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第8節 フィリア騎士学園本校地下・世界の深奥編
第301話 回想 魔の猫との共同戦線
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リーゼ「やぁ、探したよ。」
屋敷の広い庭で…書類で見た死の商人のボスと救出対象の少女…の2人が待ち構えていた。
「……この化け物が。レイチェルのあれで仕留め切れなかったうえに…やられたその日のうちに、屋敷に乗り込んできて、ここまで暴れまくるとはな。」
アイリス「あの子がレイチェル…でも彼女、様子がおかしいけど…。」
リーゼ「ふむ…すでに制御装置とやらで、レイチェルを操っているようだね。」
瞳に光がないレイチェル…そして男の右手には、制御装置と思わしき物が。
「隣のお前、彼の要注意リストで見たことがあるぞ…そうだ『剣鬼』アイリス=レイフィールド…! そして、気になって調べてみていたが…やはり魔族のお前は、魔王軍幹部のリーゼだったか。
なぜ、相容れないはずのお前たちが、共に私の屋敷に乗り込んできたのだ…!」
リーゼ「なぁに、ただの成り行きだよ…しかし、彼ねぇ…。」
アイリス「騎士職は今休職中なんだけど、さすがに見過ごせないよ…禁術などの犯罪行為もろもろで、あなたを拘束します。」
細剣の切っ先を奴に向けながら、私は言った。
「……まあいい、これは逆にチャンスだよ。レイチェルが、各国に名を轟かせるお前たち2人を倒す…それが私の兵器のかっこうのPRになるんだからなぁ!」
アイリス「なんて人…こんな小さな子を使って、することが悪事だなんて…。」
リーゼ「いくら悪魔付きでも、私たち2人を相手にできると思ってるのかい?」
「できるさ、これを使えばね。」
レイチェル「……っ!」
男がボタンを押すと、レイチェルから…魔族より遥かにドス黒く、強力たる深淵の魔力が溢れ出し…闇の力がその場に満たされ、支配する。
「こうなっては、肉体への負担も関係ない…レイチェルのリミッターを解除した、さあ真の力を見せてくれ…!」
リーゼ「あの端末から発せられる特殊な魔力波で、無理やり力を発動させているようだね。」
アイリス「これは時間をかけてられないね…リーゼ、あれを狙うよ。」
私とリーゼは狙いを制御装置に定め、それを持つ男へと2人で突撃する…と、レイチェルは彼を守るように立ちはだかる。
レイチェル「……。」
アイリスとリーゼ「!?」
レイチェルの魔力が消費すると、彼女の前方に予備動作もない衝撃波が放たれ…その謎の衝撃波により、私たちは吹き飛ばされる。
アイリス「っぅ…い、今のはいったい…。」
リーゼ「…ふむ。」
レイチェル「……。」
吹き飛ばされ立ち上がった私に対して、レイチェルが手をかざすと…彼女の力なのか、私の身体が勢いよく、レイチェルの方へと引き寄せられ宙を舞う。
アイリス「な!? くっ!」
引き寄せられた先には、大鎌を持ったレイチェルが待ち構えていて…私は空中で身体を回転させて、手に持つ細剣で鎌を弾き、何とかその攻撃を凌ぐ。
レイチェル「……ダークブレッド」
リーゼ「大鎌に衝撃波に引き寄せる力。なるほど…レイチェルに付く悪魔は、あの大戦で王都に現れたものと同じようだねぇ。」
アイリス「王都に…それってオーレリアが戦ったっていう…!」
リーゼ「あの力は、引力と斥力を自在に操っているんじゃないかな。斥力で弾き飛ばし、引力で引き寄せてる…感じでねぇ。
王都に現れた悪魔と同じなら目的は…今度は完全に悪魔本体をレイチェルを使って『受肉』させようとしているのかねぇ…あの時みたいな不完全な影ではなく、完全体をこの次元に。」
体勢を立て直した私は、リーゼと会話をして。そうしてる間にも、レイチェルは闇魔法の弾丸を放ってきて…それを私たちは避ける。
レイチェル「……。」
リーゼ「ーーー剣鬼!」
アイリス「…!」
レイチェルはリーゼの方へと手をかざすと、リーゼは彼女の方へと引っ張られ…空中で避けきれなかったのか、レイチェルの鎌によりリーゼの左腕が空中に吹き飛んだ。
「はは! やった! ざまあみろ化け物め!」
リーゼ「これは確かに少し手強いかもねぇ…まあレイチェルだけ、だったらだけどね。」
レイチェル「……!?」
リーゼの左腕が斬り飛ばされた直後、アイリスは空中に跳躍する。
液体化、硬質化で斬り飛ばされたリーゼの腕が螺旋状の剣となり…空中のアイリスはそれを掴んで、身体を回転させ投げつけ…男が手に持つ制御装置を撃ち抜いた。
「う、うぎゃあああっ!? わ、私の腕がぁああっ!?」
リーゼ「はは♪ 足手まといの雑魚が、余裕ぶって前線に出てくるからそうなるんだよ♪」
アイリス「これで、終わりだよ。」
制御装置を砕いたことにより、無理やり発動させられていた力は収まり…レイチェルは気を失い地面に倒れそうになったところを、リーゼの右腕に受け止められた……。
屋敷の広い庭で…書類で見た死の商人のボスと救出対象の少女…の2人が待ち構えていた。
「……この化け物が。レイチェルのあれで仕留め切れなかったうえに…やられたその日のうちに、屋敷に乗り込んできて、ここまで暴れまくるとはな。」
アイリス「あの子がレイチェル…でも彼女、様子がおかしいけど…。」
リーゼ「ふむ…すでに制御装置とやらで、レイチェルを操っているようだね。」
瞳に光がないレイチェル…そして男の右手には、制御装置と思わしき物が。
「隣のお前、彼の要注意リストで見たことがあるぞ…そうだ『剣鬼』アイリス=レイフィールド…! そして、気になって調べてみていたが…やはり魔族のお前は、魔王軍幹部のリーゼだったか。
なぜ、相容れないはずのお前たちが、共に私の屋敷に乗り込んできたのだ…!」
リーゼ「なぁに、ただの成り行きだよ…しかし、彼ねぇ…。」
アイリス「騎士職は今休職中なんだけど、さすがに見過ごせないよ…禁術などの犯罪行為もろもろで、あなたを拘束します。」
細剣の切っ先を奴に向けながら、私は言った。
「……まあいい、これは逆にチャンスだよ。レイチェルが、各国に名を轟かせるお前たち2人を倒す…それが私の兵器のかっこうのPRになるんだからなぁ!」
アイリス「なんて人…こんな小さな子を使って、することが悪事だなんて…。」
リーゼ「いくら悪魔付きでも、私たち2人を相手にできると思ってるのかい?」
「できるさ、これを使えばね。」
レイチェル「……っ!」
男がボタンを押すと、レイチェルから…魔族より遥かにドス黒く、強力たる深淵の魔力が溢れ出し…闇の力がその場に満たされ、支配する。
「こうなっては、肉体への負担も関係ない…レイチェルのリミッターを解除した、さあ真の力を見せてくれ…!」
リーゼ「あの端末から発せられる特殊な魔力波で、無理やり力を発動させているようだね。」
アイリス「これは時間をかけてられないね…リーゼ、あれを狙うよ。」
私とリーゼは狙いを制御装置に定め、それを持つ男へと2人で突撃する…と、レイチェルは彼を守るように立ちはだかる。
レイチェル「……。」
アイリスとリーゼ「!?」
レイチェルの魔力が消費すると、彼女の前方に予備動作もない衝撃波が放たれ…その謎の衝撃波により、私たちは吹き飛ばされる。
アイリス「っぅ…い、今のはいったい…。」
リーゼ「…ふむ。」
レイチェル「……。」
吹き飛ばされ立ち上がった私に対して、レイチェルが手をかざすと…彼女の力なのか、私の身体が勢いよく、レイチェルの方へと引き寄せられ宙を舞う。
アイリス「な!? くっ!」
引き寄せられた先には、大鎌を持ったレイチェルが待ち構えていて…私は空中で身体を回転させて、手に持つ細剣で鎌を弾き、何とかその攻撃を凌ぐ。
レイチェル「……ダークブレッド」
リーゼ「大鎌に衝撃波に引き寄せる力。なるほど…レイチェルに付く悪魔は、あの大戦で王都に現れたものと同じようだねぇ。」
アイリス「王都に…それってオーレリアが戦ったっていう…!」
リーゼ「あの力は、引力と斥力を自在に操っているんじゃないかな。斥力で弾き飛ばし、引力で引き寄せてる…感じでねぇ。
王都に現れた悪魔と同じなら目的は…今度は完全に悪魔本体をレイチェルを使って『受肉』させようとしているのかねぇ…あの時みたいな不完全な影ではなく、完全体をこの次元に。」
体勢を立て直した私は、リーゼと会話をして。そうしてる間にも、レイチェルは闇魔法の弾丸を放ってきて…それを私たちは避ける。
レイチェル「……。」
リーゼ「ーーー剣鬼!」
アイリス「…!」
レイチェルはリーゼの方へと手をかざすと、リーゼは彼女の方へと引っ張られ…空中で避けきれなかったのか、レイチェルの鎌によりリーゼの左腕が空中に吹き飛んだ。
「はは! やった! ざまあみろ化け物め!」
リーゼ「これは確かに少し手強いかもねぇ…まあレイチェルだけ、だったらだけどね。」
レイチェル「……!?」
リーゼの左腕が斬り飛ばされた直後、アイリスは空中に跳躍する。
液体化、硬質化で斬り飛ばされたリーゼの腕が螺旋状の剣となり…空中のアイリスはそれを掴んで、身体を回転させ投げつけ…男が手に持つ制御装置を撃ち抜いた。
「う、うぎゃあああっ!? わ、私の腕がぁああっ!?」
リーゼ「はは♪ 足手まといの雑魚が、余裕ぶって前線に出てくるからそうなるんだよ♪」
アイリス「これで、終わりだよ。」
制御装置を砕いたことにより、無理やり発動させられていた力は収まり…レイチェルは気を失い地面に倒れそうになったところを、リーゼの右腕に受け止められた……。
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