341 / 365
第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編
第340話 ネコまっしぐら
しおりを挟む
あの後はもう何も問題は起こらず、私たちは休暇を過ごし…学園へと帰る日がきた
レインとアメリアは任務があるため、先に出て孤児院を後にしていた
シスターと子供たちが、門前まで見送りに来てくれている
シル「またいつでも帰っていらっしゃい、ここはあなたの家でもあるのですから。この子たちも待っています、もちろん私も」
コトリ「ん…行ってきます」
こそばゆいものを感じ、私は頬を赤らめながら出掛ける挨拶をして…孤児院を後にした
モニカ「いい人たちでしたね」
コトリ「ん…みんなすっごくね」
アイリス教官たちのおかげで、大切なものを理解できた私は…あそこが私の居場所の1つとなっている事に今更気づいた…。
クレーティ「……でもさーなーんか皆、不穏な動きをみせてるね」
帰りの飛行船の中でクレーは呟く…不穏な動きとは彼女たちのことだろう
モニカ「レインさんたちも…なぜシロナとその彼女が所属する傭兵団を雇ったのか、その辺りは内緒にされましたからね」
セイバー「クレーこそ、魔族たちの動きの正体を知らないのですか?」
クレーティ「その辺りについてはなぁんにも…お母さまも秘密にしてましたし」
教会が傭兵を雇い戦力を増強…魔王軍幹部たちの暗躍…考えたくはないけど、戦争を…。
アイリス(……エルメスが生きていた。私が弱かったからとはいえ…彼女がみんなを…でもそんな彼女も操られてたと言ってた…。はぁ…だめだ…思考も感情もまとまりきらないな…。)
コトリ「……アイリス教官、何かあれば私がいつでも相談に乗るから。だから困ったら私を頼ってね?」
少女魔族に会ってから、教官の様子が少し変だった…だから私はそう伝える。
アイリス「コトリ…ありがと…心配してくれて♪まとまりきれてないからすぐには無理だけど、ちゃんと答えが出たら相談するね?」
そう言うと教官は私の頭を撫でて…私は喜びの表情を浮かべながら、アイリス教官の力になりたいと想いを強めて。
そうして私たちは普段の生活に戻り、秋も中間という時期、学園祭の準備が本格化していた……。
コトリ「……で?どうしてこうなった…」
そう呟く私の目の前には…猫耳カチューシャ、鈴付き首輪、猫の尻尾、メイド服があった。それには見覚えがあり、なぜならかつて私がバイトで使った衣装だったからだ
今教室にいるのは…私、モニカ、セイバー、クレー、ミヤコ、アズ、ロアの7名。この1年生メンバーで、学園祭の出し物をすることになったのだが…
セイバー「提案者は誰ですの?そしてなぜ人数分すでに用意済みなのですか?」
アズ「提案者はミヤコ」
コトリ「やっぱりか…学園祭にはいっぱい人がくるんだよ?そんな中でこんな格好を…いや、普通のならまだいいんだよ…でもわかってる?この尻尾、お尻に入れるんだよ?正気?」
ミヤコ「えー、かわいいじゃん♪それにこんな格好とか言ってるけど、コトリ一度バイトでこれ着てるじゃん」
コトリ「な、何で知ってるの!?」
モニカ「私がマサキさんから聞いたからです…そして衣装も私が人数分用意しました♪」
クレーティ「お姉ちゃんとセイバーの2人が、依頼で学園不在の時にメイド喫茶に決まったんだよ…すでに学園長には提出済み♪」
ロア「そして今この案に反対したのはコトリさんとセイバーさんのお2人で、それ以外は賛成です…多数決は絶対ですよ?」
私とセイバーは唖然とする。だめだ…外堀も固められて、この流れをもう止められない…!
ミヤコ「それじゃ、私たちの学園祭出し物は『メイド喫茶ネコまっしぐら』で決定っ♪」
コトリ/セイバー「っ…ほ、本当に私むりだからねっ!」
私とセイバーの嘆きはスルーされ、一切の慈悲なくメイド喫茶に決まって……。
レインとアメリアは任務があるため、先に出て孤児院を後にしていた
シスターと子供たちが、門前まで見送りに来てくれている
シル「またいつでも帰っていらっしゃい、ここはあなたの家でもあるのですから。この子たちも待っています、もちろん私も」
コトリ「ん…行ってきます」
こそばゆいものを感じ、私は頬を赤らめながら出掛ける挨拶をして…孤児院を後にした
モニカ「いい人たちでしたね」
コトリ「ん…みんなすっごくね」
アイリス教官たちのおかげで、大切なものを理解できた私は…あそこが私の居場所の1つとなっている事に今更気づいた…。
クレーティ「……でもさーなーんか皆、不穏な動きをみせてるね」
帰りの飛行船の中でクレーは呟く…不穏な動きとは彼女たちのことだろう
モニカ「レインさんたちも…なぜシロナとその彼女が所属する傭兵団を雇ったのか、その辺りは内緒にされましたからね」
セイバー「クレーこそ、魔族たちの動きの正体を知らないのですか?」
クレーティ「その辺りについてはなぁんにも…お母さまも秘密にしてましたし」
教会が傭兵を雇い戦力を増強…魔王軍幹部たちの暗躍…考えたくはないけど、戦争を…。
アイリス(……エルメスが生きていた。私が弱かったからとはいえ…彼女がみんなを…でもそんな彼女も操られてたと言ってた…。はぁ…だめだ…思考も感情もまとまりきらないな…。)
コトリ「……アイリス教官、何かあれば私がいつでも相談に乗るから。だから困ったら私を頼ってね?」
少女魔族に会ってから、教官の様子が少し変だった…だから私はそう伝える。
アイリス「コトリ…ありがと…心配してくれて♪まとまりきれてないからすぐには無理だけど、ちゃんと答えが出たら相談するね?」
そう言うと教官は私の頭を撫でて…私は喜びの表情を浮かべながら、アイリス教官の力になりたいと想いを強めて。
そうして私たちは普段の生活に戻り、秋も中間という時期、学園祭の準備が本格化していた……。
コトリ「……で?どうしてこうなった…」
そう呟く私の目の前には…猫耳カチューシャ、鈴付き首輪、猫の尻尾、メイド服があった。それには見覚えがあり、なぜならかつて私がバイトで使った衣装だったからだ
今教室にいるのは…私、モニカ、セイバー、クレー、ミヤコ、アズ、ロアの7名。この1年生メンバーで、学園祭の出し物をすることになったのだが…
セイバー「提案者は誰ですの?そしてなぜ人数分すでに用意済みなのですか?」
アズ「提案者はミヤコ」
コトリ「やっぱりか…学園祭にはいっぱい人がくるんだよ?そんな中でこんな格好を…いや、普通のならまだいいんだよ…でもわかってる?この尻尾、お尻に入れるんだよ?正気?」
ミヤコ「えー、かわいいじゃん♪それにこんな格好とか言ってるけど、コトリ一度バイトでこれ着てるじゃん」
コトリ「な、何で知ってるの!?」
モニカ「私がマサキさんから聞いたからです…そして衣装も私が人数分用意しました♪」
クレーティ「お姉ちゃんとセイバーの2人が、依頼で学園不在の時にメイド喫茶に決まったんだよ…すでに学園長には提出済み♪」
ロア「そして今この案に反対したのはコトリさんとセイバーさんのお2人で、それ以外は賛成です…多数決は絶対ですよ?」
私とセイバーは唖然とする。だめだ…外堀も固められて、この流れをもう止められない…!
ミヤコ「それじゃ、私たちの学園祭出し物は『メイド喫茶ネコまっしぐら』で決定っ♪」
コトリ/セイバー「っ…ほ、本当に私むりだからねっ!」
私とセイバーの嘆きはスルーされ、一切の慈悲なくメイド喫茶に決まって……。
0
お気に入りに追加
106
あなたにおすすめの小説

〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
【ママ友百合】ラテアートにハートをのせて
千鶴田ルト
恋愛
専業主婦の優菜は、娘の幼稚園の親子イベントで娘の友達と一緒にいた千春と出会う。
ちょっと変わったママ友不倫百合ほのぼのガールズラブ物語です。
ハッピーエンドになると思うのでご安心ください。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
身体だけの関係です‐原田巴について‐
みのりすい
恋愛
原田巴は高校一年生。(ボクっ子)
彼女には昔から尊敬している10歳年上の従姉がいた。
ある日巴は酒に酔ったお姉ちゃんに身体を奪われる。
その日から、仲の良かった二人の秒針は狂っていく。
毎日19時ごろ更新予定
「身体だけの関係です 三崎早月について」と同一世界観です。また、1~2話はそちらにも投稿しています。今回分けることにしましたため重複しています。ご迷惑をおかけします。
良ければそちらもお読みください。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/500699060
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる