騎士学生と教官の百合物語

コマドリ

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第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編

第322話 姉妹と並行世界

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女魔族さんの拠点で温泉に入り、私たちは湯船に浸かった。

そこでわかったことだが、どうやら教官おちんぽは…アイリス教官の意思で、自由自在に生やしたりできるようだ。


温泉から上がった私と教官は、テーブルまで行き椅子に座る…同じく女魔族さんとクレーも対面に座っている。

発情状態から戻った私は羞恥心で、頬を赤らめ瞳を潤ませ…触手の媚薬粘液にやられたとはいえ、あんなにはしたなく乱れておねだりまでしてしまうなんて…//

でもアイリス教官に初めてをあげれたのは、嬉しい…っと、そうだ。

コトリ「えっと、教官…この人は?」

アイリス「ベアトリーチェは…触手を操る貴婦人で、穏健派の貴族魔族だよ。」

簡単に紹介を終えると、教官はベアトリーチェさんの方を見て。


アイリス「それで、なぜあなたが変化の迷宮にいるの? というか、その子は? あなたのことをお母さんって呼んでたけど…。」

ベアトリーチェ「私は、王の命令で動いています。迷宮にきたのは、唸る獣がここにいるとメイヴ博士から情報をいただいたからです。

クレーは、説明が難しいのですが…私とミク=クラウゼルの子供ですよ…まあ、並行世界のですが。」

クレーティ「ああ…どこかで聞いた名前だと思ったら、コトリお姉ちゃんが私の『腹違いの姉』だったんだ。」

耳を疑う衝撃なことを言われ、私は…

コトリとアイリス「お母さんとの!?/ミクさんとの!?」

コトリとアイリス「えっ/えっ」

驚いて変な声が出た…そしてなぜか教官も驚いていた。というか今、ミクさんって…お母さんの名前をどうして教官が…。


コトリ「アイリス教官…私のお母さんを知ってるの?」

アイリス「知ってるも何も、戦争の時の私の恩人だよ。ってか、えっ…コトリってミクさんの娘だったの?」

ベアトリーチェ「あら…あなたたち恋人同士なのに、知らなかったのですか?」

クレーティ「あっ、アイリスさま!これで私とコトリお姉ちゃんで、姉妹丼レズセックスできるね♪」

アイリス「うん、クレーは少し黙っててね? 話がややこしくなるから。それで、ベアトリーチェ…1から説明してほしいかな!」

私は混乱する。お母さんが昔教官を助けていたこと、それも驚きだが…1番はクレーが私の腹違いの妹だということ、それから唸る獣とメイヴさんのことなどについても聞きたくて。


ベアトリーチェ「そうですね、アイリスがミクと出会ったのは…アイリスがキメラや魔族、そして人間から命を奪われかけた戦争中で…

その時アイリスの命を狙っていた魔族が…そして、それを阻止しようとミクが戦ったのが…この私です。」

コトリ「っ!?」

アイリス「あの時のあなたは、誰かに操られていたね…魔王軍幹部である、あなたを操る奴って誰よ。」

魔王軍幹部ってことは最強クラスの実力者…そんな人を操るって…。


ベアトリーチェ「その者の名は、白神聖者…正体は不明で、謎の神が如き力を持つ者。その白神聖者は並行世界を滅ぼし、そこで改宗させた私たちを従わせ…7年前の戦争の裏で蠢いていた、全ての元凶です。

その白神聖者が並行世界から連れて来たのが、クレーティです。昔一度ミクを助ける機会があり、その時に私は人妻である彼女を襲いまして…本来この世界では身籠らないはずでしたが、並行世界では違ったようですね。」

アイリス「っ…あの戦争の元凶…!? というか、並行世界って…そんな世界があるの? そして、改宗ってどういうこと…?

ってか、ミクさんに何をしてるのよっ!」

クレーティーは、白神聖者の研究所の1つに居たらしい。

襲ったって、そういうことだよね? えっ…つまりこの魔族さん、お母さんに…その…え、えっちなこと…したってことじゃ…っ…// ひ、ひとの母親に何をしてるの、本当に!


ベアトリーチェ「あの戦争以来、ミクに惚れてしまったので…つい手を出してしまいました。っと、それよりも改宗の話でしたね…

『千の顔を持つ英雄』という力を白神聖者は有していて、戦争では『魔剣君主』や『赤い閃光』に聖女であるサクヤ=ウギを連れていました…もちろんこの世界のではなく、並行世界の悪堕ちした彼女たちです。

それと…並行世界の一端は、あなた方も体験しているはずですよ。我が友であるジェイド卿…マサキがアイリスを助けるため、コトリさんに開いた過去のもあれも並行世界の1つです。

そして、フィリア騎士学園地下の石板の…あの映像にも、並行世界のも含まれているそうですよ。マサキが言うには…原理は『ある人たちの想い』が見せているだそうです。」

アイリス「実際に見たことがないからわからないけど、リュネたちが…しかもコピーじゃなく実際に未来を奪われたリュネたちが、敵として戦争の元凶の命令に従ってるってこと…? ……そんなこと…。」

コトリ「ちょっと待って…私が過去に行ったのを知っているってことは、ベアトリーチェさんはマサキさんの行方を知ってるの!?」

教官は…信じられない、信じたくないといった表情だ。まあ、私もレインたちがそんな奴らの命令に従ってるところは…。

過去旅行の後にいなくなった。となると…行方がわからなくなったマサキさんとベアトリーチェさんは、その後に会ってるということで。


ベアトリーチェ「ええ、会っていますよ。彼女が姿を消した理由は、次にやることのための場所に向かったのです…そのうち必要な時が来たら、彼女の方から姿を現すでしょう。」

アイリス「……相変わらず1人で抱え込む性格だね。わざわざ私たちの『学生時代などの記憶を改変』したりするほどにはね…。」

コトリ「っ!? それってどういうこと?」

アイリス「7年前の過去旅行の後から、私の記憶が少しずつ戻ってるのはコトリも知ってるよね? それで思い出したことが何個かあったんだけど、そのうちの一つに…マサキが昔から強かったなどが、隠されるように改変されてたのに気づけたんだ。

そして記憶を改変された以外にも私の身体に『何かの術式を施された』みたい、その詳しいことはわからないけど…しかも私だけじゃなく『リュネにも同じこと』をしたみたい…。

……この件にはどうやら、メイヴ先生やパラドックス…もしかしたら他にも関わっている人物がいるかも…。」

教官が言う内容には…

『選ばれたのはキールか、ならそれ以外の記憶は少し改変させてもらおう…これから俺が1人闇に生きるためにな。理由を話せないことを許してくれ、話すと俺の自我が乗っ取られてしまうのでな。
……楽しかった時間も終わりだ…これから訪れる激動の中、無事生き延びてくれるのを願っている…友として…。』

こうマサキさんが言っていたそうだ。


アイリス「それより…メイヴ先生から情報を貰ったって言ったけど、それ以外に何か頼まれごととかされなかった?」

ベアトリーチェ「されましたよ、ここに来る冒険者を保護してくれと…迷宮の奥に進ませると、唸る獣がいて危ないからと。

今のその冒険者たちは、あちらの部屋で眠っています…迷宮で怖い思いをしたようなので、気持ちいい幸福を与えておきました。

ちなみにあなたたちが来るかもというのも、メイヴ博士から事前に聞いていました。」

アイリス「あー…メイヴ先生、やっぱりまたしてたよ…。」

コトリ「えっと…つまり、どういうこと?」

アイリス「冒険者が行方不明になるのも、メイヴ先生の仕込みだったてこと。それによって私たち…または冒険者ギルドの誰かを動かすためにしたようだね。唸る獣を討伐させるため…はたまた他の意図があるのか不明だけど。

何を企んでるのかわからないけど、大体が私たちのためになるのはなるのだけど、そのやり方がね…。だからマリスミゼル学園長とリュネに小言を言われるんだよ、まったくあの人は本当に毎回毎回…。」

教官のこの様子、今まで何度もこんなことがあったんだね…最初から話せばいいのに、なんでこんな回りくどいやり方をするんだろ?


アイリス「……あと、あなたにもう1つ聞きたいことがある。あなたの王は…あの魔王はキールなの?」

コトリ「えっ」

アイリス「コトリには話せてなかったけど、昨日までしていた任務で、私は魔王に会った…それは確かにキールだった。」

真剣な表情の教官…アイリス教官が見間違いするはずなく、それなら本当に今の魔王はキールさんで…。

ベアトリーチェ「……今はまだその時ではありません。そして、真実は自分の手で掴み取ってみなさい…じゃないと『未来は閉ざされたまま』ですよ。」

アイリス(あー…意味深なことを言っときながら、話す気がない感じかぁ…。メイヴ先生といい、肝心な情報を知っている人って、なんでこうもったいぶるのかなぁ…。」


そして、もう一つ疑問もあって。

アイリス(……それに…不可解といえば、あのミクさんがコトリにあんな酷いことを言うのかな? というかオズさんが浮気する女癖悪い人には見えなかったけど…でもコトリが嘘をついているようには見えなかったし…。

もしかしてコトリの記憶も私と同じで…まだまだ見えてこないことばかりだね、本当に。)

ごちゃごちゃっとして、わからないことも多いが…真実を求めていけば、全部わかっていけるはずだ。私とコトリの2人でなら…それに…今の私は昔とは違って、信頼できる人が他にもいるから…。


私たちが話していると、突如轟音が鳴り…そちらを見ると、壁を突き破ってきた…大剣を持つ女性がいた。

「ここから人の気配がしたのだが…む…中は広い空間になっているのか。」

コトリ「えっ…何?」

ベアトリーチェ「どうやら『氷雷の剣聖』殿は、自力で辿り着きましたか。」

アイリス「あ、あなたは…オーレリア!?」
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