かりたい」
クロ「湯の魔法だけじゃ、疲労はなかなかとれないからね」
小さな魔族の街に入った私たちは、宿を探して街中を歩く…旅の物資調達のためなどで、今日はここに一日滞在予定だ
みんなの安否が気になるため早く先を急ぎたいけど、『焦るでない』とリュネやクロやウンディーネに釘を刺されてる…私が焦ると視野が狭まって碌でもないことになるからだね。
リュネメイア「……しかし…どうやらこの街にも、ユラが失脚した余波がきておるか」
リュネの視線の先には…奴隷となった魔族の列が一斉に歩かされ、どこかに連れて行かれてるところだった
コトリ「これって…」
クロ「各部族間での…対立の激化の影響」
フウカ「ユラが失脚したのを好機とみて、抑え込まれていた過激派な部族たちが穏健派を狙った結果です…今魔族内では、弱小魔族や穏健派などを奴隷にしたり差別したり虐げるのが日常です」
コトリ「……同じ魔族なのにどうして…」
リュネメイア「魔族世界では力が絶対じゃからな…そこが人間より、より顕著にでておる」
人間もそうだけど、どうしてその力を誰かの幸せなどを守るために使えないのだろうか…
そして、どうにかできないかな…私がそう考えていると、それに気づいたのかリュネは
リュネメイア「奴らの背後を考えると、ここで迂闊に手出しはできん…それに今は王国に早く戻るのが優先じゃからな。まあ気になるなら情報を集め、そこから介入の余地があるか判断してもよいが」
コトリ「…!ん、その方向でお願い」
それから私たちは宿屋を見つけ…一息ついたあと、物資調達と情報を集めるために動き始めた……。
同時刻…統括官の館
「まだ街に潜む穏健派全部を見つけられないのか!」
秘書魔族たちにむかって、この街の統括官が怒鳴り散らしている
彼らは街に潜伏している穏健派を見つけられず。それもそのはずで…街の住人たちも今の統括官たちを快く思っていないため、住民の協力を得られないことで難航していた
「それなら、我々に良い案がありますよ」
統括官「おお、それは是非とも聞かせてください『教祖さま』」
穏健派を炙り出すのにいい方法があると、黒ローブの男2人が口を開く…その2人の胸には『3ツ目の黒鳥に王冠』の刻印が刻まれていた……。
翌日…私たちは朝食後、これからどうするかを話し合っていた
リュネメイア「集めた情報によると…率先して穏健派狩りを率いておるのが、この街の統括官であることは判明した…まあこれは予想通りではあったが。奴隷たち含め全員、今は館に集められておる」
フウカ「助けるなら東の監獄塔に移送される前、つまりは今じゃないと助けられないわね……?」
何やら宿屋の外が騒がしいことに気づき、私たちが様子を見ると…
コトリ「な…!?」
クロ「あれは統括官…過激派の魔族たち」
そこにあったのは、統括官の部下…過激派と見られる魔族たちが、誰構わず住民の魔族たちを捕まえている光景だった……。
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