騎士学生と教官の百合物語

コマドリ

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第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編

第338話 再会と催し

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子供たちの元気さに押し切られ、私たちは街へと出る。そこは、教会騎士団が総本山としている第二の首都…王都並みに大きく、区画で分けられている。

作りなどは似ているが、王宮に代わり教会騎士団が管理する大聖堂がある。

その大聖堂に子供たちと共に行く…とそこで、レインからお呼びがかかったアメリアとは別れることとなる。

コトリ「急に呼び出し…しかもあのレインがって、よっぽどのことなんじゃ…。」

アメリア「ああ大丈夫、別に戦闘にはならない…とは思う任務だから。サクヤさまから『交渉』の役目を受けてるだけ。とりあえずコトリたちは休暇楽しんで。」


その後各地区を見て回り、そうして私たちはフィリア騎士学園分校前までやってきた。

門前に騎士服を着た3人の女性がいて…そのうちの1人は見たことがあった。

セイバー「え…マコさん?」

マコ「ん?お前たちはコトリとセイバーか…なぜここにいる?」

コトリ「私たちは休暇できてる。でもそっか、マコさん分校生って言ってたもんね」

アイリス(マコ…?ああ、この子たちが学園長から聞いていた『あの催し』の…)

話していると、マコさんの連れの女騎士さんたちも加わってくる

「マコ、この子たちは?」

「ふふ…お姉さんたちにも紹介してね」

1人は黒髪ポニーテール、薄い黄色の瞳、マフラーに白の騎士服、凛とし手には籠手を装備する小柄な女性。

もう1人は腰まである銀髪、真紅の瞳、白の騎士服、ふわりとした雰囲気の女性。


マコ「前に話したが、彼女がコトリとセイバーだ。そしてそちらは…」

クレーティ「クレーだよ♪」

クレーが挨拶をすると、続いてアイリス教官やモニカにセイバーもそれに続き挨拶をし…

マコ「なるほど、よろしくだ。こちらは…この黒髪のがミユ、そしてあっちがルリラだ。」

「ミユ…『黒風/こくふう』って二つ名をもらってる」

「ルリラです…『弓窮/ゆきゅう』って呼ばれているわ、よろしくね」

魔剣騎士…レインたちに匹敵するという話だけど、確かにマコさん以外の2人も実力の底が知れない感覚を感じ取れ

ルリラ「でも…アイリス、セイバー、モニカ、クレーティ、そしてコトリ…そう、あなたたちが…。
(コトリ…あの子とあの人が期待している娘)

ふふ…あなたたち3人と、来月戦えることを楽しみにしてるわ」

私、セイバー、モニカを見てそう告げ。


コトリ「来月?戦う?」

セイバー「来月って確か…学園祭があったというのは記憶していますが…」

アイリス「その来月の学園祭の催しで、本校と分校の対抗模擬戦が組まれたんだ。後夜祭のダンスの前…メインイベントとしてね」

モニカ「形式としては1対1で、それを3回行うようです。私たち3人は本校の代表だそうです…私も休暇直前に学園長から聞きました」

かつてエリシアとマリスミゼルが戦った、御前試合のそれに近いもので…観客や二大騎士団、王国の主要な方々も見に来られるらしい


クレーティ「へー面白そう♪あ、そういえば魔剣騎士の筆頭ってマコお姉さんなの?それともお2人のどちらかかな?」

マコ「筆頭は別にいるよ、私たち3人より遥かに強い人だ」

コトリ「マコさんより強い…その人とそのうちお会いして、手合わせしてみたいかな」

ミユ「きっと『近いうちに会える』と思うよ」

ルリラ「それでは、私たちはこれで…また来月お会いできるのを楽しみにしてます」

分校内へと入っていく彼女たちを見送り、私たちは街の見学を再開した……。


そんなアイリスたちのことを影から見ている人物が2人いた…

「……三賢人や魔神殿との打ち合わせのため、ここへ訪れていましたが…これは面白い来客だ」

「アイリス=レイフィールド…かつて狂化された私のボディーを叩き切った女騎士」

「そうだな…1つ余興を考えついた。剣鬼たちならば『夜天の剣聖』殿も燃えてくれるだろう」
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